(phone rings) 電話が鳴る。
レイチェル: (answering the phone) Hello? (listens) Yeah, this is she. (listens) Oh! You're kidding! You're kidding! (listens) Oh, thank you! I love you! ([電話に出て] もしもし? [聞く] はい、私がレイチェルです。[聞く] まぁ、冗談でしょ? 冗談でしょ? [聞いて] まぁ、ありがとう。愛してるわ!)
チャンドラー: Sure, everybody loves a kidder. (確かに。誰でも、冗談を言う人が好きだよね。)
レイチェル: (hanging up the phone) I got the job! ([電話を切って] 仕事をゲットしたわ!)
みんな: That's great! (それはすごい!)
フィービー: Oh, God bless us, everyone! (まぁ、私たちに神の祝福がありますように、ね、みんな!)
電話の相手が「レイチェルさんをお願いします」と言ったのでしょうね、レイチェルは this is she. と答えています。
This is Rachel. ならすんなりわかるのですが、This is she. とも言うんですねぇ。
こちらの今話しているのが、あなたの言っている、話したがっているレイチェル、つまり彼女です、みたいなニュアンスでしょうか。
kid は動詞で「からかう、冗談を言う」。
You're kidding! というのは相手が信じられないことを言っている場合に「冗談でしょ、嘘でしょ?」みたいなことですね。
レイチェルは相手が嬉しいニュースを言ってくれるので、「嘘でしょ?」と言いながら、「愛してるわ」とも言っているのですが、それをチャンドラーは「あなたは冗談を言ってるのね。そういうところを愛してるわ。」みたいな感じに捉えて、kid する人を人は誰でも愛するものだ、レイチェルが愛してるって言ったのはよくわかる、だってみんなそういう冗談を言う人、お茶目な人が好きだからね、と茶化しているのですね。
God bless us, everyone! について。
最初、「神のご加護があったから、枯れた木々は助かり、レイチェルは仕事をゲットできた。こんなに幸せなことが起こったのは、きっと神様からのプレゼントね。」みたいな意味かと思ったのですが、実際のセリフは、God blessed us. 「神は我々に恵みを授けた。」という過去形ではありませんよね。
フレンズ2-14その7 のコメント欄 で、God forbid や、God Save The Queen というフレーズについて触れているのですが、そのニュアンスは、「神が〜する」ではなくて、「神よ、〜したまえ、して下さい」、という God, (please) forbid/save... という、「呼び掛け語+命令形」だと思われます。
今回の God bless us. も、「神よ、…にご加護を与えたまえ!」という願いだと思います。
まずは、一般的な God bless you. という表現から見てみます。
God bless you! だと「あなたに神の祝福がありますように!」という意味ですね。
くしゃみをした人に「お大事に。」という意味でも使います。
God bless you! は Bless you! とも表現できるようです。
ロングマン現代英英辞典には、
bless you!: (spoken)
a) what you say when someone sneezes
b) used to thank someone for doing something for you
つまり、a) は「誰かがくしゃみをした時に言う言葉」、b) は「誰かがあなたに何かをしてくれたことに感謝する時に使う」。
今回のフィービーのセリフは、「感謝」のニュアンスなんでしょうね。
本来であれば、何か良いことをしてくれた人へ「あなたに神のご加護がありますように」と祈ることで感謝の気持ちを述べるのでしょう。
フィービーが you ではなくて、us と言っているのは、枯れ木を救ってくれたジョーイやモニカに対して、そして最初に枯れ木を救おうと思ったフィービー自身に対して感謝している、ということかなぁ、と。
私たちとってもいいことしたわよね、枯れ木も助かったし、レイチェルが仕事をゲットできたのも、きっと私たちがいいことをしたからよ、だから自分も含めた私たちみんなに神のご加護がありますように、私たちみんなに感謝ね!みたいな意味で、God bless us, everyone! と言っているように思います。
普通は多分、God bless us とは言わないところを、今回は「自分もでかした」という意味で自分を含んでいるところが面白い表現なのかな、と思うのですが、どうでしょう??
(2008.2.1 追記)
下のコメント欄で教えていただいたのですが、
God bless us, everyone! というのは、チャールズ・ディケンズの「クリスマス・キャロル」に出てくる有名なセリフだそうです。
興味のある方は、下のコメント欄もご覧下さい。
(追記はここまで)
(Rach からのお願い)
今回の記事、面白いと思われた方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
皆様の応援が、とても励みになっています。ありがとうございます。
人気ブログランキング
にほんブログ村 英語ブログ
Thank you for giving me valuable information.
I've never read the novel before. I didn't know that popular & famous phrase at all. (I'm a little bit ashamed...)
"God bless us" でフレーズ検索すると、God bless us, everyone というフレーズ、また Merry Christmas and God Bless Us, Everyone! というフレーズがいくつも見つかりました。
素直に「私たちみんなに祝福がありますように」と解釈すれば良かったのですね。
Google ブック検索
クリスマス・キャロル: Christmas Carol, A 著者: チャールズ・ディケンズ
http://books.google.com/books?id=_Hy-EQvWXZQC&pg=PA60&lpg=PA60&dq=%22god+bless+us%22+carol&source=web&ots=oWlMW4kfky&sig=Z2otq8TrJHaqvoFCNjQvD-LgXyQ#PPA60,M1
というのがあって、そのセリフが見られますね。Tiny Tim がそのセリフを言うようです。
"god bless us" carol と検索して初めてそれを発見できたので、教えていただなければわからないところでした。ありがとうございます。
Amazon では以下のサントラを発見。
A Christmas Carol: The Musical (Original Soundtrack Recording) [Soundtrack] [from UK] [Import]
http://www.amazon.co.jp/Christmas-Carol-Original-Soundtrack-Recording/dp/B0006SSNSC
これはミュージカルのサントラのようですが、9番目に、God Bless Us Every One というタイトルの歌もありますね。
フィービーはまさに、everyone まで言っていますし、明らかにこのクリスマス・キャロルのフレーズを利用したものだ、ということがわかります。
そのセリフの後、観客が笑っているので、なぜ笑っているのかな、と思っていたんです。また、「神のご加護があったわ!」ならわかるのですが、何故このタイミングで「みんなに神のご加護を!」なんだろう?とも思ったので、いろいろと別のことを考えてしまったのですが。
このタイミングで、フィービーがクリスマスの決まり文句を言ったから笑っていた、ということなんですね?
教えて下さってありがとうございました!
Thank you very much for your kind words. I'd appreciate it if you would help me in the future.
If you find some mistakes on my piece, feel free to correct them, please. ♪