[Scene: Central Perk, Chandler and Ross are there, Phoebe is entering with her date Robert.]
セントラルパーク。チャンドラーとロスがそこにいる。フィービーはデートの相手のロバートと一緒に入ってくる。
フィービー: (to Robert) You have lipstick right here. (points to her cheek) That's okay, it's mine. We just kissed. ([ロバートに] ここに口紅がついてるわよ。[フィービーは自分の頬を(この辺りよ、という感じで)指差す] いいの。その口紅は私のよ。ちょうどキスしたところなの。)
ロス: Oh. (あぁ。)
チャンドラー: (to Robert) So ah, isn't it a bit cold out for shorts? ([ロバートに] それで、ショートパンツだと、外は少し寒くない?)
ロバート: Well, I'm from California. (あぁ、僕はカリフォルニア出身だからね。)
チャンドラー: Right, right. Sometimes you guys just burst into flame. (そう、そうだね。時々、君たち(のようなカリフォルニアの人)は燃え上がるからね。)
口紅がついてる、と指摘した後、それは私のだから問題ないの、というフィービー。
フレンズたちに紹介したそうそう、さっそくノロけているのですね。
そんな短パンじゃ寒いだろ、というチャンドラーの問いに、カリフォルニア出身だ、と答えるロバート。
答えになっているようななっていないような回答です。
普通は、「僕は西海岸の暖かい地方の出身だから、北東部のNYはやっぱり少し寒いよね。」みたいに答えるような気がします。
彼の答えだと、「あったかいところの人間だから、どこにいても寒くないんだ。」みたいに言っていることになりますね。
それで、チャンドラーは、「へっちゃらなのは、体が燃え上がっているからだよね。カリフォルニア出身の人は暖かい体質の持ち主だからね。」みたいに答えているのでしょう。
なんとなくちぐはぐな感じのする会話で、チャンドラーもそれくらいしかつっこめない、みたいな感じでしょうか。
セリフでは、burst into flame となっていますが、burst into flames という複数形で使われることも多いような気がします。
「パッと燃え上がる、炎を上げて燃える」という意味ですね。
「炎」という意味では、flame は不可算名詞なのですが、しばしば複数形 flames の形で使われるようです。
(Robert leans back on the arm of the chair and allows Chandler to see up his shorts and sees 'little Robert.' Chandler is horrified by this view.)
ロバートは椅子の腕の上で背中をそらせる。そして、それでチャンドラーがロバートの短パンを見上げることになり、チャンドラーは「リトル・ロバート」を見てしまう。この光景にチャンドラーはおののく。)
チャンドラー: (standing up) I'm up. I'm up. I've gotten up now. Anybody, ah, want anything? ([立ち上がって] 俺は立ち上がってるぞ。立ち上がってるぞ。今、立ち上がらなくちゃいけないんだ。誰か、何か欲しい?)
フィービー: I'll have coffee. (私はコーヒーをもらうわ。)
little Robert とは「彼のモノ」ということです(笑)。
「えらいものを見てしまった!」という感じでおののいているチャンドラーに笑えます。
そこにいたたまれなくなって、思わず立ち上がってしまったので、何か注文しに行くふりをするのですね。
フレンズ1-4その1 では、
ジョーイ: Probably kill myself. If little Joey's dead, then I got no reason to live. (多分、自殺するよ。もし、俺のムスコが死んじゃったら、生きている理由がないから。)
というセリフが出てきました。
ここでも、ジョーイは「自分のモノ」のことを、little Joey と言っていますね。
penis と言ってしまうとあまりにも直接的なので、皆さんもなんと表現したらよいか困った場合は、「little+男性名」にしておきましょう(笑)。
1-4 の日本語訳にも書いたように、日本語ではアレのことを、「俺のムスコ」と表現したりしますよね。
英語の little Joey (ちっちゃなジョーイ)と、日本語の「俺のムスコ」という表現には、共通したニュアンスを感じる気がして、何だか面白いです。
(2008.7.28 追記)
上の日本語訳で、I've gotten up now. を「今、立ち上がらなくちゃいけないんだ。」と書いてしまったのですが、正しくは「今、立ち上がったところだ。」という現在完了形の意味になります。
下のコメント欄に訂正と追加説明があります。
興味のある方は合わせてご覧下さい。
(追記はここまで)
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ばててませんか?
毎日暑いですが、クーラーつけずにがんばってます。
ちょっと気になった些細な点ですが、
チャンドラー: (standing up) I'm up. I'm up. I've gotten up now.
[立ち上がって] 俺は立ち上がってるぞ。立ち上がってるぞ。今、立ち上がらなくちゃいけないんだ。
のところですが、I've gotten up now は、「今、立ち上がらなくちゃいけないんだ」ではなく、「今、立ち上がったところだ」ではないでしょうか?
暑中お見舞い申し上げます。
夏や暑さには弱いので、バテております(笑)。
いつも貴重なご指摘ありがとうございます。
おっしゃるとおり、have gotten up は、have+過去分詞形なので、get up の現在完了形の「完了」ですね。
I've just gotten up. と同じように「今ちょうど立ち上がったところだ。」とか、あるいは「もうすでに立ち上がっちゃったよ。」みたいなところでしょうか?
私は、gotten を gotta と勘違いしたようですが、それだと、I gotta get/stand up now. となるべきですし。
be up, be up と状態動詞を使って「立ち上がっている」という状態を述べた後、have gotten up という現在完了形で「びっくりして思わず立ち上がっちゃった(んだよ)。」という「動き」を説明している感じでしょうかねぇ?
「用もないのに立ち上がってしまったから、何か用事を作らないと。」ということで、注文を言いに行くためにカウンターに行くことになるのですね。
それから、非公開コメントでご指摘いただいた件、ありがとうございます。
私も気になったので、この部分だけ、公開コメントで考えさせて下さい。
ご指摘は、上の記事のト書きの、
Robert leans back on the arm of the chair and allows Chandler to see up his shorts and sees 'little Robert.' の部分。
sees 'little Robert.' の sees は see の誤りなんでしょうかね?ということでしたね。
やはり、この場合の see は「…を見る」という他動詞で、sees の主語はチャンドラーだと考えるべきでしょうね。
私は訳す時に、何となくスルーしてしまいましたが、もし sees が正しいとすれば、
Robert allows Chandler to see up his shorts and (Chandler) sees 'little Robert.'
みたいな感じでしょうか。
「ロバートの格好・姿勢のために、チャンドラーがロバートの短パンを見上げる形となり、その結果、チャンドラーがリトル・ロバートを見る。」
でも、正しい文章としては、その Chanlder という主語が必要になってきますよねぇ。そうでないと、Robert allows の続きで、Robert sees という風に解釈されかねません。
スクリプトのト書きの場合は、視聴者がシーンを見ていることが前提なので、シーンを見ていればわかるような自明のことがらについては、「あるべき主語」をも省略してしまっている場合が、時々あるような気もします。
もしくは、やはりご指摘のように、原形の see が正しいのかも。
see と原形になっていれば、allows Chanlder to see up... and (to) see 'little Robert' ということで、
allows Chanlder to see up his shorts であり、その結果、allows Chanlder to see 'little Robert' ということになりますね。
allow がどこまでかかっているかによって、以下のような違いが出るでしょうか?
1. 彼の短パンを see up することになった結果、リトル・ロバートを見る。
2. 彼の短パンを see up し、その上さらに、リトル・ロバートを見ることになってしまう。
スクリプトを書いた方がどういうイメージで書かれたのかをお聞きしたいところです。
いつも貴重なご意見ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。