2009年08月03日

刑務所の隠語じゃないよな? フレンズ4-4その4

モニカとレイチェルをアパートから追い出すという管理人のトリーガー。
ジョーイは何とかトリーガーのご機嫌を取ろうとします。
[Scene: Mr. Treeger's apartment, Joey is there to suck up.]
トリーガーの部屋。ジョーイは彼のご機嫌を取るためにそこにいる。
トリーガー: What? (何だ?)
ジョーイ: Please don't kick Monica and Rachel out. This wasn't their fault, it was mine. (お願いだから、モニカとレイチェルを追い出さないでくれ。今回のことは二人が悪いんじゃない[これは二人のせいじゃない]。俺が悪いんだよ。)
トリーガー: You want me to kick you guys out instead? (代わりにあんたら二人を追い出して欲しいか?)
ジョーイ: No, you can't do that. Where would the chick and the duck live? (だめだ、そんなことはできないよ。あのチック[ヒヨコ]とダック[アヒル]はどこに住むんだ?)
トリーガー: You have pets? (ペットを飼ってるのか?)
ジョーイ: Noo-no-no, no, those are nicknames. I'm the "chick" and Chandler is the "duck." (違う違う違う違う。今のはニックネームだよ。俺が「チック」で、チャンドラーが「ダック」だ。)
トリーガー: Huh, I would've thought it was the other way around. (ほう。俺なら逆だと思った[逆に考えた]だろうな。)
ジョーイ: Come on, man, just-just let the girls stay, I'll do whatever you want. (お願いだよ。ただあの子たちをこのままいさせてやってくれよ。あんたの望むことを何でもするからさ。)
トリーガー: Really? You'd do anything? (ほんとか? 何でもするんだな?)
ジョーイ: Yeah-yeah, absolutely. (あぁ。もちろんだよ。)
トリーガー: Yeah, I got something you can do. (そうだな。あんたにできることがある。)
ジョーイ: What, what is it? (何? それは何だ?)
トリーガー: Can you be my dancing partner? (俺のダンス・パートナーになってくれる?)
ジョーイ: That's not prison lingo, is it? (それって、刑務所の専門用語じゃないよな?)
[Scene: Central Perk, Joey is telling Monica and Rachel what he has to do.]
セントラルパーク。ジョーイはモニカとレイチェルに、自分がしなければならないことを説明しているところ。
モニカ: His dancing partner? (彼のダンス・パートナー?)
ジョーイ: Yeah, there's this superintendents' dance, "The Super Ball." And he wants to impress Marge, this lady super that he's got a crush on. (そうなんだよ。管理人(スーパー)のダンス「ザ・スーパー・ボール」があるんだ。それで、トリーガーはマージにいい印象を与えたいんだよ。マージっていうのは、女性の管理人で、トリーガーは彼女に惚れてるんだ。)

悪いのは俺だから、どうか彼女たちを追い出さないでくれ、と頼むジョーイ。
じゃ、代わりにお前たち男性二人組が部屋を出て行くか?といじわるな質問をされて、ジョーイは思わず「とんでもない。そんなことしたら、ヒヨコとアヒルはどこに住めばいいんだよ、誰が世話するんだよ? あいつらを残して出て行けないよ」みたいに返事してしまいます。
セリフでは、the chick and the duck と定冠詞の the がついていますね。
フレンズたちと話をしている時の感覚で、つい、「(君も知ってる)あの、例の」という the をつけてしまった、ということでしょう。
「俺たちが出て行ったら、”あいつら”はどうなると思う?」みたいに口が滑ってしまった感じなのだと思います。

トリーガーが、You have pets? と怖い顔をして問い返したところを見ると、このアパートではペットを飼うことは許可されていない、もしくはペットを飼う場合には事前の許可が必要なのかもしれません。
トリーガーが2匹のペットの存在を知らないことに、ここで改めて気付いたジョーイは、the chick and the duck っていうのはペットのことじゃなくて、俺たちのニックネームなんだ、と苦しい言い訳をしています。
ジョーイがチック(ヒヨコ)で、チャンドラーがダック(アヒル)だ、という説明に、トリーガーは、I would've thought it was the other way around. と返します。
I would've thought は「もし俺なら…と思っただろうに」という感じでしょうか。
俺が名前を付けるとしたら、逆に考えただろうに、名前を今のと逆にしただろうに…みたいなことだと思います。

なぜ逆か?ですが、これは、chick には「若い女の子」の意味があるからかな、と思います。
チャンドラーとジョーイを比較すると、女性によくモテるジョーイの方が男性っぽいと言えますし、チャンドラーはゲイに間違えられることも多いですよね。
ですから、どちらかに chick という名前を付けるとするならば、俺ならチャンドラーの方を chick にするけどなぁ、ということが言いたいようです。

何でもするから、というジョーイに、トリーガーはある一つのお願いをします。
それが、「俺のダンス・パートナーになってくれる?」でした。
あまりに唐突な話で、一瞬、その言葉の意味がわからなかったジョーイは、「今言ったのは、prison lingo じゃないよな?」と尋ねています。
lingo は「(特定の団体の人たちが使う)専門用語、言葉遣い」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
lingo: [noun] [countable usually singular] (informal)
words used only by a group of people who do a particular job or activity (SYN: jargon)

つまり、「ある特定の仕事や活動をする人々のグループによって使われる言葉。同義語は jargon」

同義語として挙げられている jargon は、英和辞典で「隠語」と訳されていて、今回の lingo もそういう「隠語」のニュアンスが近いように思います。

この直後のシーンで説明されるように、トリーガーは本当に、「ダンスのパートナーになって欲しい」と頼んだのですが、ジョーイは、これは刑務所の隠語、または専門用語、特殊用語で、何か別の意味が隠されているのでは?と勘ぐったようです。
例えば、「俺とダンスを踊ってくれ」は「俺とベットを共にしてくれ、俺と寝てくれ」みたいな意味になるのかな?、刑務所でゲイの気がある男性が、他の男性をベッドに誘う言葉か何かだろうか?と思ったのかもしれません。

結局、その後のジョーイの説明で、トリーガーの依頼の内容が明らかになります。
トリーガーはダンス大会に出場し、好きな女性に好印象を与えるためにダンスの練習がしたい、だからジョーイにその練習相手になってくれ、と頼んだのですね。

管理人のダンス大会の名前が、The Super Ball であることも笑いのポイントです。
アメリカでスーパーボウルというと、アメリカのプロフットボールの王座決定戦のこと。
フレンズ2-12その1 で少し説明しましたが、フレンズ2-12 のタイトルは、The One After the Superbowl, Part 1 「スーパーボウルの後の話 パート1」でした。
視聴率断トツ1位のスーパーボウルに続けて、このフレンズのエピソードが放映されたから、こういうタイトルだったのです。

このアメフトのスーパーボウルの綴りは、The Super Bowl になります。
フットボール(football)の ball ではありません。
bowl は料理に使う「ボウル、鉢(はち)、どんぶり」のことで、鉢形のスタジアムで競技が行われるために The Super Bowl と呼ばれるのです。

トリーガーのダンス大会の方は、ball という単語が使われています。
これは、「ボール、球」の ball ではなく、「舞踏会」という意味の ball です。
発音は同じですが、語源が異なるので、別の単語扱いになるようです。
ballroom だと「舞踏場、ダンスホール」、ballroom dancing は「舞踏会のダンス、社交ダンス」という意味ですね。

また、トリーガーのようなアパートの管理人を super と呼びますが、これは、superintendent の省略形です。
ジョーイの説明通り、superintendent たちのダンスパーティー・舞踏会だから、super の ball、すなわち、The Super Ball というネーミングになっているのですね。
bowl 「ボウル」と ball 「ボール」は発音が違いますが、 よく似た発音なので、有名なアメフトの The Super Bowl をもじった名前が付けられている、管理人のことを super と呼ぶからこそつけられる名前、というところです。


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posted by Rach at 07:02| Comment(0) | フレンズ シーズン4 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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