2009年06月14日

シーズン4に突入! フレンズ4-1その1

今日からシーズン4に入ります。


シーズン4 第1話
The One with the Jellyfish (渚でロスとレイチェル…その後)
原題は「クラゲの話」


シーズン3の最後に、"I'm your mother." と言った年長フィービー(Phoebe Sr.)。
これまでは、「年長フィービー」と表記してきましたが、ここからは、フィービー・シニアと書くことにします。
過去記事、フレンズ3-25その3 で、「赤の他人であっても、同じ名前の人は、Sr. と Jr. を使って区別する」ということを書きましたが、そういう使い方に馴染んでいない日本人の感覚だと、「親がシニア、子供がジュニア」みたいなイメージを持ってしまいそうに思います。
ですから 3-25 の時点で「フィービー・シニア」と書いてしまうと、母親であることを何となくイメージさせてしまってネタバレになりそう…と思ったので、わざとシニアという言葉を避けていたのです。
前回の 3-25 の終わりに、母親であることがわかったので、4-1 以降は英語の表記どおりの「フィービー・シニア」と書きたいと思います。

シニアは、「フィービーのママであるリリーと、パパのフランクと、私フィービーはとても親密な(close)関係で、3人でカップルみたいなものだった。」と説明します。
フィービー・シニア.: Well, anyhow, somehow I got pregnant, and, and I was... scared. I was stupid and selfish, and I was 18 years old. I mean, you remember what it was like to be 18 years old, don't you? (そうね、とにかく、どういうわけか、私は妊娠したの。そして、私は…怖かった。私は愚かで自分勝手だったわ。そして私は18歳だった。ほら、18歳ってどういう感じだったか、あなたも覚えてるでしょ?)
フィービー: Yeah. Let's see, my mom had killed herself and my dad had run off. And I was living in a Gremlin with a guy named Cindy who talked to his hand. (えぇ、そうね。私のママはすでに自殺していて、私のパパもすでに家を出ていたわ。そして、私は自分の手と話をするシンディという名前の男性と一緒に、グレムリンという車の中に住んでいたわ。)
フィービー・シニア: Well, I'm so sorry. I thought I was leaving you with the best parents in the world. I didn't even hear about your mom and dad till a couple of years ago. And by then, you were already grown-up. I don't know, you're here, and I would, I would really, I would like to get to know you. (そうね、本当にごめんなさい。私はあなたを世界中で最高の両親に預けたと思っていたの。2、3年前まで、あなたのママとパパに関することは聞かなかったわ。そして、その時までに、あなたはすでに大人になっていた。(自分の気持ちが)よくわからないけど、あなたは今ここにいる。だから、私は本当に、あなたを知りたいと思うわ。)

18歳で妊娠してしまって、私はとても怖かったの、というシニア。
18歳の時ってどんな感じだったかあなたも覚えてるでしょ?と言って、18歳がどんなに不安定な年頃だったか、どれほど世間知らずだったかを思い出させようとします。
それに対してフィービーは、自分が18歳だった頃の境遇を語っていますが、ものすごく過酷な青春時代を送っていたことがわかりますね。

my mom had killed herself and my dad had run off. という文章は、どちらも過去完了形が使われています。
18歳の時点を基準にしている完了形で、18歳の時にはすでにママは自殺し、パパは子供を置いて家を出ていた、ということです。
そして18歳の頃に実際にしていたことは、I was living in a Gremlin... という過去進行形で語られている部分ですね。

Gremlin というと、映画「グレムリン」(原題:Gremlins)が有名ですが、
Wikipedia 日本語版: グレムリン (映画)
元々、グレムリンという想像上の生物がいるのですね。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
gremlin [noun] [countable]: an imaginary evil spirit that is blamed for problems in machinery
つまり、「機械の問題の原因とされる、想像上の悪霊[悪魔]」。

機械がトラブった時にそれはグレムリンの仕業だと言われる話は、以下のウィキペディアに詳しく書いてあります。
Wikipedia 日本語版: グレムリン

そして、フィービーの言っているグレムリンというのは、車の名前のようです。
DVDの日本語字幕で「自分の手と話す男と車に住んでた」と訳されていたので、「Gremlin car」で検索すると、そういう名前の車があることがわかったのです。
Wikipedia 英語版: AMC Gremlin

AMC というのは、American Motors Corporation のことで、Gremlin はその会社が作ったサブコンパクトカー(a subcompact car)だそうです。
ウィキペディアにも写真が載っていますし、「Gremlin car」で Google 画像検索しても、その車の画像がたくさん見つかります。
前のボンネットの部分(?)がやたらと広くて後ろはハッチバックになっているのでしょうか?
何とも特徴的な形をしています。

一緒に住んでいたのは、シンディという名前の男性で、彼は手と話す人だったと言っていますね。
自分の手に向かって独り言を言うようなイメージでしょう。
また、シンディという名前は、一般的に女性名だと思うので、女性的な名前の変わった癖のある男性ということでしょう。

ちなみに、フィービーの境遇については、フレンズ1-1 でフィービーの口から語られていたセリフがあります。
今回のセリフと”同じようでちょっと違う”その時の説明は以下のようになっていました。
フレンズ3-8その3 でも、そのセリフについて触れています。)

レイチェルに自分の境遇を聞かせるフィービー。
フィービー: You're welcome. I remember when I first came to this city. I was fourteen. My mom had just killed herself and my step-dad was back in prison, and I got here, and I didn't know anybody. And I ended up living with this albino guy who was, like, cleaning windows outside port authority, and then he killed himself, and then I found aromatherapy. So believe me, I know exactly how you feel. ([御礼を言われて]どういたしまして。私がこの街に初めて来た時のことを覚えてるわ。私は14歳だった。私のママが自殺した直後で、育ての父[継父・義父]は刑務所に逆戻り。そして私はここに来たのよ。だから誰も知り合いがいなかった。そして私はアルビノの彼と暮らすことになったの。その人は、港湾管理局の外の窓を(?)掃除していたわ(2017.8.25 訂正→ポート・オーソリティ・バスターミナルの外で、自動車の窓(フロントガラス)を拭いていたわ)。それから、彼は自殺した。それから私はアロマセラピーを見つけたのよ[アロマセラピーに出会ったのよ]。だから信じて。私はまさにあなたの気持ちがわかるのよ。)

1-1 の時の話だと、ママが自殺したのは、14歳くらいのことのようですね。
ですから、18歳の時にママはすでに自殺していた、という過去完了形とつじつまが合います。
また 1-1 の時は、step-dad の話になっていて、実のパパ、フランクの話は出てきません。
一緒に住んでいた人も、今回のシンディとは別人のようですね。

長期に渡るシリーズで、話のつじつまが合わないことはよくあります。
また、1-1 のセリフのことも、今回の 4-1 のセリフのことも、全てフィービーが経験したことだとすると、本当に彼女の人生は波乱万丈だった、ということですね。

シニアは、18歳で妊娠してしまってパニクった自分の気持ちをわかってもらおうと、フィービーの18歳の時のことを思い出させたわけですが、シニアが彼女を二人に預けたことで、フィービーはこんなにつらい人生を歩むことになった、ということを改めて知ることになってしまった、ということです。
どう考えても、フィービーの18歳の時の境遇の方が大変よね、ということがわかるセリフですね。
シニアの方は、私は良かれと思って二人に預けたのよ、と言い訳するしかありません。


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posted by Rach at 08:27| Comment(6) | フレンズ シーズン4 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
Rachさんへ

スケジュール通り、シーズン4突入、おめでとうございます!!

長年続けってなんて、本当に尊敬しています。

いつもRachさんの解説を楽しみにしています。
Posted by Fen at 2009年06月14日 11:16
Fenさんへ
温かいコメント、ありがとうございます。
おかげさまで、スケジュール通りにシーズン4に突入することができました。
いつまで続くかわかりませんが、これからも頑張ります。
Posted by Rach at 2009年06月15日 10:49
Rachさん、こんにちは。

おっしゃる様に、名前のあとに、Phoebe Sr./Jr.とやる場合は、固有名詞だけに、ただの「年長者」にSr.、「年少者」にJr.としてしまうのもありだと思います。

少し本文と離れるので恐縮ですが、日本人は be senior/junior to という表現を特に中・上級者が「ラテン比較級」と「大学受験用文法書」に載っている理由からか使いすぎるような気がします。

LAADの senior 名詞の項目には「年長者」という項目がでているものの、be senior[junior] to は通常「(組織の中で)立場が…より上[下]の」「(組織に)…より先[後]に入った」という意味で使われます。

ぼく自身が、ネイティヴとの会話ではこの表現を聴いたことがなかったので、以前教材のアップデートをしたとき、older[younger] thanというんじゃないの?とネイティヴに訊いたとき、「そうだけど。senior[junior] to自体は使う。けど意味が違う」という後に、聞き出した答えが上です。

受験英語の文法のすべてが悪いとは思いませんが、こういう少し古い表現が入っていて、ネイティヴは日本語が読めないから、Proofreadさせても間違いが消えない、というのは残念です。最新の高校生用の『…総合英語』文法書のほとんどもここの訂正がなされていないです。

直接、シーンと関係ないことですが、気になっていた表現だったので長いコメントをさせていただきました。自分のブログにも書いたような気がしましたが、見つかりませんでした。今後ともよろしくお願いします。
Posted by outrageous2007 at 2009年06月15日 11:58
outrageous2007さんへ
おっしゃるように、be senior/junior to という表現は、be superior/inferior to と同じ「ラテン比較級」で、学校文法でも習った気がしますね。
一般的な比較級とは違う形なので、例外として習うわけですが、受験英語は、そういう例外を覚えさせるのが好きだったりしますからねぇ。テストに出しやすいですし(笑)。

ネイティヴの方が senior to を使う場合は、「年齢が上」ではなく、「組織での立場が上、入社(?)が早い」という意味で使うのが普通なんですね。それは勉強になりました。senior partner という言葉もありますよね。

フレンズでは、be senior/junior to というフレーズは使われたことがないようです。senior/junior という言葉は、親子とか今回のような同じ名前の人の年長者と年少者の区別、それから学生の学年を表す言葉としてしばしば登場します。

受験英語の文法は古い表現がいまだに多く残っている、という話はよく聞きますが、ネイティヴが使わない表現を載せていても、時間と労力の無駄ですよね。文法は大切だと思うので、使わないような表現や古臭い表現は、バッサリ切り落としてもらって、本当に大切な部分をしっかり学べるシステムになって欲しいと思います。
Posted by Rach at 2009年06月16日 13:14
はじめまして。最近南谷さんの著書を読ませていただき感銘を受け、ここ数年コツコツ継続していた英語勉強(けれど効率が良かったとはいいがたい)に変化をもたらそうとFriends勉強法を始めました。このシーズン4-1は字幕無しで7割程度ですがまだまだこれからです。(3年前はTOEIC210点でした。現在は800点です。)

現在NYCの友人の家に1か月ステイしていて気が付いたことがあります。それはレイチェルに自分の境遇を聞かせるフィービーの話に出てくる cleaning windows outside port authorityです。これは、タイムズスクエア近くのPort authorityという大きなバスターミナルを指しているはずです。(地図で言うとNew York Times本社前です。)

最後になりますが、毎日とても楽しく勉強させてもらっています。これからも応援しています!
Posted by たなか at 2017年08月24日 23:50
たなかさんへ
はじめまして。コメントありがとうございます。
拙著をお読み下さったとのこと、誠にありがとうございます。その上で、Friends勉強法を始めて下さったとのお話も、とても光栄で嬉しいです。

それから、Port Authority についてのご指摘と情報、ありがとうございます。
この記事では、フィービーの境遇について、過去のセリフとの比較として、その フレンズ1-1 のセリフを引用していましたが、このセリフについては、去年(2016年)の12月に、
親に頼れないから結婚しようとした フレンズ1-1改その35
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/445051783.html
という記事の中で触れた際、その記事のコメント欄で、Port Authority がバスターミナルであることを教えていただいていました。
他のエピソードでフィービーが境遇について語る際、私はよくこの 1-1 のセリフを引用していたのですが、引用した他の記事の日本語訳も一緒に訂正しておくべきでした。

実際にそこで生活しておられる方からの情報は本当にありがたく、ご指摘いただけて心より感謝です。

また、温かいお言葉もありがとうございます。これからも頑張りますので、どうかよろしくお願いします!(^^)
Posted by Rach at 2017年08月25日 16:52
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