レイチェル: Oh honey, come on, I'm sorry, I didn't.... I don't mind paying my dues, y'know. It's just how much am I gonna learn about fashion by walking Myra, the arthritic seamstress, to the bathroom? (あぁ、ハニー。ねぇ。ごめんなさい。私は(そんなつもりじゃなかったの)…。私は下積みをするのがいやなわけじゃないのよ。ただ、マイラっていう関節炎の裁縫師の女性をトイレまで歩いて連れて行くことで、ファッションに関するどれほどのことが学べるのかしら?って。)
I didn't.... の後は省略されていますが、I didn't mean to offend you. 「モニカが気を悪くするようなことを言うつもりはなかったのよ。」という感じでしょう。
フレンズ3-11その9 で、自分の愚痴を言ったところ、「それって私のこと?」みたいにモニカが気分を害してしまったので、その発言を反省しているセリフです。
pay one's dues は「下積みの仕事を経験する」。
フレンズ2-10その2 にも、
ロス: Come on, you're just paying your dues. (そんなこと言うなよ。ジョーイは今、経験を積んでるところなんだよ。)
というセリフが出てきました。
そこで、pay one's dues について詳しく説明しています。
by walking Myra, the arthritic seamstress, to the bathroom について。
the arthritic seamstress はコンマでくくられた挿入句になっていて、Myra という人物を説明しています。
マイラと言ってもモニカにはどんな人かわからないから、マイラ、その人は the arthritic seamstress なんだけど…と説明を追加しているのですね。
先に、その挿入句を省いた部分を見てみます。
この文章は、by walking Myra to the bathroom ということで、ここでの walk は他動詞として使われています。
「歩く」ではなくて「…を歩かせる」という意味になります。
「(一緒に歩いて)送る、案内する」ということで、この場合は to the bathroom トイレまで案内する、連れて行く、ということですね。
walk one's dog だったら「犬を散歩させる」になります。
arthritic は「関節炎患者」「関節炎の」という意味があります。
seamstress は「女性の裁縫師」。
seam だと「(服などの)縫い目」ですね。
ロングマン現代英英辞典で、seamstress の Word Origin を見ると、
seamster = person who sews
と書いてあります。
つまり「縫う人」という意味ですね。
(その seamster という単語そのものは、ロングマンの項目にはありません。)
その seamster に女性形の語尾 -ess がついた形が、seamstress になるのですね。
waiter - waitress, actor - actress などと同じです。
learn about 〜 by ...ing は「…することで[…するという行為で]〜について学ぶ」。
やっていることは雑用ばかりで、手足の痛い裁縫師の女性に付き添ってトイレにいくとか、コーヒーを入れるとか、ちっともファッションそのものとは関係のないものばかり…こんなことをしていて、ファッションの何が学べるっていうの?という感じです。
(Rach からのお願い)
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裁縫師のマイラ、気になって調べたら実在の人物なんですね!
本名はAdeline Mira。Pullman社と労災をめぐる裁判がありました。
http://ca.findacase.com/research/wfrmDocViewer.aspx/xq/fac.19460618_0040443.CA.htm/qx
コメントありがとうございます。おかげさまで元気にしております。
確かに、はっていただいたリンクの記事の中で、Mira, a seamstress と書いてありますね。1940年頃からの話のようなので、フレンズのエピソードの時期の人物ではないようですが、あえてマイラという名前を出したのは、この訴訟のことがあったから、、という可能性は大いにありますよね。
興味深いお話ありがとうございました。