2008年05月13日

こういう取り決めはどう? フレンズ3-13その6

[Scene: Monica and Rachel's, Chandler, Ross. Joey, and Rachel are eating breakfast. Chandler is holding a bottle of Hershey's Syrup.]
モニカとレイチェルの部屋。チャンドラー、ロス、ジョーイとレイチェルは朝食を食べている。チャンドラーはハーシーのシロップを持っている。
チャンドラー: Yeah, baby! (やー、ベイビー!)
ロス: What are you doing? (何やってんの?)
チャンドラー: Making chocolate milk. Do you want some? (チョコレートミルクを作ってる。欲しい?)
ロス: No, thanks. I'm 29. (いいや、結構。僕は29歳だよ。)

ネットスクリプトには、a bottle of Hersey's Syrup と書いてあるのですが、Hersey ではなくて、Hershey が正しい綴りのようです。(上のト書きは訂正してあります。)
そのメーカーはチョコレートで有名なようですね。
以下が公式サイト。
HERSHEY'S Chocolate: Home
その中で、シロップのページはこちら(↓)。
HERSHEY'S Syrup
チョコレートシロップのボトルの写真も載っていますね。
日本語のサイトはこちら(↓)。
チョコレートのハーシージャパン株式会社 Hershey Japan

ロスとチャンドラーは大学の同級生なので同い年です。
暗に「俺と同い年なのに、チョコレートミルクだなんて、お前は子供か、チャンドラー。」と言いたいわけでしょう。
"Are you, like, 8?" 「お前は8歳(の子供)か?」とか、"Grow up!" 「大人になれよ!」みたいな言い方も可能かと思いますが、ロスの言い方もロスらしくて面白いなと思いました。
(なぜ「8歳」なのか、疑問を持たれた方は、過去記事、何故8歳なのか? フレンズ1-1その8 をご覧下さい。)


レイチェル: (looking at her watch) Oh my God! I gotta go to work! ([腕時計を見て] まぁ大変! 仕事に行かなくちゃ!)
ロス: Oh sweetie, what time do you think you're going to get off tonight? (あぁ、ハニー。今夜は何時に仕事が終わると思う?)
レイチェル: Oh I don't know, honey. It could be really late. (あぁ、わからないわ、ハニー。すごく遅くなる可能性もあるわ。)
ロス: Oh come on. Not again! (あぁ、よしてよ。もうたくさんだよ!)
レイチェル: I know. I'm sorry. Look, I'll make a deal with you, okay? (そうね。ごめんなさい。ねぇ、取引しましょうよ[こういうことを決めておきましょうよ]、いい?)
ロス: Hmm. (うーん。)
レイチェル: For every night that you're asleep before I get home from work... (私が仕事から帰ってくる前にあなたが寝ている時は毎晩…)
ロス: Yeah. (あぁ。)
レイチェル: I will wake you up in a way that has proved very popular in the past. (あなたがとってもそれを気に入っていたことが過去に証明されているやり方で、あなたを起こしてあげる。)
ロス: Now, if you need to stay late, I want to be supportive of that. (それじゃあ、もし君が遅くまで残らなければいけないのなら、それについては協力的でいたいね。)
レイチェル: Right. (そうね。)

It could be really late. に対して、Not again! 「またかよ。」ですから、ここのところ、遅い時間まで仕事をすることが続いている、ということですね。
Not again. は、フレンズ3-3その1 にも出てきました。

make a deal with... は「〜と取引をする」ですが、ここではそんなビジネスライクな話ではなくて、ちょっと決め事をしておきましょ、こういう約束にしておきましょ、こういうことにしておきましょ、と今から何かを提案することを示唆しているようです。

has proved very popular in the past は「過去に very popular だということが証明された」、つまり、実際に過去にその方法を使ったことがあって、その時あなたがすごく喜んだから、それは popular 「評判が良い、人気のある、好評である、受けが良い」ことがわかってる、その方法を使うわね、と言っているのです。
世間一般で人気がある、という意味ではなくて、ロスがそれを気に入っているという意味の popular でしょう。
これまた意味深な言い回しですよねぇ…殿方は今、いろんなこと想像してます?(笑)

supportive は「支えとなる、支持する、協力的である」。
そんな嬉しいこと(笑)をしてくれるのなら、残業についても協力的でいたいね、残業も歓迎、とまではいかないまでも、しょうがないと認めてあげるよ、という感じでしょう。

supportive という単語は、フレンズ1-2 にも出てきました。(過去記事では取り上げていません。)
元妻キャロルが産婦人科で検査を受けていて、その傍には、レズビアンのパートナーであるスーザンが付き添っています。
部屋に入って来たロスは、
ロス: So, uh, we're just waiting for...? (それで、僕らが待ってるのは…?[誰が来ることになってるの?])
キャロル: Dr. Oberman. (オーバーマン先生よ。)
ロス: ..Dr. Oberman. Okay. And is he- (オーバーマン先生ね。わかった。それで彼は…)
スーザン: She. (彼女よ。)
ロス: -she, of course, she- uh- familiar with our.. special situation? (彼女。もちろんそうだね、彼女は…うーんと、僕たちの特別な状況のことを詳しく知っているの?)
キャロル: Yes, and she's very supportive. (えぇ。そして、彼女はとても協力的なの。)
ロス: Okay, that's great. (よし、それはいいね。)

キャロルはレズビアンの恋人スーザンと一緒に住んでいて、今度生まれてくる子供は元夫ロスの子供である、というその複雑な状況を、お医者さんは知ってるのかな?とロスは尋ねています。
そして、キャロルは、「先生はその状況をよく理解してくれていて、とっても協力的で力になってくれたり、相談に乗ってくれたりしているのよ。」という感じで、supportive という言葉を使っています。

we're just waiting for... ? で、誰を待っているのか尋ねる文になっています。
「ここで待っていると、誰が来るの?」ということで、担当医を尋ねることになるのですね。
Dr. と聞いて、とっさに、he と言ってしまったロスですが、スーザンに she だと訂正されます。
その言い方が、「お医者さんなら男だ、って決め付けないで!」みたいな感じですね。
ロスも、「確かに、この二人なら、「是非、女性の担当医でお願いします」と言いそうなのに、he だと言ってしまったのは軽率だった」という感じで、of course 「”当然”、女性の担当医だよね」と付け加えているのも面白いなと思いました。


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posted by Rach at 11:46| Comment(2) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
Do you want some?,You want some?は状況で間違って使うことはないけれど、喧嘩言葉でもつかわれますね。(表へ出ろ、やってやろうじゃないか)普通は自分だけで食べたり飲んだりしてるときに相手にも勧める使い方ですけど。
8歳についてのコメントをしそこなったので、ここで
10-14でダコタ・ファニングとジョーイの掛け合いがおもしろかったです。ジョーイがバカな提案をしたときのダコタ・ファニングの返事
Mackenzie: What are you? Eight?
Joey: Woah, uh! Okay, let's hear your great idea.
Mackenzie: I don't have any great ideas. I am eight.
エンディングの電話のシーンもおもしろいのですが、この笑いのパターンは9-3のエンディングで一度使ってます。
Posted by catch at 2008年05月14日 00:35
catchさんへ
Do you want some? や You want some? は喧嘩言葉でも使われるのですね? それは知りませんでした。が、なるほどなぁ、と思いました。

some というのは「いくらか」という感じで、「あるものをいくらかくれてやろうか!」みたいなニュアンスになるんでしょうね。「俺のパンチをもらいたいのか?」みたいなことを、具体的な名詞は出さずに、some だけで「そういうものをいくらか」と表現しているのでしょうね。

10-14 にも「8歳」ネタが登場していたんですね。すっかり忘れていました。教えて下さってありがとうございます。
DVDを見直してみました。最初の、What are you, 8? は、「あなたって何者? 8歳の子供?」みたいなニュアンスですね。
ダコタ演じるマッケンジーは、I AM 8. と、am をはっきり発音しています。自分は本当に8歳なので、I AM 8. 「私は”本当に”8歳だもの。」という風に答えているのでしょうね。

エンディングの電話のシーン、9-3 も 10-14 も面白いですねぇ。確かに全く同じパターンです。
最初に電話でしゃべっている方が、かなり長い時間話しているのがポイントでしょうか。そして、画面が切り替わると、電話の相手が思いがけない人だったので大爆笑!というシーンですね。これは日本人にもわかりやすい笑いだと思います。
Posted by Rach at 2008年05月14日 11:58
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