[Scene: The hallway between the two apartments, Chandler, Phoebe, Ross, and Rachel are coming up the stairs.]
2つのアパートの部屋の間の廊下。チャンドラー、フィービー、ロスとレイチェルが階段を上がってくるところ。
チャンドラー: Well, seeing that drunk Santa wet himself really perked up my Christmas. (そうだね、酔っぱらったサンタがおもらしするところを見て、俺のクリスマスは本当に盛り上がったよ。)
(They start to go into Monica and Rachel's, their apartment is filled with all of the old Christmas trees from Joey's work.)
みんなはモニカとレイチェルの部屋に入ろうとする。二人のアパートはジョーイの仕事場にあった古いクリスマスツリーでいっぱいである。
フィービー: Oh! Oh, my God! (まぁ、まぁ、なんてこと!)
ジョーイ&モニカ: (jumping up from behind the couch) Merry Christmas! ([カウチの後ろから飛び出して] メリー・クリスマス!)
フィービー: You saved them! You guys! Oh, God, you're the best! (あなたたち、この木々を救ってくれたのね。みんな! まぁ、あなたたちって最高よ!)
チャンドラー: Looks like Night of the Living Dead Christmas Trees. (”ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド・クリスマス・ツリー”みたいだね。)
wet oneself は「ちびる、おもらしをする、おねしょをする」。
自分で自分の服や身体を濡らしてしまうからですね。
この場合は、サンタが酔っぱらって寝ていて、粗相(そそう)をしてしまった、ということです。
perk は Central Perk の perk と同じ綴りです。
セントラルパークの perk は、percolate 「パーコレーターでコーヒーを入れる」の短縮形です。
上のセリフに出てきた perk は自動詞「元気を取り戻す」、他動詞「(人を)元気づかせる」という意味ですね。
自動詞・他動詞共に perk up という形で使われるようです。
ちょっと気になったのは、英辞郎に、
perk up=吐く、嘔吐する
という意味が載っているんですよねぇ。
「酔っ払い」つながりの言葉として、perk up という言葉を出している可能性もあるのかもしれません。
perk up にそういう「吐く」という意味があるのは、他の辞書にはあまり載っていないのですが、
Urban Dictionary には、
perk: n. Alcohol
perked: v. to be drunk
というお酒がらみの意味が載っています。
「元気づかせるもの」という意味で、そういうお酒の意味になったのでしょうか?
吐く、という意味ではフレンズでは、throw up がよく使われます。
フレンズ1-14その1 のコメント欄 に説明があります。
その throw up のイメージで、perk up もそういう意味になったのかなぁ?とも思うのですが。
どうしてここにひっかかるかと言うと、普通に「元気づける」という意味だと、cheer up で良いと思うんですよ、何となく cheer という単語の方がクリスマスっぽい気もしますし。
そこをあえて perk up にしているのは、おもらししているサンタを見る、つまり夢を与えるはずのサンタがただの酔っ払いと化しているところを見てゲンナリしてしまう、「盛り上げているんじゃなくて、実は盛り下げている(?)」という意味のネガティブなニュアンスを与えているのではないか、という気がするんですね。
普通は、perk up だと「元気づける」というポジティブな意味だけど、このチャンドラーの言っている内容はポジティブな言葉を使っているように見せてその実、「酔っ払いが俺のクリスマスを台無しにした」みたいなニュアンスを出しているのかなぁ、と。
(いつもの考え過ぎかもしれませんケド…笑)
Night of the Living Dead はそういうタイトルの映画があるのですね。邦題もカタカナそのままのようです。
Wikipedia 英語版: Night of the Living Dead
Wikipedia 日本語版: ナイト・オブ・ザ・リビングデッド
the dead で集合的に「死者」を指し、複数扱いになります。
the dead and the wounded で「死傷者」、the dead and the living で「死者と生存者」。
Living Dead は「生ける屍(しかばね)、生きている死者」なので、ゾンビみたいなものを指すのですね。
今モニカの部屋にあるのは、ほとんど枯れたようになっている木なので、ゾンビのような木、生きている枯れ木、という意味で living dead tree と呼んでいるのです。
(Rach からのお願い)
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そうですねぇ、「パーコレーターでコーヒーを入れる」の percolate の意味は、「液体がしみ通る、にじみ出る、浸透する」という意味でしたね。おもらしとそれをかけている! うーん、確かにそんな気がしてきました。酔っぱらって吐くというのよりも、そちらの方がしっくりきますね。
perk up my Christmas というフレーズはやはり「クリスマスが盛り上がった」という表現なのだろうと思うのですが、そこで perk という単語を選択することで、おもらしした(もしくは酔っぱらった)などのイメージが浮かぶ、という効果があるんだろうなぁ、と思います。
みきさんへ
はじめまして。ご訪問&コメント、ありがとうございます。
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