2008年06月04日

名前で性別がわからない フレンズ3-13その25

[Scene: Central Perk, Chandler is watching Joey read Little Women, Ross is also there.]
セントラルパーク。チャンドラーはジョーイが若草物語を読むのを見ている。ロスも(同じく)そこにいる。
ジョーイ: These little women. Wow! (この「小さな婦人たち」! すごいよ!)
チャンドラー: You're liking it, huh? (ジョーイはそれを楽しんでるみたいだねぇ?)
ジョーイ: Oh yeah. Amy just burned Jo's manuscript. I don't see how he could ever forgive her. (あぁ、そうだよ。エイミーはジョーの原稿を燃やしてしまったんだ。彼がどんな風に彼女を許すことができるのかわからないよ[彼はとても彼女を許せないだろうと思うよ]。)
ロス: Umm, Jo's a girl, it's short for Josephine. (あ、ジョーは女の子だよ。ジョーはジョーゼフィンの短縮形だよ。)
ジョーイ: But Jo's got a crush on Laurie. (Ross nods his head) Oh. You mean it's like a girl-girl thing? 'Cause that is the one thing missing from The Shining. (でも、ジョーはローリーに恋してるんだぞ。[ロスは(その通りだよという感じで)うなずく] あぁ、つまりは、女の子と女の子のやつ[レズもの]みたいなことだな。だって、そういう(レズ関係の)ことがシャイニングに欠けているものの一つだから。)
チャンドラー: No, actually Laurie's a boy. (違うよ。実際、ローリーは男の子だよ。)
ジョーイ: No wonder Rachel had to read this so many times. (レイチェルがこれを何度も何度も読まないといけなかったのも無理はないね。)

manuscript は「原稿」ですね。
Jo は作家志望なんですね。
Wikipedia 日本語版: 若草物語 の「登場人物 ジョー」のところにも、「作家を目指して自分でも小品を書いている」「作者自身がモデル」との記述があります。

script という単語は、このブログでも「ネットスクリプト」という言葉でおなじみの単語です。
script は「台本、脚本、スクリプト」。
describe 「描写する」、description 「描写」などもすべて「書く」ことと関係のある言葉ですね。

I don't see how he could ever forgive her. を直訳すると、「俺にはわからないよ、どうやって彼が彼女を許すことができるだろう、って。」みたいな感じでしょうか。
許すことができないほど怒っている、許すことなんてできるはずない、ということでしょうね。

このジョーイのセリフで、ジョーイが大きな勘違いをしていることがわかります。
それをロスが指摘しています。
ジョーイは he could ever forgive her と言ったけど、Jo は he じゃなくて she だよ、Jo は女の子なんだ、と説明していますね。

ロスが言うように、Jo は Josephine (ジョーゼフィン)の短縮形、愛称です。
そう言えば、チャンドラーはジョーイ(Joey)のことを時々、Joe と読んでいます。
Joseph (ジョセフ)の短縮名も Joe ですね。

研究社 新英和中辞典には、
Jo (名詞) ジョウ
1 女性名 (Josephine の愛称)
2 男性名 (Joseph の愛称)

とあります。
ですから、Jo と書いてあった場合にそれが男性である可能性もあるようなので、余計に紛らわしいですが。

ジョーイの誤解は果てしなく続きます。
But Jo's got a crush on Laurie. (でも、ジョーはローリーに恋してるんだぞ。)というセリフは、その「でも」というニュアンスから、ローリーに恋しているから Jo を男だと思っていた、ということ、つまり、ローリーを女の子だと思っている、ということですね。
Jo がローリーに恋しているのは事実なので、ロスはうなずくのですが、それを見たジョーイは、Jo が女の子でローリーも女の子、つまり、女の子同士の恋愛の話かと勘違いしてしまいます。
「ははーん、そういうことか、わかったぞ」みたいに納得顔のジョーイですが、こういう表情をしている時は、たいがい勘違いなんですよねぇ。
ジョーイはレズものが好きという設定なので(笑)、すぐに話をそっち方向に持っていきたがるようです。

シャイニングに欠けているものなどない、と言っていたジョーイですが、ここが若草物語のすごいところなんだな、だからみんな熱心に読むんだな、シャイニングにはそういうレズネタは出てこないからなぁ、などと勝手に結論づけています。

ローリーは男の子だと言われて、やっと登場人物の性別を把握したジョーイ。
レイチェルが何度も読んだのは、一度読んだだけではその人物描写がわからないから、性別すらわからないからなんだなぁ、みたいに言っています。
レイチェルは、初めて読んだ時に、登場人物の性別くらいはわかっていたと思いますが?(笑)
でも、性別を間違えていながらも、ここまで夢中になって読めるなんて、やっぱり Little Women は名作だ、ということなのでしょうね。


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posted by Rach at 14:36| Comment(2) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
No wonder Rachel had to read this so many times.
ジョーイのセリフ…そうだったんですね!
最初英語だけで聞いていて、
なんとなく、
え、じゃあなんでレイチェルは何度もこれ読んでるんだ!?(レズモノじゃないのに)だと思っていました。
でもNo wonder ...
ですもんね。
なんで↑と思ってしまったんだろう。。。思い込みって怖い。。。
Posted by at 2014年03月04日 16:48
コメントありがとうございます。

「レイチェルがこれをそんなに何度も読まなければならなかったことは」 no wonder 「不思議じゃない」という構造なのですが、no wonder という言い回しに慣れていないと、すっとわかるのは難しい部分ですよね。

最初になんとなく思ってしまったことは、後々まで引きずりますよね^^ 実際に文字でセリフを確認して初めて、あぁそうか、と思うこともよくあるので、そういう意味でも、文字でしっかり確認する作業は必要なんだろうと思っています(^^)
Posted by Rach at 2014年03月05日 14:56
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