2009年08月15日

俺はひどい人間だ フレンズ4-5その4

フレンズたちに、「(ジョーイの恋人の)キャシーを愛してるんじゃないの?」と言われたチャンドラー。
それを否定するチャンドラーでしたが、ジョギングをしているキャシーを見て、刑事物のチェイスばりに、キャシーを追いかけてしまいます。
ただ挨拶したかっただけなのに、そこまでしてしまう自分の本当の気持ちに、チャンドラーも気付いてしまいます。
チャンドラー: (entering) Okay. You were right. I'm in love with Joey's girlfriend. ([モニカたちの部屋に入ってきて] わかった。君たちは正しかったよ。俺はジョーイの彼女に恋してる。)
フィービー: What? (何ですって?)
ロス: Are you serious? (まじで言ってるのか?)
フィービー: Well, how-how-how is that possible? You barely know her. (そうよ、そんなことがどうして可能なわけ? あなたはほとんど彼女を知らないのに。)
チャンドラー: I don't know. I can't--I just, I can't get her out of my head. Y'know? I mean, I'm a very bad person. I'm a very, very bad person. I'm a horrible person. (he waits for a reaction, when he doesn't get one) "No, you're not, Chandler! We still love you, Chandler!" (俺にもわからないよ。俺はただ、彼女のことを頭から追い出すことができないんだ。わかる? つまり俺はすごく悪い人間だってことだ。俺は、すごくすごく悪い人間なんだ。俺はひどい人間だ。[チャンドラーは反応を待つが、(フレンズたちから)反応が得られない] 「違うよ。君はひどい人間じゃないよ、チャンドラー! 私たちはまだあなたを愛してるわ、チャンドラー!」)

チャンドラーは部屋に入ってきて、早速、You were right. と言っています。
この前は否定したけど、やっぱり君たちの言う通りだった、やっぱり俺はキャシーに恋してる、と言っていますね。
知り合って間もないし、キャシーのこともまだよく知らないのに、be in love with とまで言えるほどの気持ちになるなんてあり得るの?とフィービーは言っています。

過去の記事でも何度か触れたことがあるのですが、love という言葉は日本人が考えているよりもずっと重い言葉です。
もちろん、チャンドラーの最後のセリフのように、友達として愛してる、という場合にも love は使いますが、男女の恋愛においては、相手に気がある、いいなと思っている程度では love という言葉を使うことはないようです。
それをはっきり、I'm in love with Joey's girlfriend. と言ったので、フレンズたちはびっくりしているのですね。
この前のシーンの必死にキャシーを追いかけるチャンドラーを見ていると、決して、love という表現が誇張でないこともわかります。

チャンドラー自身も、自分の気持ちを整理することができないようです。
彼女のことを頭から追い出すことができない、つまり、一日中ずーっと、彼女のことばかり考えてしまう、彼女のことが頭から離れない、と言っています。
ルームメイトであり長年の親友であるジョーイの恋人だと知っていながらこんな気持ちになるなんて俺はひどい人間だ、と very bad → very, very bad → horrible と、徐々に「悪い、ひどい」という形容詞の段階を上げて、自分のことを悪く言います。

普通、「俺は最低の人間だ」と言うと、「そんなことないよ」とかばって慰めてくれるのが友達だと思うのですが、今回フレンズたちは、あまりの内容に黙りこくっています。
フレンズたちが沈黙しているのを見て、チャンドラー自らが、「そんなことないよ、それでもまだ愛してるよ、チャンドラー」とフレンズたちが言うべきセリフを自分で叫んでいますね。
ほら、こんな風に言ってくれないの?、こういう慰めのセリフは出てこないのかよ!という感じですね。


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posted by Rach at 06:29| Comment(2) | フレンズ シーズン4 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。

11:36
[Scene: A street, Chandler is buying a newspaper and notices Kathy running by.]

ここのト書きは素晴らしいですね。
昔、図書館から借りたスクリーンプレーで英語学習しているとき、ト書きは邪魔くさいと思っていましたが、ここのト書きを読んだあと2度見してしまいました。

Rachさんの「アベンジャーズ」はまだ読んでいませんが、DVDにはない、躍動感のあるト書きを期待しています。

Posted by Tamashiro-OB at 2021年03月18日 12:39
Tamashiro-OBさんへ
こんにちは。コメントありがとうございます。
お返事遅くなり申し訳ありません。

ト書きはとても勉強になりますね。ト書きで「動き」を表す英語を学ぶと、理解度がとても深まる気がします。

アベンジャーズのト書きも、彼らの複雑な動きがわかりやすく表現されていると思いますので、楽しんでいただければ幸いです。
Posted by Rach at 2021年04月07日 21:32
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