2008年05月19日

カルバン・クラインの下着 フレンズ3-13その12

[Scene: Chandler and Joey's, Joey is watching TV.]
チャンドラーとジョーイの部屋。ジョーイはテレビを見ている。
レイチェル: Do you have any ice? (氷、あるかしら?)
ジョーイ: Check the freezer. If there's none in there, then we're probably out. Are you just getting in from work? It's late. (フリーザー[冷凍室]をチェックして。もしそこになかったら、そしたら、多分、氷を切らしてるよ。レイチェルは、今、仕事から戻ったところなの? 遅いね。)
レイチェル: Yeah, I know. I had the greatest day, though, I got to sit in on the meeting with the reps from Calvin Klein. I told my boss I liked this line of lingerie, she ordered a ton of it. How was your day? (えぇ、そうなのよ。でも、最高の日だったわ。カルバン・クラインの代表者たちと一緒に、ミーティングに参加することになったのよ。私はボスに言ったの。ランジェリー[女性用下着]のこのラインが私は好きです、って。彼女はそれを大量に注文したわ。あなたの一日はどうだった?[あなたはどんな一日だった?])
ジョーイ: I discovered I'm able to count all of my teeth using just my tongue. (舌だけを使って、自分の全ての歯を数えることができるって発見したよ。)

Are you just getting in from work? の get in は、「(人が)(家・会社などに)着く、到着する」。
3日前の記事、フレンズ3-13その9 にも出てきましたね。

rep は「販売員、代表者」。
representative 「代表者、 代理人」「販売代理人、販売外交員」などの短縮形です。
Calvin Klein (カルバン・クライン)は、有名なブランドですね。
Wikipedia 英語版: Calvin Klein
Wikipedia 日本語版: カルバン・クライン

自分が知っているような有名ブランド、カルバン・クライン社の代表者・代理人、もしくは販売員と一緒の会議に出られた、とレイチェルは喜んでいるのです。
しかも、自分の意見を述べたら、それを聞き入れてくれて、大量の注文をしてくれた、というのもまた嬉しいのですね。
顧客の立場なら「このラインいいよね〜」だけで終わってしまうところが、それが社員のいち意見として反映されて、会社の発注状況に影響を与えるなんて、ファッション好きのレイチェルにはたまらない仕事です。
だから、the greatest day と最上級を使って表現しているのですね。

カルバン・クラインと言うと、私がいつも思い出すのが…。
映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(Back to the Future)で、過去に戻ったマーティー(マイケル・J・フォックス)が、若かりし頃の自分のママに会うシーンがあります。
IMDb: Memorable quotes for Back to the Future (1985) より、以下にセリフを引用します。

Marty McFly (マーティー): Calvin? Wh... Why do you keep calling me Calvin? (カルバン? ど…どうして君は僕のことをカルバンってずっと呼んでるの?)
Lorraine Baines (若い頃のママ): Well, that is your name, isn't it? Calvin Klein? It's written all over your underwear. (だって、それがあなたの名前でしょ? カルバン・クラインっていうのが(あなたの名前でしょ)? あなたの下着のいたる所に(or 一面に)その名前が書いてあったわ。)

マーティーのパンツにカルバン・クラインのロゴが書いてあったので、それを彼の名前だと思ったんですね。
パンツに自分の名前なんて、小学生みたいですが(笑)。
上で紹介した、Wikipedia 英語版: Calvin Klein の Trivia の項目にも、バック・トゥ・ザ・フューチャーの映画で言及された話が書いてあります。
今回のフレンズのセリフも、カルバン・クラインのランジェリー(女性用下着)の話でしたし、ちょうど「下着繋がり」で面白いなと思ったので、少々脱線してみました。

最高の一日だったと興奮気味のレイチェルですが、それに対して、ジョーイの一日は何とも退屈だったようですね。
口を動かしているうちに、舌で歯を数えられそうなことに気付いて(笑)、「おぉ! 全部の歯が舌で数えられた!」というプチ満足感(?)を得た一日だったようです。
I discovered I'm able to ... 「…できることを発見した」という大仰しい表現のわりには、その内容がチープなのが、ジョーイらしいのでしょうね。


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posted by Rach at 11:58| Comment(3) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
バック・トゥ・ザ・フューチャー、僕が人生で一番好きな映画です。
僕はそのシーンで、カルバン・クラインというブランドがあることを知りました。
Posted by しゅぺ at 2008年05月19日 23:49
はじめまして。ブログ村のランキングから訪問させていただきました♪
フレンズは大好きなので、場面が目に浮かぶようです。
「使えるフレーズが増えていく」という楽しみを味わうには、リラックスして見られるお気に入りテレビ番組がイチバンですね!
特にフレンズは、海外に出ても「本当に使える(ちょっとチャーミングな)表現」が満載なので、とても助かっています。
出版おめでとうございます♪♪
Posted by うろこ at 2008年05月20日 05:25
しゅぺさんへ
私も「バック・トゥ・ザ・フューチャー」大好きなんですよ。大学生の頃、テレビで放映したのを「カセットテープに録音」(!)して、市販のスクリプトを買ってきて、それを使って勉強していました。今の DVD学習法のプロトタイプですね。そのわりには、あまり英語のフレーズが頭に残っていないのですが(笑)。

私もあまりブランドには詳しくないタチで、そのシーンを見た時に、「なんとなく名前を聞いたことがある程度」でした。でも、下着のブランド名を、着ている本人の名前だと勘違いするのって、日本人にもなんとなくわかる感覚なので、面白いなぁ、と思いました。それ以来、カルバン・クラインと聞くと、まずマーティーの顔が浮かんでしまう、と(笑)。

私はああいう、「タイム・パラドックス」ものが好きなんですよね。過去を変えると未来も変わっちゃう、みたいな話が。あの作品は、それを娯楽としてとても楽しいものに完成させていて、本当に名作だと思います。また近いうちに、じっくりセリフを研究してみたいです。


うろこさんへ
ご訪問&コメント、ありがとうございます。また、出版についてのお祝いコメントもありがとうございます!

フレンズをご存知で、キャラの特徴をよくわかっておられる方なら、セリフだけでも十分楽しめますよね。
おっしゃるように、フレンズは「使えるフレーズ」が多いですし、確かに言い回しもチャーミングなものが多いです。親しくなった友達同士だと、本当にフレンズたちのように話すことができそうな気がします。
Posted by Rach at 2008年05月20日 11:26
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