フィービー: I can't. I can't. She dumped me, I mean, I totally trusted her and then one day it was like: "Okay, bye Pheebs." Gone! Y'know what the saddest part is? When we were playing together, that was like the most fun I've ever had in like all my lives. (私は(電話)できないわ。できないわ。彼女は私を捨てたのよ。私は完全に彼女を信頼していたの。そして、それがある日、こんな感じになったわ。「オッケー。さよなら、フィービー。」 (彼女は)行っちゃった! 一番悲しかった部分が何かわかる? 私たちが一緒に演奏していた時、それは私のすべての人生で経験した最高に楽しい出来事だったのよ。)
She's gone. は、She has gone. ということですが、Gone! だけの方が、「去った、行った」「去っちゃった、行っちゃった」という感じが出るように思います。
Y'know what the saddest... は、フレンズに頻繁に登場する、Y'know what? 「ねぇ、聞いて。」のような挿入句ではなく、「最も悲しかったことは何だか知ってる?」ということですね。
in like all my lives について。
like は、つなぎ言葉の挿入句なので、in all my lives ということなのですが…。
普通は人の人生と言うのは一度きりなので、in my life とか、in my entire life という風に life は単数形になると思います。
ここで、lives と複数形になっているのは、フィービー特有の「前世、来世」思想でしょうかねぇ?
前世、現世、来世のようないろんな複数の人生の中で、いっちばーん楽しい時だったのよ、彼女と一緒に演奏していた頃がね、と言っているわけでしょう。
「何が悲しいって、彼女と演奏していた時が人生で一番楽しい瞬間だったの。」という一見感動的なセリフなのに観客が笑っているのは、やはり、lives と複数形になっているからだと思います。
そんなに楽しかったのに、ふられて、捨てられてしまった、だから、素直に電話なんてできない、こだわる気持ちをわかって欲しい、みたいなことでしょう。
[Scene: Central Perk, Leslie is singing.]
セントラルパーク。レスリーが歌っている。
レスリー: (singing)
My favorite shoes, so good to me
I wear them everyday
Down at the heel, holes in the toes
Don't care what people say
My feet's best friend
Pals to the end
With them, I'm one hot chickie
Though late one night
Not much light
I....
(♪私の大好きな靴、私にとっても似合ってる
それを毎日履くの
かかとはすり減って、つま先には穴が開いてる
人が何て言おうと気にしない
私の足の親友
最後まで友達
それをはいてると、私はホットなチキーなの
ある晩遅くのことだけど
あまり明かりもなくて
私は…♪)
(Phoebe runs in and joins her.)
フィービーは走ってきて、彼女に合流する。
フィービー: (singing)
I stepped in something icky
(♪何かイッキーな[気持ちわるい/ベタベタする]ものを踏んだの〜♪)
フィービー&レスリー: (singing)
Sticky shoes, sticky shoes
Always make me smile
Sticky shoes, sticky shoes
Next time I'll....
avoid the..... pillleeeee[pile]!
(♪ベタベタする靴、ベタベタする靴、
いつも私をにっこりさせる
ベタベタする靴、ベタベタする靴
次は、私は
パイルは避けるわ〜!♪)
down at (the) heel(s) は、「(靴の)かかとがつぶれた、かかとのすり減った靴を履いて」という意味で、そこから「みすぼらしい」という意味にもなります。
直訳すると、「ヒールの部分がダウンした」みたいな感じでしょうか?
chickie は chicken でしょうね。
chicken は「若い女性」ということです。chick とも言いますね。
icky は「嫌な感じの、気味悪い、不快な」という意味。
研究社 新英和中辞典の icky の項目には以下のように書いてあります。
icky (語源)sticky の最初の音が落ちた語
ですから、上の歌詞に登場する、icky と sticky は関連語なのですね。
フレンズ1-22その6 では、
モニカ: It's icky. (気味悪いの。)
というセリフがあり、その時のフレンズの原題は The One With the Ick Factor 「いや〜な要因の話」でした。
pile について。
最初、私は「積み重ね、堆積、山」という意味かと思ったのですね。
道が暗くて、道端にある草とか葉っぱとかが積んであるところを何気なく踏んだら、ガムとか(あるいは最悪、犬や猫のうんちとか…笑)を踏んづけてしまって、靴がベタベタ状態になっちゃったから、今度はそういうものは踏まないように避けよう、という歌詞なのかな、と。
でも、マンハッタンの路上にそういうものが積んである、っていうのも何となく変な感じだし…。
それで、DVD日本語字幕を見てみると、
「カーペットの毛をつけないように」
と書いてありました。
そっかー、そっちの「パイル」か!
pile というと、a pile of leaves, a pile of books のような「積み重ねた山」を真っ先に思い出すのですが、それとは別に「じゅうたんなどのけば、パイル」という意味もありますね。
ロングマン現代英英辞典では、
pile: MATERIAL
[uncountable and countable] the soft surface of short threads on a carpet or some types of cloth
thick/deep pile
例) Her feet sank into the thick pile of the rug.
a deep pile carpet
つまり、「カーペットや、いくつかのタイプの布の短い糸の柔らかい表面」。
例文は、「彼女の足は、その敷物の厚いパイルに沈んだ。」「深い[ぶ厚い]パイルのカーペット」
そういうパイル部分を、ベタベタした靴で踏むと、そのパイルが抜けて、靴の裏にくっついてしまいますよね。
カーペットや敷物のパイルが抜けると困るから、このベタベタ靴で歩く時は、そういうものを踏まないように気をつけるわ、という歌詞のようです。
(そんなことを心配するなら、先にそのベタベタを洗って取っちゃえば?とツッコミを入れるべきなんでしょうか?)
アメリカではめったに靴を脱がないので、じゅうたんやカーペットなどの上を土足で歩く機会が日本よりも多いですよね。
だから、毛足の長い敷物には気をつけよう、というのもわかる気がします。
この歌ですが、リズムといい、雰囲気といい、フィービーの迷曲 Smelly Cat に似ていますよね。
♪Sticky shoes, sticky shoes♪の部分は特に、♪Smelly cat, smelly cat♪に似ていると思います。
このエピソードの冒頭シーンで、聞かせる歌を歌い上げていたレスリーですが、レパートリーにはこんな曲もあるんですね。
やはりフィービーとコンビを組んでいたので、似たもの同士、ということでしょうか。
Sticky Shoes の歌詞も、最初は普通かと思いきや、「変なものを踏んじゃった」あたりから、フィービーっぽくなってきます(笑)。
歌っているレスリーに、セントラルパークに飛び込んで来たフィービーが合流。
二人がとうとう仲直りするというシーンで、このトンデモ歌詞、このバランスがいかにもフレンズらしくていいですよね。
(Rach からのお願い)
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2008年07月25日
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