[Scene: Rachel's office.]
レイチェルのオフィス。
女性: (walking up to Mark) Here's the Shelli Segal stuff for December. ([マークに歩いて近づく] これが12月のシェリー・シーガルの件よ。)
マーク: (turning around) And wait, I've got something for you. (kisses her) ([振り向いて]あぁ、待って。君にあげるものがある。[彼女にキスをする])
女性: Mark! (マーク!)
マーク: It's okay, Rachel knows. (いいんだよ。レイチェルは知ってる。)
女性: Yeah, but even soo-- (そうね。でも、それでも…)
(Ross appears in the hallway just outside of Rachel's office.)
ロスはレイチェルのオフィスのすぐ外の廊下に現れる。
マーク: I can't help it, I'm just, I'm just crazy about you. (こうしないではいられないんだ。ただ、ただ、僕は君に夢中なんだよ。)
レイチェル: Ohhh! That is soo sweet! (gets up to get herself a cup of coffee) (あぁ! それってなんて素敵(な言葉)なの。[立ち上がって自分にコーヒーを入れる])
(Ross is eavesdropping in the hallway.)
ロスは廊下で聞き耳を立てている。
マーク: Okay, okay look, I know I'm being Mr. Inappropriate today, but it's just so tough, I mean, see you walking around, and I just wanna touch you and hold you. Come on, no one's around, just, just kiss me. (いいんだ、いいんだ。ねぇ、僕は今日、「ミスター・不適切」だってわかってる。でも、ただ、つらすぎるんだよ。ほら、君が歩き回るのを見ると、僕はただ君に触れて、君を抱き締めたくなる。おいで、回りには誰もいないよ。ほら、ただ僕にキスして。)
(They start to kiss, and Ross rushes into the office to break it up.)
二人はキスを始める。そしてロスはオフィスに駆け込んで、それを引き離す。
ロス: All right that's, that's it! Get off of her! (いいか、そこまでだ! 彼女から離れろ!)
マーク: What is going on? (何が起こってるんだ?)
ロス: What's going on? (throws the love bug at him) I'll tell you what's going on! (何が起こってるか、だって? [ラブ・バグを彼に投げつける] 何が起こってるか僕が教えてやるよ!)
レイチェル: (now standing behind Ross) Ross! ([今はロスの後ろに立っている] ロス!)
(Ross finally looks at the woman kissing Mark.)
ロスはマークとキスしている女性をやっと見る。
ロス: I have been down in your store for 20 minutes, trying to get a tie. What do I have to do to get some service? (turns to Rachel) Hi Rach. (He's puts his hand on her shoulder and she knocks it away.) (僕は下の君の店に20分もいたんだ。ネクタイを買おうとしてね。サービスを受けるには僕は何をしたらいいんだ?[どうしたらサービスを受けることができるんだ?] [レイチェルの方を向いて] やぁ、レイチェル。[彼は手を彼女の肩に置くが、レイチェルはそれを跳ねのける])
シェリー・シーガルについて。
DVD英語字幕では、Shelley Segal、ネットスクリプトでは、Shelly Siegal と書いてありますが、正しい綴りは Shelli Segal のようです。
Laundry by Shelli Segal というブランドがあるようですね。
楽天市場: Landry by Shelli Segal cshmere poncho ランドリー バイ シェリー シーガル カシミア ポンチョ
Amazon.com: Laundry by Shelli Segal: Apparel
inappropriate は「不適切な」。
フレンズ1-5その5 でも触れましたが、この inappropriate は、クリントン元大統領の疑惑の時に使われた inappropriate relationship 「不適切な関係」で有名ですね。
仕事場なのに、仕事中なのに、こんなことをするのは不適切だってわかってる、僕は「ミスター・不適切」「不適切くん」だと言っているのです。
今回のエピソード 3-12 では、Mr. (ミスター)という言葉が3回出てきます。
1回目は、フレンズ3-12その5 の、
ロス: Mr. Dickens gets to pick 'em. (ミスター・ディケンズがそれ[都市]を選ぶことになるんだ。)
2回目は、フレンズ3-12その21 の、
チャンドラー: And he's being Mr. Joe Sensitive. (そして彼は「ミスター・ジョー・センシティブ」になるんだぞ。)
そして3回目が今回の Mr. Inappropriate です。
1回目の Mr. は「ディケンズさん、ディケンズ氏」という敬称ですが、2回目と3回目の Mr. はどちらも性格や行為を形容する形容詞を用い、「そういう人、そういうことをする人」というニュアンスで使っています。
Mr. Joe Sensitive と、Mr. Inappropriate という表現が同じエピソードに出てきたのは単なる偶然かもしれませんが、もしかしたら脚本家の「言い回しの癖」みたいなものが出たのかもしれません。
外で声だけ聞いているロスにとっては、はらわたが煮えくり返る思いでしょうね。
レイチェルが "Ohhh! That is soo sweet!" と言っている声が聞こえるので、ロスは、マークの相手がレイチェルだと思い込んでしまう…うまい演出だと思います。
マークのキスの相手がレイチェルでないとわかって、とっさに怒っている別の理由をでっちあげるロス。
I have been down in your store for 20 minutes. は「継続」を表す現在完了形で、ネクタイを買うのに 20分間ずっと店にいた、ということですね。
ネクタイを買おうとしているのに、店員が誰も寄ってこない、サービスの伺いに来ない、一体この店はどうなってるんだ?と、上にあるこの事務所に文句を言いに来た風を装っているのですが…。
こんな下手な言い訳をするくらいなら、「相手がレイチェルかと思って気が動転したんだ…ほんとにごめん。」と素直に謝った方が良かったような気もするのですが…。
でも、ここまで怒った後ではそんなことも言えませんかねぇ。
knock は「たたく」ですから、knock away は何かを叩いて落とす、「たたき落とす、払い落とす」ということですね。
レイチェルは何も言っていませんが、その行為で怒っていることを示しているのですね。
(Rach からのお願い)
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2008年04月16日
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