出て行こうとするロスに、
レイチェル: Ugh. Wait, wait, wait! (あっ、待って待って待って!)
ロス: What? (何?)
(She runs over and gives him a very passionate kiss.)
レイチェルは走ってきて、ロスにとっても情熱的なキスをする。
ロス: Huh. ([うっとりした感じで]はぁ〜。)
ロスは出て行く。
レイチェル: (to Chandler) Well, there's a kiss that he won't forget for a couple of hours, y'know. ([チャンドラーに] ねぇ、2、3時間は忘れられないようなキスってあるでしょ。)
チャンドラー: Yeah. Either that or you just turned him on and sent him off to a stripper. (そうだね。君の言う通りか、もしくは、君はただロスに火をつけた上で、彼をストリッパーの元に送り出した、かのどちらかだね。)
レイチェルの抗議を軽くかわして去ろうとするロスに、情熱的で長いキスをするレイチェル。
うっとりしているロスが面白いですね。
there's a kiss that he won't forget for a couple of hours. について。
there's は、there is という現在形で、that 以下のようなキスって存在するわよね、みたいなことでしょう。
That was a kiss that he won't 「今のはそういうキスだったわ」と断言しているわけではなくて、忘れられないキスっていうのがあるでしょう?と言いながら、今のがそれよ、と暗に言っているのだろうと思います。
それを聞いたチャンドラーは、そういうのもあるし、情熱的な気持ちにさせて相手の元に送り出してしまう、ってキスもあるよ、と言っています。
turn on は「回してオンにする」というニュアンスから、「栓・つまみなどをひねって(水・ガスを)出す、(つまみなどを回して)スイッチを入れる」という意味になりますね。
ここでは「(人を)性的に刺激する、興奮させる、その気にさせる」という意味で使われています。
ロングマン現代英英辞典では、
turn somebody on: to make someone feel sexually excited
例) The way he looked at her really turned her on.
「誰かを性的に興奮した気持ちにさせる」
例は、「彼が彼女を見る様子は、本当に彼女をその気にさせた。」
この turn on については、フレンズ2-23その29 のコメント欄 でもう少し詳しく触れています。
エッチな意味の場合も、反対語は turn off です。
このエッチ系の turn on も「エッチな気持ちのスイッチを入れる」みたいなニュアンスなのだろうと思います。
レイチェルはロスがうっとりするようなキスをして、これで私のことを忘れたりはしないわ、と安心しているようですが、チャンドラーは「そんな気持ちにさせて送り出したらまずいんじゃない? 何たって相手はセクシーなことが得意なストリッパーなんだよ。」と言っているのですね。
そこまで男性の心理を読みきっていなかったレイチェル、つらい!(笑)
これと似たようなことが過去にもありましたねぇ。
フレンズ2-4その5 で、ロスに色っぽく迫ったレイチェルですが、その気になったところで、ロスは、ライバルのジュリーがいる部屋に入ってしまいました。
この後、ロスとジュリーは初めての夜を迎え、次の日の朝、
ロス: Good morning. (おはよう。)
おばさん: Well, somebody got some last night. (まぁ、誰かさんは、昨日の夜、いいことあったんだね。)
ロス: Twice. (2回、ね。)
というオチまでついていました。
(この "Twice." のセリフは、「回数つながり」(笑)で、フレンズ3-1その17 で取り上げています。)
今回も、前回と同じく、レイチェルの試みは逆効果となってしまいそう…チャンドラーの指摘に唖然とするレイチェルです。
(Rach からのお願い)
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フィービー: Oh, yeah, Bob said there might be flood damage.
Ross: Yeah, either that, or he has a really big cat.といっています、チャンドラーが言いそうな台詞ですが。
そうかぁ…「このキスはまさにマーキング」…言われてみればその通りですね。
either A or B というフレーズ、フレンズで5回も出てくるのですか? これからセリフを気をつけて見るようにします。「すべてジョークになっている」というのも興味深いですね。
フレンズの脚本の傾向として、「それか、もしくは…」とわざわざ言い換えているわけですから、そこに何らかのオチが来るのが自然な流れですよね。私もそんな風に、英語で大爆笑のオチを考えられるようになりたいものだ、と。
3-25 まではこのブログを何とか続けたいと思っているのですが、そのロスのセリフ、すごく面白いです。それは「猫の○○○」であることを示唆しているわけですね。確かにチャンドラーが言いそうなセリフだわ(笑)。