2009年02月05日

状況が不安にさせる フレンズ3-17その18

[Scene: The rest stop, Phoebe is on the phone to the motor club.]
休憩所。フィービーはモータークラブへ電話中。
フィービー: Okay, yeah. (to Monica and Rachel) Triple A can pick us up. (わかった、ええ。[モニカとレイチェルに] AAA(アメリカ自動車協会)が私たちを拾いに来るって。)
レイチェル: Great! (やった!)
フィービー: Yeah, what town are we near? (ええ。私たちはどの町の近くにいる?)
モニカ: Freemont. West, Westmont, ah, Westberg? (フリーモント、ウエスト…ウエストモント。あ、ウエストバーグ?)
フィービー: (to Monica) Why are you answering? Do you know at least what route we're on? (あなたはどうして答えてるの? 少なくとも私たちがどのルート[ルート何号]にいるか知ってる?)
レイチェル: Yeah, we are definitely on Route 27. (えぇ。私たちは間違いなくルート27にいるわ。)
フィービー: Okay. (on phone) We are at a rest stop on Route 27.... Okay. (to Rachel) There is no Route 27. (listens) (to Rachel) Okay, either 93 or 76? (わかった。[電話で] 私たちはルート27の休憩所にいます…わかりました。[レイチェルに] ルート27は存在しない、って。[電話を聞いて][レイチェルに] ねぇ、ルート93か76のどっち?)
レイチェル: I don't know, I'm sorry, I always slept in the back when we drove up here. (わからないわ。ごめんなさい。家族でここに車で来た時、私はいつも後ろで寝てたの。)
フィービー: Okay. (on phone) Hey, can you just send someone up and down 76 and check every rest stop? And, and also 93? (listens) Okay! (hangs up) Yeah. No, they don't do that. (わかったわ。[電話で] ねぇ、ルート76に人を送って、すべての休憩所をチェックしてくれる? それから、それから、ルート93も。[電話を聞いて] オッケー![電話を切って] そうね。だめよ、彼らはそんなこと[今頼んだようなこと]はしない、って。)

motor club は辞書に載っていないのですが、車のロードサービスを請け負うところ、でしょうね。
フィービーのセリフにある Triple A ですが、トリプルA とはつまり、AAA のことで、American Automobile Association (アメリカ自動車協会)を指すようです。
AAA という略称については、辞書にも載っていましたので、有名な組織のようですね。
Wikipedia 英語版: American Automobile Association
上のウィキペディアにも pronounced "triple-A" と書いてあるように、AAA は「エーエーエー」ではなく、「トリプルエー」と読むのが普通のようです。
だから、セリフも、Triple A になっているのですね。
日本で言うところの、JAF (Japan Automobile Federation、日本自動車連盟)みたいなものだと思います。

救助に向かう場所を聞かれて、モニカは町の名前を3つ出します。
フィービーの Why are you answering? は、「そんな風に確信がないのなら、どうしてあなたが率先して答えるの?、知らないのに、どうしてあなたはえらそうに答えてるの?」みたいな感じ。
知らないなら黙ってたら?ということでしょう。

町がわからないのなら、とルートの番号を尋ねると、レイチェルは、definitely (確かに、間違いなく)ルート27 だと答えます。
でも、電話の相手にそれを告げると、ルート27という道路自体、存在しない、と言われたようです。
ルート27は全然方向違いだよ、よりももっとひどいです。

相手が2つに絞ってくれても、レイチェルは結局、わからないと答えます。
さっきの自信ありげな definitely が口から出まかせだったこと、ルートの番号なんか全然知らないことがよくわかりますね。

場所を聞かれてもよくわからないから、ルート76と93の全ての休憩所一つ一つをしらみつぶしに捜してくれ、みたいな無茶なことを頼むフィービー。
フィービーは明るい声で、Okay! と電話を切るので、相手がそれを了解してくれたのかと思いきや、やっぱりそんなことはできない、と断られたようです。
フレンズのパターン、というか、フィービーのパターンとして、ここの明るい Okay! を聞いたら、きっと実はダメだった、というオチなんだろうな、という想像はつきますが。


レイチェル: Ugh, okay, well, somebody will come and save us. (あー、わかったわ。そうね、誰かが来て私たちを助けてくれるわよ。)
モニカ: Who? I mean, have you seen a car come by here in the last hour and a half? I think we should call Ross. Maybe he can get a car and pick us up. (誰が? だって、この1時間半の間に、車がここのそばを通るのを見た? 私たちはロスに電話すべきだと思うわ。多分、ロスは車を手に入れて私たちを迎えに来てくれるわ。)
レイチェル: No! No, I am not getting in a car with Ross! We will just have to... live here! (だめよ! だめ、私は車にロスと一緒には乗らないわ! 私たちはただ、ここに住めばいいのよ!)
フィービー: But it's so cold. (でも、すごく寒いわ。)
レイチェル: No, you guys. I am not getting in a car with him. You'll have to think of something else. (だめよ、みんな。私は彼と一緒に車に乗らない。何か別のことを考えてくれなきゃ。)
フィービー: Oh, good. Oh, Joey and Chandler are back! (あぁ、しょうがないわね。ジョーイとチャンドラーが帰ってきた!)
[Joey walks up helping Chandler.]
チャンドラーを助けながら、ジョーイが歩いてくる。
モニカ: So the "going for help" went well? (それで、「助けを求めに行く」のはうまくいった?)
ジョーイ: Oh, yeah, Smokey Joe here got halfway to the highway and collapsed. (あぁ。ここのスモーキー・ジョー[スモーカーくん]が、ハイウェイに行く途中で、へばった[倒れた]んだよ。)
チャンドラー: I have the lung capacity of a 2-year-old. (starts to light another cigarette.) (俺は2歳児の肺活量しかないんだよ[俺の肺活量は2歳児と同じなんだよ]。[別のタバコに火をつける])
モニカ: Then why are you smoking? (それなら、どうしてあなたはタバコを吸ってるの?)
チャンドラー: Well, it's very unsettling. (そうだな、ものすごく不安で落ち着かないんだ。)

he can get a car は、ロスは自分の車を持っていないので、知り合いに借りるか、レンタカーするかで、とにかく車を入手する、というニュアンスですね。
ロスが車を持っている人なら、get a car ではなくて、drive his car などと表現すると思います。

ヘロヘロに疲れきったチャンドラーをかかえたジョーイが戻ってきます。
それを見て、モニカが、So the "going for help" went well? と尋ねるのが面白いですね。
go well は「うまくいく」。
誰も連れてきてないし、二人とも疲れきった顔をしてるし、明らかに went well でないのがわかるので、go for help 「助けを求めるために(ちょっと離れた場所まで)行ってくる」の結果はどうだった?とわざわざ尋ねているのですね。

Smokey Joe とは、チャンドラーのこと。
Joe には、「(…を代表する)典型的な米国人男性」という意味があります。
典型的なアメリカ人男性Joe フレンズ3-12その21 では、Mr. Joe Sensitive という呼び方が登場しました。
また、G.I. Joe (G.I.ジョー)という兵隊さんの人形もありますね。
日本語だと「〜太郎」と名付けるとそれが男性だとわかる、みたいな感じでしょうか。
ですから、Smokey Joe は、「スモーキー太郎、スモーカー太郎」みたいなニュアンスでしょうね。
Joey のことを、チャンドラーはよく Joe と呼んでいますので、その Joe にチャンドラーが Smokey Joe と呼ばれているのが面白いと「私は」思ったのですが、こんな風に、男を示す名前として Joe を使うことは一般的なので、言っている当人の Joey は何の気なく普通に口に出しただけ…なんでしょうね、多分。

It's very unsettling. について。
settle は「…を安定させる、沈める、安静にする」なので、その反意語の unsettle は「…を乱す、落ち着きを失わせる、不安にする」。
他動詞の場合、「何かを不安にする」という意味になるので、It's very unsettling. は、「(状況が)とても(俺を)不安にさせるんだ。」というニュアンスになります。
つまりこの状況のために「俺は不安な気持ちになってるんだ」ということですね。

「不安だ」という場合は、I feel uneasy などを使うことが多いと思いますが、チャンドラー(俺)を主語にして、あえて unsettle という単語を使うとすると、I'm very unsettled. や、I feel very unsettled. のように、過去分詞形にしなければなりません。

ロングマン現代英英辞典にも、
unsettled [adjective]: FEELING
slightly worried, upset, or nervous
例) Children often feel unsettled if their parents divorce.

と出ています。
このロングマンの例文は、チャンドラーの経験に通じるものがありますね。

I'm very unsettling. と I を主語にして現在分詞を使ってしまうと、俺が何かを不安にさせる、俺が何かに不安を引き起こす原因になっている、という意味になってしまいますので、ご注意を。
それだと「俺を見るとみんなが不安がる、俺はみんなを不安がらせる人間だ。」みたいなニュアンスになるでしょうか。

He's annoyed. 「彼は悩んでいる、いらいらしている」と He's annoying. 「彼はうっとうしい人だ」で、意味が全く違ってしまうように、「何かにいらいらさせられる」(過去分詞)なのか、「何かをいらいらさせる」(現在分詞)なのかの違いは、英語においては非常に大きいものですね。


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posted by Rach at 12:03| Comment(4) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。
先日、Rachさんのブログ本拝読しました!

私も実はアメリカのドラマや映画が大好きで、数年前から英語の勉強を兼ねて(?)見ています。
ただ、わからないところは想像するだけで、そのまま流してしまっていたので、残念ながら英語力は多少のリスニング以外は上がっていません・・・(汗)。

ほんとうに英語を身に着けるには、やはりRachさんのようにアメリカのドラマを研究するつもりで深く掘り下げないとダメですね。
本を読んでとてもよく分かりました。

早速、お気に入りのドラマのTranscriptをネットで手に入れ学習をしなおしています。Wikipediaや英和・英英辞典をフル活用しながらやっています。やってみて驚いたのは、たいていの疑問はネット検索で解決できてしまうということです。私の学生時代には考えられなかったことです。テクノロジーの進歩に感謝です。

時間のかかる作業ですが、実際はそれを忘れてしまうくらいに楽しいです。これなら続けられそうです。

Rachさん、とても良い学習法を教えてくださってありがとうございました。
これからもブログをたのしみにしております。


Posted by Kana at 2009年02月05日 18:09
Rachさんの書いている通り、AAAって「トリプルエー」って呼ばれている日本のJAFと同じような団体です。年会費を払うと、JAFと同様ロードサービスなどが受けられるだけでなく、旅行代理店業務や書籍販売(といっても地図とか、旅行ガイドブックですが)とかも行っています(もちろん会員は割引あり)。今はどうなっているか分かりませんが、AAAの会員は地図やガイドブックは無料でもらえました。僕はロードサービスのお世話になったことはありませんが、地図やガイドブックの無料サービスはかなり利用しました。
Posted by ほんだ at 2009年02月06日 11:04
Rachさん、こんにちは。
英検の記事、2つとも共感を持って読ませていただきました!!漢字の練習張を使って勉強するのは小学生まで、というところまで共感できる内容でした。

Joe=「太郎」ですか。あしたのジョーからオダギリジョーまで、日本ではかっこいいイメージがあるので軽くショックを受けています。そういえば、去年の大統領選挙でも、共和党マケイン候補がJoe the Plumber(配管工のジョー)を持ち出し、ペイリン副大統領候補はJoe the Six-Pack(6本パックビール飲みのジョー)を持ち出しているのを思い出しました。選挙に使われるほどJoeはなじみやすい名前なんですね。

そういえば、副大統領もJoeです。残念ながら(?)、太郎という名前は現在の日本の首相なので待望の「ジョーvs太郎」会談はおあづけです。
Posted by Yuta at 2009年02月07日 08:05
Kanaさんへ
ご訪問&コメント、ありがとうございます。また、拙著を読んで下さったとのこと、大変嬉しく光栄です。ありがとうございます!

私の方法が他の方にも当てはまるかどうかはわからないのですが、私の場合は、わからないことをいろいろ調べる中で英語力が伸びてきた、という実感があったので、本はその辺にポイントを置いて書きました。そこに共感していただけてとても嬉しいです。

「たいていの疑問はネット検索で解決できてしまう」というのは、全くその通りですよね。もちろん、ネットの情報は玉石混交(混淆)であることを忘れてはいけないのですが、それさえ忘れなければ、かなりのヒントをネットから得ることができます。
私はアメリカに住んだことがないので、自分で知っている情報は非常に限られています。その私がいろんなサブカルネタを調べることができるのも、ネットというテクノロジーのお陰です。逆に言うと、そういうネット検索環境がない時代に、翻訳業務をされていた人は大変だっただろうなぁ、と思うんですよ。辞書にも載っていないような言葉をどうやって調べておられたのだろう?と。

こういう学習法を楽しいと言っていただけると、とても励みになります。これからも頑張りますので、よろしくお願いいたします。


ほんださんへ
アメリカで実際に車を使っていたほんださんの体験談は、とても参考になります。ありがとうございます。私はネットで調べただけだったので、それが間違いではなかった、と確認できて助かります。

内容を聞いていると、ほんとに JAF によく似ていますね。AAA みたいなものを日本でも作った、それが JAF、ということなんでしょう。外国人にとっては、地図やガイドブックが無料でもらえるなんて、ありがたいですよね。
また、アメリカ情報教えて下さい!


Yutaさんへ
拙ブログの英検の記事を読んでいただき、ありがとうございました。英単語をたくさん知っている、というのは、漢字をたくさん読める書ける、に通じるところがあると思うんですよね。で、そういう知識を蓄えた上で、実際に文章を紡いでいく中で的確に効果的にそういう言葉を織り込んでいけるかどうか、というのが、英語力であり日本語力であると思うんですよ。いくら難しい英単語を知っていても、それを文章の中で上手く使えなければ意味がない、ということですよね?

「軽くショックを受けています」というお話、確かに、「太郎」くんの例えは適切ではなかったかもしれませんね。私は大阪在住なので、「くいだおれ太郎」くんのイメージだったのかもしれません(笑)。
太郎や花子という名前は、今では却って珍しいですが、TOEIC の記入サンプルの女性も「国際花子」さんだしなぁ(ははは)。
日本でジョーという名前はかっこいいですよね。英語でもそのまま使える名前、というのが素敵です。

今回の大統領選挙にまつわる Joe のお話を思い出して下さって(笑)ありがとうございます。私は上の記事を書く時には、それをすっかり忘れていました。日本でも「配管工のジョー」としてニュースで取り上げられていましたよね。
Wikipedia 英語版: Joe the Plumber
http://en.wikipedia.org/wiki/Joe_the_plumber

日本人の場合、労働者のイメージで配管工が真っ先に浮かぶ、ということはあまりないように思うのですが、アメリカではいろんな場面でよく登場する職業ですよね。plumber は TOEIC にもよく出てくる単語ですし。
また、過去記事、配管工plumber フレンズ3-10その22
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388471086.html
で取り上げたのですが、ジョーイのお父さんは plumber です。
ジョーイはパパの仕事を継がずに、俳優の道を選んだのですが、もし仕事を継いでいたら、彼も、Joe the Plumber になっていたということですよね。そう考えると面白いです。

Joe Sixpack は、Urban Dictionary にも載っていますね。
Urban Dictionary : Joe Sixpack
http://www.urbandictionary.com/define.php?term=Joe+sixpack

確かに副大統領も Joe ですねぇ。
Wikipedia 日本語版: ジョセフ・バイデン
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%82%BB%E3%83%95%E3%83%BB%E3%83%90%E3%82%A4%E3%83%87%E3%83%B3
彼の名前は、Joseph Robinette "Joe" Biden, Jr. さん。

通常、Joe というのは Joseph の愛称ですが、Joseph という名前を見ると私が思い出すのは、
フレンズ1-21その2
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470141.html
での、「ジョーイの芸名は、Joseph Stalin (ジョセフ・スターリン)にしたら?」というチャンドラーの提案。

Joe という名前だけで、大統領選挙からフレンズの過去エピソードまで、いろいろなことに繋がりました。楽しいです! ありがとうございました。
Posted by Rach at 2009年02月07日 11:51
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