[Scene: Monica and Rachel's, Ross and Rachel are getting back from the lecture.]
モニカとレイチェルの部屋。ロスとレイチェルは講演会から帰ってきたところ。
ロス: (entering) So I nodded off a little! ([入ってきて] それで(確かに)僕は少し居眠りをしたよ!)
レイチェル: "Nodded off"? Ross, you were snoring! My father's boat didn't make that much noise when it hit rocks! (「居眠りした」ですって? ロス、あなたはいびきをかいていたのよ。私のパパのボートが岩にぶつかった時でも、あんな大きな音は出さなかったわ。)
ロス: Come on! Forty-five minutes! Forty-five minutes, the man talked about strappy-backed dresses. (よしてよ! 45分間だよ! 45分間、あの男は背中がストラップになったドレスについて話したんだ。)
レイチェル: Well okay, how about four hours in a freezing museum auditorium listening to Professor "Pitstains" and his "Hey everybody! Remember that thing that's been dead for a gazillion years. Well, there's this little bone we didn't know it had!" (そうね、いいわ。凍りつくような[凍りつくように寒い]博物館の講堂で「ピットステインズ」教授の話を4時間聞いているっていうのはどうなのかしら? その話はこうよ。「やあ、みなさん! 何億年も前に死んだあれ[例のもの]を思い出して。そして、我々が、それがそんなに前に死んだものであることを知らなかった小さな骨がここにあるのです!」)
ロス: First of all, it's Professor Pitain. And second of all, that little bone, proved that, that particular dinosaur had wings but didn't fly. (第一に、ピッテイン教授だ。それから第二に、その小さな骨は、ある恐竜が羽を持っていたけれど飛ばなかったことを証明したんだ。)
レイチェル: Okay, see now, what I just heard: blah-blah-blah, blah-blah-blah-blah-blah, blah-blah-blah, blah, blah. (わかったわ。私が今聞いたことは、「ブラブラブラ[なんたらかんたら]…」)
nod の基本的な意味は「うなずく」。
nod off は「居眠りする、うとうとする、こっくりする」。
突っ伏して眠るのではなくて、座りながら首をうなずいたように動かしながら眠るイメージでしょうね。
ロングマン現代英英辞典では、
nod off (phrasal verb):
to begin to sleep, usually when you do not intend to and are sitting somewhere
つまり、「眠り始めること。たいていは眠るつもりがなくて、どこかに座っている時に。」
do not intend to というのがポイントですね。
寝ようと思って寝るのではなく、気が付くと寝てしまっていた、ということで「居眠り」という日本語がぴったりなわけです。
snore は「いびきをかく」。
居眠り(それも、nodded off a little ちょっと居眠り)だなんてとんでもない、爆睡していびきまでかいてたじゃない!、ボートが岩にぶつかったよりも大きな音を出してね、とまでレイチェルは言っています。
gazillion は、ロングマン現代英英辞典では、
gazillion: (informal) an extremely large number
つまり、「ものすごく大きな数字」。
似たような単語では、
million (100万)、billion (10億)、trillion (1兆)
というのがありますが、それよりも大きい、ということでしょうねぇ?
zillion という言葉もあります。
フレンズ1-9その4 では、
ジョーイ: I got one keyhole and a zillion keys! You do the math. (一つの鍵穴に対して、数え切れないくらいのカギがあるんだ。計算してくれよ。)
というセリフが出てきました。
Merriam-Webster Online Dictionary では、
gazillion
Etymology: alteration of zillion
: zillion
と書いてありますので、gazillion と zillion は同じ意味になるようです。
でも、ga- (ガ)という音がついている分、gazillion の方が大きい感じが出るようにも思うのですが…。
しょこたん(中川翔子ちゃん)が使う「ギザ」「ギガント」という強調語は、ギガバイトなどの giga から来た言葉だそうですが、ガ、ギ、ザなどのガ行、ザ行の音は音的にも鋭くて、強調感が出ますよね。
そういう「語感」みたいなものは、英語を学ぶ上でも大切かな、と思います。
ちなみに、地球の年齢は46億年と言われていますので、gazillion を「何千億、何兆」と訳してしまうと科学的におかしいことになってしまいそうです。
それくらい「ものすごい昔」という単なる強調表現ですね。
科学者である教授が、単位のはっきりしない gazillion という言葉を使ったのかどうかも疑問です。
講演を聞いている初心者のためにわざとそういう言葉を使ったのかもしれないし、教授はそうは言わなかったけど、レイチェルが「超むかし、めっちゃ昔」みたいな感覚で、そう言っているだけかもしれません。
Remember that thing that's been dead for a gazillion years. Well, there's this little bone we didn't know it had! について。
文の構造は、Remember that thing (that's been dead for a gazillion years). で、that's been の that は関係代名詞で that thing の内容を説明しています。
there's this little bone we didn't know it had! は、
there's this little bone (that) we didn't know it(=this little bone) had been dead for a gazillion years!
ということだろうと思います。
何億年も前に死んだなんて知らなかった、というこの小さな骨がここにある、という感覚かな、と。
First of all.... And second of all... について。
ロスは、「第一に、第二に」と理由を挙げて反論するのが好きですね。
フレンズ3-9その17 にも出てきました。
教授の話をくだらないことのように言うので、ロスはそれは古生物学において重要な骨であり発見なんだ、と力説します。
それを聞いたレイチェルは、イントネーションだけを何となく真似て、「ブラブラブラ…」と言っています。
これは「なんちゃらかんちゃら」みたいに、「わけわかんないこと」をしゃべっているときに使います。
ロスが今、説明したこと、私にはさっぱりわかんないわ、ただのたわごとにしか聞こえないわ、みたいな感じでしょう。
ロングマン現代英英辞典では、
blah, blah, blah: (spoken) used when you do not need to complete what you are saying because it is boring or because the person you are talking to already knows it
つまり、「話す内容が退屈[つまらないもの]だったり、自分が話している相手がすでにその内容を知っているという理由で、自分が言っていることを最後まで言う必要がない時に使う。」
今回のレイチェルの場合は、boring で、「くだらないことをぐだぐだ」みたいな気持ちが入っているのでしょう。
二人のやり取りを聞いてわかったことですが、レイチェルはそういう恐竜の講義に4時間も付き合わされたことがあるのですね。
恐竜には全く興味のないレイチェルなのに、よく耐えましたね(笑)。
その4時間に耐えたのなら、45分で怒っているロスに対して、えらそうに言いたくなる気持ちも、わからないではないです。
(Rach からのお願い)
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お久しぶりです。
there's this little bone (that) we didn't know it(=this little bone) had been dead for a gazillion years!
は、
there's this little bone (that) we didn't know it(=dinasaur) had.
かな、と思いますがどうでしょう。
「恐竜にこの骨がついてるとは僕らは知らなかった」という感じかなと思います。
お久しぶりです。コメントいただけて嬉しいです!
ご指摘ありがとうございます。長月さんのおっしゃる通りですね。
私は、it had の had を見て、その前の、has been dead を省略したもので、didn't know という過去形との時制の一致で、had (been dead) になったのかな、と思ってしまったようです。
それにしては、いまいち意味がよくわかんないなと自分では思っていたのですが(笑)、長月さんの解釈だと話の流れがしっくり来ますよね。
Remember that thing の that thing は、恐らく前に言及したことのある「ずっと前に死んだ恐竜」。
その恐竜が、この(と指で形を作ってその小ささを示している)小さな骨を持っていた、ということを我々は知らなかったんだ、という流れですね。
この小さな骨が発見されて、いろいろ調べた結果、その恐竜の骨だとわかった。そこで、その恐竜には羽があったけど飛ばない、ということがわかった、ということですよねぇ?
いつもご指摘ありがとうございます。これからもよろしくお願いします!