シーズン4 第14話
The One with Joey's Dirty Day (ジョーイとチャールトン・ヘストン)
原題は「ジョーイが汚い日の話」
レイチェルの職場、ブルーミングデールズにて。
上司のウォルサムさん(Mr. Waltham)がレイチェルに声をかけます。
ウォルサム: (entering) Rachel! Could I have a moment? ([入ってきて] レイチェル! ちょっといいかな?)
レイチェル: Yes. (はい。)
ウォルサム: I-I was wondering, my niece, you see, is in town from London. Well, Shropshire really, but you know. Well, she's about your age, I'd say. Anyway I have tickets for the opera, Die Fledermaus. And I was wondering if you'd like to keep her company this evening? (どうかなと思っていたんだが、私の姪が、ほら、ロンドンから、(今)、(NY)市内に来てるんだ。あの、本当は(ロンドンじゃなくて)シュロップシャーなんだけど、ほらその…ね? それで、その姪は君くらいの年だと思うんだな。とにかく私はオペラ「こうもり」のチケットを持ってるんだ。で、今夜、君が彼女と一緒に行ってくれるかな、と思っているんだが。)
レイチェル: Sure. You got it! Great! (もちろんです。了解しました。最高です!)
ウォルサム: Oh, good. (あぁ、良かった。)
is in town from London は、「ロンドンからやってきて、今、この市内にいる」という感覚でしょう。
「姪は今、市内にいるんだ、ロンドンからやって来てるんだけど」みたいな感じですね。
Shropshire はイギリスの地名で「シュロップシャー」。
Wikipedia 日本語版: シュロップシャー
例えば、Googleマップで、シュロップシャーを探してみると、ロンドンを含むイギリスの地名の載った地図上の位置が示されます。
それを見ると、ロンドンとはかなり距離が離れていることがわかります。
同じく Google マップの「ルート・乗換案内」で、ロンドンとシュロップシャーのルートを調べてみると、「車で行く」場合、182マイル、約3時間33分と出ました(笑)。
...from London. Well, Shropshire really, but you know. というのは、「ロンドンから(来てる)」と言った後、「本当はロンドンじゃなくて、シュロップシャーなんだけど、ほら」みたいな感じですね。
you know というのは、私の言いたいこと、わかってくれるよね、というようなニュアンスでしょう。
実はロンドンじゃないけど、まあ一応「ロンドンから」ってことにしておいてくれ。都会から来たっていう方が、彼女にしても嬉しいだろうし、誰が聞いても知ってる場所だし、ね、わかるだろ?的な感じですね。
それを聞いているレイチェルも、「ええ、そういうことで結構ですわ、何も問題ありません」のように、うなずいています。
この上司のウォルサムさん、前回の フレンズ4-13 にも出てきましたが、その時の英語の発音を聞いた時、「イギリス英語」だなぁ、と感じていました。
今回のこのセリフの「姪がイギリスから来る」という話から、このウォルサムさんもイギリス出身で、だからイギリス英語を話しているのだろう、という風に話が繋がった気がします。
She's about your age, I'd say. のように、最後に、I'd say がくっついていますね。
I'd say はつまり、I would say ということで、断定を避ける表現です。
She's about your age. と言い切ってしまっても別に問題はないのでしょうが、姪の年をはっきり知らない、あるいはレイチェルの年齢をはっきり知らないなどの理由で、同い年くらいと言い切ることもできにくい、そのため、多分私が思うに、そうだと思うんだけど、的に、ぼかやす表現を最後につけているのですね。
こういう年配の男性が、姪や部下の年齢をはっきり知らない、ということは結構あり得る話だと思うので、そういう「はっきりした年齢は失念したけど、多分、同い年くらい」みたいなニュアンスで、I'd say をつけてみた感覚でしょう。
Die Fledermaus はDVDの日本語でも訳出されていた通り、「こうもり」という名前のオペラです。
Wikipedia 日本語版: こうもり (オペレッタ)
Fledermaus はドイツ語でやはり「こうもり」という意味のようですね。英語で言うところの、bat です。
ウォルサムさんは上司ですが、頭ごなしに言うことはなく、And I was wondering if you'd like to... と非常に丁寧なお願いをしていますね。
仕事とは関係のない話で、プライベートな時間を自分の姪のために使ってもらう話なので、彼なりにとても気を使いながら頼んでいる、ということがわかります。
keep her company は「彼女に付き合う、彼女と一緒に行く、彼女の相手をする」。
この company は「付き合い、同伴」という意味の名詞(不可算名詞)です。
her は所有格ではなく、目的格です。
ですから、「私にちょっと付き合って」なら、Keep me company for a while. になります。
上司からの頼みですし、相手は丁寧に依頼して来ているので、ここは評価を上げるチャンス!とばかりに、レイチェルはそれを喜んで引き受けていますね。
(Rach からのお願い)
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レイチェルの上司はあんまり出番がないので、(笑) アクセントまで
気を配ってませんでした。汗
実際生のイギリスなまりの人は会った事ないですね。
ドラマの世界でしか見たことないですが、発音がかっこいい気します。
会話する時たまにcanだけイギリスなまりにしたりする事あります。w
私は逆に「イギリス英語」が苦手なんですよね。発音はかっこいいと思うのですが、私にとってはアメリカ英語の方が聞き取りやすいです。
私の場合は、アメリカのドラマばかり見ているので、アメリカ英語に耳が慣れてしまっているのでしょう。ですから、イギリス式のアクセントが出てくると「おやっ?」と感じてしまうようです。
TOEIC のリスニングに、イギリス英語やオーストラリア英語も含まれるようになってからは、耳がそれに慣れてくれるように、公式問題集のアメリカ以外のものばかりを集中して聞いていました。でもやっぱり、今でもアメリカ式発音の方が耳になじみがあり、耳にすんなり入って来ますね。
まだまだリスニングレベル低いのですが、(汗) フレンズ見てる
と絶対アメリカ英語ばかりですしね。w
でもイギリス英語もある意味フレンズのおかげで新TOEICに
変わったときも大きな点数差はなかったです。
ある意味、フレンズというよりエミリーのおかげ?w
もっとも彼女はあの6人程長くはでてなかったですが。
でも、Rachさん公式問題集を集中して聞いてたなんて
すごいです。 それは満点とれても納得してしまいます。
僕は根性なしなので、公式問題集は眠くなってしまいそうで。汗
普段からフレンズ勉強はしてますが、テストにおいてはやっぱり
やるべき事はやらなくてはとは思うんですけどね。汗
またこりずに1月申しこんでるのでがんばります。
もはや高い趣味レベルです。w
そういえば最近TOEICの受験料がすこ〜〜〜しだけ安くなりましたよ。
なんでか知りませんが、いっぱい受ける自分にとっては嬉しいこと
です。
エミリーのイギリス英語は、TOEIC に出てくるイギリス英語よりもさらにアクセントが強い感じですよね。
あのアクセントに慣れておけば、TOEIC の時も慌てずに済みそう・・・という感じがします。
やっぱり、TOEIC のリスニングで高得点を狙うなら、公式問題集の「音」に慣れておいた方がいいでしょうね。ナレーターの声質が同じ感じだからか、本番でも違和感を感じずに試験に臨めるように思います。
受験料が下がることはありがたいですね。TOEIC を良いペースメーカーにして頑張って下さい。
英辞郎に「keep one's company (人)の話し相手になる、(人)に同行する」とあったのでher所有格だと思っていましたが、やはり目的格なのでしょうか?
ほんとですね、英辞郎にはそう書いてありますね。
今回のセリフは、keep her company なので、私も最初、所有格だと思ったんですよ。
ですが、研究社 新英和中辞典に、
keep a person company
人に同行する、人のお供[相手]をする
Keep me company for a while. ちょっと付き合ってくれ。
と出ていたので、目的格だと気付いたということです。例文も、keep my company ではなく、keep me company になっていますし。
研究社に載っている用例では、
in a person's company 人と一緒に(いるとき)
give a person one's company 人とつき合いをする
という表現もあるようです。こちらは所有格がついていますよね。
company は「同席、同伴」という意味なので、所有格がついている場合は、「所有格の人に同席する」という感覚なのでしょう。
in a person's company だと、「その人と同席」する中に主語がいる、ということになって、「その人と一緒にいる」というニュアンスになり、give a person one's company だと「ある人に自分の同席(という状況)を与える」ということから、その人と自分が付き合いをする、ということになるのでしょうか。
keep someone company という目的格の場合は、someone を company (主語である自分に同席する状態)に保つ、キープする、というニュアンスでしょうかねぇ?
SVOCで、目的語(someone)を補語(company)の状態に保つ、という感覚でしょうか。
keep someone's company という所有格だとすると、「主語が誰かの同席という状態をキープする」という解釈になり、それはそれでニュアンスが理解できなくもないわけですが(笑)。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) の例文は、keep her company となっているので、それだけでは所有格か目的格かがわかりません。
Macmillan Dictionary には、以下の説明がありました。
keep someone company
: to spend time with someone so that they will not feel lonely
例) Would you like me to stay and keep you company?
マクミランの説明を見ても、やはり目的格みたいです。
ということで、やはり目的格と書いてあるものが多いですし、英英辞典にもそう書いてあるので、「目的格」だと判断した方が良さそうですね。