ロス: I gotta get going. Bye, Chandler. (僕は行かなくちゃ。じゃあね、チャンドラー。)
チャンドラー: Oh, okay Ross. Listen, this pen's getting kind of boring, so can you pick me up some porn? (あぁ、わかったよ、ロス。ねぇ、このペン、何だか退屈になってきたよ。だから、僕にポルノを買ってきてくれる?)
get going は「出かける、出発する」。
I gotta go. でも「行かなくちゃ。」なのですが、英語ではこんな風に、get going みたいな表現を使うことも多いですね。
ただの go よりも、get going の方が、go という動作に「移る、動く」ような「動き」が出るように思います。
Let's get started. 「始めよう。」という決まり文句もありますが、これも、Let's start. よりも「動き」が感じられるような気がしますね。
チャンドラーはあんなにペンに喜んでいたのに、もう退屈してしまったようです。
ペンの人形を脱がせてもつまらなくなったので、本物の女性の写真を見たくなった…みたいなことを言っていますね…って、おいおい!(笑)
this pen's getting kind of boring の kind of は「ちょっと、何だか」みたいな表現です。
this pen's getting boring. で、「このペンが退屈なものになってきた」ということですね。
bore は「…を退屈させる、うんざりさせる」という他動詞なので、それに -ing がつくと、「退屈な、うんざりする、つまらない」という形容詞になりますね。
ペンが誰かを退屈させる、ということです。
このセリフの場合は「チャンドラーを退屈させている」のですが、「誰を」という目的語がない「形容詞」の形になっているので、「全般的に」人を退屈させるものだ、つまり、このペンは「退屈な、つまらない」ものだ、とペンの性質(?)を述べた文になっているのです。
チャンドラーを主語にすると、I'm getting bored with this pen. 「俺はこのペンに飽きてきちゃったよ。」みたいになるでしょうか。
そのように受動態になった場合は、チャンドラーがペンによって退屈させられた、となるわけですが、やはりどちらを主語にするかによって、微妙なニュアンスの違いが生じるのだと思います。
実際のところは「チャンドラーがペンに飽きてきた」わけでしょうが、「このペン、つまんなくなってきたなぁ。」という方が、客観的な発言のように聞こえる気がします。(日本語訳でもニュアンスの違いは出ますよね。)
「俺のせいじゃなくて、このペンが悪い!」みたいな?(笑)
あんなに喜んでおいて、飽きちゃった後のセリフがそれかよ!?みたいな??
can you pick me up some porn? について。
pick up は「拾い上げる」ですが、「買う」という意味もあります。
ロングマン現代英英辞典では、
pick up (phrasal verb): GET SOMETHING
pick something up/ pick up something: (informal)
b) to buy something or get it from a shop etc
つまり、「何かを買うこと、または店で[店から]何かを手に入れること」。
「買ってきて。」という場合には、Can you get me some porn? と get を使うことが多いように思うのですが、pick には、choose 「選ぶ」という意味もありますし、pick up は lift 「持ち上げる」という意味もあります。
そのニュアンスを考えると、get 「手に入れる」という単語を使うよりも、いくつかある中で良さそうなもの(笑)を適当に見繕う(みつくろう)感じ、置いてある本をパッと手にとる感じ、が出ているような気もします。(あくまで私のイメージですが…)
(Rach からのお願い)
今回の記事、面白いと思われた方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
皆様の応援が、とても励みになっています。ありがとうございます。
人気ブログランキング
にほんブログ村 英語ブログ
2008年04月26日
この記事へのコメント
コメントを書く