2008年03月17日

靴よりタオルドレスに注目 フレンズ3-12その1

シーズン3 第12話
The One With All the Jealousy (ジェラシーで大混乱)
原題は「ジェラシーばかりの話」

[Scene: Monica and Rachel's, Rachel is getting ready for her first day.]
モニカとレイチェルの部屋。レイチェルは(仕事)初日の準備中。
レイチェル: (running in from her bedroom, wearing only a towel) Okay. Hey. Umm. Does everybody hate these shoes? ([ベッドルームから出てくる。タオルだけを着た状態で] ねぇ、この靴が嫌いっていう人はいる?)
チャンドラー: Oh yeah, but don't worry. I don't think anybody's gonna focus on that as long as you're wearing that towel-dress. (あぁ、僕は好きじゃないね。でも心配しないで。誰も靴には注目しないと思うよ、君がそのタオルドレスを着ている限りはね。)
レイチェル: (to Ross) Tell him. ([ロスに] 説明してやってよ。)
ロス: (to Chandler) It's her first day at this new job. You're not supposed to start with her. ([チャンドラーに] 今日はレイチェルの新しい仕事の初出勤の日なんだ。彼女をそんなふうにからかっちゃいけないよ。)
チャンドラー: All right, I suppose I can wait a day. (わかった。1日待てると思うよ[1日待つとしよう]。)

靴を見せて、これが嫌いな人がいる?と尋ねるレイチェル。
つまり、この靴はイマイチだと思う人はいる?ということですね。
それに対して、チャンドラーは、レイチェルがタオルだけ巻いて出てきたので、そういう姿なら、誰も靴なんか注目しないよ、そっちの見えちゃいそうなタオル姿に釘付けでさ、と答えています。

いつもなら面白がるところかもしれませんが、今日はレイチェルにとって大切な日。
そんなおちゃらけてる場合じゃないのよ、という意味で、「今日はどんなに大切な日かを彼に説明してやってよ。」と、レイチェルはロスに言っているのですね。

You're not supposed to start with her. について。
be supposed to ... は「…することになっている」ですから、その否定形の be not supposed to ... は「…してはいけないことになっている、…している場合ではない」という意味になりますね。

start with her の with her は、「彼女に対して、彼女を相手にして」みたいなニュアンスでしょう。
start は「始める」で、この場合は、ジョークを言う、からかう、というチャンドラーがよくやる行為を「始める」ということだと思います。
フレンズ3-6その24 に、Don't start. というフレーズが出てきましたが、その start と同じだと思います。
その記事とそのコメント欄で、Don't start. のニュアンスについて触れています。
状況によってさまざまな解釈が可能ですが、「シリアスな時に冗談を言わないで」、または、「わかってるくせに茶化さないで」みたいな感じですね。

今回の場合も、「彼女は真剣なんだから、こんな大事な時にいつものようなおちゃらけた冗談を言うな。」ということかと思います。
また、ロスは「今日は初出勤の日なんだよ。」と説明していますが、チャンドラーも今日がレイチェルの初出勤の日であることは知っていただろうと思います。
ですから、「それをわかってるくせに、そんなふざけた返事をするなよ、茶化すなよ。」という解釈も可能ですね。
とにかく、「彼女に対して、そういういつものやつを始めるのはやめなよ。」という感じだと思います。

チャンドラーは、I suppose と答えています。
これはロスが You're not supposed to と、suppose という動詞を使ったから、わざと suppose を使ったのでしょうかねぇ?
「今日は大事な日だからふざけちゃだめだ。」と言われたので、じゃあ、一日待ってみようか、みたいなことですね。


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posted by Rach at 12:54| Comment(6) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
また細かいところですけど、
Does everybody hate these shoes ?
これ、「この靴が嫌いっていう人はいる?」よりは、「 みんな、これ嫌い? 」
の感じがしました。anybodyじゃなくてeverybody だから。
「誰か、これ嫌い?」 だと、
Does anybody hate these shoes ? のほうが私にはわかりやすいです。

それで、レイチェルの Does anybody ~ ? で思い出すのは(実はこれが言いたかった。(笑)
Does anybody need coffee ?

忘れもしない(個人的な話で申しわけないです)初めて手にしたフレンズDVDが、シーズン1のディスク3で、その最初のエピソード9の冒頭です。(1−9感謝祭の大騒動)
店長のテリーに、100ドル前借りできない?ってとこの最後のオチ。
「コーヒーいる人は?」ってより、「コーヒーまだの人?」で、客のみんながハイッ!やっぱ私ってドジね。のところ。

例の映画「私の愛情の対象」ニーナのジェニファー・アニストンに魅了されて、フレンズに導かれた私が最初に目にしたレイチェルが、上のシーンでした。
このシーンには、大げさに言えば度肝を抜かれました。すげぇ魅力的。
これなら全米の人気をさらった(アニストンひとりのせいじゃないでしょうが)のもわかるわかるって感じでした。
(すいません。アニストン賛歌になってしまった。)
Posted by engl at 2008年03月17日 21:03
englさんへ
englさんのおっしゃる通りですね。私は何故かずっと、everybody を anybody と勘違いしていたようです。
「ねぇ、みんな、みんなはこれが嫌いかしら?」みたいに、その場にいる人全員に、「これ、気に入らない?、これじゃダメかなぁ?」と尋ねているわけですよね。

そうそう、そのレイチェルの Does anybody need coffee? のセリフ、可愛かったですよねぇ〜。そんな風に「誰か…する人はいる?」という質問がフレンズにはよく出てくるので、今回もつい、その流れで書いてしまいました。

本当にレイチェルというキャラは魅力的ですよね。あのブラッド・ピットも、フレンズでレイチェルを演じているジェニファーを見て、見初めたそうですからねぇ…。よくわかります。
おドジなところも、キュートに見せてしまうのが、レイチェルとジェニファーの魅力ですね。私もジェンが大好きです!
Posted by Rach at 2008年03月18日 07:48
You're not supposed to start with her.はカジュアルな言い方でそんなふうにいうもんじゃないよと言っているのですが、それとチャンドラーが使ったsupposeは関係あるかどうかなんですが。I don't suppose you can wait a day?という言い方があってこれは非常に丁寧な依頼の言い方なのですが、その答え方でAll right, I suppose I can wait a day.といってる感じがします。確約はできないというチャンドラーの気持ちも含まれてるような気がします。ロスの生真面目な言動を茶化さずにはいられないチャンドラーですからね。
Posted by catch at 2008年03月18日 07:51
catchさんへ
貴重なご意見ありがとうございます。
I don't suppose... というのが「丁寧な依頼の言い方」だというのを、私は今まで知りませんでした!
ちゃんと辞書にも載っているんですねぇ。

研究社 新英和中辞典の suppose の項目では、
(+(that))[I don't 〜 で婉曲な依頼を表わして](…して)いただけませんか
(用法) 依頼調の抑揚を表わすために文字で書く時には疑問符を用いることがある
I don't suppose you can [could] lend me some money. [?] お金を少し貸していただけないでしょうか。

英辞郎にも載っていました。
I don't suppose that ...=(that以下)していただけませんか
I don't suppose you could autograph one of your books for me?
サインをしていただけませんか

ロングマン現代英英辞典では、
I don't suppose (that):
a) used to ask a question in an indirect way, especially if you think the answer will be 'no'
b) used to ask for something in a very polite way
つまり、a) は「遠回しな言い方で質問する時に用いられる、特に答えがノーとなるだろうと思う時。」
b) は「非常に丁寧な言い方で何かをお願いする時に用いられる」。

I don't suppose は「私は…だとは思わない」ですから、「まさか〜してくれるとは思わないけど」と「あまり期待していないんだけど、どうかな?」という気持ちを出しているわけですね。

研究社 新英和中辞典には、
suppose=(判断の根拠が比較的薄い形で)思う
とあります。
チャンドラーの返事が、I'll wait a day. だったりした場合は、「じゃあ、一日待ってみるよ。」というニュアンスになるのでしょうが、今回は、I suppose I can と言っているので、「〜できると思う、根拠や確信はないけどね」という感じに聞こえるのでしょうね。

チャンドラーはいつものようにちょっとおちゃらけてみただけなのに、二人がそれに対して文句を言うので、「まぁ、一日くらいは待てるかな。」と茶化して返事してみた、ということですね。
Posted by Rach at 2008年03月19日 08:31
Rachさん、お引越しもろもろお疲れ様です。
もう貼り付けできたんですか!?ちゃんとindexから飛べましたよ☆びっくり。
今日は、ごはんを食べながらこの話を英語音声で初視聴したところです。
なかなかゆっくり勉強はできてませんが、英語で見る→日本語字幕日本語音声→英語字幕英語音声で見る。。。というのはやってます。
英語で最初聞くとわからないこともいっぱいありますが、1-1を見た頃には考えられないくらい笑えたり、フレンズたちが愛おしく思えたりすることもあります笑
なぜだか、最近見た3-9〜12、どれもかなり面白く思えました!!
早く時間を見つけて、Rachさんの記事を読み進めていきたいと思います(^◇^)
Posted by k at 2014年02月15日 20:43
kさんへ
温かいねぎらいのお言葉ありがとうございます。

はい、そうなんです。とりあえず、「フレンズINDEX」のリンク修正は最優先で行ないました^^ これを目次代わりに使って下さっている方が多いのは、アクセス解析からわかっていましたので、時間があればできるところまで修正しよう、、とちまちまやっていたら、管理画面の動作が早くなってくれたのも功を奏して、おかげさまで思ったよりも早く、「フレンズINDEX」の修正が完了いたしました。今は「英語学習INDEX」の方のリンクも、修正が完了しております(^^)

「1-1を見た頃には考えられないくらい」というお言葉、よくわかります。私も最初にパイロット版の 1-1 を見た時は、もうびっくりするくらいわからなくて、「それに比べれば、今は、、」ということの積み重ねで続けてくることができました。
シーズン3は、人気も高く、私自身も好きなシーズンなので、解説記事も長くて濃い(笑)ものとなっています。またお時間のある時に、記事を楽しんでいただけると嬉しいです。
これからもよろしくお願いします!
Posted by Rach at 2014年02月17日 15:04
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