2009年10月05日

魔法使いのガンダルフ フレンズ4-9その1

シーズン4 第9話
The One Where They're Going To Party! (モニカは夢の料理長?!)
原題は「彼らが大騒ぎでもりあがるぞ!の話」

昔の友人 Mike "Gandalf" Ganderson が来るというので、パーティーで盛り上がるぞー!と大騒ぎしているチャンドラーとロス。
そのあまりの興奮ぶりに、ほかのフレンズたちはあきれています。
ジョーイ: Really. And what do you mean you never have fun anymore? You have fun with me. Remember that time we saw those strippers and you paid me 50 bucks to eat that book? ([あきれているモニカに同意して]全くだ。それに、今はもう楽しい時間を過ごすことはない、ってどういう意味だ? お前らは俺と楽しんでるじゃないか。俺たちであのストリッパーを見たり、俺があの本を食べるのにお前らが50ドル払ったりしたあの時のこと覚えてるだろ?)
ロス: Joey, you are gonna love this guy. Gandalf is like the party wizard. (ジョーイ、君もこの男を好きになるよ。ガンダルフは、パーティーの魔術師なんだ。)
ジョーイ: Well, why do you call him "Gandalf"? (ところで、どうしてお前たちは彼のことをガンダルフって呼ぶんだ?)
ロス: Gandalf the Wizard. (Joey is still confused) Hello! Didn't you read Lord of the Rings in high school? (魔法使いのガンダルフだよ。[ジョーイはまだわからない様子] もしもし[おいおい]! 高校でロード・オブ・ザ・リング[指輪物語]を読まなかったのか?)
ジョーイ: No, I had sex in high school. (いいや読んでない。俺は高校ではエッチ(ばかり)してたから。)

このシーンの前に出てきたチャンドラーの一言、"We never party anymore." 「俺たち、今はもうパーティーする[大騒ぎする]ことないもんな」に、男友達であるジョーイはひっかかったようです。
ここでの party は動詞で、「パーティーをする、参加する」「パーティーで盛り上がる、どんちゃん騒ぎ・ばか騒ぎをする」という意味です。
Let's party. 「盛り上がろう、楽しもう」などというフレーズもよく聞きますね。
今回のエピソードの英語タイトルは、The One Where They're Going To Party! となっていますが、この party も動詞です。
「be going to+動詞」の形ですね。
何となく「パーティーに行く(予定)」みたいな意味に見えますが、その場合だと party は名詞になり、to a party や to the party のように何らかの冠詞が必要になると思います(party は可算名詞なので)。
今回は動詞として使われているので「パーティーやるぞ!の話」みたいなニュアンスですね。

否定語+anymore は「今は・もはや〜しない」。
ガンダルフと一緒にいた頃(恐らく大学時代)は、ガンダルフと一緒にばか騒ぎをしたけれど、彼が傍にいなくなった今はもう、そんな風にパーティーすることもないもんな、という感じでしょう。

ジョーイは、俺と一緒じゃつまらないのか?楽しくないのか?と言いたいようです。
こんなことやあんなことをして、俺とも一緒に楽しく過ごしたろ?と言うのですが、一つはストリッパーを見たこと(笑)、そしてもう1つは、お前らが50ドル払って俺が本を食べたこと(!)だと言っています。
pay someone+金額+to do は「人に金を払って…させる」。
きっとジョーイが「50ドルくれたら、この本を食べてみせるよ」と賭けをして、実際に本を食べてみせた、ということでしょう。
ジョーイが思いつく「楽しかった出来事」がこれかよ!というおかしさもあるのですが、この「本を食べる話」は、後のシーンに出てくるセリフの伏線にもなっています。(またその時に解説します)

ジョーイは、Mike Ganderson というその友人のことを、どうして、Gandalf と呼んでいるのか尋ねます。
ロスのセリフにあるように、ガンダルフ(Gandalf)は、The Lord of the Rings に出てくる wizard の名前です。
The Lord of the Rings というお話は日本語では「指輪物語」という題名で訳されていますが、2001年にはそれを原作とした映画「ロード・オブ・ザ・リング」も作られましたので、The Lord of the Rings というフレーズにピンと来た人は多いかもしれません。
この フレンズ4-9 放映当時(1997年)にはまだ映画は公開されていませんでしたが、映画になる前から、英語圏では誰もが知っている有名なお話だったようですね。
「指輪物語」は「ホビットの冒険(The Hobbit)」の続編に当たりますが、その The Hobbit も、フレンズ2-19その3 のセリフに出てきました。

以下に、関連するウィキペディアをご紹介します。
Wikipedia 英語版: Gandalf
Wikipedia 日本語版: 指輪物語
Wikipedia 日本語版: ロード・オブ・ザ・リング

Ganderson という名字であり、パーティーの魔術師だから、「魔法使いのガンダルフ」というあだ名になったんだ、と説明するのですが、ジョーイは、ガンダルフの名前は知らないし、原作を読んだこともないようです。
「高校の時、読んでないのか?」という否定疑問文は、普通は高校生ぐらいの頃に読むもんだろ?みたいなニュアンスですね。
「指輪物語を知らないなんて信じられないよ」とあきれた風に、チャンドラーも手を広げてみせています。
そんな風にバカにされたことにカチンときたのか、ジョーイは、「俺は高校ではエッチしてた」と答えます。俺は女の子と遊ぶのに忙しくて、本読んでる時間なんかなかったんだよ、という感じですね。
高校の頃、女の子にモテなかった二人(ロスとチャンドラー)に対しては、何とも辛辣な返しです。


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posted by Rach at 06:18| Comment(3) | フレンズ シーズン4 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
partyが動詞であるという部分を興味深く読ませていただきました。よく考えると、確かに"They're going to party"の"party"が動詞だと思います。勉強になりました。

They're going to partyの"are goint to"は現在進行形ではなく、willの意味(予定性、確率については違いますが)だと考えたら、partyが動詞に決めていると思います。

では、googleで検索したところ、以下の面白い結果が出ています。
"went to party": 27,900,000ヒット
"went to a party": 273,000ヒット
"went to the party": 76,300,000ヒット

"went to party"の言い方は以外に多いです。Rachさんの解釈によれば、ここのpartyも動詞ですね。
"went to bed", "went to work", "went to school","went to heaven"などがあるので、ちょっと紛らわしいと思いますが。
Posted by Fen at 2009年10月05日 10:47
Gandalfっていう名前はアメリカでは普通の名前ではないんですかね?

どうしてJoeyがこの名前に疑問を感じたのか、僕自身が最初考え

てしまいました。

日本人の名前で「ももたろう」みたいなもんでしょうか?w

僕は普通に友人からHis name is Gandalf って聞いたら普通に

そうなんだと納得してしまいそう。汗

ま、それだけ外国人の名前とかも詳しくないという事なんでしょうけど。汗

ロードオブザリングは僕も映画でしか知らなかったのですが、

フレンズのこのやりとりを聞いて、高校とかの教科書に載ってる

のかな?と思いました。

そういえば、TOEICの点数結果きました。インターネットのやつで、

一週間くらい前に教えてくれるので。

結果は、、、あんまよくなかったです。汗汗

Rachさんとかなりの差が、、、、。汗 当然といえば当然ですが。

まだまだ、あらゆる点で英語が未熟なのでフレンズをベースにまた

勉強がんばります。 ここのHPとシットコムで笑えの本でモチベーションあげてます。w

Posted by TAKUMA at 2009年10月05日 18:57
Fenさんへ
go to work などの場合は、work は名詞(不可算名詞)ですよね。
でも、今回の英語タイトルは、やはり動詞の party なのだろうと思います。
省略してしまいましたが、このシーンの前に、
Are you ready to party? が2回、
Dude, we are sooo gonna party! というロスのセリフも出てきます。
チャンドラーの We never party anymore. も合わせて、ここに挙げたセリフの party は全て動詞ですね。
ちょうど、ロスのセリフ、we are (sooo) gonna party! のイメージから、今回の英語タイトルが、The One Where They're Going To Party! になったようですね。


TAKUMAさんへ
やっぱり、Gandalf という名前は普通のニックネームには聞こえないようですね。なかなかそういう部分はノンネイティブの我々にはわかりにくいですが。
Mike Ganderson という名前らしいので、普通なら、「マイク」になるはずが、どうして名字をもじったニックネームになっているのか?と疑問に思ったということでしょうか?

どうして「高校」なのか?ですが、私もそこはよくわかりません。教科書に載っているのか、そのくらいの年齢の人がよくハマる作品なのか…。
高校に限定したことについては、ジョーイのセリフ「高校ではエッチしてた」を言わせるためだけなのかもしれませんね。とにかく若い頃に一度は読むもんだろ、と言いたいのを、次のジョーイのセリフとの兼ね合いで「高校」と言った、という脚本上の都合なのかもしれないな、と。

TOEIC の結果については、思い通りの結果ではなかったようで残念でしたね。でも、あれはあくまでもマークシートのテストであって、TOEIC の成績で英語力の全てがわかるわけではありません。ああいうテストであればこれくらいの点数が取れる、という一つの指標に過ぎないので、結果が思わしくなければあまり気にされずに(でも点数が上がれば、上がった!と素直に喜んで…笑)、ご自分の英語学習の適度なペースメーカー程度に思っておられたらいいかな、と思います。
Posted by Rach at 2009年10月06日 07:03
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