フィービー: Okay. Good, all right, let's get back in the car, 'cause it's freezing, and my chest is unsupported. (よし、それでいいわ。さあ車の中に戻りましょう。だって凍えるように寒いし、私の胸はサポートされていないから。)
ジョーイ: Oh, what, wait, wait a second! I mean, what are we doing? Who's going with who? (あぁ、待って、待って、ちょっと待ってよ! 俺たちはこれからどうするの? 誰が誰と一緒に行くんだよ。)
ロス: Look, you guys, you guys should go. (Joey tries to say something, but Ross cuts him off.) No, I'm, you know, you planned this all out, and I don't want to ruin it. So you guys should just go. (ねぇみんな、君たちは行くべきだよ。[ジョーイは何かを言おうとするが、ロスはそれをさえぎる] いいや、僕は、ほら、君たちはこのスキー旅行の予定をすっかり立ててたんだろ。だから、僕はそれを壊したくないんだ。だから、君たちはただ行くべきだよ。)
ジョーイ: Come on, man, you drove all the way up here. (なぁ、ロス。お前はわざわざここまで運転して来てくれたのに。)
ロス: No, no, really, I've got to take the car back anyway. I'm spending all day tomorrow with Ben, It's fine, okay? Just go. No guilt, I promise. (いやいや、ほんとに、どのみち僕は車を返さないといけないんだ。僕は明日一日中ベンと過ごす予定だし。大丈夫だよ。ただ行ってくれ。罪の意識を感じる必要はないよ、約束する。)
レイチェル: Thank you. (ありがとう。)
モニカ: All right, we'll call you when we get back. (これでいいわ。戻ったら電話するわね。)
ロス: Okay. (わかった。)
フィービー: Maybe we can, like, go to a movie or something. (多分、ほら、映画に行くとかできると思うの。)
ロス: Okay. (オッケー。)
フィービー: Or, or the rodeo! (それとか、それとか、ロデオよ!)
ロス: That would be great. (それはいいね。)
フィービー: Okay! (オッケー!)
チャンドラー: I was being Shelly Winters from The Poseidon Adventure. (俺は、ポセイドン・アドベンチャーのシェリー・ウィンタース(の真似)をやってたんだ。)
ロス: I know. (わかってる。)
[They all get in the cab and drive away.]
フレンズたちはみんなキャブに乗り込み、走り去る。
フィービー: Bye! (バーイ!)
[Ross tries to start the truck, and discovers the battery's dead.]
ロスはトラックを発進させようとするが、バッテリーが切れているのを発見する。
CLOSING CREDITS
my chest is unsupported. は、ロックされた車を開けるのにフィービーのブラを使ったので、今はブラをしていない、だから胸がスースーして寒い、ということです。
ここでのロスはだだをこねたり、皮肉を言うことなく、素直に、みんなで行ってくれ、と言っています。
僕が行くというと話がややこしくなるのがわかっているからですね。
Just go. No guilt, I promise. について。
guilt は「有罪、罪があること」「罪の責任」「罪の意識、罪悪感、自責」などの意味がありますが、No guilt は恐らく、「僕を置いていくことに罪悪感を感じないでくれ。」みたいなニュアンスかなと思います。
I promise. は、あの時置いていかれたのはひどかった、君たちは冷たかった、などと後から責めたりしないって約束するよ、という感じかなと思いました。
大人の対応を見せたロスに対して、今回はレイチェルも素直にありがとう、と言っています。
これが、前回の記事、無礼にならない程度に丁寧 フレンズ3-17その24 で説明した、civil な対応、ということですね。
ロスに対して、みんながいたわりを見せるのが泣けます。
フィービーはなぜか、ロデオはどう?などと言っています。
フレンズたちがしなさそうな遊びですが(笑)、とにかく何か楽しいことをしましょうね!と言っているフィービーの気持ちが伝わったので、ロスは That would be great. 「それをしたら楽しいだろうね、それは素敵だね。」と素直に返事しています。
前回の記事、フレンズ3-17その24 でチャンドラーがやっていたジェスチャーゲーム(?)の答えがここでわかります。
ポセイドン・アドベンチャーってかなり有名な映画だと思うのですが、私、申し訳ありませんが、見ていません(爆)。
映画を見た方が手っ取り早いかな、と思いつつ、とりあえずネットで調べたことを書いておきます。
Wikipedia 日本語版: ポセイドン・アドベンチャー を見ると、
ベル・ローゼン(中年婦人・元水泳選手) … シェリー・ウィンタース Shelley Winters
と出ています。
また、
ゴールデングローブ賞 助演女優賞:シェリー・ウィンタース
ともありますので、劇中で結構活躍する役柄なのでしょう。
Wikipedia 英語版: The Poseidon Adventure (1972 film)
上の英語版ウィキペディアの Popular Culture には、今回のフレンズのことが以下のように書いてあります。
On an episode of Friends, Chandler imitates a dance by Belle Rosen, saying he was "Shelly Winters from Poseidon Adventure".
つまり、ベル・ローゼンのダンスを真似ている、ということですね。
映画の中でこんな踊りをするシーンがあるのでしょうか。
この映画を見た人なら、あぁあれか!とわかるものなのか、もしくはあの映画を見た人でも忘れているような恐ろしくマニアックな物真似なのか(笑)、どちらでしょう?(多分、前者だと思うのですが。)
ご存知の方は、どういう状況の場面だったか、などを教えていただけるとありがたいです。
シェリーさんについて、詳しくは以下のサイトで。
Wikipedia 英語版: Shelley Winters
IMDb: Shelley Winters
誰も当ててくれなかったので(笑)、結局自分で答えを言ったチャンドラーですが、それに対して、しばらくの沈黙の後、「わかってる」と答えたロス。
多分、わからなかったと思うのですが、自分とレイチェルの喧嘩でチャンドラーにも迷惑をかけてしまった、という思いから、そのように答えたのかな、という気がします。
みんなが去って行った後、ロスも帰ろうとすると、エンジンがかからなくて、プーッと警笛を鳴らしているのがなんともかわいそう。
[Scene: Carol and Susan's, Carol is running to answer the door.]
キャロルとスーザンの家。キャロルは(呼び出し音があったので)来客に応対するために走っている。
キャロル: (looking through the peephole) Ugh. (opening the door) Ross! ([のぞき穴から見て] あー。[ドアを開けて] ロス!)
ロス: (entering) Hi. Sorry I'm late. Were you sleeping? ([入ってきて] やぁ。遅くなってごめん。寝てた?)
キャロル: Ahh, nooo!! (あぁー、いいえ!)
ロス: Oh, great. Listen, oh, I had to get you a whole new battery. I got you the best one I could, 'cause that's not where you want to skimp. (あぁ、良かった。聞いてよ。そう、僕は君に新しいバッテリーを(丸ごと)買わないといけなかったんだ。僕が買える最高のバッテリーを買ったよ。だって、バッテリーはケチりたくないところだからね。)
キャロル: You're a genius, Ross. (あなたは天才ね、ロス。)
ロス: Yeah, well, it came to about $112. But what the hell, just call it an even 110? (あぁ、それで、112ドルくらいしたんだけど、でもそれがどうした! ちょうど110ドルにしておくよ。)
キャロル: Okay, I'll pay you tomorrow. (pushes him out the door) (わかったわ。明日あなたに払うから。[ロスをドアの外に押し出す])
ロス: Okay. (わかった。)
キャロル: Okay, bye! (オッケー。バーイ!)
ロス: So they, ah, they all took off. It was pretty hard watching them go, y'know? (それで、あいつらは、あいつらはみんな行った[出発した]んだ。みんなが行くのを見るのはとっても辛かったよ、わかるだろ?)
キャロル: Yeah, okay. Bye. (closes the door, turns out the lights, and runs back to the bedroom) (えぇ、そうね。さよなら。[ドアを閉め、明かりを消し、寝室に走って戻る])
ロス: (outside the door) So I'm gonna take off then! ([ドアの外で] それじゃ、僕は今から帰るよ!)
夜中に来客で、慌ててドアのところに行くキャロル。
ロスに寝てた?と聞かれて、言いよどんだ後、一応否定してみせるキャロルですが、寝ていたのは明らかですね。
フレンズ3-17その17 で、今日は記念日だ、と言っていましたし、キャロルとスーザンは情熱的な夜を過ごしていたであろうことは、キャロルの様子を見ればわかります。
が、自分のことで頭がいっぱいなロスは、そこまで気が回らない、ということですね。
skimp は「けちる、節約する、切り詰める」。
最高級のものを買った理由について、that's not where you want to skimp. と言っていますが、「バッテリーは、けちりたいと思うところではないから」ということです。
この you は、キャロル、というよりも、一般の人を表すニュアンスかもしれません。
バッテリーは車の大切な部分だから、誰もそこをケチりたくはないだろ?ということでしょう。
come to $... は「合計金額などが…ドルになる」という意味。
What the hell について。
英辞郎では、
What the hell!=(下品)くそくらえ!/かまうもんか!/やっちゃおうよ!/そうしようよ! (「どうなってもいいからやってしまえ」という意味)
と出ています。
研究社 新英和中辞典では、
What the hell!=どうということはない、たいしたことはない
とありますね。
LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では、
what the hell!: (spoken not polite) used to say that you will do something and not worry about any problems it causes
例) Elaine poured herself a large glass of whisky - what the hell, it was Christmas.
つまり、「自分が何かをし、そしてそれが引き起こすどんな問題も気にしないことを言う時に使われる。」
例文は、「エレインは自分のために、大きなグラス1杯のウイスキーを注いだ。そんなことかまうもんか[それがどうしたっていうの]。クリスマスだったのだから。」
Just call it an even 110? について。
110 は、one ten と発音されていますが、110ドルのことですね。
call it even という表現だと「貸し借りなしにする、チャラにする、おあいこにする」という意味ですが、ここでは、call it even ではなく、call it an even 110 となっています。
このように、数字の前につく even は、「(数や金額などが)端数なしの、ちょうど」という意味になります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
even [adjetive]: EXACT
an even amount, measurement, price etc. can be expressed as an exact number of units
例) Our grocery bill came to an even $30.00.
つまり、「even な量、寸法、価格などは、単位の正確な数字として表される。」
例文は、「食料雑貨品[店]の勘定は、ちょうど30ドルになった。」
ロスのセリフは、Just call it even. 「貸し借りなしにしよう」と言っているのではなくて、112ドルを、ちょうど 110ドルにしよう、と言っているわけです。
What the hell という言葉をわざわざ挿入して、思い切りの良さを見せようとしているようですが、その内容が「2ドルまけとく」というだけの話だったので、What the hell というほどの大袈裟な話か!と笑ってしまうわけですね。
ちなみに、この even の感覚ですが、形容詞 even は「面が平らな、平坦な」という意味が基本のようです。
「数字がちょうど」という感覚は、小さな端数という邪魔者を切り捨てて平らにする、というニュアンスかなと思います。
また、call it even の「貸し借りなしにしよう」というのは、二者の間で、大きな貸しがある方と大きな借りがある方、という風にバランスが悪いのではなく、どちらの負担も同じくらいのレベル、どちらかが突出して負担しているわけではない、突出した部分を別の形で埋め合わせることで結局平らに持って行く、という意味で「平ら」なんだろうな、と思います。
くどくどと話を続けるロスを何とか追い出して慌てて寝室に戻るキャロル。
フレンズたちが自分を残して take off した(出発した)話をしていたロスは、「今度は、僕が行っちゃうよ、帰っちゃうよ。いいんだね?」みたいにドアの外で言っています。
フレンズたちには去られ、キャロルには引き止められることもなく、最後までかわいそうなロスでした。
(Rach からのお願い)
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また、クロエの件につき、お返事を頂き有り難うございました。
さて、「ポセイドン・アドベンチャー」の件ですが、私は映画館で見たのと、テレビで数回見ましたが、シェリー・ウィンタースのダンスは記憶にありませんねー。 ネットで調べても、わかりませんでした。
覚えていたら、おっしゃる通りマニアックでしょうね(笑) これはパニック映画で、カウントダウン・パーティーを開いている時に起こる設定なので、お正月に見るのもいいかもしれませんね。 ただ、津波が出てくるので、気にするかたは注意が必要です。
ネタバレになるので、詳しく言えませんが、映画の中の彼女は、みんなの足手まといになると心配しつつも、ある勇敢な行動をとり、・・・。 なので、チャンドラーの半分おちゃらけたあのダンスはちょっと、彼女にはかわいそうな気もします。
それでは、良いお正月休みをお過ごしください。 ブログも無理なさらず更新して下さいね。 私も、頑張って、追っかけます。
「ポセイドン・アドベンチャー」の情報、ありがとうございます。私は未だに見ておらず(笑)、数回ご覧になったせんごくさんの情報、非常に参考になります。
せんごくさんの記憶にない、ということだと「あの映画を見た人でも忘れているような恐ろしくマニアックな物真似」なんでしょうね。そこまでマニアックだと言うことだと、なんだかその映画を無性に見たくなっちゃいます^^
温かいねぎらいのお言葉、ありがとうございます。おかげさまで、お天気も気候も良く、のんびりしたお正月を過ごしております。せんごくさんが読み続けて下さるような記事が書けるよう、今年もブログを楽しく続けて行きますね!(^^)