このエピソードの冒頭で、ジョーイの作ったエンターテインメント・センター(ものを入れる棚)が邪魔なので、売りに出そう、という話になっています。
(エンターテインメント・センターを設置するシーンは、フレンズ3-5その28 に出てきました。)
セントラルパークにて。
ロス: (reading the newspaper) Hey, here's a question. Where did you guys get the "finest oak east of the Mississippi"? ([新聞を読みながら] ねぇ、質問。君たちは、「ミシシッピー川以東[アメリカ東部]最高級オーク」をどこで手に入れたの?)
チャンドラー: Uh-huh, first you tell us where you got the prettiest lace in all the land. (ほほう。(その問題に答えるより)先に、全国一美しいレースをどこで手に入れたか俺たちに教えてくれよ。)
ロス: I'm reading your ad. (僕は君たちの広告を読んでるんだよ。)
ジョーイ: Looks good, uh? (いい感じだろ、な?)
ロス: Yeah. (あぁ。)
チャンドラー: (reading the ad) "Stunning entertainment center, fine-- (pause) Fine Italian craftsmanship." (Joey is very proud of himself) ([広告を読みながら] 「魅力的なエンターテインメント・センター… 素晴らしい… [沈黙] 素晴らしいイタリア人の職人技(わざ)。」 [ジョーイはとても自慢気である])
フィービー: Oh my God! You guys are selling the entertainment center? (まぁ! あなたたち、あのエンターテインメント・センターを売るつもりなの?)
レイチェル: Why? I love that thing. (どうして? 私、あれが大好きなのに。)
チャンドラー: You want it? (欲しい?)
フィービー&レイチェル: Oh, no. (いいえ、いらないわ。)
チャンドラー: Ahh, Geppetoo? 5,000 dollars? Are you insane? (あー、ゼペットじいさん? 5000ドル? お前は正気か?)
ジョーイ: Hey, the ad alone cost 300 bucks. (おい、その広告だけで 300ドルかかったんだぞ。)
チャンドラー: All right, look, I'm changing it to 50 dollars or your best offer. (わかった。なぁ、俺がその金額を 50ドルまたは最高付け値(交渉に応じる)に変えるぞ。)
ジョーイ: What kind of profit is that? And you call yourself an accountant? (それってどんな利益だよ。[そんなの利益って言えるのか?] それでお前は自分を会計士だって言うのか?)
チャンドラー: (looks at him) Nooo. ([ジョーイを見て] 違うよ。)
ジョーイ: Oh. What do you do? (そうなのか。お前は(仕事)何してるの?[お前の仕事は何?])
チャンドラー: I can't believe you don't know what I do for a living. (俺が何の仕事をしてるのかお前が知らないなんて信じられないよ。)
フィービー: Yeah, I actually don't know... (そうねぇ、実際、私も知らないわ…)
レイチェル: Something to do with numbers? (数字に関係する仕事?)
ロスは「最高級オークってどこで手に入れたの?」みたいな質問をしています。
オークは家具などに使われる木ですね。
east of the Mississippi について。
アメリカ中南部にミシシッピー州という州がありますが、今回は the Mississippi と the がついているので、米国中部を流れる「ミシシッピー川」を指していると思われます。
east of the Mississippi で「ミシシッピー川の東」つまり「ミシシッピー川以東の地域」を指し、すなわちそれは「NYなどのあるアメリカ東部」を指すことになるようです。
NY周辺のアメリカ東部で取れる最高級のオーク材、という感じでしょうね。
そのロスの質問を、チャンドラーは唐突な質問だなぁと思ったようです。
そんな細かい質問をするのなら、こっちだって同じような細かい質問をしてやるぞ、という感じで、「アメリカで一番きれいなレース(ドレスに使われるレース)はどこで手に入るか言ってくれよ」と言っています。
そんな細かいこと俺にわかるかよ、と返す代わりに、よく似た感じの質問を投げ返してみたのですね。
唐突に思われたロスの質問は、新聞に載っていた広告を読んだものでした。
「それいいだろ?」みたいにジョーイが言っているので、それはジョーイが載せた広告だ、ということがわかります。
craftsman は「職人」、craftsmanship は「(職人の)技能、腕前。熟練」という意味です。
「あ、そのイタリア人ってのは俺のことね」という感じで、得意そうに親指で胸を指しているジョーイに笑えます。
「あれ、売っちゃうの? 気に入っているのに。」という女性陣ですが、もらってくれと言われたら即座に断っています(笑)。ただの社交辞令だったのですね。
木細工の名工だと自称しているジョーイに、「お前はピノキオを作ったゼペットじいさんか?」という感じで、Geppetto? と呼びかけています。(発音は「ジェペット」という感じ)
ピノキオのお話は日本人にも有名ですから、日本人にもわかりやすいジョークですね。
有名なディズニー映画はこちら(↓)。
Wikipedia 日本語版: ピノキオ (1940年の映画)
5000ドルは高すぎるというチャンドラー。
50 dollars or your best offer に俺が変える、と言っています。
その金額に訂正して、再度広告を(今度はチャンドラー持ちで)出す、ということのようですね。
offer は「申し込みの値段、付け値」なので、best offer は「最高付け値、付け値の最高額」ということですが、このように先に金額を言った後に or best offer をつけると、交渉に応じる、交渉次第では先に言った金額以下にもなり得る、ということを示すことになるようです。
広告だけでも 300ドルかかったのに、50ドルじゃ利益が出ないだろ、とジョーイは言っています。
What kind of profit is that? を直訳すると、「それはどんな種類の利益だよ?」という感じで、「そんなのでそれを利益って言えるのかよ? そんなのちっとも利益になってないよ。売ってる意味がないよ。」と言いたいのですね。
さらに、And you call yourself an accountant? とも言っています。
そんな利益の出ないような金額設定をして、よくそれで自分のことを会計士だって言っていられるな、それでもお前会計士かよ、会計士のくせに金の計算もできないのかよ、儲けもちゃんと出せないのかよ、という非難の言葉ですね。
それに対して、チャンドラーはとんでもないとでも言うように、あるいはあきれたように、Nooo. と言っています。
そう、チャンドラーは会計士ではなかったのです(笑)。
今この瞬間まで、ジョーイはチャンドラーの職業を会計士だと思っていたのですが、それが違うとわかって驚くジョーイ。
「あぁ、そうなのか。じゃあ、仕事は何してるの?」と数年来の友人とは思えないような質問をしています。
What do you do (for a living)? を直訳すると、「(生きていくために)(日常的に)何をしているのですか?」という感じになるでしょうか。
これは相手の職業を尋ねる時の決まり文句です。
「友達のくせに俺の職業を知らないなんて…」とあきれるチャンドラーですが、傍にいたフィービー、ロス、レイチェルも「私/僕も知らない」みたいなことを口々に言っていますね。
これまで何度もチャンドラーの職場が登場しましたが、チャンドラーの職業は何か?についてははっきり言及されたことはありません。
レイチェルが言うように、数字を入力したりする仕事なのは間違いないようですが。
フレンズ4-12 でも、チャンドラーの職業にまつわる話が出てきます。
また、その解説の時に、チャンドラーの職業についていろいろ語りたいと思います。
(Rach からのお願い)
このブログを応援して下さる方は、下のランキングサイトをクリックしていただけると嬉しいです。
人気ブログランキング
にほんブログ村 英語ブログ
皆様の応援クリックが、とても励みになり、ブログを続ける大きな原動力となっています。心より感謝いたします。
2009年06月30日
この記事へのコメント
コメントを書く