2008年03月10日

フライングする フレンズ3-11その36

ジョーイの姉妹: Excuse yourself and go to the bathroom. (失礼します、と席を外して、トイレに行って。)
チャンドラー: Oh no-no-no I was just squinting. That doesn't mean anything. (あぁ、違う違う違う。俺はただ目を細めていただけだよ。それは何の意味もないんだ。)
ジョーイの姉妹: (whispering in his ear) Just do it! ([彼の耳にささやいて] (つべこべ言わずに)とにかくそうして![言った通りにして!])
チャンドラー: Will you excuse me, I have to um..... (walks to the hall) (失礼します。僕は行かなくちゃ… [廊下に歩いて行く])

Excuse yourself and go to the bathroom. は命令形です。
excuse oneself は「(断って)席を外す、中座する」。
「ちょっと失礼します」と言ってから、席を外す、という感じですね。

チャンドラーの「目を細めていただけ」というのは、うっとうしそうな顔をしていたので、トイレを我慢しているのかと君は思ったのかもしれないけど、別にそうじゃないんだ、トイレに行かなくても大丈夫だよ、という返事でしょうか。


[cut to the hall, Joey's sister runs up and grabs Chandler's butt.]
廊下のシーンにカット。ジョーイの姉妹が走って近づいてきて、チャンドラーのお尻を掴む。
チャンドラー: (startled) Hey! ([驚いて] 何だ!)
ジョーイの姉妹: Finally! I thought we'd never be alone. Can I just tell you something? I have not stopped thinking about you since the party. (kisses him) (やっとだわ! 絶対に二人っきりになれないと思ってたの。あなたに一言言わせて。あのパーティー以来、あなたのことを考えるのをやめたことはなかったわ[あなたのことをずっと考えていたわ]。[彼にキスする])
チャンドラー: Look, I may have jumped the gun here. (she tries to kiss him, but he ducks it and moves away) Um, I just got out of a relationship. And I'm not really in a, in a commitment kind of place. (ねぇ、俺はここで早まったことをしてしまったかもしれない。[彼女はチャンドラーにキスしようとするが、彼はそれを避け、逃げる] あぁ、俺はちょうどある恋愛関係から抜け出たところ[ある女性との関係が終わったところ]だったんだ。だから、俺はコミットメントのような場所にいる気持ちじゃないんだ。)
ジョーイの姉妹: So? Me neither! God, Mary Angela was right. You do have the softest lips. (それがどうしたの? 私だってそうよ[私だってコミットメントなんて考えてないわ]。まぁ、マリー・アンジェラの言ったことは正しかったわ。あなたは本当にとっても柔らかい唇を持ってるのね。)
チャンドラー: Ahhhh, you're not Mary Angela? (あぁー、君はマリー・アンジェラじゃないの?)
ジョーイの姉妹: No! I'm Mary Therese! (違うわよ! 私はマリー・テレサ[マリー・テリース]よ。)

jump the gun は「フライングする、早まった行動をする」。
他動詞 jump には「…を飛び越える、…をとばして先に進む」という意味があるので、the gun、すなわち銃声を聞かずに先に走り出してしまった、というニュアンスになるようです。
短距離走などで銃声を聞く前にスタートしてしまった感じで、日本語と同じように「先走ってしまった」ということでしょうね。
jump a light / jump the lights という表現もあります。
これは「信号よりも先に飛び出す」という意味で、「赤信号を無視して走る」ということですね。

上にも書いたように、日本語ではそうやって銃声よりも先に出てしまうことを「フライング」と言いますね。
普通は英語で a flying start というと、「好調なスタート、好調な出だし」という意味になるようです。
get off to a flying start だと「好調なスタートを切る」になります。
ですから日本人が使っている「フライング」というのは恐らく和製英語で、ネイティブにはその意味が通じないのだろうと思います。

で、I may have jumped the gun here. のニュアンスなのですが、「may have+動詞の過去分詞形」なので、「…したかもしれない、…したのかもしれない」という意味になりますよね。
早まったこと、というと、パーティーの日にマリー・アンジェラと寝てしまったことを指すのかな、と思ったのですが、here があるので、彼女の誘いに乗る形でトイレに来てしまい、こうしてキスすることになってしまったこと、を指すのでしょうか?
こんな風にキスする前に、先に事情を話すべきだったのに…という意味で、キスしたことを「早まったことをしてしまったかも」と言っているように思いました。

commitment は、フレンズ3-4その12 で説明しましたが、「女性と真剣に付き合うこと」みたいな意味です。
not really は「それほど…でもない」という部分否定で、俺は今コミットメントの場所にいる、という感じではない、今の俺はコミットメントに対応できる状態じゃない、みたいなことですね。

マリー・アンジェラに言うべき正直な気持ちをやっと打ち明けられた…と思ったら、相手の答えは意外なものでした。
「私もそんなつもりじゃない」。
そして、「マリー・アンジェラが言っていたこと」を語ります。
そこまで聞いて、彼女がマリー・アンジェラでないとわかってチャンドラーはびっくり。
普段はモテなくて寂しい思いをしているのに、こういう時だけ何故かモテモテのチャンドラーです(笑)。


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posted by Rach at 13:12| Comment(6) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
I thought we'd never be alone.について
I thought we'd never be alone.(やっと二人きりになれたね)
I never thought we'd be alone.(二人きりになれたとは驚きだ)
どちらも二人きりになったのですがずうっとなれないと思っていたと(やっと)、まさかなれるとは思わなかった(驚き)の違いがあるように思います。内容によっては違いが出ない場合もありますし、片方しか使えない間合いもあります。
Posted by catch at 2008年03月12日 05:54
catchさんへ
興味深いご意見、ありがとうございます。
英語では、否定語を前に出す傾向にありますので、I never thought we'd be alone. という風に単純に言い換えられそうな気がするのですが、そうしてしまうと、ニュアンスの違いが出てしまう、ということですね?

例に挙げていただいた英文を日本語に直訳すると、
1. I thought we'd never be alone. 「二人っきりになれないと思っていた」
2. I never thought we'd be alone. 「二人っきりになれるとは思っていなかった」
ということですね。
日本語ではその二通りを使い分けることで、微妙なニュアンスの違いが出ますが、それと同じことが英語でもあり得る、ということなんですね。

1. の場合は、これだけたくさんの人がいる中で二人きりになるのは不可能だとあきらめていたのに、二人きりになる夢がかなった!、二人きりになれて嬉しい!、という感じ。
2. の場合は、二人きりになることがあるなんて思ってもみなかった、みたいなことで、二人きりになることを夢見てもいなければ、想定してもなかった、みたいな感じになるために、「まさかという驚き」に繋がる、ということなのでしょうね。

上にも書いたように、英語では、I think that+否定文、の場合は、I don't think that+肯定文、の形にすることが多いので、何でもかんでもそうすればいい、みたいに私は思っていたのですが(笑)、I thought we'd never という形になっているのには、それ相当の意味があるんだ、ということなんですね。
私が見過ごしていた点を教えていただき、ありがとうございます!
Posted by Rach at 2008年03月12日 12:35
こんばんは〜。(Mr.オクレ風)

flying startには日本で言われるところのフライングの意味もあるようです。

英辞郎:
《スポーツ》フライング(スタート)、不正スタート◆【同】false start

Merriam-Webster Online Dictionary:
a start in racing in which the participants are already moving when they cross the starting line or receive the starting signal
("when they cross the starting line"のところがピンと来ませんが。。。)
Posted by rere at 2008年05月25日 23:04
rereさんへ
「Mr.オクレ」って…(笑)。ふとつけたテレビでお見かけすることがあります(笑)。

私が「フライング」を和製英語かな、と思ったのは、以下の辞書の語義から。

研究社 新和英中辞典では、
フライング=(競技) a premature start, (米) a breakaway
(句例) フライングをする jump [beat] the gun
のように出ています。

ロングマン現代英英辞典では、以下のように出ています。
a flying start: a very good or successful start

でも、M-W には、そんな風に日本語の「フライング」のような意味が載っているのですね。
「スタートラインを越える時、またはスタートの合図を受ける時には、もうすでに動いている」みたいな感じの語義説明でしょうか?
「合図を受ける時に、すでにスタートラインを越えてしまっている」ならわかる気がしますけどねぇ?(笑)

M-W にそう出ているということであれば、ネイティブにもそういう意味で通じる、ということでしょうか? 辞書によって語義がまちまちなのも興味深いですね。
Posted by Rach at 2008年05月26日 11:09
flying startについて調べてみたのでお知らせします。
rereさんの引用された定義は帆船の競技などで用いられる助走スタートとも呼ばれるものでこれはスピードが付いていてもスタート時にスタートラインを越えていなければ反則にはなりません。ロングマンの語義の順調なスタートというのは帆船のレースからきているのかもしれません。
ところが数あるオンラインの英英辞典の中で唯一Collins English Dictionaryの第1番目の語義に
Also called (informal) flyer(in sprinting) a start by a competitor anticipating the starting signal というのがあって(ここでのanticipateは〜に先んずるの意味で使われています。)これこそ陸上や水泳で目にするフライングそのものです。
実際の使用例を探してみたのですがなんと日本の競艇のサイトで英語のルール説明の中に使われていました。こちらのほうはスタート時にすでに動き出しているのはヨットレースと同じですが。スタートラインを飛び出してしまった場合の反則をflying startと呼んでいるようです。結局、全くの和製英語とはいえないまでも英語圏での大勢とは使い方が異なるようです。
Posted by teruchan at 2012年05月25日 21:43
teruchanさんへ
flying start についての情報、ありがとうございます。

いかにも和製英語っぽい感じがしたので、記事を書いた当時は深くは調べなかったのですが、似たような意味で使われることがあるのですね。

また、flyer もそういう意味なのですね。flyer (flier) と言うと、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のthe "Save the Clock Tower" flyer の印象があって、「チラシ、ビラ」のイメージが強いのですが、flying start の意味もあるとわかって、勉強になりました。
ありがとうございました。
Posted by Rach at 2012年05月28日 17:21
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