The One With a Chick and a Duck (モニカの夢、実現?)
原題は「ヒヨコとアヒルの話」
[Scene: The Moondance Diner: Pete is entering, Monica is on roller skates.]
ムーンダンス・ダイナー。ピートが入ってくる。モニカはローラースケートをはいている。
ピート: Hi! (やあ!)
モニカ: Hi! Hey, Pete, you're back! Hey, check this out! (She starts to skate over to him) (はーい! ピート、帰ってきたのね! ねぇ、これを見て! [モニカはスケートでピートのところにいく])
ピート: Wow! Skates! (わぁ。スケートだね!)
(She gets just about all the way over to him and falls into his arms.)
モニカはかろうじてピートのところにたどり着いて、ピートの腕の中で倒れる。
モニカ: Wow! You're a lot sturdier than Chandler. He crumbled like a piece of paper. So how was your trip? (わぁ! あなたはチャンドラーよりもずっとたくましいのね。チャンドラーは紙切れのように崩れ落ちたわ。それで、旅行はどうだった?)
ピート: Well.... (he holds up a gift he brought her) (そうだね… [ピートはモニカへのプレゼントを掲げる])
モニカ: Oh, what'd you bring me? (She opens the gift) Awww, hotel toiletries from Japan! Oh, these are gonna go in my permanent collection. You want some coffee? (まぁ、私に何を買ってきて[持ってきて]くれたの? [モニカは贈り物をあける] あー、日本のホテルの洗面化粧品ね! あぁ、これは私の永久コレクション入りになるわね。コーヒー欲しい?)
ピート: Yeah, sure, that'd be great. (あぁ、もちろん、それだとありがたいね。)
(She starts to go and get the coffee and falls behind the counter.)
モニカはコーヒーを取りにいくが、カウンターの後ろで転ぶ。
モニカ: (popping back up) Regular or decaf? ([急いで[ひょいと]立ち上がって] レギュラー、それとも、カフェイン抜き?)
ピート: Ah, whichever's closest. (あぁ、一番近い方ならどっちでも(いいよ)。)
モニカ: Okay. (hands him a cup) (わかった。[ピートにカップを渡す])
ピート: So ask me what I did today. (それで、今日、僕が何をしたか尋ねて。)
モニカ: So what did you do today, Pete? (じゃあ[それで]、今日、あなたは何をしたの、ピート?)
ピート: I bought a restaurant and I would like you to be the head chef. (僕はレストランを買った。そして、君にそこのヘッドシェフ[料理長]になってもらいたい。)
モニカ: What? Oh. (She turns around quickly and falls) (何ですって? わぁ。[彼女はすばやく振り向き、転ぶ])
sturdy は「(体が)たくましい、頑健な、頑丈な、がっしりした」。
crumble は「崩れる、砕ける」。
ピートは見た通り、体つきもがっしりしていますので、しっかり支えてくれますが、チャンドラーはヘニャヘニャだったようです(笑)。
スケートで滑っていて、同じようにチャンドラーのところで倒れたら、紙切れのように崩れ落ちた、と言っているのが面白いです。
toiletry は「化粧品、洗浄用品、洗面用品」。
モニカが言っているのは、ホテルのバスルーム、洗面所に置いてある持ち帰り可能な備品のことですね。
toiletry という単語は、基本的にはモニカのセリフのように複数形で使うようです。
LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では、以下のように、単語の見出しが複数形になっています。(単数形では載っていません)
toiletries: [noun] [plural]
things such as soap and toothpaste that are used for cleaning yourself
つまり、「自分自身をきれいにするために使われる石鹸や歯磨き粉のようなもの」。
Wikipedia 日本語版: トイレタリー にもあるように、日本語でもトイレタリーという言葉が使われていますね。
toiletry の発音は、無理やりカタカナ表記すると、「トイラトリー」という感じで、少なくとも「タリー」ではない気がします。
トイレタリーというカタカナで覚えていると、toiletary と書きたくなってしまう、つまり、t の後ろに a を入れたくなってしまうように思いますので、その辺は気をつけたいなと思います。
Hotel toiletries from Japan! と言って、モニカが喜んでいるのが、日本人の私にとっては何となく嬉しいなぁ、と。
日本のホテルの備品は、パッケージも中身も良い、という意味でしょうからね。
permanent は「永続する、永久的な」。
go in my permanent collection は「永久コレクションに入る、永久保存版にする」みたいなことでしょう。
髪の毛にあてる「パーマ」は日本語になっていますが、あれも元々は、permanent wave です。
カーラーなどの熱でカールするのではなくて、薬剤(chemicals)を使ってカールするので、少々大げさですが「半永久的に持つウェーブ」と表現している、ということですね。
英語でも、permanent wave という言い方は古いらしく、今は、perm というようです。
go for a perm は「パーマをかけに行く」、have one's hair permed は「パーマをかけてもらう」になります。
全くの余談ですが、私は、CD-ROM からインストールしたパソコンソフトの LAAD (Longman Advanced American Dictionary) をいつも使っています。
そのソフトで perm [noun] を調べると、そこに「パーマの使用前、使用後」みたいな絵(picture)が載っています(残念ながら(?)、紙の辞書の方にはその絵が載っていませんが)。
straight hair の方が、ハイキングウォーキングの鈴木Q太郎さん(「そうなっちゃいます?」)、permed hair の方が、ものいいの吉田サラダさん(「ちがうか!」)みたいです。
あまりの違いに、改めてパーマのすごさを思い知った気がする…(笑)。
whichever は、先行詞を含む不定関係代名詞で、「…する[…である]どちらでも」という意味ですね。
Whatever you want. 「君の欲しいものなら何でも」と同じで、Whichever you want. なら「君の欲しいものならどちらでも」になります。
ここでは、regular か decaf の二択になっているので、そんなふうにスケートでたどり着くのは大変だろうから、一番近いほう(closest)ならどっちでもいいよ、と言っているのですね。
"So ask me what I did today." "So what did you do today, Pete?" というやり取りが面白いです。
「今日、何があったと思う?」という意味で、Guess what I did today. ということも可能だと思いますが、「今日、何をしたか聞いてくれ」と言って、相手にその質問をさせてから、自分が答えるという流れです。
日本語でも、「今日、何があったの?って聞いてみてよ〜!」と言うと、聞いて欲しくてたまらない、言いたくてたまらないニュースを持っているんだろうな、ということがわかりますよね。
「実はビッグニュースがあるんだよ、びっくりするような話を持ってきたんだよ」ということを示す、Ask me what I did today. なわけです。
ピートがそんな風にもったいつけた通り、お金持ちであるピートは、レストランを買い取り、モニカにはそこのヘッドシェフになって欲しいと言います。
I would like you to は I want you to よりも丁寧な言い方で、ビジネスマンらしく、正式に仕事をオファーしているような感じも出るでしょうか。
a head chef ではなくて、the head chef となっているところにも注目ですね。
a restaurant 「ある一つのレストラン」を買って、the head chef、つまり、その買ったレストランのヘッドシェフになって欲しい、つまり、「レストランを一つ買ったから、そこのシェフになって欲しい」ということになりますね。
最初のレストランは、a という不定冠詞が使われていて、そこのシェフなので、head chef には定冠詞の the が付く、という感覚がすんなり受け入れられるといい感じだと思います。
(Rach からのお願い)
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