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2009年02月24日

生徒を学校にいさせる方法 フレンズ3-18その2

弟フランクが結婚する、と大喜びのフィービーに、
モニカ: Yeah, ah, but Pheebs, don't you think he's a little young to get married? (そうね。でも、フィービー、フランクは結婚するには少し若いと思わない?)
フィービー: Well, he's 18. (うーんと、彼は18歳なの。)
ロス: Exactly. It'll be illegal for him to drink at his own bachelor party. (その通り。彼が自分自身のバチェラー・パーティーでお酒を飲むのも違法だよ。)
ジョーイ: Yeah, or-or to get a hooker. (そうだよ。それとか、売春婦と遊ぶのも。)
チャンドラー: Always illegal, Joe. (いつでも[未成年じゃなくても]違法だよ、ジョーイ。)

バチェラー・パーティーは「独身さよならパーティー」のこと。
フランクの年齢が若すぎるため、自分の結婚を祝う独身最後のパーティーで新郎本人がお酒を飲めないことになる、というのですが、ジョーイは付け足しで、hooker (売春婦)の話を出します。
過去記事、バチェラー・パーティーに付き物の… フレンズ3-12その3 で、バチェラー・パーティーについて詳しく解説していますが、アリー my Love (Ally McBeal)で、a hooker を呼ぶ話が出てきました。
男性陣がバチェラー・パーティーで想像するのが a stripper とか a hooker で、若いフランクはそれも楽しめないよねぇ、とジョーイは言っているのですが…。
それはフランクが未成年とかには関係なく、フランクがいい大人になっていても、売春は許されない行為だろ、とチャンドラーはツッコミを入れているのですね。


モニカ: So, um, how-how did you guys meet? (それで、あなたたち二人はどうやって出会ったの?)
フランク: Well um, I was in ah Mrs. Knight's ah, I mean, Alice. Sorry, Alice, I always do that. I was in her ah, home-ec class. (そうだな。俺はミセス・ナイトの、いや、アリスだ、ごめん、アリス。俺はいつもそう[ミセス・ナイトって]言っちゃって。俺は彼女の家庭科の授業の生徒なんだ。)
アリス: And he was my best student. (そして彼は私の最高の生徒なの。)
フランク: Yeah, she was my best teacher. (あぁ、彼女は俺の最高の先生なんだ。)
アリス: Ohhh. (They embrace in a very passionate kiss.) (まぁ。[二人はとても情熱的なキスをして抱き合う])
チャンドラー: If that doesn't keep kids in school, what will? (もしあれで子供たちを学校にとどめておけないなら、何が彼らを学校につなぎとめてくれるんだ?)

home ec は、home economics 「家政学、家庭科」の略です。
I was in her home-ec class. というのは、「俺は彼女の家庭科の授業・クラスにいた」ですから、彼女が家庭科の先生で俺はその授業を受けていた生徒だった、ということですね。
婚約者なので、アリスと呼ぶべきなのに、フランクはつい癖で、Mrs. Knight と呼んでしまうようです。
Mrs. は既婚女性(a married woman)につける敬称ですが、これからフランクと結婚しようとしている人が、誰かの妻である、ということはないですよねぇ?
過去に結婚していたことがある…とかなのでしょうか?
未亡人の場合だと、Mrs. Knight と呼ぶこともあるかもしれませんが、離婚した場合だとどうなんでしょう??
日本で「ナイト先生」と呼ぶニュアンスで、Mrs. Knight と生徒たちが呼んでいる、ということだとは思います。
が、アリスに結婚歴がない場合でも先生の場合はそう呼ぶことがあるのか、もしくは、Mrs. とついていることで、結婚歴があることを示唆しているのか、その辺がよくわかりません。

お互いを、最高の生徒、最高の先生と呼び合いながら、熱いキスを交わすラブラブの二人ですが、それを見てのチャンドラーの一言、If that doesn't keep kids in school, what will? について。

that は二人が熱いキスをして抱き合っている様子を指しています。
keep kids in school は、子供たちを学校にキープしておく、とどめておく、学校内にいさせる、ということですから、学校に行きたくない、授業をサボりたいという子供たちがきちんと授業に出るようにする、学校から逃げ出さないようにする、という感じでしょうね。
チャンドラーは、授業にまじめに出ない生徒の話を思い出して、学校ではあんな風に先生が生徒とキスして抱き合ったりしてくれるのかぁ、それでも生徒を学校にとどめておけない、っていうのなら、何をしたら、生徒は学校にとどまっていてくれるんだ?と言っているわけです。
先生があんなサービスをしてくれたら、みんな学校に喜んで行っちゃうよねぇ、ということでしょう。
あそこまでして、学校を逃げ出されてしまうのなら、もう他に打つ手はないよねぇ、という感じです。


[Scene: Chandler's bedroom, Chandler is listening to the hypnosis tape.]
チャンドラーの寝室。チャンドラーは催眠テープを聴いている。
催眠テープ(Hypnosis Tape): You are falling fast asleep. Deeper, deeper, deeper. You are now completely asleep. You don't need to smoke. Cigarettes don't control you. You are a strong, confident woman, who does not need to smoke. A strong, confident woman. (あなたは深い眠りに落ちていきます。より深く、深く、深く。あなたは今完全に眠っています。あなたはタバコを吸う必要がありません。タバコはあなたを支配しません[コントロールしません]。あなたは、強く、自信に満ちた女性です。あなたはタバコを吸う必要がありません。強く、自信に満ちた女性です。)

このシーン、チャンドラーが健やかな顔をしながら寝ています。
テープのナレーションも、催眠術っぽい感じですね。
You are a strong, confident woman... というところで、観客が笑っています。
レイチェルが貸してくれた禁煙用催眠テープは女性用のものだということがここでわかるのですね。
チャンドラーが幸せそうな顔で寝ているだけに、この催眠テープのメッセージが彼に刷り込まれて、彼はこの後一体どうなるのか…?と、観客が大いに期待することになります。


モニカの職場、The Moondance Diner にて。
素敵な男性がいないと、レイチェルにボヤいていたモニカ。
モニカ: (to a customer) Pete, can I get you something else? ([お客に] ピート、何か他にいるものある?)
ピート: Yeah, a slice of cheesecake and-and a date, if you're giving them out. (あぁ。チーズケーキを一切れと、それから、デートだね。もし君がデートを(注文に応じて)配っているのなら。)
モニカ: Haven't you and I covered that topic? (あなたと私はその件を前にも話したわよね?)
ピート: Hmm, come on, you just said to her that you.... (うーん。ほら、君はちょうど彼女にこう言ってたじゃないか…)
モニカ: Aww, you only wanna go out with me because my blond wig, and the big boobs, and the fact that I serve you food. (あー。あなたがただ私とデートしたいと思ってるのは、私の金髪のカツラと、大きな胸と、私があなたに食べ物を出すっていう事実のせいよ。)
ピート: Well, if that were true, I'd be dating my Aunt Ruth. And the two times we went out, it was just plain awkward. (そうだな。もしそれが真実だとしたら、僕は、今、ルースおばさんとデートしてるところだよ。そして(実際に)2回、俺とおばさんは一緒に出かけたんだ。それはただ、全く気まずい感じだったよ。)

give out は「配る、配布する」というニュアンスだと思います。
LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では、
give something out, give out something: to give something to each person in a group (synonym hand out)
つまり、「グループの一人ずつに何かを与える。同義語・類義語 hand out」
何か欲しいものはある?と注文を聞かれたので、チーズケーキとデート、と答えて、デートがチーズケーキみたいに注文可能なものだとしたらね、と付け足している感覚でしょう。

cover は「主題・議題などを)取り上げる、取り扱う」。
LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では、
cover: INCLUDE
to include or deal with a particular subject or group of things

つまり、「ある特定の話題や一群の物事を含む、または扱う」。
そのトピックはもうすでにカバーしたでしょ、みたいな感覚で、もうその件についてはこれまでに話し合ったじゃない、前にもその話題は出たじゃない、その件は取り上げたじゃない、ということで、それは暗に、その時にデートの件は断ったでしょ、と言っているのですね。

デートに誘いたいと思ってるのは、ダイナーのサービスでやっている、マリリン・モンロー風の金髪のカツラと作り物の大きな胸、そして、食事を出しているからだ、とモニカは言います。
見た目はにせものだし、serve you food はダイナーの仕事、それをあなたは女性としての魅力と勘違いしているのよ、と忠告しているのですね。

もし僕が本当にその部分に惚れているだけだとしたら、僕は今頃、ルースおばさんとデートしているところだよ、とピートは答えます。
彼の親戚のおばさんも、金髪で胸が大きくて、きっとおいしい料理やお菓子を作ってくれる人だったのでしょう。
plain awkward の plain は副詞で「まったく、すっかり」。
ちょっと惹かれるところもあって(?)デートみたいな感じでお出かけしたこともあるけど、何しろ親戚のおばさんだから、結局そのデートは気まずい結果に終わったよ、ということですね。

このピートのセリフは、「モニカが挙げた点だけを魅力に感じているのなら、別にルースおばさんでもいいわけだし…」と言っているわけですが、それは、モニカを誘うのは、他にも魅力を感じているからだ、と示唆していることになるでしょうか。
モニカのことを直接褒めているわけではないさりげないセリフの中に、「君には他にもっと魅力的な部分があるんだよ」という彼の積極的なアプローチが感じられる気がします。


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posted by Rach at 12:20 | フレンズ シーズン3

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