2009年04月13日

名犬ラッシーと話してるみたい フレンズ3-21その5

モニカにレストランのシェフを引き受けてもらうために、ピートは「恋人ができた」とモニカに嘘をつきました。
そのことを知ったフィービーですが、ピートに口止めされていて、それをモニカに話すことができません。
[Scene: Central Perk, Monica is trying to find out what Phoebe won't tell her.]
セントラルパーク。フィービーがモニカに言うつもりがないことの内容を突き止めようとしているモニカ。
モニカ: Does it involve travel? (旅行に関係ある?)
フィービー: Noo! (いいえ!)
モニカ: Does it involve clogs? (clogs に関係ある?)
フィービー: Oh, wait, wait. Clogs or claws? (あ、待って、待って。clogs それとも claws?)
モニカ: Clogs. (clogs よ。)
フィービー: No. (違うわ。)
モニカ: Claws? ((それじゃあ) claws なの?)
フィービー: No. (違う。)
モニカ: Okay, so it doesn't involve Ross or Rachel or Chandler or Joey. What about Pete? (わかったわ。じゃあ、ロスもレイチェルもチャンドラーもジョーイも関係ないのね。ピートはどうなの?)
フィービー: (Shaking her head yes) No! ([頭をイエスと(縦に)振りながら] 違うわ!)
モニカ: What is it? What about Pete? (何なの? ピートの何なの?)
フィービー: I don't know! (frantically points at Monica) (知らないわ! [必死にモニカを指差す])
モニカ: Okay, I feel like I'm talking to Lassie. All right, Phoebe, would you just tell me? (ねぇ、まるでラッシーと話をしているみたい。いいわ、フィービー。(そんな風にジェスチャーじゃなくて)ただ私に話して聞かせてよ。)
フィービー: I can't! (できないのよ!)
モニカ: Okay, I gotta go. (gets up) (わかった。私は行かなくちゃ。[立ち上がる])
フィービー: I, but you're so close! No! (私は… でも、すごく惜しいのに! 行っちゃだめよ。)
モニカ: Okay, does it involve something to do with Pete's computer company? (わかったわ。ピートのコンピューター会社に関係する何かのこと?)
フィービー: Oh, just go! You're never gonna get it! (あぁ、もう行って! 絶対に当てられないわ!)

clog は名詞で、複数形で「(底が木の)木靴」という意味になります。
また、動詞だと「(パイプのような管など)を詰まらせる」という意味がありますね。
フレンズ2-16その1 で、「詰まらせる」の clog や その反対語の unclog について説明しています。

clogs と言ったモニカに、「今、モニカが言ったのは、clogs? それとも claws? 」と聞き返すフィービー。
claw は「(猫や鷹などの)かぎつめ、(エビ・カニなどの)はさみ」です。
フレンズ2-14 では(過去記事では解説を飛ばしてしまいましたが)、ロブスターの話をしている時に、holding (the) claws 「(人間が手をつなぐようにロブスターは)はさみをつなぐ」という表現が出てきました。

私は clogs と言ったけど、というモニカに、それは正解じゃない、とフィービーは言い、じゃあ、もう一つの方の claws かと聞くと、それも違う、とフィービーは答えます。
…って、結局、clogs も claws も関係なかったんじゃん!というオチですね。
関係ないのならば、どうしてわざわざ、今のはもしかして claws って言った?と聞き返すんだよ、とツッコミを入れたいところです。
普通の会話の流れだと、そのどちらかが答えかと思いますよね。
そういう普通の会話の流れを超越しているところが、いかにもフィービーらしい、ということです。

モニカがどうして、clogs と言ったのか、については謎なのですが、この場合は、あまり多く考えず、フィービーが何かと聞き間違えるような単語を言った、というところがポイントなのでしょうね。
「今、言ったのはどっち?」と紛らわしい単語を二つ出して、結局、そのどちらも答えではなかった、というフィービーのトンチンカンさがわかればよい、ということでしょう。

ピートの名前が出たので、口では、No! と言いながら、首を「そうそう!」と縦に振るフィービー。
ジェスチャーで何とか、ピートとモニカのことだと気づかせようとするのですが、モニカは全くそれに気づいてくれません。
モニカは、Lassie と話をしているような気がする、と言っています。
ラッシーとは、日本でも放映されていた「名犬ラッシー」のことですね。
Wikipedia 日本語版: 名犬ラッシー
Wikipedia 英語版: Lassie
私は話の内容をあまり覚えていないのですが、今でもコリー犬を見ると、「あ、ラッシーだ」と心の中で叫んでしまう(笑)。
ラッシーは、アメリカ、日本の両方で有名なので、このジョークは日本人にもわかりやすいし、日本人がアメリカ人と話す時にも使えそうですね。
言葉で説明してくれないフィービーに、「犬のラッシーと話してるんじゃあるまいし、ちゃんと言葉で説明してよ」とモニカは言いたいわけです。

形容詞 close には「近い、接近した」という意味がありますよね。
そこから、「(正解に)近い、惜しい、いい線いっている」という意味もあります。
LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では、以下の意味が近いでしょうか。
close: ALMOST
very nearly getting, finding, or achieving something

つまり、「もう少しで、何かを得る、見つける、または達成すること」

せっかく、いいところまでいっていたのに、ピートの会社の話にそれてしまったので、こりゃだめだ、という感じで、フィービーは、Just go! と言っています。
こんな調子じゃ、絶対に当てられない、一生当たらない、という感じですね。


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posted by Rach at 14:47| Comment(0) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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