レイチェルは Personal Shopping(顧客販売)の部署に配置換えになります。
こんな仕事嫌だからやめる!とモニカの留守電に愚痴り、上司に辞めます!と言いかけていたレイチェルですが、現れたジョシュアというお客がとても魅力的な男性だったので、すっかりときめいています。
レイチェル: Hi, I'm Rachel Green. What can I do for you, Joshua? (はい、レイチェル・グリーンです。何をお探しですか? ジョシュア。)
ジョシュア: Well, I need a whole new wardrobe. My wife-- Well, my ex-wife-- (そうだな、着る服を一通り全部欲しいんだ。僕の妻が…その、僕の元妻が…)
レイチェル: Oh, I'm so sorry. (まぁ、残念ですわね。)
(He walks over to look and some clothes and Rachel quickly turns around and adjusts her bra, trying to show off her assets.)
ジョシュアは歩いていって、いくつかの服を見る、そしてレイチェルは急いで向きを変え、自分のブラを調節する、自分の資産を誇示しようとして。)
ジョシュア: Anyway, she burned all of my clothes. I got away with two things. This suit and what turned out to be a skirt. (とにかく、妻は僕の服を全部焼いてしまったんだ。僕は2つのものを持って逃げた。このスーツと、もう一つは後からそれがスカートだって判明したんだけどね。)
レイチェル: Well, at least that's a great suit. (まぁ、少なくともそれは素敵なスーツですわ。)
ジョシュア: Yeah, but it wasn't much fun dropping it off at the dry cleaners in the skirt. (Rachel laughs) So I need everything down to underwear. So if you're willing, I'm, I'm all yours. (そうだね。でもそのスカートをはいて、クリーニング店にそのスーツを持っていったことは、あまり楽しくなかったな。[レイチェルは笑う] それで僕は下着に至るまであらゆるものが欲しいんだ。だから君がそのつもりなら、僕はすっかり君にお任せするよ。)
レイチェル: Okay. (わかりました。)
What can I do for you? を直訳すると「あなたのために私は何ができますか?」ですから、「何をいたしましょうか? どういうご用件ですか? 何をお探しですか?」のような店の店員の決まり文句ですね。
ジョシュアは新しい wardrobe を一通り全部欲しいんだと言っています。
wardrobe は「ワードローブ、洋服だんす」のことですが、ここでは「自分の持ち衣装、持ち服」のような意味です。
ジョシュアは、my wife と言った後、my ex-wife と言い直していますね。
ex-wife はフレンズでよく登場するように「元妻」という意味なので、ex-wife という言葉で、彼はその人と離婚していることがわかります。
「まぁ、離婚なさったんですね。大変でしたね」のような感じで、I'm so sorry. と言うレイチェルですが、内心は嬉しそう(笑)。
自分が素敵!と思った男性が独身だと聞いてラッキー!と思っているわけです。
そのジョシュアが違う方向を見ている間に、レイチェルは鏡を見ながら、ブラウスの下のブラをキュッキュッと急いで調節しています。
少しでも胸が大きく見えるようにしてみた感じですが、それをト書きでは、trying to show off her assets と書いてあります。
show off は「見せびらかす、誇示する」。
asset は複数形の assets で「財産、資産」という意味になります。
また、可算名詞で「利点、強み、取りえ」という意味もあります。
ト書きは「財産」みたいなニュアンスでしょうね。
レイチェルにとって、豊かな胸は財産だという感覚でしょう。
ジョシュアは、元妻が自分の服を全部燃やしてしまって(夫婦喧嘩の結果でしょうが壮絶ですね)、2つのものを持って逃げたと説明します。
2つのうち、1つは今着ているこのスーツで、もう1つの方はと言うと、後からそれがスカートであることが判明した、というニュアンスで、turned out 「…であるとわかった」という言葉が使われています。
とりあえず目に付くものを掴んで慌てて妻のところから逃げたんだけど、1つは妻のスカートだったんだよねぇ…ということです。
スーツは悪くないんだけど、このスーツをクリーニングに出す時には、そのスカートをはくしかないんだよ。スカートをはいてスーツをクリーニング店に持っていったんだけど、あまり楽しくなかったな、と言っていますね。
だから、このスーツだけってわけにはいかないから、他の服ももっと欲しいんだ、ということです。
なかなかユーモアもある人のようですね。
down to... は「…に至るまで」。
持ち服全て燃やされたから、今日は下着に至るまであらゆるものを揃えたいんだ、と言っています。
I'm all yours. を直訳すると「僕はすっかり君のものだ」という感じでしょう。
君の言う通りにするよ、君にすっかりお任せするよ、というニュアンスですね。
自分がときめいている人に、I'm all yours. と言われて、嬉しいレイチェルです。
(Rach からのお願い)
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この記事の少し前の場面で質問があります。
Joey: Listen also we’re uh, we’re watching the game here Saturday night, if people want to come over.
Ross: Oh yeah!
Monica: Oh, I was thinking about having people over for the game.
Joey: Oh yeah, who’s playing?
Monica: The players.
Ross: Somebody seems to be missing being the hostess.
Monica: (laughs) Please, it’s a relief is what it is, is what it is.
このモニカの台詞が何言ってるのかさっぱりで・・
「reliefってこういうことって感じか、ってのが現状ね」みたいに思ったのですが、、日本語になってない(汗
時間が出来たらでいいのでコメント待ってます。
ご質問ありがとうございます。
男性陣と女性陣が部屋を入れ替えたために、モニカのアパート(小さい部屋)には誰も寄り付かなくなってしまったことを言っているやり取りですね。
ロスのセリフ、Somebody seems to be missing being the hostess. は「誰かさんはホステスでいる[ホステス]を務めることができなくて寂しく思っているみたいだね。」ということで、それに対するモニカの返事が今回の疑問点ですね。
ここでせっかくなので、hostess という言葉について説明させて下さい(記事中で説明するチャンスがなかったので)。
日本語でホステスというと、「バーのホステス」など、客商売のイメージですが、英語の hostess は「客をもてなす女主人」という意味ですね。男性のホストも、日本語では「ホストクラブ」のイメージがありますが、「客をもてなす主人」「(ワールドカップなどの大会・試合の)主催者・主催国」という意味があり、日本語でも最近は「テレビ番組のホスト役」という言い方もされるようになってきた気がします。
でもやはり、「ホステス」「ホスト」と聞くと、お酒を出すような夜の接客業を想像する人が多いように思うので、今回のエピソードに出てくる、"I'm the hostess." "I'm always the hostess." というセリフを「私はホステスよ。いつも私がホステスなのよ」と訳してしまうと、まだまだ違和感がありますね。DVDの日本語訳も「もてなし上手」「もてなすのは私」と訳されていましたが、そういう「もてなしの得意な人」であるというニュアンスを出さないといけない、ということですね。
さて、本題のセリフに戻ります。
ホステスができなくなって、友達をもてなすことができなくなって、寂しく思ってるみたいだね、と言われたモニカは、持ち前の負けず嫌いなところを見せます。
"Please, it's a relief is what it is, is what it is." の Please は「何バカなことを言ってるの? 冗談はやめてよ」という感じですね。
relief は「ホッとすること、安心、安堵」ですから、It's a relief. は「ホッとしている。安心している」という意味。
"その「ホッとすること」 is what it is." と言っているようです。
is what it is, is what it is. と2回同じ言葉が続いていますが、これは、反復してそれを強調しているのでしょう。
is what it is のニュアンスに近いものを辞書で発見しました。
研究社 新英和中辞典では、
what(関係代名詞)=(2) [関係詞節中 be の補語に用いて] (…ある)まさにその人[もの]
He's not what he was. 彼は昔の彼ではない。(用法:昔と比べて現在は「堕落した」「衰えた」など通例悪い意味に用いる)
You have made me what I am today. 私の今日あるのはあなたのおかげです。
そして、以下の成句も載っていました。
that's what it is=《口語》 [前の陳述を強調するのに用いて] まさにそのとおり
英辞郎にも、
That's what it is.=まさにそのとおり。
は載っていました。
つまり、That's what it is. という決まり文句があって、何かその前の発言を「まさにそのとおり。」と強調するニュアンスのようですね。
今回のモニカのセリフは、その that の部分が、it's a relief という文章になっていて、「「ホッとしている」というのが、まさにその通り、まさにその通りなのよ。」と言っているセリフだと私は思いました。
日本語っぽく言うと、「冗談じゃないわ。ホッとしてるのよ。ほんと、まさにそうなんだから。」みたいな感覚でしょうか。
ホッとしている状態はまさにこういうことを言う、という感じで、ホステスができなくて寂しいだなんてとんでもない、今の私は「ホッとしている」という表現が一番ぴったり来る状態なのよ、というニュアンスだろうと思います。
必要以上に「ほんとに、ほんとにホッとしてるんだから!」と力説することで、却って「ホステスができなくて寂しいことを隠そうと無理をしている感じ」が出るのでしょうね。
season3 episode23 The One With Ross's Thing
ピートがリング(笑)に50,000ドル支払っていることが分かったあと、レイチェルが1回目のデートでローマに行ってさらにリングも買ってるから、プロポーズしてくるはずだと言っている場面で
Monica: Well if-if that’s what it is, then it’s-it’s crazy.
と言ってますね。
これもRachさんの解説の中にあったthat’s what it isのようですね。勉強になりました。
こちらこそ、お返事ありがとうございます。
フレンズ3-23 にも、that's what it is が登場していたのですね。それには気付きませんでした。
「もしそれがまさにその通りなら(みんなの言う通り、ピートが結婚するつもりだとしたら)、そしたらそんなのクレイジーだわ」みたいなことなのでしょうね。
that's what it is のように、出てくる単語は中1レベルのものばかり、というようなフレーズが、意外とニュアンスを掴むのが難しかったりするんですよね。興味深い部分をご質問して下さってありがとうございました。