2008年05月15日

彼はスポーツマン フレンズ3-13その8

フィービー: Oh! Since tomorrow. I met this really cute guy in the park and he, like, y'know, jogs, and blades, and swims, and so y'know we made a deal. He's gonna teach me all sorts of jock stuff. (あぁ! (ローラーブレードを始めるのは)明日からなの。公園で本当にキュートな男性に会ったの。そして、彼はほら、ジョギングとかブレードとか、水泳とかが好きなのよ。それで、私たちは約束したの。そういう運動系のこと全てを私に教えてくれるって。)
ロス: And what are you gonna do for him? (それで、フィービーは彼に何をしてあげるの?)
フィービー: I'm gonna let him. (私は彼に教えさせてあげるの。)
ロス: Okay. (わかった。)
ジョーイ: Cool. (いいね。)

jog は「ジョギングする」。
「ジョギング(jogging)」という言葉が日本語になってしまっているので、jog だけだと却ってピンと来ない気もします。
ロングマン現代英英辞典では、
jog [verb]: [intransitive] to run slowly and steadily, especially as a way of exercising
つまり、「ゆっくり順調に走ること。特にエクササイズの一つの方法として。」

日本語でjogging と言うように、jogging でそんなふうに「走ること」という名詞になりますが、jog だけでも名詞の意味になります。
これは可算名詞で、a jog だと「1回のジョギング」。
go for a jog は「ジョギングに行く」。

ネットスクリプトではこの部分、and he like y'know, jogs, and blades, and swims... と表記してありました。
それでスクリプトを読んだ時、jogs は名詞の複数形で、「彼はジョギングが好き」という意味かと一瞬思ったのですが、それだと、he likes と like に3単現の -s がつくはずですよね。
実際、「彼は…をするのが好き」という場合は、He likes to jog. (to 不定詞)とか、He likes jogging. (動名詞)の形になると思うので、そういう意味でもやや違和感があります。
今回の場合は、セリフを実際に聞いてみるとわかるのですが、like は、y'know と同じく、考えながらしゃべっている時の挿入句です。(それで、上のセリフでは、like の前後にもカンマ(,)を挿入してみました。)
「彼はね、うーんと、そう、ジョギングしたり、ブレードしたり、泳いだりする人なのよ。」と、「現在形」で彼の習慣を表しているわけですね。
DVD英語字幕では、And he jogs and blades and swims and so we made a deal. と書いてありますが、その方が直感的に意味はわかりやすいかな、と思います。

make a deal with... は「〜と取引をする」。
2日前の記事、フレンズ3-13その6 にも出てきました。
フレンズの女性陣は、「あなたがそれをしてくれるなら、私はこれをしてあげる」というような make a deal をするのが好きなようです(笑)。

jock stuff の jock ですが、上に jog という単語が出てきているので、そのタイポ(タイプミス)かと思ったら、jock という単語があるんですね。

ロングマン現代英英辞典では、
jock [noun]: [countable] (informal) (American English)
someone, especially a student, who plays a lot of sport and is often considered to be stupid

つまり、「多くのスポーツをして、またしばしば愚かだとみなされる人、特に学生」。

英辞郎にも、
jock=(特に大学の)運動選手、頭は弱いがスポーツだけは得意な人
という語義が載っています。

ロングマンの Word origin を見ると、jock の語源は、jockstrap だと書いてあります。
jockstrap は男性運動選手がはいているサポーターのことですね。
研究社 新英和中辞典では、
jockstrap=(男子運動選手などの用いる)局部用サポーター (比較: athletic supporter よりも口語的で一般的)
とあります。
ロングマンの語義を見ると、
jockstrap [noun]: [countable]
a piece of men's underwear that supports their sex organs during sport

とあります。
わざわざ訳しませんが、この語義でも、どの部分をサポートしているかについて言及されていますね(笑)。

いつもそういうのをはいている人、という意味で、(言葉は悪いですが)「スポーツばっかりやってるスポーツバカ」みたいなタイプの人を jock と呼ぶみたいです。

で、ここでフィービーが使っているのは、そういう悪い意味ではなくて、「スポーツマン」というニュアンスでしょう。
研究社 新英和中辞典には、
jock=(米)運動選手
という普通の意味も載っていますので、フィービーは軽蔑的なニュアンスでは使っていないと思います。
jock stuff で「スポーツマンがやるようなこと」=「スポーツ、運動」を指しているのでしょう。

make a deal した、というので、取引した、契約を交わした、約束した、みたいなことですね。
彼はスポーツを教えてくれる、その代わりにフィービーは何をしてあげるの?とロスは質問しています。
フィービーは、"I'm gonna let him." と答えています。
これまた一瞬、「何かをさせてあげる」→「エッチなことをさせてあげる」、つまりスポーツを教えてもらったお礼は体で払うわ、みたいな過激なことを言っているのかと思ったのですが、どうやら違うようです。

He's gonna teach me all sorts of jock stuff.
I'm gonna let him.
ですから、I'm gonna let him teach me all sorts of jock stuff. ということのようです。
運動好きの彼だから、運動を教えることも喜びで、教えることをさせてあげる、つまり運動を教えたい彼の生徒になってあげる、みたいな感じでしょうか。
自分が一方的に教えてもらう側なのに、さもフェアな取引をしているかのように言っているところがフィービーっぽいのかな、と思います。


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posted by Rach at 07:07| Comment(2) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いつも夜遅くにすいません(汗)

やっと時間が作れたので遊びに来ましたw
最近はどのようにお過ごしでしょうか?
ところで…サイトのレイアウトを考える時、
どのような点について注意されてますか?
いつも突然で本当にごめんなさい
Posted by アメリカ留学 at 2008年05月16日 00:37
アメリカ留学さんへ
ご訪問ありがとうございます。

サイトのレイアウトは、ブログのテンプレートである程度決まっているので、それにお任せ、という感じです。
記事中の文章については、改行を頻繁にして、文字が詰まり過ぎないように気をつけている…という程度でしょうか。

ブログのテンプレートも、ごく初期の頃に1度変えたきりで、ずーっと同じテンプレートを使っています。デザインを変えるの面倒くさい…とか思っちゃうタチなので(笑)。
あまりお役に立てなくて、すみません。
Posted by Rach at 2008年05月16日 07:35
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