上司のジョアンナが面接試験でひどいことばかり言ったので、もうこんな職場やめる、と出て行こうとするレイチェル。
ジョアンナ: Wait-wait-wait-wait! You can put your sad little muffin back in its drawer. If you must know the truth, I didn't want to lose a perfectly good assistant. (待って待って待って待って! その哀れな小さなマフィンを引き出しに戻して。もしあなたが真実を知らなければいけないのだったら(言うわ)、私は完璧に素晴らしいアシスタントを失いたくなかったのよ。)
レイチェル: What? (何ですって?)
ジョアンナ: That's why I said all those things about your flirting and your drinking. (だから私はああいうことを言ったのよ、あなたが男といちゃつくとか、あなたの飲酒のこととか。)
レイチェル: My drinking? (私の飲酒?)
ジョアンナ: Oh, I must've said that after you left. (あぁ、それはあなたが面接室を出た後に言ったに違いないわね。)
レイチェル: Said what, exactly? (何て言ったんですか? 正確には。)
ジョアンナ: That you enjoyed the occasional drink...-ing binge. (あなたが時々楽しんでいた、って。飲酒…して大騒ぎすることを。)
レイチェル: Oh my God! Ohh, that is it! I'm leaving! You are just a horrible person! (なんてこと! あぁ、もうこれまでよ! 私は出て行きます! あなたはただただひどい人間だわ!)
ジョアンナ: Oh, no-no-no-no, wait-wait-wait-wait-wait-wait-wait-wait! If you’re gonna get all sensitive about it. I don't want to lose you. What if I, create a position for you? I'll make you assistant buyer in this department. (あぁ、だめだめだめだめ、待って待って待って待って! もしあなたがそのことですっかり神経過敏になるのだとしたら。私はあなたを失いたくない。もし私があなたのためにある職(のポジション)を作ったらどうなるかしら? 私はあなたをこの部署のアシスタントバイヤーにしてあげるわ。)
レイチェル: Say more things like that. (そういうこと、もっと言って。)
ジョアンナ: You can have your own office, and a raise, effective tomorrow. (あなたは自分自身のオフィスを持てるわ。それから昇給も。明日からね。)
レイチェル: I need an expense account. (交際費も必要です。)
ジョアンナ: Done! (わかった[了解]!)
レイチェル: And an assistant. (それにアシスタントも。)
ジョアンナ: Sophie, get in here! (Sophie peeks in around the corner) (ソフィー、こっちに入って来なさい! [ソフィーはコーナーから覗き込む])
レイチェルが荷物を持って出て行く!と言ったものの、机の中にはマフィンとペンしかなかったので、「そのマフィンをとにかく元の場所に戻して落ち着いて」みたいに言っているのがおかしいですね。
ジョアンナはレイチェルに他の部署に行って欲しくなかったので、面接妨害みたいなことをした、と正直に告白しています。
That's why I said all those things about... は「あなたを失いたくなかったから、…についてそういうことを話した」ということですが、その後に、your flirting and your drinking と続いています。
flirt は「恋愛をもて遊ぶ、異性といちゃつく」ということで、真剣な恋愛ではなく、お遊びで異性と寝たりするみたいな感じ。
これは面接でジョアンナが、「レイチェルは人付き合いは得意だけど、必要以上に親密になっちゃう傾向にあって」みたいな言い方をしていたことを指します。
ですがその後の drinking の話が初耳だったので、レイチェルは "My drinking?" 「私の飲酒(って何のこと? そんなの聞いてないけど)」と言っているのですね。
I must've said that after you left. は 「must+現在完了形」で「…したにちがいない」。
あなたが知らないってことは、drinking の件は、あなたが面接室を出た後に出た話題だったのね、みたいなことです。
レイチェルが部屋にいる時にもさんざんひどいことを言っていたけれど、面接終了後、面接官同士の話の中でも、またあることないこといろんな悪口を言っていた、ということがわかりますね。
drinking の話って、正確には実際にはどういう言葉で言ったんですか?とレイチェルは詰め寄ります。
That you enjoyed の that は、I said that の that ですね。「…ということ(を言った)」です。
enjoy the occiasional drink だと「時々飲酒を楽しむ、たしなむ」程度の意味ですが、drink ではなくて、drinking binge になっていますね。
binge は「度を過ごした楽しみ」のことで、drink の話だと「大酒を飲むこと、どんちゃん騒ぎをすること」という意味になります。
ただお酒を時々楽しむのではなくて、大酒を飲んで大騒ぎする、要は「彼女は酒乱だ」みたいなことを言ったようです。
自分の知らないところで、そんなことまで言われていたと知って、レイチェルはとうとう切れてしまいます。
そこでジョアンナはレイチェルを引き止めようといろんなオファーをしていますね。
あなたのために職のポストを作ってあげる、私の権限でこの部署のアシスタントバイヤーにしてあげる、という魅力的なオファーです。
思わずそれに飛びつきそうになるレイチェルですが、今はレイチェルの方が有利な立場に立っているのを利用して、「そういうオファーをもっと言って」「もう一声」みたいにさらに要求しているのが楽しい。
レイチェルもなかなかしたたかですね。
ジョアンナのような個別のオフィス、そして raise は「昇給」。
effective は「有効な」という意味でよく使われますが、今回は「(法律や条件などが)実施される、効力を持つ」という意味です。
ですから、effective tomorrow は「明日から有効で」ということですね。
明日から早速、自分のオフィスも持てるし、昇給もされる、という感覚です。
effective tomorrow は、TOEIC にも出てきそうなフレーズですね。
expense account は「必要経費、接待費、交際費」。給料以外に会社から支給される費用のことです。
どんどん要求が高くなるレイチェルは、昇進したらアシスタントが欲しい、とまで言います。
そこですかさずソフィーを呼ぶジョアンナがこれまたすごい。
少し前に役に立たないから出てって!と追い出したのに、レイチェルのアシスタントにするために呼び寄せる、というこの身勝手さ(笑)。
さっき泣きながら部屋を出て行ったソフィーでしたが、オフィスの端から中の様子を覗いていたのですね。
呼ばれてチラっと顔を出すソフィーがかわいそうというか何というか。
今まではレイチェルとソフィーの二人がジョアンナのアシスタントだったわけですが、今回レイチェルに昇進が約束されて、同僚であったソフィーがレイチェルの下に付く形になってしまう、ということです。
(Rach からのお願い)
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昇給はやはり raise が一般的でしょうね。