産婦人科。フィービーの子宮の様子をチェックしたお医者さんは、フランクとアリスの受精卵をフィービーに注入する準備は整っていると言います。
フランク: Well, okay, so what's now? Go get, go get the eggs. Put 'em in there. (そうだな、よし。それで今からどうするの? 卵を取りに行って、その中に入れてよ。)
産婦人科医(Dr. Zane): Okay, it'll take just a little while to prepare the embryos. (そうねぇ、胚(たち)を準備するのに、あともう少し時間がかかるわ。)
フィービー: Embryos? As in more than one? (胚たち? それって1つ以上ってこと?)
産婦人科医: Um-hmm, five, actually. (えぇ、5個よ、実際には。)
フィービー: Five? Okay, where am I giving birth in a hospital or a big box under the stairs? (5個? それじゃあ、私は病院で出産することになるのかしら、それとも階段の下の大きな箱で出産することになるのかしら?)
産婦人科医: We do five because that gives you a 25% chance that at least one will attach. (私たちは5個で行うわ。なぜなら、そうすることで、少なくとも1個が着床するチャンスが25%になるのよ。)
フィービー: That's it? 25 %? That means that's it's, like, 75% chance of no baby at all? ((たった)それだけ? 25%? それって、その、赤ちゃんが全くできないって可能性が75%あるってことなの?)
フランク: Hey, y'know I was thinking, what are the odds like if-if, if you stuff like 200 of them in there? (ねぇ、俺、考えたんだけどさ、もし、もし、そこに200個の胚を詰め込んだら、確率はどうなるの?)
アリス: Sweetie, now, she's a woman, not a gumball machine. (スウィーティ[ハニー]、ねぇ、フィービーは人間の女性なのよ。ガムボール・マシンじゃないわ。)
子宮の内膜が厚くなっているので、準備オッケーだとわかります。
早速、受精卵を注入しようと焦るフランクですが、医者は the embryos を準備するのに少し時間がかかると言っています。
as in は「…にあるような、例えば…のような」。
embryos と複数形の -s が付いているのを聞いて、フィービーは、「1個より多いって意味の複数形なの?」と尋ねているわけですね。
embryo は「胚、胎芽」で、受精卵が細胞分裂(卵割)して成長する初期のもの(受精・受胎後8週間以内のもの)を指します。
もっと大きく成長したものは、fetus 「胎児」と呼ばれますね。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
embryo: BIOLOGY an animal or human that has not yet been born, and has just begun to develop. In humans, an embryo becomes a FETUS after eight weeks of development.
つまり、「(生物学) まだ生まれていない動物または人間で、発育が始まったばかりのもの。人間では、8週間の発育の後、embryo は fetus になる」
胚と胎児の生物学的な違いについては、詳しくは以下のウィキペディアで。
Wikipedia 日本語版: 胚
Wikipedia 日本語版: 胎児
5個の胚(受精卵)を注入すると聞いたフィービーは、「私が出産するのは病院?それとも、階段の下の大きな箱?」と尋ねています。
階段の下の大きな箱で出産、というのは、犬や猫のイメージですね。
子供を一人病院で産むんだと思ってたけど、犬や猫が一度に5匹くらい赤ちゃんを産むみたいに、私もたくさん産まないといけないわけ?ということです。
医者は5個の胚を注入することで、attach、つまり「子宮に付着する」、妊娠で言うと「着床する」可能性が25%になるのよ、と説明しています。
5人の赤ちゃんを産むためではなく、5個注入することで、1人の赤ちゃんを産める確率が25%に上がるということですね。
それを聞いて、「5個入れてやっと25%? じゃあ、できない可能性も75%あるってこと?」とフィービーは驚きます。
5個入れて25%になるんだったら、思い切ってたくさん、そう、200個くらい詰め込んだら、もっと確率が跳ね上がるんじゃない?とフランクは言っています。
ここでの stuff は動詞で「・・・を詰め込む」。
フレンズ3-9その31 には、stuffing 「ターキーを焼くときに、中に詰める詰め物」という単語も出てきました。
アリスは、「フィービーはガムボール・マシンじゃないんだから」と言って、焦るフランクをたしなめています。
ガムボール・マシンというのは、日本でも見かけますが、カラフルな丸いガムがたくさん入ったガムの自動販売機のことですね。
Wikipedia 英語版: Gumball machine には写真も載っています。
受精卵を200個子宮に入れるというイメージが、透明なケースにたくさんの球形のガムが入っているイメージと重なるため、フィービーはガムの自販機じゃなくて、生身の人間なんだから、そんな無茶なことを簡単そうに言わないで、ということですね。
(Rach からのお詫びと訂正)
前回の記事、フレンズ4-12その1 で触れた「ヒヨコがオンドリになった」という話、これは「チャンドラーとジョーイがメスだと思っていたヒヨコは、実はオスだったというオチ」であることが、今回のエピソードの冒頭のセリフでわかる仕組みになっています。
前回の記事のその部分に、訂正と追記を入れましたので、合わせてお読みいただければ幸いです。
(Rach からのお願い)
このブログを応援して下さる方は、下のランキングサイトをクリックしていただけると嬉しいです。
人気ブログランキング
にほんブログ村 英語ブログ
皆様の応援クリックが、とても励みになり、ブログを続ける大きな原動力となっています。心より感謝いたします。
2009年11月19日
この記事へのコメント
コメントを書く