2008年05月25日

脳を見せる フレンズ3-13その18

チャンドラー: No. He.....he's coming out of his shorts. (違うよ。彼が…彼が、彼の短パンから出て来てるんだ。)
ロス: What? (何だって?)
チャンドラー: The man is showing brain. (その男性はブレイン[脳]を見せてるんだ。)
ロス: Are you sure? (Chandler nods: Yes!) (ほんとか? [チャンドラーは、そうなんだ!とうなずく])

coming out だけだと、ゲイのカミングアウトと間違えられてしまうので、「どこからカミングアウトしているか」という場所についての情報を付け足しています。
he's coming out of his shorts. つまり、「ショートパンツ(短パン)から彼が出て来ている。」と説明しています。
それでもまだわからない様子のロスに、今度は brain という言葉を使って説明するチャンドラー。
そこでやっと、ロスは気が付いたようですね。

brain というと「脳」ですね。
スラングに強い Urban Dictionary で調べてみたのですが、brain という単語の語義には、そーゆー意味は載っていません。
でも、今回のセリフのニュアンスに限りなく近いものを発見しました。

show brain:
(v) - when one's scrotal sack is visible, regardless of clothing. Usually the result of short shorts.
例) Look at that guy's shorts! They're so short he's showing brain!

つまり…(解説するという使命感に燃えて、恥じらいを忘れて訳してみますと…笑)
「服をつけているにも関わらず、人の陰嚢の袋が見えている時。たいていはショートパンツをはいている結果。」
例文は、「あの男の短パンを見ろよ! パンツ(の丈)がすごく短いから、アレが見えちゃってるよ!」

今回のチャンドラーのセリフも、The man is showing brain. となっていますから、状況といい、セリフの内容といい、「そのまんま、全く同じ」表現ですね。
フレンズは人気ドラマなので、そこで使われた表現がポピュラーな表現となる、ということもあり得るのですが、今回の場合は、それを聞いてやっとロスにもピンと来た、ということですから、一般的に理解されるものとして、元々そういう表現があったと考えるのが妥当かと思います。

なぜ、brain なのか?ですが…。
「脳」であることから、「(機械などの)頭脳部、中枢部」という意味にもなるようです。(研究社 新英和中辞典、英辞郎にもそういう意味が載っています。)
だから、ここでは、「男性の中枢部、一番大切なところ」(?)みたいな意味で使っているんでしょうか??
あるいは…本来は頭の中に隠れている(大事な)部分が見えている、という感じか?
または… Urban Dictionary の語義では、show brain は、one's scrotal sack is visible だと言っているので、brain = scrotal sack であるという認識、つまり、形や見た目が似ている、ということか…(追求するのはこの辺でやめておきます…笑)

「脳」「中枢部」という意味で使っているとすると、普通は、show his brain のように、his (所有格の人称代名詞)が付きそうな気がします。
頭脳, 知力(intelligence)という意味だと、冠詞の付かない不可算名詞にもなるようですが、その場合でも複数形で使うことが多いようです。
そういう意味でも、show brain という無冠詞の表現は特殊な感じがして、イディオムっぽい、というか、特定の人たちが使う特殊な俗語、という感じもします。


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posted by Rach at 08:52| Comment(4) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
Rachさん、こんばんは。

非常に書きづらい内容ですが、brain は head と同様のスラングで、そのものです。日本語でも頭という文字を使ってますね...。このぐらいにしておきます。
Posted by わみわみ at 2008年05月25日 19:43
わみわみさんへ
brain = head なのですね。そして、head はというと…確かにおっしゃるような意味が、朝日出版社の米英俗語辞典には載っていました。「先頭、先端」みたいなニュアンスが head にはありますものね。head には「頭脳」という意味もあり、そういう意味でも、brain = head というのはよくわかります。

「書きづらい」ついでに触れておくと(笑)、実は、上に挙げた Urban Dictionary では、brain = head という語義が載っているのですが、その head は、blow job という意味として出ているんですよねぇ。エッチ系の語義だけど、今回指しているものとはちょっと違うニュアンスなので、そのことについて触れようかどうしようか悩んだ結果、結局、やめてしまいました(笑)。

日本語でも英語でも、言葉による連想、というのがありますね。今回の brain もそういう感じのものだ、ということなのでしょう。
書きづらい内容に触れていただき、ありがとうございました!
Posted by Rach at 2008年05月26日 11:07
なるほど、brainはそういう意味だったのですね。
僕はてっきり『男は下半身に従って行動する』=『脳』という意味なのかと思ってました(笑)
日本語でもそういう表現することありますよね?笑

最近はRachさんの記事を読みながら見ているので20分程度だった視聴時間が1時間近くになります(^^;;その代わりおかげさまで理解度はだいぶ違うので感謝感謝です♪
Posted by かもお at 2013年02月23日 20:08
かもおさんへ
コメントありがとうございます。

brain はそういう意味(笑)のようですね。show brain として、スラングのオンライン辞書に載っていたので間違いないようですが、それはそれとして、「下半身に従って」という言い方、確かに日本語にありますね(笑)。

拙ブログが理解のお役に立てているとしたら光栄で嬉しいです。これからもよろしくお願いします。
Posted by Rach at 2013年02月25日 13:45
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