[Scene: In Phoebe's Grandmother's cab, driving up to the cabin. Phoebe's driving, Rachel's sitting shotgun, Chandler, Monica, and Joey are in the back seat.]
フィービーのおばあちゃんのキャブ。キャビンに向かってドライブ中。フィービーが運転していて、レイチェルは助手席に座っている、チャンドラー、モニカ、ジョーイは後部座席にいる。
ジョーイ: (to Chandler and Monica) Hey, does anybody else feel bad about Ross? ([チャンドラーとモニカに] なぁ、誰か他にもロスに申し訳ないって思っているやついる?)
モニカ: Why? Do you think he's still mad at us? (どうして? ロスがまだ私たちに怒ってる、ってジョーイは思ってるの?)
チャンドラー: (to Joey) Well, he's probably more mad since you called him this morning to borrow his goggles. ([ジョーイに] そうだな、ロスは多分、前よりもっと怒ってると思うよ。ジョーイが、ロスのゴーグルを借りるために、今朝ロスに電話してからはね。)
ジョーイ: What? Mine aren't tinted. (何だよ? 俺のゴーグルは色がついてないんだよ。)
ト書きの Rachel's sitting shotgun という表現が面白いです。
オンラインスラング辞典の、Urban Dictionary: shotgun を見ると、the front passenger seat のことをそう呼ぶ、とありますね。
どうしてショットガンかと言うと、西部劇に出てくるような coach(四輪大型馬車)では、馬車を運転(?)する人の隣に、ショットガンを持った人が防犯のために乗っていたから、ということのようです。
一般的な辞書には載っていませんが、面白い表現ですね。
実際に、画面でフレンズたちの乗っている位置は確認できますし、「レイチェルは……座っていて、モニカたちはバックシート後部座席にいる」という対比からも、sit shotgun が「助手席に座る」に相当する表現であろうことは察しがつきますよね。
今回はラッキーなことに、Urban Dictionary で語義を見つけることができましたが、仮にそれが探せなかったとしても、sit shotgun という表現が頭のどこかに残っていたら、またどこかで同じ表現に出会って、「やっぱり”助手席に座る”って意味だったんだ!」と確信できるチャンスもあるだろうと思います。
はっきり裏が取れなくても、「多分こうじゃないかな?」と思えることは、全く知らないよりもずっと進歩している姿だと私は思っています。
does anybody else を使っていることで、ジョーイが feel bad about Ross と感じていることがわかります。
ロスを残してみんなでスキー旅行に来たことについて、ロスの中ではもう怒りが収まっているんじゃないかと思っているモニカですが、ジョーイがそんな風に言うので、「ジョーイはロスがまだ怒ってると思ってるのね。どうしてそんな風に思うの?」と聞き返しています。
ジョーイは、置いてけぼりのロスに対して、スキー用のゴーグルを貸してくれ、と電話したようです。
元々怒っていた上に、そんなもんを借りるから、それ以来(since)、more mad 「もっと怒っている」ということですね。
tint は名詞で「色合い」、他動詞では「…に(薄く)色をつける」という意味になります。
mine は my goggles ですから、「俺のゴーグルは色がついていないからしょうがないじゃないか。(だからロスのを借りたんだよ、それが悪い?)」ということです。
goggle の発音は「ゴーグル」ではなくて、「ガグル、ガゴー」という感じです。
ご存知のように眼鏡(glasses)のように左右対になっているものなので、ゴーグルという意味の場合は、複数形 goggles になります。
mine = my goggles なので、Mine aren't tinted. と、複数形の動詞 are が使われているのですね。
このように、mine が主語に来た場合、その mine の指すものが単数形か複数形かによって、その後の動詞が決まる、ということです。
色がついてない透明なゴーグルって、それはスキー用ではなくて、水泳用ゴーグル(swimming goggles)とかではないでしょうか?(笑)
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Tintは仰せのように、色合いなどの意味がありますので、この場合は、雪目防止の黒いフィルムのようなものが着いたゴーグル、またはその機能のあるゴーグルのことだと思います。
なぜかと言いますと、日本でいう車のスモーク(リムジンなどの窓を黒いフィルムで覆い、車内を見えにくくするフィルム)はtintと呼ばれています。
私の住んでいる場所は夏とても暑いので、tintなしではちょっと車内の温度が上がりすぎることもあり、夏になると街の車関係の工場など、tint貼りませんかー?みたいなキャンペーンをしているようです。
ちなみに、法的にどこまで暗くできるかは州ごとに定められているようで、一番暗いtintはlimotintと呼ばれているみたいですよ。
話は戻りますが、個人的にジョーイには水泳のゴーグルでスキーをする絵面がしっくりきます(笑)
コメントありがとうございます。
車のスモークを tint と言うのですね。
コメントをいただいた後、私も改めて検索してみたところ、
Wikipedia 英語版: Window film
http://en.wikipedia.org/wiki/Window_film
にも、tint という言葉が頻出していました。
そのウィキペディアにも、
Privacy films for automobiles are available in gradients of darkness, with the darker tints commonly known as "limo tint."
のように、limo tint という言葉が出てきていました。
リムジンのような濃さのフィルムと言われると、なるほどなと思えますよね。
ジョーイの場合だと、雪の反射の光よけじゃなくて、ただの風よけのためのものだと思ってるかもしれませんね。確かに水泳ゴーグルでスキーしている姿が想像できる気がします(笑)。
情報ありがとうございました。