[Scene: Monica and Rachel's, continued from earlier.]
モニカとレイチェルの部屋。少し前からの続き。
モニカ: Are you insane? I mean, Joey is going to kill you. He's actually going to kill you dead. (あなた正気なの? だって、ジョーイはあなたを殺すわよ。彼は本当にあなたを殺してしまうわよ。)
チャンドラー: Okay! You don't think I thought of that? (わかってるよ! 俺がそのことを考えてなかったと思う?)
フィービー: How can you not know which one? (どうしてどの妹かわからない、なんてことがあるの?)
レイチェル: I mean, that's unbelievable. (そうよ、そんなの信じられないわ。)
モニカ: I mean, was it Gina? (それってジーナじゃなかった?)
ロス: Which one is Gina? (ジーナってどの子?)
レイチェル: The dark, big hair, with airplane earrings. (黒い、豊かな髪で、飛行機のイヤリングをつけてた。)
モニカ: No, no, no, that's not Gina, that's Dina. (違う、違う、違う。それはジーナじゃなくて、ディーナよ。)
チャンドラー: (to Monica) You see? You can't tell which is which either, dwha!! ([モニカに] ねぇ。君らだって、どの子がどの子かわからないじゃん。ほーら!)
フィービー: We didn't fool around with any of them. Dwha! Dwha! (私たちはその中のどの子ともエッチしてないわよ。ほらほら!)
家族思いのジョーイですから、妹とエッチした、さらにはそれが誰だか覚えてないなんて、本当に冗談抜きで殺されちゃうわよ、とモニカは言っています。
彼が家族思いであることは、これまでも何度か出てきました。
イタリアン・マフィアの映画などを見ていると、そんな風に家族の結束が固いですね。
イタリア系の特徴なのでしょうか?
この kill you dead という表現ですが、あなたを殺して(kill you)、死ぬという状態にする(you (are) dead)という感じですね。
2007年10月から12月にかけて、NHK 教育テレビで、大西泰斗先生の「出張!ハートで感じる英語塾」という番組が放映されていましたね。
その Lesson 3 「どこまでも並べていけ」で、
I'll kiss it better.
という例文を使って、その「並べ方」の感覚を説明されていたのですが、その感覚と、kill you dead の感覚も似ているような気がします。
これを、大西先生は「ピボット」と呼んでおられますよね。
2007年10月号のテキスト p.45 には、
The gang beat him unconscious. 「ギャングは彼を殴って気絶させた」
という例文も載っています。
これは特に、kill you dead に近いニュアンスを感じます。
kill したら、dead という状態になるに決まっているんじゃ…?という気もするのですが、kill には、「kill するほどの痛みを与える」という意味もあります。(My head is killing me! だったら、「頭が割れそうに痛い!」という意味。)
ですから、そういう比喩の kill じゃなくて、ほんとに死ぬところまでいっちゃうわよ、という意味で、dead をつけている、ということでしょうか?
kill you と言った後に、actually 「本当に」と念押しした後で、kill you dead と言っているわけですから、「殺される…って、言葉のあやじゃなくて、”本当に殺されてあなたは死ぬ”わよ」という感じかな、と。
You don't think I thought of that? を直訳すると、「俺がそのこと(ジョーイに殺されるってこと)を考えたとは思わないの?」ですが、英語では否定語を最初に持ってきますので、日本語にした場合は「そのことを考えなかったと思う?」の方が自然ですね。
俺だって言われなくてもそのくらいわかってるよ。だから、これが最悪だって言ってる、だから落ち込んでるんだよ、ということですね。
big hair について。
英辞郎では、
big hair=豊かな髪
と書いてあります。
「でっかい髪」のように訳すと、「爆発頭」、髪の毛が爆発しているみたいに聞こえるので悪口みたいですが、上のセリフを見る限りは、big hair は悪口ではないようです。
Wikipedia 英語版: Big hair を見ると、big hair というのは、ボリュームのある髪型を指すようです。
その例として、ファラ・フォーセット(チャーリーズ・エンジェルで有名)が挙がっていますので、ああいう感じのゴージャスな髪型のイメージなんでしょうね。
モニカのセリフを聞いていると、Gina も Dina もどちらもいるようです。(エンドクレジットにも両方とも名前が出ています。)
そんな紛らわしい名前をつけるな!という感じですが。
フレンズ3-11その19 で触れましたが、フレンズ8-10 には、その Dina という女きょうだいが登場します。
でも、3-11 と 8-10 では演じている女優さんが違うようですね。
その件に関しては、フレンズ3-11その23 のコメント欄 で触れています。
tell which is which は「どれがどれかを区別する」。
日本語の直訳みたいですが、英語でもこう表現するんですね。わかりやすいです。
「ほら、お前らだってわかんないじゃん、どうだ!」みたいに子供のように勝ち誇っているチャンドラーに笑えます。
それに対して、「私たちはあなたと違って、何も罪深いことはしてないのよ!」と言いながら、同じような「ムハ」か「ドゥハ」のような音(?)を使って返すフィービーもさらにおかしいですね。
まるで子供のケンカだわ(笑)。
(Rach からのお願い)
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2008年02月27日
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