あけましておめでとうございます。
ブログを続け、今年もまたこうして皆様にご挨拶できることはとても幸せです。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
チャールトン・ヘストンの映画の撮影の日、寝過ごしてしまったジョーイは、釣り旅行の後、悪臭を放っていたにもかかわらず、シャワーも浴びずに撮影所に来てしまいます。
チャールトン・ヘストンの控え室にはシャワーがついていると聞いたジョーイは、ヘストンのいない間にこっそりシャワーを浴びていたのですが、ヘストン本人に見つかってしまいます。
チャールトン・ヘストン: Who in the hell are you? (一体お前は誰なんだ?)
ジョーイ: I guess you wouldn't believe me if I said I was Kirk Douglas, huh? (もし、僕はカーク・ダグラスだと言っても、信じてもらえませんよね。)
チャールトン・ヘストン: Put some pants on, kid, so I can kick your butt. (パンツをはけ、坊や。そしたらお前の尻を蹴ることができるからな。)
ジョーイ: No-no-no, no, no, wait. You don't understand. See, I'm an actor. Joey Tribbiani. I'm doing a scene with you today, and well, I stink! (いえいえいえいえいえ、待って。あなたはおわかりになってないんです[誤解してるんです]。あの、僕は俳優です。ジョーイ・トリビアーニです。僕は今日、あなたと一緒のシーンを演じているんです。そして、その、僕は stink なんです[くさいんです]!)
チャールトン・ヘストン: (shocked) You're in this picture? ([ショックを受けて] お前はこの映画に出てるのか?)
ジョーイ: Yeah-yeah. I'm one of the cops that won't work with you 'cause you're a loose cannon. Anyway, look, I'm really sorry, but I just... stink! (そう、そうなんです。あなたが手に負えない人だからという理由であなたと働きたくない警官の一人ですよ。とにかく、聞いて下さい、本当にすみません。でも、僕はただ・・・くさいんです!)
チャールトン・ヘストン(Charlton Heston)は、「ベン・ハー」(原題: Ben-Hur)、「十戒」(原題:Ten Commandments)などで有名なアメリカの俳優ですね。
2008年4月に亡くなられています。
Wikipedia 日本語版: チャールトン・ヘストン
誰だ?と聞かれて、ジョーイはカーク・ダグラスの名前を出しています。
Wikipedia 日本語版: カーク・ダグラス
俳優マイケル・ダグラスのお父さんでもありますね。
カーク・ダグラスは1960年の「スパルタカス」(原題:Spartacus)という映画に主演しています。
Wikipedia 日本語版: Category:古代ローマを題材とした作品 にあるように、「ベン・ハー」「スパルタカス」は共に、古代ローマを題材にした映画です。
ベン・ハーは1959年公開、スパルタカスは1960年公開で、公開された時期も近いですね。
そういう背景を考えると、二人はライバルのように言われていたのかな? だからここでジョーイはダグラスの名前を出したのかな?と思いました。
Put some pants on, kid, so I can kick your butt. というのは、尻を蹴ってやりたいところだけど、裸の尻を蹴りたくないから、まずパンツをはけ、それから蹴ってやる、という感じですね。
ジョーイは、自分は映画で共演する俳優だと言い、自分の役柄を説明しています。
loose cannon について。
cannon は「大砲、機関砲」ですね。カイやハヤトが乗っているガンキャノンのキャノンです(笑)。
loose は「解き放された、解放された」。
loose cannon は、英辞郎では、
loose cannon=(手に負えない)危険な人[物]、ほら吹き
例) That guy is a real loose cannon. He is constantly making trouble for everyone. 「あの男性は本当に手に負えない。いつも誰かともめ事を起こしている。」
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
loose cannon : someone who cannot be trusted because they say or do things you do not want them to
つまり、「してもらいたくないようなことを言ったりしたりするために、信用されない人」。
人が嫌がるようなことをしたり言ったりするのでみんなに迷惑がられる、という感覚ですね。
loose cannon であるあなたと一緒に働きたくない警官、ということですから、ヘストンも警官役で、同僚に迷惑をかけるようなタイプの警官だということでしょう。
上に紹介したウィキペディアにも載っていますが、ヘストンは、「全米ライフル協会会長」を務めていたことでも有名です。
マイケル・ムーア監督の「ボウリング・フォー・コロンバイン」では、ライフル協会会長であることで、インタビューを受けるシーンもありました。
ヘストンの趣味は狩猟ですし、彼とライフルは、イメーとして強く結びついていますね。
「手に負えない人」を意味する言葉はいろいろあると思いますが、ここで、loose cannon というフレーズが使われたのは、ライフル、銃、キャノンのイメージが繋がるからかな、と思いました。
なお、ジョーイが言った stink という言葉については、次回、詳しく説明します。
(Rach からのお願い)
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海外経験なしで、満点ってすごいですね。
私も一度満点を取りましたが
もう一度挑戦しようと思っています。
フレンズ、好きでよくオーストラリア時代に見ていました。
当時の英語の勉強に最適でした。
こうして文章にして書いてあると分かりやすいですね。
また遊びに来ますので、宜しくお願いします。
初めまして。ご訪問&コメント、ありがとうございます。
「フレンズ」がお好きだとのお話、こういうブログを書いている人間としてとても嬉しいです。
こちらこそ、これからも宜しくお願いします。
書き込み久しぶりです。
単語、フレーズに苦戦しながらも何とか頑張っています。今回このちょっと前のチャンドラーのセリフについて教えてください。
You'd be all hairy and wouldn't live as long.
このas longの使い方が判りません。
辞書や文法書も調べてみましたが見つけることが出来ませんでした。as long 以下が何か省略されているのか、それともこれだけでそれ程長く生きられない、という意味になるのでしょうか?よろしくお願いします。
コメントありがとうございます。
ご質問のセリフについて。
これは、キャシーと別れて落ち込んでいるチャンドラーを励ますために、女性陣が「ストリップに行くのに付き合うわ」と言っている部分ですね。
「私たちを男だと思って。男にして」みたいに言ったことに対してのセリフが、
チャンドラー: You don't want to be guys. You'd be all hairy and wouldn't live as long.
でしたね。
この部分、DVDの日本語訳では、
(字幕)男になれば 毛深くて短命だぞ/(音声)男になったら、毛深くなるし、寿命も短くなるぞ。
となっていました。
まさに英語も直訳すると、「君たちは男になんかなりたくないだろ。(もし男になったら)君らは全身毛深くなって、同じだけ長く生きない(生きられない)ことになるだろう」ということになるでしょうか。
この (not) as long は、女性と比較して同じくらい長く(は生きられない)ということになるでしょうね。
You wouldn't の would に、「もし女性の君らが男性になったら」という仮定の意味が含まれているので、「もし男性になったら、女性である時と比べて、同じようには長く生きられないだろう」→「男性になったら、(今より)寿命が短くなるぞ」ということになるのですね。
as long 以下の説明が省略されていると考えるべきだと思いますが、ただ、これを完全な文章にしようとすると、
(If you were/became guys,) you wouldn't live as long as you live (as women). みたいになる、、、のかなぁと思ったりしますが、我ながらちょっとしっくり来ない文章ですね^^
「彼らほど長生きできない」のような、他人との比較なら、as long as they live みたいに表現できますが、今回のセリフの場合は、「今の女性としての君たちと、それが男性になった時の君たち」との比較になるので、as long as 以下をどう表現するかが、ちょっと難しくなる、と言いますか。
研究社 新英和中辞典の as の項目を見てみると、as... as 「同様に・同じくらい」の例文として以下のものが出ています。
He has as many books. 彼は(私の持っているのと)同数だけの本を持っている (注:books の次に as I have が略されている)
I can do it as well. 私にもそれくらいはできる (注:後に as you, as she などが略されている)
話の流れから、「(何かとの比較で)同じくらい〜である(or 同じようには〜ではない)」という比較対象が明白な場合には、as... だけで止めて、比較の対象となる、as SV などが省略されることがある、ということになりますね。
今回の場合も、「君たちは今、女性だけど、それがもし男性になったら、同じようには、live long (長生き)できないよ」ということなので、wouldn't live as long 「同じように長くは生きられない」と表現するだけで、「女性である時と同じようには」という比較対象は言わずともわかる、だから、省略されている、ということになるのかな、と思いました。
苦戦しながらも何とか頑張っている、とのこと、どうかこれからもマイペースで無理をせず続けて行って下さいね(^^)
お返事ありがとうございました。
>話の流れから、「(何かとの比較で)
>同じくらい〜である(or 同じように
>は〜ではない)」という比較対象が
>明白な場合には、as... だけで
>止めて、比較の対象となる、
>as SV などが省略されることがある
この説明とっても納得でした。やはりそういうことなんですね、どこを調べてもこういう説明を見つけられず(探し方下手なのかな?)as long で終わる例文も見つからず、不自然な文でどうなんだろう・・・って思ってしまったんです。日本語でもそれ以上繰り返さなくても判るときって省略あり、ですよね。そういう感覚がまだまだ英語ではつかめません・・・
苦戦はしているものの、最近は今の私のレベルで判るものを取り入れようと思うことにしています。きっとこの先にまた観返したときに判る表現が増えていると思うから。何度でも楽しめるフレンズ、使い倒そうと思ってます。
これからもよろしくお願いします。
でも、でもRachさんのブログのお蔭でとっても助けられているのはホントにホントです♪ Rachさんがいなかったらフレンズ学習法は出来なかったと思います。前よりもブログ濃縮されていますが、これからも調べてもスッキリしないところは質問させてくださいね、よろしくお願いします。
ご丁寧なお返事ありがとうございます。
as long で終わる他の例を見つけるのは、難しいですよね。私もそんな感じのセリフが他にもないか捜してみたのですが、私が見た限りでは、やはり、as long as となっているものばかりでした。
セリフのような口語は、本当に省略が多いですが、「わかりきっているので省略可能」という感覚がつかめるようになるには、やはりそういう生きた英語にたくさん出会うしかない、ということなのでしょうね。
「何度でも楽しめるフレンズ」というのは、本当にその通りですよね。私も最初に見た時と、こうしてブログで解説記事を書くために見直す時で、全然違った点に注目することがあります。
「この先にまた観返したときに判る表現が増えている」というのは必ずあるはずですから、それを楽しみに^^ どうかマイペースで楽しく(←ここがポイント♪)続けて下さいね。
Rachさんのお蔭♪みたいに言っていただけると、私は調子乗りですから^^ ますます張り切ってしまいます。シーズン3の途中から、ブログ解説をスピードアップしたために、ブログの記事では全てのセリフをカバーできていないのですが、抜けている部分については、わからない箇所があれば、じゃんじゃんご質問下さい。そうやって、ブログで解説できていないところを埋められるのは、本当に嬉しいことなので(^^)
こちらこそ、これからもよろしくお願いします。