2009年05月12日

newsは不可算名詞 フレンズ3-23その5

モニカはテレビ電話でピートと話をします。
話があると言っていたのは、good news だとピートから聞いて安心するモニカ。
ピートとのテレビ電話を切った後、
モニカ: Okay. Well, it's good news. It's good news. (よし。あぁ、良いニュース[グッド・ニュース]。良いニュースだって。)
チャンドラー: So, what do you think the good news is? (それで、その良いニュースって何だと思う?)
ジョーイ: (looking at the checkbook) Wow! Look at this! He wrote a check for 50,000 dollars to "Hugo Lindgren's Ring Design." (Monica is stunned) Oh, sorry. What do you think the good news is? ([ピートの小切手帳を見ながら] わぁ! これを見ろよ! ピートは「ヒューゴー・リンドグレン・リング・デザイン」に、5万ドルの小切手を切ってるぞ。[モニカは唖然となる] あぁ、ごめん。良いニュースって何だと思う?)
[pause]
沈黙。
モニカ: Oh, my! (まぁ、なんてこと!)
レイチェル: Monica's gonna marry a millionaire! (モニカは億万長者と結婚することになるのね!)
ロス: Hey, you gotta get Mom on the phone! Call Mom! Call Mom! (ねぇ、ママと電話しないと! ママに電話! ママに電話!)
(Pete's computer automatically calls Mom, Pete's Mom.)
ピートのコンピューターは自動的に、ママに、(つまり)ピートのママに(テレビ)電話をかける。
ピートのママ: Hello. (こんにちは。)
モニカ: And that's Pete's mom. (それで、あれはピートのママよ。)
(The gang quickly hides again.)
(ピートがテレビ電話に出た時と同じように)フレンズたちは、また、素早く隠れる。

日本語にもなっている「ニュース」ですが、英語の発音は「ニューズ」です。
また、-s がついていて、複数形に見えますが、news という単語自体は、不可算名詞(uncountable)です。
研究社 新英和中辞典に、
語源:元来は名詞として用いられた new の複数形
とありますので、元々は複数形だったわけでしょうが、今では複数形としては扱わない、ということです。
ですから、news に続く be動詞は、are ではなく、is を使います。
(この知識を使ったひっかけが、TOEIC に出たこともあります。)

今回のセリフでも、the good news is のように、is が使われていますね。
Bad news travels fast [quickly]. なら、「悪いニュースは早く伝わる。悪事千里を走る。」で、この場合も、travel ではなくて、travels になることに注意しましょう。

このシーンの少し前にピートの小切手帳を発見していたジョーイ。
良いニュースって何だろう?と話題になっている時に、ピートが何かに高額の小切手を切っているのを発見します。
write a check は「小切手を書く、切る」。
Hugo Lindgren's Ring Design は、「ヒューゴー・リンドグレンという人が経営しているリング・デザイン会社の名前」(5万ドルの支払い先)か、「ヒューゴー・リンドグレンというデザイナーに頼んだ、リング・デザイン料」(5万ドルという出費の件名)かのどちらかだろうと思ったのですが、"Hugo Lindgren's Ring Design." の前に to という前置詞が使われていますね。

研究社 新英和中辞典の、check 「小切手」の項目に以下の例文があります。
write a person a check [make out a check to a person] for a hundred dollars 人に100ドルの小切手を切る
これを見ると、to の後に、小切手を切った相手が来るようなので、今回も、to 以下は支払先、小切手を切った相手だと考えるのが妥当かなと思います。
また、Hugo Lindgren's Ring Design と単語の頭が大文字になっているのも、そういうデザイン会社、デザイン事務所の名称(固有名詞)であるからだと思うのですね。

リング・デザイン、つまり、リングという言葉を聞いて、モニカはびっくりした顔をしています。
ピートは大事な話、それも良いニュースがあると言う、そしてピートは高額を支払ってリングのデザインをさせた…ということになると、リング=(婚約)指輪、良いニュース=プロポーズ、結婚、が頭に浮かんだからですね。
誰もがリングという言葉でそれに気付いたのに、その小切手帳を読んだジョーイ本人だけがその重大さに気付いていません。
「あぁ、話の腰を折っちゃってごめん。で、良いニュースって、一体なんだろうね?」みたいなトボけたことを言っています。

get someone on the phone を直訳すると、「電話の上(電話の回線上)に人を連れてくる、呼び寄せる」みたいな感覚でしょうか。
つまり、「人を電話で呼び出す、人に電話する」ということです。
モニカが恋人にプロポーズされる!というビッグニュースをママにも知らせなきゃ!というところですね。
Call Mom! という命令形は、モニカに対して言われたものですが、そのコマンドを、ピートのコンピューターの音声認識システムが聞き取り、Mom= Pete's Mom と判断した賢い(笑)コンピューターは、ピートのママに電話を繋いでしまいます。
ピートが億万長者であることを示すためのアイテムである音声認識システムですが、それをいろんな形でジョークに取り込むところが、フレンズの脚本らしいなと思いました。


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posted by Rach at 11:30| Comment(2) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
Check=小切手に関して。
意味は知ってたんですが、そういえば使い方(動詞や前置詞との組み合わせ)知らないや!と気付かされました。意外と複雑ですね。
toの後の、Hugo〜 に関しては、Rachさんの解釈に同意です。ジョーイは小切手帳の「受取人」欄を見ながらしゃべっているわけで、それなら当然デザイン会社の呼称であるべきだと思います。
しかし、小切手帳がそんな簡単に見つかっていいものなんでしょうか?

ずっと、アメリカってクレジットカードの社会だと思っていたのですが、今でも小切手が頻繁に使われているということにすごく驚きます。TOEICで初めてendorsement という単語を見た時、「こんなん使うんかいな?」と思ったのですが、おそらく日常的に使うんでしょうね(苦笑)
「裏書き」なんて日本語は、実際に小切手を手にするまで聞いたことがありませんでしたが・・・。

news は最初、「絶対和製英語だ!!」って思って使わなかったら、みんながどんどん使うので驚いたことがあります。よーく考えたら不可算と分かるのですが、さらっと流したらわたしは 100%ひっかかりますね。


Posted by ほっとあーるぐれい at 2009年05月12日 18:30
ほっとあーるぐれいさんへ
Hugo〜 は小切手の受取人である、という私の意見に賛同して下さってありがとうございます。ピートは大らかな人なんでしょうね。モニカがフレンズたちを連れてくる可能性も大いに見越した上で、別に見られてもいいや、と思っているような人かなと思いました。

フレンズ1-1 でレイチェルが何枚ものクレジットカードをハサミで切る場面があったように、アメリカってカードのイメージがあるのですが、でも、映画やドラマでは小切手もよく見かけます。文化の違いですね。

ニュー(new)は日本語でも通じるので、その複数形だと理解すると、何の違和感もありませんね。ですから、日本人の場合は余計に、news を複数名詞だと思ってしまいがちになるのかもしれません。
Posted by Rach at 2009年05月13日 10:31
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