ブログや本のタイトルで使っている「シットコム」という言葉の意味、定義について、今日は詳しく見てみたいと思います。
「シットコム」という言葉については、このブログの一番最初の記事、海外ドラマ「フレンズ」で英語を学ぶ で、以下のように説明しています。
「シットコム(sitcom)とは、situation comedy の略で、笑い声の入るドラマ、というと、あぁあれか、とわかる方も多いでしょう。」
実際、このブログを始めた当初、私の中では、「シットコム=笑い声の入るドラマ(コメディ)」という認識だったのですが、いろいろ調べているうちに、「笑い声の入らないシットコム」が存在する、ということを知りました。
だとすると、”シットコム=「時々笑い声の入るドラマ」”とは必ずしも言い切れない、ということになります。
でも、「フレンズ」「フルハウス」「奥さまは魔女」などに代表されるような「時々笑い声の入るドラマ」、あれはシットコムだよね!という認識も間違いではない気がします。
「笑い声が入るドラマ」であることが、その定義として完全なるイコールで結ばれるわけではないけれども、日本人のイメージとしては、そういうドラマだと説明するのが、一番手っ取り早くてわかりやすい気がするのですね。
そして、私がブログや本でシットコムという言葉を使う場合は、「笑い声が入るもの」という認識で使っていて、あの笑い声があるからこそ、そこでジョークを言っているということがわかるし、あの笑い声と一緒に笑えるということが、理解度のバロメーターにもなっていると思うのです。
そういう意味で、私にとっては「あの笑い声が入っているかどうか」が非常に重要なポイントなのです。
ですから、私が使っているシットコムという言葉のイメージは、ああいう笑い声が入るもの、ということで、実際に厳密なシットコムの定義は、また別のところにあるらしい、ということです。
私の過去の説明があやふやで誤解を与えることになってしまっていたとしたら、申し訳ありません。
で、結局、本来の定義は何か?、comedy はわかるけど、その situation っていうのは何のこと? という疑問に答えるために、今回の記事を書いてみます。
実際に、シットコムの定義を調べてみました。
ロングマン現代英英辞典では、
sitcom [noun] :
situation comedy a funny television programme in which the same characters appear in different situations each week
つまり、「面白いテレビ番組のこと。その番組の中で、毎週、同じキャラクターが違った状況[シチュエーション]で登場する。」
実はこの different situations という言葉にちょっとひっかかるのですが、それは後に検証します。
Merriam-Webster Online Dictionary では、
situation comedy [noun] :
a radio or television comedy series that involves a continuing cast of characters in a succession of episodes
つまり、「一連のエピソードの中で、引き続き存在するキャラクターのキャストを伴う、ラジオやテレビのコメディシリーズ。」
英辞郎では、
sitcom, situation comedy=(連続)ホームコメディ、シットコム。(日常生活を situation にしたコメディ)
研究社 新英和中辞典では、
situation comedy=(ラジオ・テレビの)連続ホームコメディー
と出ています。
ネットでは、Wikipedia 日本語版: シチュエーション・コメディ の説明が、日本語では一番詳しく書かれているような気がします。
やはりシットコムの定義の中に「笑い声」のことは入っていません。
ただ、「多くのシットコムで、劇中にラフ・トラックと言われる観客の笑い声が挿入されることがある。」という記述があります。(ラフ・トラック=laugh track)
また、「ラフ・トラックを使っていないシットコム」として、いくつか番組名が挙げられていますね。
ですから、あの笑い声はシットコムでよく見られる特徴ではあるけれども、必須条件ではない、という認識が一番正しいのでしょうか?
Wikipedia 英語版: Situation comedy で、situation という言葉について詳しく触れられている箇所(Characteristics にある説明)を、以下に引用させていただきます。
The essence of the current, modern situation comedy on television is that the characters remain in the same situation from episode to episode. The situation is usually that of a family, workplace, or a group of friends.
訳しますと、「現在のテレビのシチュエーション・コメディの本質[重要な点]は、キャラクターたちがエピソードからエピソードにかけて同じ状況[シチュエーション]にとどまっているということである。そのシチュエーションはたいてい、家族の、職場の、または友達のグループのシチュエーションである。」
ここで、上で紹介したロングマンとちょっと違ったニュアンスを感じる気がします。
ロングマンでは、different situations 、ウィキペディアでは、the same situation とありますね。
私が感じる認識では、the same situation が近いのではないかと思います。
まさに、a group of friends と書いてあるのが、フレンズのシチュエーションですよね。
フレンズでは、セントラルパーク(コーヒーハウス)、モニカとレイチェルの部屋、ジョーイとチャンドラーの部屋が舞台になることが多いです。
そのセットの中で俳優はお芝居をし、それを見て観客が笑っているわけですが、やっぱりその形式が一番、シットコムとして特徴的な形なのではないかと。
ウィキペディアの Modern sitcoms という項目で、最近のシットコムにおけるスタイルの変更について触れています。
The single camera, no laugh track style という項目では、
Another popular modern style of sitcom is filmed without a live studio audience or laugh track, using multiple locations and a single camera setup.
とあります。
つまり、「別のシットコムの人気のある最新形式[スタイル]は、ライブのスタジオの観客やラフ・トラック[笑い声]なしで撮影される。複数のロケーションで、カメラを1台配置する形で。」
この項目の説明を見ると、フレンズのように舞台にセットを組んで観客の前で演技すると、いろいろと制約があるために、そういう「観客なし、笑い声なし」のシットコムという形式も出てきた、という感じのことのようです。
いろいろと見てきましたが、やはり「シットコム」の定義の中に、「笑い声(laugh track)が入っている」ということは条件としては入っていません。
ですが、わざわざ、no laugh track style という形式があることを言っていることからも、シットコムと言うと、あの笑い声を連想することが多い、というのも否定できない気がします。
「フレンズ」「フルハウス」「奥さまは魔女」のそれぞれの英語版ウィキペディア、Wikipedia 英語版: Friends、Wikipedia 英語版: Full House、Wikipedia 英語版: Bewitched では、その全てにおいて、sitcom または situation comedy であるという説明がされています。
ですから、
「フレンズ」「フルハウス」「奥さまは魔女」と言えば…?
「シットコム!」
という認識は正しいはずです。
本来の定義である、連続もののコメディという説明だと、あまりにも漠然としすぎているというか、そういうくくりだと、日本にもたくさんのシットコムが存在することになってしまう気がします。
でも日本ではシットコムというジャンルは定着していませんよね?
私はアメリカで暮らしたことがないので、アメリカのドラマを自分の経験に基づいてカテゴライズすることはできません。
アメリカでは、連続もののコメディというジャンルでは、伝統的にああいう笑い声の入るものが多い、という認識で合っているのでしょうか??
いろいろ調べてみて、私も「わかったような、わからないような」はっきりしない気持ちです。
シットコム、というのはカテゴリー分けのための言葉なので、人によって受け止め方は違う、と言う可能性もあるのかもしれません。
もしネイティブの方々に、「シットコムの代表作を挙げて下さい」と頼んだら、皆さんは何を挙げるのでしょうか?
そこに挙げられたシットコムの全てに、ラフ・トラック[笑い声]は入っているのでしょうか??
今はそれが知りたいなと思います。
私はこう思う、などのいろいろなご意見があればお聞かせいただければと思います。
(Rach からのお願い)
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お久しぶりです。
私の場合、シットコム と言えば、30分枠、笑い声、残念なシーンの「あ〜」という声、再放送をイメージしてしまいます。The Sex and the City のように笑い声のない番組も少なからずあるはずですけど、思い付くのはすべて笑い声つきですねぇ。
古いのですが、「それ行け!スマート(Get Smart)」や「SOAP」「M*A*S*H」なんかが面白いと思います。クラッシックが好みかも知れないです(笑い声)。
日本で放映していない人気番組がたくさんあるので、雑誌やネットでみかける All-time sitcoms のようなランキングには知らない番組名のオンパレードだったりするときがあります。投票方法やメディアにもよるのでしょうけど、結果はマチマチです。そう言えば、以前、ネイティブに「Happy Days」のことを訊いてみたら、あれはレジェンド。今みても面白くないと思うと言ってました。20年ぐらい経ってから、フレンズを改めて見てみたいなと思います。
昨夜、テレビで8時だよ全員集合!の特番を見ました。
毎週同じ出演者が違うキャラクターで登場する舞台コントってことで、
ロングマンのシットコムの説明に近い番組でしたよね。
お客さんの笑い声も入るし。
800回以上も毎週全国のいろんな会場から生放送していたなんて、今考えると凄いですよね。
「ドリフ世代で、よかった〜!!」(山本高広演じる織田裕二のモノマネ風に)
まず最初に、コメントを2回も書いていただくことになったみたいで申し訳ありません。
このブログ、コメントが反映するのに、少々タイムラグがあるようなんです。ですから、「投稿したつもりなのにコメントが表示されない」という不具合が時々起こります。きっと今回もそうだったのだろうと思います。お手数おかけして申し訳ありませんでした。
上の記事で紹介した、Wikipedia 英語版: Situation comedy には、
Frasier (邦題:そりゃないぜ!? フレイジャー)
Seinfeld (邦題:となりのサインフェルド)
The Office
が sitcom として挙げられていますね。
そこには、My Name Is Earl が載っていないのですが、
Wikipedia 日本語版: マイネーム・イズ・アール
Wikipedia 英語版: My Name Is Earl
には、シチュエーション・コメディ、sitcom だと書いてあります。
The Office が「笑い声(laugh track)の入らないシットコム」に当たるようですね。
このブログの読者の方は、フレイジャーやサインフェルドをご存知の方も多かったです。が、残念ながら私はどれも見たことないんですよねぇ。時間があれば是非見てみたいと思っています!
わみわみさんへ
大変参考になるご意見ありがとうございます。
>シットコム と言えば、30分枠、笑い声、残念なシーンの「あ〜」という声、再放送をイメージ
>思い付くのはすべて笑い声つき
私もそういうイメージを持っているんですよ。ですから、そう言っていただけると安心します。
Sex and the City (SATC) もシットコムなのでしょうか?
SATC の Wikipedia 日本語版 では、「ジャンル: ラブコメディ」とあり、英語版では、「Format: Comedy」とあります。
でも、英語の解説文に、sitcom という表現も出てきますね。
Wikipedia 英語版: Situation comedy の中には挙げられていませんが、あれもシットコムの一種ということになるのでしょうね?
(となると、これまた定義が難しい…)
クラシックの中では、「それ行けスマート」は、テレビでちらっと見た記憶があります。M*A*S*H は過去に何度かコメント欄で話題になったことがありますが、私は残念ながら見たことないんです。Soap って soap opera のパロディーなんですね?
アメリカやイギリスで人気のシットコムでも、日本で放映されていないものがたくさんありますよね。
Happy Days については、過去記事で触れたことがあります。
ハッピー・デイズ フレンズ3-7その2
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470942.html
その時、まだお若い(20代前半の)ネイティブの方が「懐かしい」と言っておられたのが印象的で。もちろん再放送でしょうけどね。フレンズでもしょっちゅうネタにされているところを見てもやはり legend なのでしょう。20年後にフレンズを見たら、どんな感想が出てくるでしょうね? 楽しみです。
しゅぺさんへ
6/25(水)(ちょうど上の記事を投稿した日)にドリフのスペシャルしてましたねぇ。私も小さい頃ドリフが大好きで、「ドリフ世代で、よかった〜!!」(私もしゅぺさんと同世代ですから…笑)のクチなんですが、その時は裏番組の「爆笑レッドカーペット3時間スペシャル」を見てしまいました(あらら)。
日本のコメディというと、ああいうお客さんが入る舞台で、「お客さんが入っていることを見せながら」テレビ放映する、というのが多いですね。(吉本新喜劇などもそういう感じでしょうか。)
シットコムの形式が日本人にとって不思議な感じがするのは、観客の笑い声が入るけれど、観客がいる様子を感じさせないところなんでしょうね。(私は最初、番組のスタッフが笑っているのだと思っていました。)
ロングマンの語義の「同じキャラが違ったシチュエーション」というのは、まさにドリフのお芝居ですよね。フレンズなどのシットコムは、切れ切れに撮影したものを後で編集しているそうですが、ドリフが「生放送」というのは確かにすごい。以前に見たスペシャルでは、停電になって始まったら真っ暗だった、とか、火が舞台セットに燃え移ったとか、いろいろなハプニングをやってました。私はカトちゃんの自転車に乗ってるおまわりさんが好きだったんですが(♪私がささげた〜、その人に〜♪)
私が見ていたレッドカーペットなんですが、いつものレッドカーペットの後に、スペシャルとして、「爆笑レッドカーペット×ザ・スリーシアター」という企画をやっていました。それが、
「シチュエーション限定 新世代コント劇場」
というもので、部屋・グラウンド・事務所、などの舞台のセットを限定して、その中で各組が違ったコントを繰り広げる、というものでした。
ここでも観客がいて笑い声が入るのですが、その「舞台のセットでシチュエーションを限定する」というところが、上の記事のシチュエーション・コメディの「シチュエーション」とイメージがぴったりだったので、「今日、ちょうどシチュエーション・コメディの記事を書いた後に、シチュエーション限定のコントをやってる!」と思って、すごく嬉しかったです。(画面のテロップにもずっと「シチュエーション」という文字が出ていたし)
ドリフといい、このザ・スリーシアターといい、日本にも限りなくシットコムに近いものがたくさんありますよね。それを「お笑い」としてではなくて、一見普通のドラマ風に撮影しているのがシットコムの特徴なのでしょうか??(お笑いネタだとどうしても話が長くなってしまう…すみません)
P.S. うちの息子は、山本高広さんのモノマネをするのが好きで、「東、西、南、キタ〜!!」とか言ってるんですが、本家本元の織田裕二さんを知らない、という(織田さん、ごめんなさい)。テレビに織田さんが出てきたら、「この人が、キタ〜!の本物の人(?)なのよ。」と説明しています。
私はネイティブでもないし,アメリカ生活の経験もないので,実感に基づく意見は出せないのですが,シットコムという言葉(概念)には興味があるので,コメントさせていただきます.
まず,ロングマンの説明は私も疑問を感じます.無理にこじつけてみるならば,同じキャラクター(役柄)で,毎週,(一回完結の)違った事件が起きる,ということが言いたいのかも,とも思いますが,原文からはかなり離れた解釈ですね.
典型的なシットコムと言われて,私が思い浮かべるのは「ルーシー・ショー」や「奥様は魔女」(古くてすみません)です.これらのコメディは毎回違った事件が起こるのですが,そのパターンは基本的にいつも同じで,キャラクターの置かれている状況は変化していないんですよね.一回くらい放送を見逃しても全然問題ありません.毎回,毎回,物語が別の局面を迎えるソープオペラなどとはそこが違うわけです.
もっとも,現代のシットコムは,「フレンズ」なんかもそうですが,キャラクターの置かれている状況は変化していくことが多いので,上の説明は当たりません.あくまで,古い時代のシットコムの話です.近年(といってもかなり古めですが)のものでは,「となりのサインフェルド」なんかが昔のフォーマットに近いような気がします.
laugh track については,Hank McCune Show というシットコムが観客なしで録画したために最初に導入したようです.と言うことは,それ以前のシットコムは生の観客の笑い声を利用していたのでしょうから,laugh track もスタジオの観客も,シットコムの定義に必ずしも必要なわけではないと思います.
laugh track は,シットコム以外にもかなり使われていたようですし,スタジオに観客を入れて録画するのも古くから行なわれてきました.それが近年まで残っていたのは,シットコムという比較的古めかしい形式に,その技術が適していたからというだけのような気がします.
シットコムというと,やはりアメリカのテレビの歴史と密接にむすびついた概念だと思うのですが,日本ではアニメの「サザエさん」や「ちびまる子ちゃん」などが同じ感じかなと個人的には考えています.
おそらく作り手の技法から定義するシットコムと、視聴者のイメージしているシットコムの定義に少し違いがあるのかも知れません。かなり前に「好きなシットコム」の投票結果に Simpsons が含まれていて、目が点になったことがあります。翌日、同僚のネイティブに尋ねると、「普通はもちろん、cartoon に入れるんだけど、言われてみれば、つくづく Simpsons ってシットコムかも」と言うのです。確かに、生身の人間が演じていたら立派なシットコムだと妙に納得。まあ、これはあまりに得意な例です。SATCが大人気のころ、アメリカに出張していたのですが、シットコムの冠をつけて紹介している雑誌やテレビ番組が多かったです。HBO自体はシットコムとして企画をしたつもりはなかったと思いますし、そのように宣伝していなかったと思います。
はじめまして。大変参考になるご意見ありがとうございます。
situation comedy と言う風に situation という言葉を使っている理由、「situation とは何ぞや?」というか、「situation が「どう」なんだ?」という部分がポイントだと思うのですが、ロングマンではそれを、different (situations) と説明していますよね。私もさへきさんと同じように、「ロングマンの説明はそういうことが言いたいんだろう」と思うのですが、different situations と言ってしまうと、それこそ、ドリフの「8時だョ!全員集合」とか、吉本新喜劇のように、「今日の舞台は家」、「今日の舞台はお店」とその舞台設定がゴロリと変わってしまうものを想像したくなります。
ラフ・トラック(laugh track)について。
laugh track という言葉からは、「編集で後から加えた笑い声」というイメージが感じられるのですが、実際は「その場の観客の笑い声を利用したもの」と、「観客なしで後から人工的に合成したもの」とに分かれる、ということだろうと思います。
フレンズの笑い声は、「お芝居を見ている観客の笑い声」ですが、あれも、後からその笑い声を結構編集しているそうです。DVDについていた映像特典で、いつまでもしつこく笑っている人の笑い声などを消したりする作業を見せていました。
コメディには笑い声が入る、というイメージの結びつきがあって、観客が入っていなくても人工的にそれを入れる、または、観客の前で演技してその笑い声を利用する、という様々な方法があった、ということでしょうね。
そして近年で最もヒットしたシットコムと言われるフレンズは、そういう伝統的な形式「観客を入れて撮影、その笑い声を録音して挿入する」技術を使っていた、ということなんだろうな、と。
ラフ・トラックについては辞書やウィキペディアに定義が書いてあります。その定義を整理するために、近いうちに「ラフ・トラックとは?」という記事を書いてみようかな?とも思っています(が、書けるかどうかはわかりません)。
本来のシットコムの定義で言うと、
>毎回違った事件が起こるのですが,そのパターンは基本的にいつも同じで,キャラクターの置かれている状況は変化していないんですよね
というご説明がぴったり来ると思います。
>日本ではアニメの「サザエさん」や「ちびまる子ちゃん」などが同じ感じ
というご意見にも同感です。キャラクターが歳を取らない、という意味では、現実の人間が演じている以上に、「状況が変化しない」ですからね。
>毎回,毎回,物語が別の局面を迎えるソープオペラなどとはそこが違うわけです.
その「ソープオペラとの比較」のお話、大変興味深いです。
実は、Wikipedia 英語版: Situation comedy で、sitcom と soap opera との関係について、以下のような説明があります。
Friends had an overall story arc similar to that of soap operas....
Friends also used other soap opera elements....
この部分の説明がとても面白いなぁ、と思いました。典型的なシットコムのフォーマットに、ソープオペラ的要素を加えたものがフレンズだ、みたいなことが書いてあるんですよ。
ソープオペラと比較するためには、ここでまた「ソープオペラとは?」という記事を書かないといけなくなりそうな気がするので(笑)、それもまた、近いうちに時期を見て、ソープオペラのこと、ソープオペラとシットコムとの比較を考える記事を書いてみたいな、と思っています。
ソープオペラ(soap opera)は、簡単に言うと「昼メロ」で、フレンズではジョーイがドクター・ラモレー役で出演している Days of Our Lives がおなじみですね。(All My Children も時々言及されます。)
ただ、そういう「いかにも昼メロ」っぽいものだけではなく、そういうソープオペラ的要素を持ったドラマが、お昼ではないゴールデンタイム(prime time)に進出して、prime soap と呼ばれていたりもします。
その辺りも含めて、別の記事として語れたらなぁ、そこでまたいろいろと読者の皆様の印象やご意見をいただければいいなぁ、と思っています。
さへきさんのコメントで、私もいろいろと勉強になりました。ありがとうございました!
わみわみさんへ
>おそらく作り手の技法から定義するシットコムと、視聴者のイメージしているシットコムの定義に少し違いがあるのかも知れません。
というお話、私もそんな気がしています。
純粋な定義でいうと、恐らく「situation が決まっている comedy」みたいなことになると思うのですが、視聴者は、その笑いの質から判断して、シットコムっぽいかそうでないか、を判断しているような気もします。
ザ・シンプソンズはアニメですが、あれもシットコムと分類することもできますね。
Wikipedia 日本語版: シチュエーション・コメディ
では、シットコムの代表作として名前が挙がっています。
私もふと、日本のアニメ「うる星やつら」などは、シットコムに近い感触かも?と思いました。
(わみわみさんが、あまり「うる星」をご存知ないならすみません。)
舞台がいつも同じで、登場人物の年齢も同じで(歳をとらなくて)、ラムちゃんとあたるくんの恋愛が進展するでもなく、友引高校が壊れることがあっても、次の回ではまた何事もなかったかのように建っている(笑)…その決まったシチュエーションの中で、キャラ立ちした登場人物たちが、彼ららしく振舞うのを見せるのがシットコムぽいな、と思うのです。
あれはあのシチュエーションが永遠に続いているのが魅力で、その「あの日常が永遠に続くように思える」というところをテーマにしたのが、「学園祭前夜が永遠に繰り返される」という押井守監督の名作「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」なんだよなぁ、などと思ったりするのですが。(ご存知ない方には、わからない説明ですみません…笑)
Sex and the City について。
HBO(Home Box Office:SATCを放映したケーブルテレビ局)は最初、おしゃれなラブコメディーみたいなものを意識して作ったのでしょうか? シットコムとカテゴライズしてしまうと、コメディであることがメインのように聞こえてしまうと思うのですが、多くの女性ファン(フレンズと比較すると、特に女性に人気が高いと思うので)は、そこに「おしゃれで最先端を行くシットコム」というような、「シットコムの新しい形」を見い出していた、ということなんでしょうかねぇ??
SATC の映画版が、日本でも 8/23 から公開されますね。話題に乗り遅れてはいかん!と思い(笑)、私も遅ればせながら、SATC を見てみました。(とりあえず、シーズン1の第1話、第2話のみ。)
キャリーがカメラに向かってカメラ目線でしゃべるところなどは新鮮でした。
フレンズだと「チャンドラーの言うジョークに笑う」のですが、SATC の場合は、キャリーたちの「過激で辛辣なセリフ」に思わず笑ってしまう、という感じでしょうか。これも sitcom ということになると、ますます sitcom というカテゴリーの範囲が広がる気がしますね。
参考になるご意見、ありがとうございました!
shifting channels
http://www.shiftingchannels.com/
episode 3と4(2008年1月の最終エピソードと2月の最初のエピソード)がsitcomについて取り上げています。
このpodcastはTV番組そのもの、というか、どんな見方をして来たか、みたいなことを語っているので、それぞれの番組がどんなのかのイメージがないと若干つらいかも知れませんが、文化としてのTVを「普通の」アメリカ人の目から見たスタンス、というのが面白いと思います。
まだ私も聞き始めたばかりで、最初の方から追いつこうとしている段階です。(podcasterの女性の方、Nicoleと、男性の方Haroldの奥さん、Jennyがやってる編み物podcastの方を先に聞き始めたのですが、彼女たちの話す声が結構好きなので)
ふむ。と、考えてみるに、私が会話の英語に触れる機会って、メインはpodcastかも。
情報ありがとうございます。
早速、その podcast を聞こうと思ったのですが…。
iTunes を開くと、
Shifting Channels Nicole & Harold
Ep 003: Sitcoms, Past and Present (2008/1/26)
Ep 004: Our Favorite Sitcom (2008/2/2)
無料 エピソードを入手
とあり、その「エピソードを入手」をクリックしても、Ep 003 と Ep 004 が上手くダウンロードされないんですよ。
Ep 024: Partying Like It's 1992 32:17 はダウンロードできたんだけどなぁ。
ほかにも面白そうなトピックがありますね。
また、トライしてみます。もし聞けたら、感想をここに書きますね。
教えてくれてありがとう!
今このコメント書き時に、上に、まさにこの上にYahooの広告が出て見えません(笑)これって消せないですよね?
わたし、みなさんのように上級者じゃないので、
なんとなくですけど、
different situationsって、
さまざまな状況、かと思っていました。
場所はそんなにいろいろはないですが、
フレンズたちの状況が本当にいろいろ出てくるので。
場所は一緒でも、状況がさまざまで楽しいのかな〜と。
違ってるかもですが。
コメントありがとうございます。
広告ですが、、消せないみたいですね。すみません。
以前の「LOVELOG」は、「au が au 利用者に提供するブログサービス」だったということで、広告が表示されなかったようですね。Seesaa はそういう特定の人向けのサービスではないので、誰でも使える代わりに、どうしても広告は入ってしまう、ということのようです。見えにくいなどのご不便をおかけしますが、これからもよろしくお願いします。
different situations のイメージについては、上のコメント欄でいろいろなご意見を頂戴していますが、そうですね、「さまざまな状況」と訳すと、しっくりきますね。
今回のエピソードは、こういう状況設定、、という感じで、毎回、状況がいろいろ異なっているのをウリにした作品、という感じなのでしょうね。
貴重なご意見ありがとうございました(^^)