2009年01月30日

「英会話ヒトリゴト学習法」を読んで

酒井穣さんの 英会話ヒトリゴト学習法 を読みました。
酒井さんは、 はじめての課長の教科書あたらしい戦略の教科書 などのベストセラー本を書いておられる方です。

拙ブログにコメントを下さった outrageous2007 さんのブログ、outrageous Ver 2.0あなたがアメリカ人になる方法 「ひとり言を云う」@ などの複数の記事で、この酒井さんの本を取り上げておられました。
タイトルを知った時から、気になる存在の本だったのですが、その記事を読んでさらに興味が湧いたので早速読んでみた、ということです。


私がまず興味をひかれたのは以下の部分。

「はじめに」
(p.4) 「英語ぐらいできないと、これからの国際社会では生きていけない」というロジックは、読者を「脅迫」することで、読者を英語の学習に向かわせようとする方法
(p.5) 脅迫のような外発的なモチベーションというのは、内発的なモチベーションと比べて長続きしない

私もそれには同感です。
私も 拙著 シットコムで笑え! 楽しくきわめる英語学習法 で、『苦行ではない「楽しみ」としての学習』という章を書いたのですが、誰かや何かの脅迫で学習を続けることは楽しくないだろうな、と思うのですね。

英語を使う職業に就いていない、英語を話すチャンスもない専業主婦の私には、「脅迫のような外発的なモチベーション」というのは全く存在しません。
私がこんなブログを3年半も続けて来たのは、ただ、英語を学ぶことが「楽しい」からに過ぎません。
ですから、(p.5) 「読者の内発的なモチベーションを刺激することに配慮して書かれている」酒井さんのこの本に大変好感を持ちました。

本のタイトルにもあるように、この本は「ヒトリゴト」で英会話力を伸ばす、という本ですが、私が特にいいなと思ったのは、以下の部分です。

(p.62) ヒトリゴト学習法(レベル1)
ステップ4. 自分の苦しい説明と、英英辞典の説明を比較する


ここで「英英辞典」が登場するのが、非常に秀逸だと思うのですね。
「英語を話せるようになるには、とにかく話さないと」ということで、自分なりに書いたり話したりしてみよう、とトライする人は多いかもしれません。
が、実際にヒトリゴトを言ったはいいけれど、それをネイティブに訂正・添削してもらうことができない場合はどうしたらいいのか?という部分で行き詰ってしまう人も多いように思います。
それを解決する素晴らしい方法が、英英辞典を参照してみることだ、ということですね。

英英辞典について、酒井さんは「とても洗練された英文で単語を説明」と表現されていますが、まさにその通りです。
私も英英辞典の説明に感動している人間の一人ですから。
英英辞典の語義説明は、本当に簡潔で美しく論理的で明瞭で…こんな風に英語が書けたらどんなに素晴らしいことかと思いながら、いつも英英を使っています。

私も拙著や拙ブログで、英英辞典についていろんなことを書きました。
英英辞典で補完する では、ドラマのセリフから受けたイメージ・感覚を、英英辞典の語義で論理的に固める、という作業が効果的である、ということを説明し、
英英辞典に切り替える時期 では、「英英を使わないと伸びない!」という恐怖心で自分を追い込むのではなく、「英英では何と説明してあるのか知りたい!」という欲求が生まれた時、自然に英英へのシフトが行われると思う、と書きました。

自分のヒトリゴトを英英辞典でチェックする、ということで思い出したことがあります。
出だしでつまずく 1級面接2回目 で、私が英検1級二次面接試験を受けた時(正確に言うと、受けて落ちた時…笑)の体験記を書いたのですが、その時のスピーチのトピックが、creativity (創造性)でした。
creativity という言葉の概念をきちんと英語で説明できず、これが英英辞典に書いてあるような語義をきちんと語れていれば、そこからもっと話が広げられただろうのに…と思った記憶があります。

英検二次面接試験を受ける頃に、「自分の苦しい説明と、英英辞典の説明を比較する」という、酒井さんの「英会話ヒトリゴト学習法」を実践していれば、きっと、この creativity のスピーチもうまく話すことが出来ていただろうと思います。
自分が失敗した部分なだけに、その効果の程がとてもよくわかるのです。


私はこのブログを始める前の TOEIC のスコアが 930点で、今は 955点です。
伸び悩んでいるような、あるいは統計の誤差に過ぎないような(笑)わずか 25点の上昇ですが、私はそういう TOEIC の点数の伸び以外に、自分の中にはっきりした英語力の向上を見ています。
中でも一番実感できるのが、「英英辞典を普通に使う」ことができるようになった、ということです。
わからない単語や表現に出会った時、セリフのニュアンスを突き詰めたいと思った時、一番頼りになるのが英英辞典です。
英英辞典を読んで、その意味がすっと頭に入ってくるのを確認した時、「私もあの頃[英語学習を始めた頃]に比べて、成長したなぁ。」としみじみ思います。
無人島に持っていく一冊は、ロングマン現代英英辞典と決めています。(私は英英ではロングマンが一番好きなので)
無人島で一人、英英辞典をめくって読んでいたら、語彙は豊富になり、さぞかし論理的な説明ができる人間になるだろう…と結構真剣に思っています。

英英と友達になれたら、後は自然に、どんどん英語を吸収していけるような気がします。
酒井さんの本を読んで、英英辞典に触れる英語学習者が増えることを心より祈っています。


p.107 からの「実践編レベル3 ヒトリゴトによるビジネス思考の訓練」では、英語を話すもう一人の自分(アルターエゴ)"Why?" "Because" のやり取りを繰り返す方法が詳しく説明されています。
その部分が、この本のキモなので、それは直接、酒井さんのご本をお読みになり、酒井さんのビジネス思考をトレースしていただければ、と思います。

酒井さんはビジネス書のベストセラーを出しておられる方なので、この本の端々に、やる気を出すためのヒントが散りばめられています。
読んだら元気がもらえる、よしもう一度英語を頑張ってみようと思える、前向きな本です。

酒井さんのブログ、NED-WLT を読んで驚いたのですが、酒井さんは8年間のオランダ生活を終え、4月末に日本に帰国されるそうです。
ますます日本でのご活躍の機会が増えそうですね。

酒井さんの本に関するお話は以上です。

以下、関連のある話を2つ書きます。


1つ目。勝間さんのサイン本、頂戴しました。

酒井穣さんは、印税寄付プログラム Chabo!(チャボ)の参加著者のお一人ですよね。
私が以前、感想文を書かせていただいた、勝間和代さんも Chabo! に参加されています。
以前の記事、「読書進化論」感想文入選! でお知らせしたように、「読書進化論」キャンペーンで、私の書いた記事が参加賞に選ばれたのですが、その参加賞の「私の名前入りの勝間さんサイン本」が、小学館さんより、昨日、拙宅に送られてきました。
さまざまなメディアにご登場され、超ご多忙な日々をお過ごしの勝間さんが、私のためにサインを書いて下さったと思うと、とてもありがたく嬉しいです。
勝間さま、小学館の小川さま、ありがとうございました。
ちょうど、今日、酒井さんの本について書く予定にしていて、タイムリーに勝間さんの本が届いたので、「Chabo! つながり」ということで、ご報告させていただきました。


2つ目。「マインドマップ的読書感想文」で smooth さんが、拙著を紹介して下さいました!

勝間さんの数々のベストセラー本でも紹介されている、人気書評ブロガー smooth さんのブログ、マインドマップ的読書感想文 の 1月28日(一昨日)の記事 【英語】「グーグル・ジャパンで働く11人の英語勉強法」 で、私のブログと本が紹介されています。
もちろん、記事のメインは「グーグル・ジャパンで働く11人の…」の方ですが(笑)、それでも、「外国のテレビドラマ」→「シットコム」→「シットコムと言えば」…の連想から、拙ブログと拙著を思い出して下さったことが、私は何よりも嬉しいです!
(よくぞ覚えていて下さった!という感動…じ〜ん)

以前にも、smooth さんの 2008年09月06日の記事、【起業】「新規事業がうまくいかない理由」坂本桂一:マインドマップ的読書感想文 の【編集後記】 で、拙著を紹介して下さいました。
私が smooth さんの記事にコメントを入れさせていただいた直後のことでした。
その時もとても嬉しかったのですが、その時はお礼を言いそびれてしまいました…すみません。
もうそれから随分と時が経った今、またこうして拙著のことを思い出して下さって、紹介していただけたこと、大変嬉しく光栄に思います。
拙著は、2008年3月発売だったので、最近はかなり順位が落ちてきていたのですが(わはは)、smooth さんが紹介して下さって以降、Amazon の順位も上がっています。

なお、さすがは smooth さん、私が今回ご紹介した酒井さんの本をすでに 2008年10月13日の記事で紹介されています。
その記事はこちら(↓)。
【英語の秋?】最近気になる英語本3冊:マインドマップ的読書感想文

おっ、話が脱線したように見えて、最後はちゃんと酒井さんの「英会話ヒトリゴト学習法」に戻ってきましたね(笑)。

smooth さん、拙ブログ&拙著をご紹介くださり、ありがとうございました!


最後になりましたが、酒井穣さま、勝間和代さま、そして smooth さまの、今後ますますのご活躍を、心よりお祈り申し上げます。


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posted by Rach at 12:19| Comment(8) | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
この記事にコメントするのが正しいのかどうか、はともかく。
最近Twitterという奴を始めたのですが、も・し・か・し・て、これって「英文ブログとか日記を始めるのはちょっと敷居が高すぎるけど、英語を書く機会を増やしたい」というときに役に立つかも、と思います。
Scamも発生してるようなので、信頼できるリンクからたどるか、
www.twitter.com
をちゃんと入力する、というところは気をつけなければならないかもしれません。
英語の場合、入力できるのは140字。まさに「今自分が何を思っているか、何をしているか」をさえずりのように投げるためのコミュニケーションツールです。日本だとケータイから書き込むのが使えないので、パソコンからの入力になるかと思いますので、パソコンを開いた時にさくっと。
(ちなみに、この辺の設定その他を英語でやる、こと自体がすごーく実地訓練になる、という側面もあります)
Posted by おちか at 2009年01月30日 17:38
こんにちは。いつも拝読させてもらっております。

>無人島に持っていく一冊は、ロングマン現代英英辞典と決めています。

この部分に反応してしまい、久しぶりに書き込みさせていただきました。僕も英英辞典大好きですなのですが、Rachさんの愛情の深さにはかないそうもありません。。。

ロングマンへの愛情に横槍を入れるわけではありませんが、Longman Advanced American Dictionaryも捨てがたいですよ。内容にそんなに差はないのですが、本家のイギリス版と違って、Spoken Phrasesという囲み記事があって、My heart stoppedとかhave a heartのようにいくつもまとまっているのが気に入っています。シットコムにはうってつけだと思いませんか。。。さらに極めつけは、日向先生もAmericanの方をブログでおすすめしていたことです。

冗談が長くなってしまいました。「英会話ヒトリゴト学習法」よさそうですね。僕も読んでみたいと思います。
Posted by Yuta at 2009年01月30日 20:43
酒井さんの『英会話ヒトリゴト学習法』を勝手に薦めている outrageous2007です(笑)。同書は、「酒井さんのビジネス思考」が詰まっていると実用書であると同時に SLA についてもきちんと調べられている本が参考文献から伺えます。

ぼくも人には云えない事情から英英辞典にある時切り替えて、10年近くになります。最初は、Oxford Advanced Learner's Dictionary が好きでしたが、今は上(↑)の人も薦めている Longman Advanced Americanをメインに使用しています。留学中に尊敬していた教授が my favorite dictionary と云っていたからです。Rachさんお気に入りの普通の Longman は最近新しい版がでましたね。

Rachさんのおかげで閑古鳥が鳴いていた(?)拙ブログのアクセスが少し増えたみたいです。有難うございます。今後ともよろしくお願い致します。
Posted by outrageous2007 at 2009年01月31日 00:52
Rachさん、こんばんは。
ご紹介ありがとうございます。

肝心のRachさんのご本ではなく、別の本経由(汗)でしたが、
英語に興味を持った方に、こちらのブログを知ってもらいたく、
リンクさせて頂きました。

実際、はてなブックマークで人気エントリーになってしまったため、
ウチが英語ブログだったら、どんなに良かったろうと思うくらい
大量のアクセスが来ました(笑)。
ただ、うちにはほとんど英語本の記事がほとんどないため、
Rachさんのブログの読者さんになってもらえたらな、と。

多少なりとも読者増に貢献できたら幸いです。
今後ともよろしくお願いします。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2009年01月31日 03:44
こんにちは。ご紹介いただいた『英会話ヒトリゴト学習法』の著者です。まずは本書のお買い上げ、ありがとうございました。また、すばらしい書評を頂戴し、とても嬉しいです。ありがとうございます!

今日、帰国のためのゴミ捨てを終えたとことです。引越しにおいては「ゴミ」となってしまうモノたちはみな、どれも愛着のあるものばかり。なかなか辛いものです。

でも、新しい日本での生活が楽しみです。今後とも、よろしくお願いします!
Posted by 酒井穣 at 2009年02月01日 05:45
おちかちゃんへ
そうそう、Twitter っていうのありますよねぇ。元々、twitter っていう単語は、「(小鳥が)さえずる、ぺちゃくちゃしゃべる」という意味のようですが、そんな風に、まさに「ひとこと、ヒトリゴト」を、ちょこちょこっと書き込むことができる、というコミュニケーションツールですよね。

詳しくはこちら。
Wikipedia 日本語版: Twitter
http://ja.wikipedia.org/wiki/Twitter

新聞で Twitter の日本語版開始のニュースを読んだので、その存在は知っていましたが、やってみたことはないです。英語を学ぶために、あえて「英語版の Twitter」をやってみたらいい、ということですよね。確かに面白そうです。そういう一言の「つぶやき」を繰り返すと、反射的に頭に浮かぶ、口から出るようになる、という効果はきっとありますよね。

酒井さんのご本の p.115 に、自分のヒトリゴトを英語に変える、というお話が出ていて、実際に酒井さんのヒトリゴトの例が挙げられているのですが、まさに、Twitter で使われそうな感じの「つぶやき」です。やはり、理路整然とした長い英語の文章をいきなり話すことは難しいので、そういうつぶやきをどんどん増やしていくことで、話す回路を作り、それをどんどん繋げて文章にしていく、という方法を取ることになるでしょうね。

そういう意味で、Twitter のお話と、今回の酒井さんの「英会話ヒトリゴト学習法」には、通じる部分がたくさんあると思います。この記事にコメント、正しい選択だと思いました。


Yutaさんへ
英英辞典、いいですよねぇ?(笑)

おすすめの Longman Advanced American Dictionary (略称: LAAD)、残念ながら持っていません。ひとくちにロングマンと言ってもいろいろありますものね。私が使っているのは、ロングマン現代英英辞典(LONGMAN Dictionary of Contemporary English、略称 LDOCE)ですが、どうしてこれを選んだかと言うと、本屋さんで CD-ROM付き、つまり、パソコンにインストールできる英英を探していて、たまたまこれが目についたんですよね。他にもたくさんあったのかどうか覚えていませんが、あれこれ迷った記憶もないので、その本屋さんには多分、そのロングマンしか置いてなかったんでしょう(笑)。ですから、偶然選んだだけだったのですが、使ってみると、使い勝手も良いし、定義の文章がとても読みやすくわかりやすくて気に入ったのです。

私はフレンズというアメリカのドラマを扱っているので、米語専用の辞書の方がいいかな、とも思ったのですが、使っていると、ちゃんとアメリカ英語も詳しく書いてあるし、特に不便を感じないので、そのまま使っています。
ただ、単語の見出しは colour などのイギリス式綴りが優先されていて、
color: the American spelling of colour
と書いてあって、別途、colour を参照しないといけない、というのが、少々手間かな、とも思います。(パソコンの場合は、そのロスタイムもたかが知れているのですが)

私の持っているロングマンのカバーの折り返しに、Longman Advanced American Dictionary 「ロングマン現代アメリカ英語辞典」も載っていました。
その宣伝文句が、「7年の歳月をかけて編集された現代アメリカ英語辞典。」
本の表紙にには、「英英辞典 No.1 の発行部数を誇る「ロングマン現代英英辞典」の本格的アメリカ英語版」とあります。
それを見ると、今さらながら、アメリカのドラマについてのブログを書いている私としては、Advanced American Dictionary の方を持っとくべきだったかな、とは思います(笑)。

「日向先生もAmericanの方をブログでおすすめ」されていた、というお話が大変気になりました(笑)。先生のブログのタイトルと、Longman を組み合わせて検索してみたのですが、LDOCE の言及も多いようです。逆に、LAAD についての記事が見当たりませんでした。(私の探し方がまずかったかな…) でも、LAAD が素晴らしい辞書なのは、そして特に私のように、米語を元に学んでいる場合に大変役立つ辞書なのは、間違いないですね。

「英会話ヒトリゴト学習法」、素晴らしい本ですので、是非お読みになって下さい。英英辞典の長所についても詳しく書かれていました。


outrageous2007さんへ
貴ブログでの紹介記事で、ますます興味を持って、酒井さんの本を読むことができました。お薦め通りの良書でした。SLA についても、きちんと書かれていますよね。

私はまだまだ英英辞典歴が浅いです(このブログを始めた頃の3年半前は使っていませんでした)。outrageous2007さんも、LAAD 派(!)なのですね。私の使っている普通版は、やはり普及率は高いのでしょうが、私もアメリカドラマのブログを書いているわけですから、LAAD も持っておくべき、なんでしょうね。辞書はやっぱり良い辞書を複数持っておくべきでしょうから。

アクセスの件、ありがとうございます。私は上の記事で、特に英英辞典について詳しく書きましたが、「ひとりごとを言う」部分については、貴ブログで詳しく説明されていましたので、読者の方にはそちらを読んでいただければ、と思いました。

こちらこそ、今後ともよろしくお願い致します。


smooth さま
わざわざのお越し、ありがとうございます。コメントいただけて光栄です!
smooth さんに、「英語に興味を持った方に、こちらのブログを知ってもらいたく」と言っていただけるなんて、とっても嬉しいです。

はてなブックマーク(はてブ)、すごいですね。今見たら、346 users と書いてありました!
smooth さんのブログからのアクセス数、とても多かったのですが、それで納得です。
そのような人気エントリーの記事内で紹介していただけたなんて、今年も良い年になりそうです。

お忙しい中、貴ブログでのご丁寧なご対応と、またこのように拙ブログまで覗いて下さること、大変ありがたく、心より感謝しております。
こちらこそ、今後ともよろしくお願いいたします。smooth さんの書評、いつも楽しみにしています!


酒井穣さま
著者の酒井さまからのコメント、ありがとうございます! 大変光栄で嬉しいです。
タイトルを見てずっと気になっていたのですが、年末年始は何だかバタバタしていて、読ませていただくのが今になってしまいました。

さすがはビジネス書のベストセラーを書かれた方の本だけあって、英語学習というものに対する「視点」が鋭いと思いました。そしてモチベーションを高める方法についても、納得できる解答がいくつも書いてありました。読みやすいと同時に、前向きな力を与えてくれる素晴らしい本だと思います。
こちらこそ、このような本を読ませていただけたこと、感謝しております。英英辞典の素晴らしさを感じている人間の一人として、酒井さんのご本を読んで、敷居が高いように思われている英英辞典に手を伸ばす人が増えることを願っています。

8年間というのは長い時間ですよね。私がフレンズのDVDを使った英語学習を始めたのが 2001年4月でしたので、そういうやり直し英語学習を始めてから約8年になります。私にとっても長くそして充実した8年間でしたが、それと同じ期間、オランダという外国で過ごされたことで得られた経験は、とても素晴らしいものだろうと想像できます。その経験を生かされての日本でのご活躍、楽しみにしております。

こちらこそ、今後とも、よろしくお願いいたします! 残り少ないオランダ生活をどうかご満喫なさって下さい。
Posted by Rach at 2009年02月01日 07:52
Rachさん、
>「日向先生もAmericanの方をブログでおすすめ」されていた、というお話が大変気になりました
す、すみません。ヒロ前田先生のブログでした。日向先生がコメントをしています。

http://toeic-info.jugem.jp/?eid=169

でも、読んでいただくとわかるとおり日向先生は「イチオシ」とおっしゃていますよ。ヒロ前田先生はCOBUILD、神崎先生はOALD派ですが、このブログではLEDも薦めているようですね。いやあ、英英辞典は結構好みに分かれるのですね(必死に話題をそらそうとしてます。。。)

あおっておいてなんですがLDOCEとLAADの違いは気になさらないでください。どちらも大変すばらしい辞書だからです。ハリーポッターがイギリス版とアメリカ版で表現を多少変えているようですが、ハリーポッターの面白さは代わっていないし、フレンズの主人公はだれか、シーズン5とシーズン8のどちらが面白いかのの議論のようなものだと思ってください(笑)。

たとえば、LDOCEでは、動詞careの項目の3番目にwho cares?という項目が以下のようにあります。
who cares?
spoken(定義)used to say that something does not worry or upset you because it is not important
(例文)It's rather old and scruffy, but who cares?

LAADは、LDOCEがspokenとふってある項目をSPOKEN PHRASESという囲み記事にまとめて他のいくつかのフレーズと一緒に紹介しているだけです。
who cares?(定義)used to say in an impolite or informal way that something does not worry or upset you, because you think it is not important
(例文)"So your house isn't perfectly clean. Who cares?" "Oh, you know nothing about Monica."

ご覧いただくとお分かりになると思いますが、LDOCEとLAADは編集チームが違うので定義と例文が異なっています。ただ、さっき比べて見てみましたがLAADにあるSPOKEN PHRASEはLDOCEにすべて掲載されていましたので、収録項目に差異はそんなにないと思います。「LAADはSPOKEN PHRASEというかたちでまとめてあって便利ですよ」と言いたかっただけなのです。"Oh, you know nothing about Monica."の部分は、僕が付け加えてみました(爆)。

LDOCEが最近、第5版を出しました。第4版と見比べてみましたが定義も例文も同じ部分が多かったので、新しい見出し語とかにそんなに興味がなければ、第5版を買うくらいならLAADを買った方がよいなのではという風にご理解いただければ幸いです。

長くなったついでで恐縮ですが、1月の英検1級の語彙問題で以下の問題が出題されました
20. A: Did you hear that James is planning to climb Mount Everest this year? Last year,
it was hang gliding, now it’s mountain climbing!
B: Yeah, he has such a ( ) for life that he wants to try everything.
1 zest 2 pest 3 caste 4 tryst

この問題は即答できました。というのも、第8シーズン 第18話「ロスはスピーチ上手」のエピソードが大好きで何度も見ていたのですが、(とくにI want to take a mental pictureのところが僕には傑作で、この部分のチャンドラーの切り返しもめずらしく(?)さえていると思います)。その冒頭で、Phoebe: Yeah, he's really great though. He has this incredible zest for life...とあったので覚えていたからです。

英検1級の語彙問題はマニアックで実際には使われないのではと思われているようですが、実際に使われている例を発見できてうれしかったです。「ロスはスピーチ上手」は、下手なスピーチとは何かも学べるので英検1級対策エピソードとして他の人にも薦めようと思います(笑)。Rachさんにしか分かってもらえないと思ってつい長く語ってしまいました。ご容赦ください。
Posted by Yuta at 2009年02月01日 20:41
Yutaさんへ
ご丁寧なお返事ありがとうございます。さっそく、ご紹介下さった、ヒロ前田先生のブログの記事を読ませていただきました。日向先生ははっきりと、LAAD が「イチオシ」だと書いておられますね。
各先生方に、それぞれおすすめの英英辞典がある、というのも大変興味深いです。

また、LDOCE と LAAD との違いを説明して下さってありがとうございます。大変よくわかりました。同じロングマン系なので、定義や例文は基本的にほぼ同じなのかと思っていたら、そうではないのですね。Monica の文には笑いました。確かにモニカなら「気にします」ね(笑)。

おっしゃるように、「LDOCE の第5版を買うくらいなら、LAAD を買った方がよい」でしょうね。Yutaさん、outrageous2007さん、そして日向清人先生と、そんなに多くの方がおすすめされているのなら、良い辞書であることは間違いないですから。とりあえず、今度本屋さんに行った時に、実物をじっくり見てきます。貴重な情報ありがとうございました。

8-18 も面白いですよねぇ。大物ゲストも出ていましたよね。He has this incredible zest for life... という表現が頷けるキャラでした(笑)。

>英検1級の語彙問題はマニアックで実際には使われないのではと思われているようですが、実際に使われている例を発見できてうれしかったです。

というお話、私も全く同じ経験があります!

語彙をどう増やしていくか?
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470788.html
という記事で、英検1級の語彙問題で、predicament 「苦境」という単語が出た話を書いています。predicament はフレンズの 1-4 という非常に早い時期のエピソードで出てきた単語だったので私は覚えてた!と喜んでいる記事です(笑)。

Pass単で覚えることはムリだとあきらめ、私は1級語彙問題を捨てる覚悟でいました。
Pass単断念 1級一次(語彙編)
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470787.html

その私がフレンズのエピソードに出てきた単語で1問正答できた、という事実がとても嬉しかったのですね。実際、Pass単の中で、機械的に覚えた単語であったなら、ここまで単語のイメージが強烈ではなかったかもしれません。フレンズで覚えた単語であったからこそ、瞬時にこれだ!とわかる、それは、a zest for life も同じですよね。
この predicament の喜びも、Yutaさんなら分かっていただけるだろうと思い、私もつい語ってしまいました(笑)。いろんなことと絡んで覚えた記憶は、忘れにくいですよね。そういう記憶をドラマを見ることでたくさん溜めていけたらなと思います。
Posted by Rach at 2009年02月03日 07:20
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