ナイトクラブで、チャンドラーは、キャシー、ジョーイと一緒に夕食を食べているところ。
キャシーとジョーイはベタベタしていて、チャンドラーは居場所がない感じ。
すぐ傍に座っているセクシー美女が話題になって、
キャシー: (to Chandler) So? Huh? What do you think? ([チャンドラーに] それで? ねぇ? あなたはどう思うの?)
チャンドラー: Ohh, she's-she's not really my type. (あぁ、彼女は、彼女はそれほど俺のタイプじゃないんだ。)
キャシー: Not your type? She's gorgeous. (あなたのタイプじゃない、ですって? 彼女はゴージャスよ。)
チャンドラー: Y'know what I think it is? It's the fishnet stockings. Y'know? Whenever I see a girl in fishnet stockings, it reminds me of my father in fishnet stockings. (何が理由だと俺が思ってるかわかる? 網目のストッキングだよ。ほら、網目のストッキングをはいた女の子を見るといつも、網目のストッキングをはいた俺の父親を思い出すんだ。)
キャシー: Okay. Understanding a little more of why you're single. Ohh! Y'know, I have a friend you would like, she's really pretty. And then we could double date. (わかった。なぜあなたがシングル(ひとり)なのかの理由が少しわかってきたわ。あぁ! ねぇ、あなたが気に入りそうな友達がひとりいるわよ。彼女はとっても可愛いの。そしたら、私たち、ダブルデートができるわ。)
チャンドラー: Uhh, no-no thanks. (あー、いや、結構だ。)
キャシー: Okay, I've got some ugly friends, and they're all available too. (わかった。私にはぶさいくな友達もいて、その子たちも全員空いているわよ[全員フリーよ]。)
予想通り、恋人同士のジョーイとキャシーがいちゃいちゃ、ベタベタしているので、心の底でキャシーを愛しているチャンドラーは、居場所がなく落ち着かない感じです。
自分のことを好きだとも知らず、キャシーは、隣のあのセクシー美人なんかどう?と尋ねます。
確かに普段のチャンドラーなら喜びそうな女性ですが、キャシーのことで頭がいっぱいの彼には、他の女性のことなど考えられるはずもありません。
彼女はタイプじゃないんだ、と言った後、何とか理由をつけるのですが、その理由は、fishnet stocking でした。
fishnet は文字通り「魚網」ですね。
セクシーなものの代表として日本でもよく使われる「網タイツ、網目のストッキング」ですが、英語では、fishnet と表現されるのですね。
fish と入っていると、何となく魚が想像されて、セクシーさも半減してしまうような気がするのは私だけ?(笑)
もう言葉として定着しているので、fishnet と聞いて、漁師さんが魚を引き上げているあの網を想像する人もいないのでしょうが。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
fishnet: [noun] [uncountable] a type of material with a parttern of small holes that look like a net
例) fishnet stockings
つまり、「ネットのように見える小さな穴のパターンがある素材(生地)の種類」。
例として、fishnet stockings という言葉も登場していますね。
網目のストッキングをはいているような女の子は苦手なんだ、と言っているのですが、どうして苦手なのかにはさらに理由がありました。
ストッキングをはいている自分の父親を思い出すんだよ、ということです。
チャンドラーのパパの話はこれまでに何度か出てきましたが、チャンドラーのパパはゲイで、そういう女装もするだろう、と思われる感じの人です。(実際に登場するのはシーズン7になります。)
キャシーはそういう話は初耳だったと思いますが、そのチャンドラーの話を聞いて、「あぁ、パパは、それ系の人なのね」と理解したでしょう。
そういうトラウマとか、複雑な家庭環境のせいで、あなたは女性にアプローチするのが苦手なのね、なかなか恋人ができないのね、と言っています。
キャシーに対する気持ちの整理がつかなくて、ちょっと無愛想な感じのチャンドラーではありますが、「網タイツの女性は苦手」→「パパを思い出すから」というオチは、いつものチャンドラーらしいジョークですね。
次に網タイツをはかないタイプの really pretty な子を紹介しようとしたら遠慮されたので、だったらその正反対の ugly な友達もいるわよ、とキャシーは言います。
チャンドラーが何か言うと、すぐにそれを察して切り返しをしてくる、そこがキャシーの賢い(smart)ところでもあるのでしょう。
チャンドラーはキャシーのことをフレンズに語る時に、"She's smart and funny, y'know?" 「キャシーは賢くて面白い。だろ?」と言っていたことがありますが、今回のやり取りからも、彼女が smart and funny な人だというのはよくわかります。
ugly というのは「(容姿が)みにくい、ぶさいくな」というかなりひどい形容詞ですね。
フレンズでは、向かいのアパートに住んでいる Ugly Naked Guy 「裸のブ男」の名前で、ugly という単語はよく登場します。
私には、ugly な友達も何人かいるわよ、その子たちも available だしね、と言っています。
available は「利用できる、入手できる」という意味で、TOEIC の頻出単語でもありますね。
TOEIC では、readily available 「すぐに利用・入手できる」というコロケーションでよく登場するでしょうか?
Someone is available の形で使う場合は、「手があいていて誰かに会える、電話などに出られる、人に応対できる、応じられる」という意味にもなります。
今回の意味の場合は、それよりさらに意味が恋愛に限定された形で、「今は恋人がいなくてフリーだから、誰かと付き合える」みたいな意味のようです。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
available: [adjective]
1. something that is available is able to be used or can easily be bought or found
2. [not before noun] someone who is available is not busy and has enough time to talk to you
3. someone who is available does not have a wife, BOYFRIENDS etc., and therefore may want to start a new romantic relationship with someone else
つまり、1. は「available であるものとは、使用されることができる、または簡単に買ったり見つけたりすることができるもの」
2. は「available である人とは、忙しくなくて、人と話す時間が十分にある人」
3. は「available である人とは、妻や恋人などがいなくて、そのために誰かと新しい恋愛関係を始めたいと思っているかもしれない人」。
いずれの意味も「利用できる」という意味から派生したもので、「利用できる」から「人と話せる、人に応じられる」「異性と付き合える」という意味に広がるわけで、そこには共通したイメージがありますね。
ugly なので、男性にモテないから、その子たちも全員今はフリーよ、かわいい子がだめなら、そういう子達を紹介しようか?とジョークを言っているのですね。
(Rach からのお願い)
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2009年08月19日
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