2009年02月07日

ピクルスでも出しとくわ フレンズ3-17その19

[Scene: Carol and Susan's, Ross is eating the dinner Carol made for Susan.]
キャロルとスーザンの家。ロスは、スーザンのために作られたディナーを食べている。
ロス: Right? Right? I mean, it's pretty unbelievable, y'know. I mean, they just took off, took off without even looking back. Y'know, I don't, I don't need them, huh, I've got you guys now as friends, you and Susan. (そうだろ? そうだろ? すごく信じられないよ。みんなはただ出かけたんだ[行っちゃったんだ]。出かけたんだよ、後ろを振り返りもしないで。僕は、僕は彼らを必要としない。今は友達として、君たちが、君とスーザンがいるからね。)
キャロル: Ah, Susan will be so pleased. (あぁ、スーザンがすごく喜ぶわ。)
[Ross's beeper goes off.]
ロスのポケベルが鳴る。
Ross: (looking at the page) Seven-one-seven? (to Carol) Where's 717? (He gets up to return the page, Carol starts to take the last of the food into the kitchen, but Ross grabs the last piece.) Hey, you have more of these for Susan, right? ([ポケベルを見ながら] 717? [キャロルに] 717ってどこ? [彼はポケベルの呼び出しに返事をするために立ち上がる。キャロルは食べ物の最後の残りを台所に持って行こうとする。が、ロスはその最後の一片を掴み取る。] ねぇ、スーザンの分の料理、もっと[まだ]あるんだよね?)
キャロル: No, but that's okay, I'll just put out pickles or something. (いいえ(もうないわ)。でも、いいの。ただピクルスか何かを出しておくわ。)

自分を見捨ててみんながスキーに行ってしまったことを愚痴るロス。
彼らがいなくても、僕には君とスーザンという友達がいるからいいんだ、などと言っています。
スーザンは自分の妻を奪った女性なので、(今は随分と打ち解けていますが)ライバルであり天敵であり、二人は犬猿の仲であるとも言えます。
ですから、スーザンは友達だ、と言ってもそれは本心ではなく、フレンズたちに対する失望感からそんな風に言っているだけですね。
キャロルもそれをわかっていて、「それを聞いたらスーザンも喜ぶわ」と口だけはそのように返事しています。

ポケベルが鳴りますが、ト書きには looking at the page と書いてあります。
ポケベルを表す単語としては、beeper, pager などがあり、ト書きの page は、そういう「ポケベルの呼び出し」ということでしょう。
過去記事、フレンズ2-5その11 にも、
モニカ: It's Monica. I got a page. (モニカです。ポケベルの呼び出しがあったので。)
というセリフがあります。

スーザンのために作った素敵な料理を最後の一片まで食べてしまうロス。
「僕、今の食べちゃったけど、スーザンの分は別にまだとってあるんだろ?」みたいなことを言っています。
それに対してキャロルは、「あなたが全部食べちゃったからスーザンの料理はないの。でも、ピクルスでも出しとくから、いいわよ。」と答えます。
日本語で言うと、「漬物でお茶漬けでもしてもらうから、いいわ。」みたいなことですね。
「せっかくのご馳走、あなたが全部食べちゃって、もうピクルスくらいしか出すものがないんだけど」という意味なのですが、自分のことで頭がいっぱいのロスには、そんな皮肉も通じません。


[Cut to the rest stop, Monica and Phoebe are waiting anxiously by the phone as it rings.]
休憩所に画面がカット。モニカとフィービーが電話の傍で今か今かと待っていると、電話が鳴る。
フィービー: (answering the phone) (whispering) Ross, thank God! ([電話に答えて][ささやき声で] ロス、良かった!)
ロス: Pheebs? What, why are you whispering? (フィービー? 何、どうしてささやき声なの?)
フィービー: I ate a bug. (虫を食べたのよ。)
[Rachel starts to walk up.]
レイチェルが歩いてくる。
モニカ: (running over to stop Rachel) Hey, Rach! The tampons here are only a penny. Let's stock up. (takes her into the bathroom) ([レイチェルを止めるために走って行って] ねぇ、レイチェル! ここではタンポンがたったの1セントよ。買いだめしましょう。[レイチェルをトイレの中に連れて行く])
フィービー: Listen, Ross, we ran out of gas, and we don't know where we are, so we can't get a tow truck. (聞いて、ロス。私たち、ガス欠なの。それで、ここがどこか[私たちがどこにいるか]わからないし、それでレッカー車を呼ぶこともできないの。)
ロス: Oh, now you want a favor? (あぁ、今、君は頼みごとをしたいんだね?)
フィービー: Yes, please. (そうなの。お願いよ。)
ロス: Well, oh, I'm sorry your car broke down, Pheebs, but I'm a little too busy with some of my real friends right now, but please call to let me know you got home safely, okay? (そうだな、あぁ、君の車が故障したことには同情するよ、フィービー。だけど、僕は今、僕の本当の友達と一緒にいて、少々忙しすぎるんだよね。でも、君が家に無事に着いたら、僕に電話して知らせてくれるかな?)

anxiously には、「心配して」という意味と、「切望して」という意味があります。
今回のように何かを待っている場合は、「首を長くして待っている、今か今かと待っている」という感じの「切望して」のニュアンスでしょう。

ロスにどうしてひそひそとささやき声でしゃべってるの?と聞かれて、I ate a bug. と答えますが、どうして虫を食べたらささやき声になるのか、よくわかりません(笑)。
レイチェルに聞かれたくないのでささやき声でしゃべっているわけですが、レイチェルのことを話題に出したくなくて、そう言っているのですね。
わかったようなわからないような理由なのが、フィービーらしい、というところでしょうか。

a penny というのは「アメリカの1セント(cent)銅貨」のこと。
1ペニー(単数)や5ペンス(複数)という貨幣単位はイギリスのものですから、ここで、a penny を1ペニーと書くと、アメリカの貨幣単位にそぐわないことになりますね。
アメリカでは、a penny は「1ペンス」ではなくて「1セント」だということです。
Wikipedia 日本語版: 1セント硬貨 (アメリカ合衆国) にも、
1セント硬貨はよく「ペニー(penny)」と称されるが、アメリカ合衆国造幣局が定めている公式な名称は「セント」である。 との記述があります。

ロスとフィービーの電話をレイチェルに聞かれたくないために、別の場所へと誘うモニカ。
お店も何もない休憩所では、「タンポンが安いから」くらいしか思いつかなかったんでしょうね。
確かに、日本のサービスエリアのトイレでも、そういう生理用品の自販機みたいなものがありますが、アメリカにもあるんですね(笑)。

favor は「親切な行為」。
ロングマン現代英英辞典では、
favor [noun]: HELP
[countable] something that you do for someone in order to help them or be kind to them

つまり「誰かを助けるために、または誰かに親切にするために、誰かのために人がしてあげること」。
ask a favor of a person だと「人にお願いをする」、Would you do me a favor? だと「お願いがあるのですが。」という意味になりますね。
ですから、Now you want a favor? は、今、君は僕に何か頼みごとをしたいんだね、助けを求めてるんだね、というニュアンスになります。

今、some of my real friends と一緒にいる、などと言うロス。
君たちみたいに僕を残してスキーに行っちゃうような人たちは、ほんとの友達とは言えない、と言いたいわけですね。


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posted by Rach at 12:13| Comment(0) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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