2009年06月23日

あなたが全責任を認めるのなら フレンズ4-1その5

ビーチハウスを去る時になって、ロスはついにレイチェルの手紙の内容を確認します。
ロス: (finding the part) (looks up in disgust) It so does not! (['Does it?' の部分を見つけて] [不快そうに顔を上げて] 絶対によくない!)
COMMERCIAL BREAK
[Scene: Central Perk, Ross is telling Joey and Chandler about the letter.]
ビーチから帰ってきてセントラルパークで過ごす男性陣。ロスは手紙のことをジョーイとチャンドラーに話しているところ。
ロス: She wants me to take responsibility for everything that went wrong in our relationship. I mean, she goes on for five pages about, about how I was unfaithful to her. (Both Joey and Chandler shrug their shoulders as to say "Well...") (yelling) We were on a break! (僕たちの関係でうまく行かなかった全てのことに対して、レイチェルは僕に責任を取るように求めているんだ。レイチェルは5ページも書いてるんだよ、僕がレイチェルに対して[レイチェルを裏切って]浮気をしたことについて。[ジョーイとチャンドラーは「そうだな…」と言うように肩をすくめる] [ロスは叫んで] 僕たちはブレイク中だったんだ!)
チャンドラー: Oh, my God! If you say that one more time, I'm gonna break up with you. (なんてこった! もしお前がもう一度その言葉を言ったら、俺がお前と別れるぞ。)
ロス: Fine! Fine! But this breakup was not all my fault. And she, she says here, (reading from the letter) "If you accept full responsibility...” (to Chandler and Joey) Full responsibility! "...I can begin to trust you again. Does that seem like something you can do? (yells at Joey) Does it?" (いいさ! いいさ! でもこの別れは全部僕のせいだったわけじゃない。そしてレイチェルはここ[手紙のこの部分]でこう言ってるんだ。[手紙を読み上げて] 「もしあなたが全ての責任を認めるのなら…」 [チャンドラーとジョーイに] 全ての責任を、だぞ! 「…私はあなたをもう一度信じ始めることができるわ。それはあなたにできることだと思えるわよね? [ジョーイに叫んで] そうよね?」)

ロスは、ダズイット?と聞かれても フレンズ4-1その3 で、手紙の内容を知らないまま、"Does it?" という問いに対して "It does." と返事をしてしまいました。
が、今回、その手紙の内容を確認した後、すごい形相になって、"It so does not!" と叫んでいます。
so は not の手前にあるので、does not という否定形を強調しています。
絶対に does not だ、絶対に否定だ、というニュアンスですね。

そのシーンでは、手紙の内容は明かされず、セントラルパークに帰ってきてから、男性陣に愚痴る形で、手紙の内容が明らかになります。
unfaithful は「誠実でない、不誠実な」ですが、夫婦間などの恋愛については、「(夫・妻が)不実な、不貞な」という意味になります。
be unfaithful to someone なら、「…を裏切る、…に対して[…を裏切って]浮気・不倫をする」という意味になります。
ロスは自分がコピー屋の女の子クロエと寝たことを5ページにも渡ってくどくどと書かれたことに対して怒っているのですね。

ジョーイとチャンドラーは「そんなにカリカリ怒っても、やっぱり浮気したお前が原因なのは間違いないと思うけど」とでも言うように、肩をすくめてみせています。
同性の友人にも理解されないことに怒ったロスは、また、例の決まり文句、"We were on a break!" を叫んでいますね。
フレンズ3-17その23 でも、「他の人と寝た」ことをレイチェルに指摘されて、"We were on a break!" と返していました。

チャンドラーは、「またお前のそれが出るのかよ」とうんざりした様子。
そのセリフをもう一度言ったら、レイチェルが別れを告げる前に、俺がお前と別れるぞ、と言っています。
もうそんなセリフは聞き飽きた、二度と聞きたくない、ということですね。

男性陣がちっとも味方になってくれないので、Fine! 「わかってくれないなら、別にいいさ」と言いながらも、僕に全責任があるわけじゃないのに、と主張し続けるロス。
「僕だけが悪いのか? そうじゃないだろ? それなのにレイチェルは手紙の中で、全責任を負え、取れ、認めろ、と言ってるんだよ。」と怒っています。
問題の 'Does it?' パートの文章もここで読み上げられています。
「別れた原因はすべてあなたにあるんだから、全責任を認めることくらいできるわよね? そうよね?」という感じの内容です。

ロスは別れた直後から、"We were on a break!" という言葉を何度も言っていました。
「別れよう」と言い出したのはレイチェルの方なのに、その後、他の子と寝てしまった僕が全面的に悪いっていうのか?というのがこれまでずっとロスの主張だったわけですね。
手紙を読まずに "It does." と肯定してしまったけれど、「僕が全部悪い。だから二人が別れて関係が悪化してしまったことについては僕が全責任を負う。」などということは、僕は絶対に受け入れられないんだよ、と言うことです。

この後、ジョーイやチャンドラーに説得されて、この件はそのままにしておく、流すことに決めたロス。
でも、完全には納得できていない不満げなロスではあります。


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posted by Rach at 08:29| Comment(5) | フレンズ シーズン4 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
久しぶりのコメントです。

ついつい Rachさんのブログチェックを怠っていました。スイマセン。

今春TOEIC満点を取得されたんですね!おめでとうございます!
普段はご自身が確立した勉強法でルーティーンをこなし、試験前にTOEIC型の勉強に特化する・・・。理想的な満点取得だと思いました。

私は満点までもう一声ですが、Rachさんから大いに刺激をもらい、次回のTOEICを受けたいと思います。

本当におめでとうございます。
Posted by fukken at 2009年06月24日 10:27
フレンズ1話目、日本語音声で見ましたが笑い所が理解できず、またキャラと吹き替えが私的にミスマッチに見えました。2話から英語音声で見てますが私には合わないようです。華流ドラマを中国語字幕で見てたので、ベイウォッチ海外版DVDを英語音声のみで見ていた方が楽かなと思いました。フルハウスでも学習に代用できるなら書籍購入したいと思いますが、どうでしょうか?
Posted by 猪子 at 2009年06月24日 22:11
fukkenさんへ
お久しぶりです。
また、お祝いコメント、ありがとうございます。

そうなんです。この3月の TOEIC で満点を取ることができました。
「英語学習をこのまま続けていたら、そのうち満点取れるかな」と、のんびり構えていたのですが、同じような点でずっと伸び悩み、TOEIC のトラップに気付かず引っかかることが続いたので、やはり TOEIC に特化したテスト勉強をしないといけない、と方針を変えたのです。
頭を「TOEICモード」にした状態で受けて、たまたま自分と相性のいい問題に当たった、という幸運もありました。あと1問何か間違っていたら満点を逃していただろうと思います。そういう意味でとてもラッキーでした。

すでに高得点を取られている fukkenさんですから、満点は時間の問題、満点は「すぐそこ」ですね。次回の TOEIC が fukkenさんの実力が発揮できる、相性の良い問題であることを願っています。今回いただいたお祝いの言葉を、fukkenさんにそのままお返しできるのを楽しみにしています。頑張って下さい!


猪子さんへ
ドラマを使って学ぶ場合、「自分の嗜好に合う、合わない」というのは重要なポイントですね。面白いと思えないものを使っても、ほとんど何も学べないと思うので、私も「フレンズ」を無理にはおすすめしていません。まずは好きなものを題材にしていただくことを強くおすすめしています。

「書籍購入」というのは、拙著のことでしょうか?(以下、間違っていたらすみません)
拙著は、DVDの音声や字幕をいろいろ切り替えて、英語本来のニュアンスを掴む、という学習法をまとめた本です。
参考までに目次は以下。
私の本の目次
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388471268.html

目次の 2.「Rach流DVD学習法」の部分は、ブログの記事を元にしたものですが、かなり細かい部分まで掘り下げて加筆しています。また、それ以外の部分は、本のために新たに書き下ろしたものです。
目次をご覧になり、判断していただけるとありがたいです。

「華流ドラマを中国語字幕で見てたので、ベイウォッチ海外版DVDを英語音声のみで見ていた方が楽かなと思いました。」という猪子さんのコメントを拝見する限り、そういうレベルの方には、私の本はあまりお役に立たないかも、とも思います。
英語音声のみで見て、わからない表現を自分で調べられるレベルの方であれば、無理に日本語訳(字幕・音声)を使う必要はないのかもしれません。
映画やドラマを英語で見てもチンプンカンプン、DVDを使ってどうやって学んだらいいかわからない、という方のために書いた本ですので、そういうことも合わせて考えていただけるとありがたいです。
拙著に興味を持っていただき、ありがとうございました。
Posted by Rach at 2009年06月26日 12:45
今回もお世話になります。

13:42 You just wrote this!
- Well, it’s pretty much the gist.

「pretty much」が「the gist」を修飾してる
と思うのですが、
文法的な解説をお願いしたいのですが・・・

Posted by Tamashiro-OB at 2020年03月25日 22:24
Tamashiro-OBさんへ
ご質問ありがとうございます。

pretty much は「だいたい、ほとんど」(almost completely)という意味で、gist は「主旨、要点」ですから、「これはあなたが書いた偽物でしょ」と抗議するフィービーに対して、「ほぼ主旨である」→「(私が書いたにしても)だいたいはママの主旨通り(内容がほぼ同じ」という返したことになるでしょう。
「だいたい、ほとんど」と表現して「まあこんな感じだった」と言っているわけですが、実際には嘘だとすぐにわかるような全然違うものである、という面白さですね。
Posted by Rach at 2020年03月31日 14:17
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