2009年06月04日

巨大な猫のトイレ フレンズ3-25その3

[Scene: At the Beach, it's raining cats and dogs as the gang arrives. Chandler and Monica are taking shelter under Rachel's hat.]
ビーチで。フレンズたちが到着した時、土砂降りの雨が降っている。チャンドラーとモニカはレイチェルの(つばの広い)帽子の下に避難している。
ロス: Go, go, go! (急いで、急いで!)
レイチェル: Oh yeah, now everybody wants to be under the hat! (えぇ、そうね。今みんなは私の帽子の下にいたいと思うでしょ。)
(They get inside and notice on small problem.)
フィービーのお客さんが貸してくれたビーチハウスに到着。中に入って小さな問題を見つける。
フィービー: Oy!! (まぁ。)
モニカ: What's with all this sand? (picking a handful of sand off of the floor, which is covered in sand) (この一面の砂は何? [床から手で砂をすくい上げる。ビーチハウスの床は、砂で覆われている。])
フィービー: Oh, yeah, Bob said there might be flood damage. (あぁ、そうだわ。洪水の被害があるかもしれない、ってボブが言ってたわ。)
ロス: Yeah, either that or he has a really big cat. (あぁ、洪水の被害か、もしくは、ボブがとても大きな猫を飼っているかのどちらかだね。)

レイチェルの巨大な帽子をフレンズたちはバカにしていましたが、大雨の時に威力を発揮するようです(笑)。
チャンドラーとモニカが、レイチェルの帽子の下で雨をしのいでいる姿に笑えます。
「みんなバカにしてたけど、こういう時は私の帽子の下にいられてありがたいと思うでしょ?」みたいなことをレイチェルも言っていますね。

ト書きにある、rain cats and dogs は、「雨が土砂降りに降る」です。
研究社 新英和中辞典によると、
rain [come down] cats and dogs=[しばしば進行形で] (口語) (雨が)どしゃ降りに降る (由来: cats が大雨、dogs が強風を招くという迷信から)
だそうです。

フィービーのマッサージのお客さんが貸してくれたというビーチハウスに到着し、室内の電気をつけてみると、床は一面砂だらけ。
それを見て、「そういえば、flood damage があるかもしれない、ってボブが言ってた」とフィービーは言います。
それを受けてロスは、either that or... と言い、「フィービーの言ったとおりのことか、もしくはこういうことかもしれないよ」と別の選択肢を挙げています。
フレンズ3-12その35 のコメント欄 で、「"either A or B" という言い方は、フレンズではジョークとして使われる」という内容のコメントをいただいたことがありますが、今回のセリフはまさに、"or B" で落とす形のジョークです。

もう一つの可能性、それは、「ボブがこのビーチハウスで巨大な猫を飼っている」ということ。
一面の砂を見て、「これは巨大な猫のトイレじゃないの?」と言っているのですね。
猫のトイレの砂は litter、猫のトイレ(用の箱)は、a litter box と言います。
フレンズ3-14その20 で、フィービーの名曲 Smelly Cat がCMソングに使われた時に、猫のトイレの表現が出てきました。


フィービーはママが残した写真から、ママの高校時代の友人にフィービーという名前の女性がいることを知ります。
ビーチにある、その「年上の・年長のフィービー」(Phoebe Sr.)の家を訪ねるフィービー。
彼女は電話中。
年長フィービー: Well, yes, it's kind of an unusual house. It has umm, three beautiful bedrooms and ah, no baths. But, y'know, the ocean is right there. (えぇ、そうですね。ちょっと変わった家なんです。3つの美しい寝室があって、お風呂はありません。でも、ほら、海はすぐそこですから。)
フィービー: (at the door) Knock, knock, knock. ([ドアのところで] ノック、ノック、ノック。)
年長フィービー: (on phone) Ah, oh, hang on a second. (to Phoebe) Come in, come in. (on phone) All right, so think about it and call me back. (hangs up) ([電話で] あぁ、ちょっと待って。[フィービーに] 入って、入って。[電話で] わかりました。それじゃあ、その件について考えてもらって、また電話を下さい。[電話を切る])

フィービーのママの友人であるフィービーについて、ト書きでは、Phoebe Sr. (フィービー・シニア)と表記されています。
Senior や Junior という表現は、同姓同名の親子の区別をつける時に使われることが多いですね。
フレンズだと、フィービーのパパと弟はどちらもフランクという名前なので、パパをフランク・シニア、弟をフランク・ジュニアと呼んでいました。
senior は「年上の、年長の」という意味なので、親子以外にも、同じ名前の二人の人(他人)を区別するために、年上の方をシニアと呼ぶこともあります。
今回のエピソードでは、フィービーが二人いてややこしいので、ト書きでは、ママの友達の方を Phoebe Sr.、我らがフィービーはいつも通りの Phoebe という表記で区別してあります。

その年上のフィービーは、ビーチで不動産業を営んでいるようです。
彼女が電話で話している後ろに、宣伝用看板みたいなものが置いてあって、そこには、海、月、砂の絵に、Beach Side REALTY と書いてあります。
realty は「不動産」ですね。

彼女は顧客と電話中のようで、家について説明しています。
寝室が3つもあるのに、お風呂がない、という変わった家を説明しているのですが、But, y'know, the ocean is right there. と言っているのが面白いです。
お風呂はないけど、でも、ここはビーチで海はすぐそこにありますから、という感じです。
つまり、海に入って体を洗えるから、それをお風呂の代わりにして下さいね、と言っているのですが、普通は海で体がベトつくからこそ、ちゃんとしたシャワー設備が必要なのに…とツッコミを入れたいところ。

ビーチで潮風が気持ちいいからか、開放的な人だからか、客商売をしているからか、年長フィービーの玄関のドアは開けっ放しになっています。

ドアが開いているので、そこに透明なドアでもあるかのように、フィービーは手でノックする真似をして、Knock, knock, knock. と口で言っています。
日本語で言うと、「コンコン」と口に出して言う感じですね。
いくらドアが開いていても、勝手に入るのは失礼なので、戸口に立って、入ってもいいですか?と合図するのが最低限の礼儀だ、ということでしょう。
このように、手でドアをノックするのではなく、口で Knock, knock. というシーンはフレンズでも時折見かけます。
フレンズ1-2 では、
オーバーマン先生(産婦人科医): Knock knock! How are we today? Any nausea? (コンコン! 今日の調子はどう? 吐き気(むかつく感じ)がする?)
というセリフもありました。
口で Knock, knock! と言うと声がわかるので、すでに声を知られている人であれば、私が来ましたよ、と相手に伝えることもでき、一石二鳥なのかもしれません。


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posted by Rach at 09:16| Comment(0) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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