シーズン4 第15話
The One with All the Rugby (チャンドラー、イエメンに行く!!)
原題は「ラグビーばかりの話」
ネイルサロンにいるレイチェルとチャンドラー。チャンドラーはレイチェルに連れて来られたようです。
チャンドラー: Y'know, I can't believe I'm getting my nails done! And you said it was gonna be fun. (pause) Which it kinda is. Also, you said there would be other guys here. There are no other guys here. (ほら、俺がネイルを(きれいに)してもらってるなんて信じられないよ。それに君は楽しくなるって言ったのに。[沈黙] [きれいになった爪をじーっと見て] まあちょっと楽しいけどね。それに、ここには他の男性もいるだろう、って言ってたのに。ここには俺の他には男がいないじゃないか。)
レイチェル: Chandler, there's a guy right over there. (Points to the counter) (チャンドラー、ちょうどあそこに男性が一人いるわよ。[カウンターを指差す])
チャンドラー: That's a mailman! That's our mailman! (Waves to the mailman) (Sarcastic) Hi. How are ya? (あれは郵便屋さんだろ! あれは俺たちの郵便屋さんだ! [郵便配達人に手を振る] [皮肉っぽく] はーい、元気?)
チャンドラーは、ネイルをこんな風にきれいにしてもらってるなんて信じられないよ、と言っています。
fun(楽しいこと)になるって言ったのに、と不満を述べているようですが、自分の指をまじまじ見た後で、Which it kinda is. つまり、It kinda is fun. 「ちょっと楽しいね」と言っているのがチャンドラーらしいです。
何だ、文句を言いながら結構楽しんでるんじゃん!という感じですね。
その後で、「他の男性も来てるって言うから来てみたのに、男性は俺しかいないじゃないか」とも言っています。
するとレイチェルは、あそこに男性がいるわ、と言って、カウンターにいる人を指差します。
その男性は mailman 「郵便配達人」。つまりお客さんではなくて、その店に郵便を届けに来ているだけの人(笑)。
「男ってったって、あれは手紙を届けに来ただけの郵便屋さん(a mailman)じゃないか」と言っているのですが、その後、our mailman と言い直しているのが面白いですね。
ある一人の郵便屋さん、たくさんいる郵便配達人の一人(a mailman)と思っていたら、それは、自分たちにいつも郵便を届けてくれる顔見知りの郵便屋さん(our mailman)だとわかった、ということです。
知り合いなので、チャンドラーは彼と挨拶を交わしているのですが、ネイルサロンにいるのを見られたのが恥ずかしいので、へにゃへにゃ声の挨拶になっています。
That's a mailman! That's our mailman! という、一見同じセリフの繰り返しに見えるような文章ですが、実は a と our を変えることで、大きな意味の変化が生まれるのですね。
「男性もいるわ、ってあれは客じゃなくて郵便屋さんだろ」と言った後、「おまけにあれはただの郵便屋さんじゃなくて、俺がよく知ってるなじみの郵便屋さんじゃないか!」と言うことで、「他にも男がいるっていうからついてきたのに、客の男は俺しかいないし、おまけに顔見知りに俺がネイルをしてもらってるところを見られちゃったじゃないかー!」ということですね。
英語の音声だけでこれを見ていて、a mailman が our mailman に変わることでオチになっていることに気付ければ、「いい感じ」だと思います。
(Rach からのお願い)
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このシーンも覚えてます。というよりフレンズはだいたい頭の
中にシーンも聞いただけで思い出してしまいますね。w
チャンドラーとかみたいに友人の女性にこういう所にちゃんと
付き合ってついてきてくれるのなんかは日本とかじゃありえない
だけに見ててなんかよかったです。
このthat's a mailman. からすぐにトーンを高くして、
that's our mailman!と言う所は文章の感じが似てておもしろかった
です。そこ等へんも台本として考えられてたのかもしれないですけど。
今だにチャンドラーがあのドラマの世界であまりもてないという
設定にされてるのが信じられないです。汗
あれだけおもしろくて明るい人なら女性からもててもおかしくないよう
におもえますが。汗
以前フィービーの元彼の心理学に詳しい人?が彼をつらい過去が
あったから自分でおもしろい事を言って逃げてる?みたいな感じな
事を言ってた気するのですが、実際どうなんでしょう?
つらい過去があったのにあそこまで明るくおもしろく生きられる
のかな? 逆に暗くひねくれた性格になりそう。
でもドラマみてるとわりといろんな女性と付き合ってますよね。w
しかもそれなりに綺麗な人だったりする。
ジョーイとかがもてすぎる分もてないように見えるのかな。w
何気に6人ともそれぞれみんな魅力的な所あって好きですけどね。
ロスもお堅いイメージがあるけど、ちゃんとジョーイ、チャンドラー
の中にいてバランスがとれてるのかも。一人欠けるとやっぱおかしな
感じするし。
海外ドラマのERとか見てないですが、まだ続いてるようですし、
ほんとにフレンズ終了したの残念です。汗
英語学習だけでなく、世の中に希望や喜びみたいなのを与えてくれる
ドラマだと思いますね。
自身、家庭教師が生業です。興味深く拝見しました。
細部まで拘ってらっしゃるブログだな、という
第一印象です。人に伝えること、伝わること、
とは?といったことを考えながら拝見していました。
また来ます。有難うございます。
フレンズではチャンドラーはモテない設定になっていますが、確かに考えると不思議ですよね。モテる条件の、smart & funny 「賢くて面白い」というのを兼ね備えているのに…。
私はそれぞれみんな好きですが、男性陣ではチャンドラーが一番好きです。一緒にいたら絶対楽しいですよね。(疲れるかもしれませんが…)
チャンドラーはユーモアをディフェンスメカニズムとして使っている、という指摘は、1-13 にありましたね。指摘されて怒っていたのは、ある意味、図星だったからでもあるのでしょうか。
フレンズは楽しいドラマですよね。ER も長いですが、ER は途中でレギュラー陣の入れ替わりなどもありましたが、フレンズは結局、ファイナルまで6人のレギュラーが変わらないままでした。
そういう部分もフレンズの魅力なのでしょう。ああいう友達と日々を過ごせたら楽しいだろうな、と思わせてくれる、いいドラマですよね。
家庭教師さんへ
はじめまして。ご訪問&コメント、ありがとうございます。
家庭教師をされているとのこと、多くの方に学習の楽しさを伝えていただけたら、と思います。
頑張って下さい。
チャンドラーのセリフ
"Which it kinda is. つまり、It kinda is fun."の部分なんですが、このwhich it kinda is.の文の構造が判りません・・・なので何故それがIt kinda is funになるのかが判らない・・・
もう少し詳しく教えて頂けますか?
よろしくお願いします。
ご質問ありがとうございます。
上の記事の説明では、さらっと流してしまっていますね。もう少し詳しく以下で説明させていただきますね。
Which it kinda is. が、It kinda is fun. であることについて。
まず、最初に訂正なのですが、今、改めて考えてみると、which を使わずに書き直した場合、It kinda is fun. という語順よりは、It is kinda fun. (It is kind of fun.)の語順の方が自然かなと思いました。
Which をこのように使うと、Which it is kinda. のように kinda が語尾に来ると変なので、Which it kinda is. になっている、ということのようです。
チャンドラーのセリフは、"And you said it was gonna be fun. (pause) Which it kinda is." となっていて、which というのは関係代名詞で、それより前の部分を指しています。
このような which は前の文章全体を指すことも多いですが、今回の場合は、「君が楽しくなるって言ったこと」という文章を指すというよりは、fun 「楽しみ」を指していると考えた方が妥当かなと思います。
Which it kinda is. の kinda は、kind of で、「ちょっと、まあまあ、〜みたいな」のように、断定を避けてぼかす感じのニュアンスですね。
文章の断定を避けるために使っている言葉に過ぎないので、大意が変わらないということでそれを省くと、Which it is. になります。
これは、SVC を、CSV のような語順にした形ですね。
前の文章の言葉(今回は fun)を 関係代名詞 which で表現しているので、まずは最初に which が来て、その後、it is が続くという形になります。
数研出版 基礎と完成 新英文法 (安藤貞雄 著)の p.335 「非制限用法の which」にも、このタイプの例文が出ていました。
He thought me a coward, which I was not.
彼は私のことを腰抜けだと思ったが、私はそうではなかった。
これも、which = a coward になりますね。
He thought me a coward, and I was not a coward. のように単語を重複して使う代わりに、関係代名詞で先に which と言っておいて、後ろに SV を持ってくる、という感覚になります。
He thought me a coward, which I was not. と同じような感覚で、今回のセリフを解釈すると、
you said it was gonna be fun, which it kinda is. は、「君は fun (楽しいもの)になると言ったけど…(実際)それはちょっと楽しいね」みたいな意味になるでしょう。
「fun になると言ったけど、実際には全然 fun じゃなかった」というのが通常よくあるセリフの流れで、その場合なら、you said it was gonna be fun, which it is not (at all). みたいになるのでしょうが、そういうありきたりのセリフではなくて、「面白くなるって言ったくせに…って、まぁ、実際ちょっぴり楽しいんだけどね」という、「文句を言いながら結構楽しんでるんじゃん!」とツッコミたくなるところがポイントということになるわけですね。
Whichが大文字で始まっていたので、全然気づきませんでした・・・関係代名詞の非制限用法でコンマで繋ぐのは知っていたけれど、こんな風に完全に分断してしまう方法も有りなんですか?(他にこういう使い方見たことがない気が・・・)
フレンズを見ていて主語の省略とかには
だいぶ慣れてきたけれど、まだまだ新手が来そう・・・英語、深いです・・・
お返事ありがとうございます。
文法書にあるような、", which" (カンマ+which)だったら、もう少しわかりやすかったかもしれませんね。
今回のように、先に前の文章があって、それの一部(単語)を受ける形で、Which SV. (補語+主語+動詞)というパターンになるものは、ちょっと珍しいかもしれません。
「カンマ+which」でも、「ピリオド(で文が切れる)+(大文字の)Which」でも、音としては違いがありませんよね。which の前に「間(ま)」がある感じだと、今回のように、文章としていったんピリオドで切れた形の、Which で文章が始まる表記になっている、ということになります。
前に文章があって、その文章全体を受ける感じで、Which is... 「前の文、または前の文章内の単語は…である」と続くパターンはこれまでにも何度か出てきたことがありました。
今回のエピソード 4-15 より前のものだと、以下の例がわかりやすいかなと思います。
フレンズ2-21その2
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470571.html
フィービー: Like when I was walking over here and I passed a buffet. Which is my father's last name. (例えば、ここに歩いてくる時に、ビュッフェの前を通り過ぎたわ。ブッフェはパパのラストネーム(苗字)でしょ。)
「私のパパのラストネームである」と言っていることからもわかるように、which = buffet ということですね。これが「前の文章の、ある単語」を受けている関係代名詞の which で、ここでも、カンマではなく、ピリオドでいったん文章が切れていて、Which is 「そのブッフェというのは、私のパパの苗字よ」と続けていることになります。
この Which is のように、which が主格の場合はまだわかりやすいのですが、今回のように補語になるパターンは珍しい、だから余計にわかりにくかった、ということだろうと思います。
研究社 新英和中辞典には、以下の説明が載っていました。
which (関係代名詞)
[非制限的用法で; 通例前にコンマが置かれる]
(2) [先行する句・節・文またはその内容を受けて]
用法:形式ばった用法; 時に独立して Which… と書かれることもある
例文1) He said he saw me there, which was a lie. 彼はそこで私を見たと言うが、それはうそだった。
例文2) He looked like a soldier, which indeed he was. 彼は軍人のように見えたが、事実そのとおりだった。
例文1が、SVCの主語が which になっているパターンで、例文2が、SVCの補語(C)が which になっている(そのため、CSVという配置になっている)パターンになります。
用法の説明に「時に独立して Which… と書かれることもある」と説明されているように、今回のセリフと同じパターンの例文2は、He looked like a soldier. Which indeed he was. と大文字表記することも可能だ、ということになるわけですね。
日本語の場合も、「書き言葉」の場合には、句読点の区別は結構厳密になってきますが、「話し言葉を文字化する」場合には、文の切れ目に、「、」を使うか「。」を使うか、というのは、個人の好みみたいな部分もありますね。
海外ドラマのセリフで英語を学ぶ場合にも、字幕やスクリプトはあくまで「セリフという音を文字化している」ものであると常に意識して、音として聞いたイメージから、その意味を考えるようにする、ということも大事になってくるように思います。
初見であらゆることに気づくことは難しいですし、私自身も最初に見た時にはいろんなことを見逃していました。こうしてブログの解説として書く際に改めて気づいたことも多いですしね。どうか気を楽にして(笑)楽しく続けて行っていただけることを祈っています(^^)
ホント、例に挙げて頂いたフィビーのセリフの時も一度文が切れていたにも関わらず全然引っかかっていませんでした・・・やはり主語か補語の違いでしょうか?こういう場合セリフの英文だけで追うのではなくて、音で何度も聴いてみる、っていうのもありなんですね。勉強になりました。フレンズは難しい部分もたくさんあるけどとにかく話が面白いし魅力的なので楽しんで続けていきます。Rachさんも居て下さるし♪
これからもよろしくお願いします。
こちらこそご丁寧なお返事ありがとうございます。
過去に同じような表現が出てきていても、その時はスルーしてしまっていた、ということはよくありますよね。そこに引っかかった時こそが、調べ時、覚え時なんだ、と思って、これからもじゃんじゃんご質問していただければと思います。私はいつでもここに居りますので♪
こちらこそこれからもよろしくお願いします!(^^)
ご無沙汰しております。
シットコムで笑え、2周目に入っていますね。
Rachさんのフレンズ好きさぶりがいいです。
また新刊の方も出版おめでとうございます。
是非、また東京の方でも、フレンズ講座開いて下さい!
さて、質問になりますが、
ジョーイのギャグが今一つ分かりません。
DVDの時間で言うと47:25くらいですが、
英語字幕
チャンドラー:I'll end it with her before it starts.
my ass is, like, frozen.
ジョーイ:Try sticking it in the freezer for 20minutes.
I'm telling you.
日本語字幕
チャンドラー:始まる前に終わらせる。俺は冷たい男さ。
ジョーイ:冷凍庫の方に入ってみろ。凍るぜ。
日本語音声
チャンドラー:付き合う前に終わらせてみせるさ。オレの決意は氷のようだ。
チャンドラー:もう一回エッチしてみたら。氷も溶けるさ。
最初のチャンドラーのitは自分とジャニスとの関係のことで、ジョーイのit は ass だと思うんですが・・・
ジョーイのよくやる、何にも意味のない、言葉通りのギャグとして理解すればいいのでしょうかね?
日本語音声の訳はちょっとしゃれていると思いましたが、かなり意訳だなっておもいます。
assをどうとるか(!)っていうことだと思うのですが・・・
単にお尻の穴っていう意味で、それを冷凍庫に入れておけってジョーイが言っているのかなっていう気もするのですが・・・
チャンドラーはこのassがfrorenしているのは、彼女とはエッチはしないぞっていう意味で言っているんだと思いますが・・・
言葉の意味を、それを比喩として言っているのに、ジョーイはそれを言葉通りで理解するっていういつものボケ(フィービーもよくやる)なのかなっても思いますが・・・
それでも、あんまり面白くないかなと・・・
Rachさんはどう解釈するでしょうか?
これからも毎日コツコツ、このシットコムで笑えでフレンズを勉強して、最後まで追いつきたいと思います。
よろしくお願いします。
コメントありがとうございます。
お陰様でフレンズ2周目に入らせていただくことができて、とても嬉しく思っています。
「フレンズ好きさぶり」と表現していただけたことも嬉しいです♪
そして出版についての温かいお祝いのお言葉もありがとうございます。
東京でのセミナーの予定は今のところないのですが、また開催できるといいなぁと思っています(^^)
それではいただいたご質問につきまして。
My ass is, like, frozen. の frozen については、文字通りの「凍った」以外だと「(凍ったように)動かない、動けない」という意味がまずは考えられますね。
LAAD では、
be frozen with fear/terror/fright
: to be so afraid, shocked etc. that you cannot move
つまり「恐怖で凍っている」という表現は「非常に恐れている、またはショックを受けているので動くことができない」。
Macmillan Dictionary では、
frozen : unable to move because of fear or surprise
つまり「動くことができない、恐怖または驚きのために」。
Freeze! が「動くな!」という意味であることからも「凍って動かない・動けない」というニュアンスはイメージしやすいと思います。
be frozen with fear はまさに日本語の「恐怖で凍りつく」のようなニュアンスですね。
今回のフレンズでのやりとりは、「別れるとか言って、別れられた試しがないくせに」と言われたことにチャンドラーが反論し、今回はこんな風にするから絶対に失敗しないと力説している流れになっています。
「まだ付き合ってないから、関係を始める前に終わらせる」と言った後なので、frozen を「動かない、動けない」的な意味と捉えると、「俺の決心は堅い。何があってもてこでも動かない」的な「堅い意志」の表明と解釈するという案がまずはあるのかなと思います。
ただ、そのような意味と捉えて、このシーンを見直してみると、そのセリフを言っている時のチャンドラーの表情や様子が「堅い意志の表明」のようには見えない気がしてきたんですよね、、、。
チャンドラーのセリフでは、ネットスクリプトに細かいト書きが入っていて、それは以下のようになっていました。
チャンドラー: Don't worry about it. I'm taking care of it tonight. (Chandler opens the fridge and grabs something to drink.)
レイチェル: You are not! You have never been able to break up with her.
チャンドラー: (standing in the door of the fridge) Well, I don't have to break up with her this time. We're not involved. I'm going to do a preemptive strike. I'm going to end it with her before it starts. My ass is, like, frozen! (Closes the fridge.)
ト書きと前後のセリフだけをピックアップすると、
「今夜俺がカタをつける」(チャンドラーは冷蔵庫を開け、飲み物を掴む)
(冷蔵庫の前に立ちながら)「今回は別れる必要がない」
"My ass is, like, frozen!" (冷蔵庫を閉める)
冷蔵庫に関する動きをここまで詳しくト書きにしているのは、frozen のセリフの意味を明確にするため、という気がするのです。
実際に画面でチャンドラーの行動を見てみると「俺がカタをつける」と言ったタイミングで冷蔵庫を開け、そのまま話に夢中になって、ずっと冷蔵庫の前にいて、frozen のセリフを言った後、冷蔵庫を閉めています。
本当はドリンクだけ取って、扉を閉めてさっさとこちらに来るはずが、「無理よ」と言われたことに反論し、今回はこうする、という作戦を語ることに夢中になり、そのままずっと開けっ放しのドアの前に立っていた。
持論をまくし立てた後、冷蔵庫のドアを開けてその前にずっと立っていた自分に改めて気づき、我に返った感じで「尻が凍りそうに寒い」と言ったのかなぁ、と。
セリフのトーン的には同じ流れで続いているかのように聞こえるのですが、「始まる前に終わらせるんだ。で(そんなことを話している)俺は(今)尻が凍りそうに寒い!」と「切れ目がないように語りながら、最後に全然違う話をしている」というオチなのかなぁ、と。
よく、自虐的な話をさんざんした後、「で、どうして俺はそんなことを声高にしゃべってる?」みたいな「はっと我に返る”気づき”のオチ」のパターンがありますが、今回もそれに該当するのでは? と思ったわけです。
チャンドラーの表情と動きに注目してみると、frozen と言った後、親指で後ろの冷蔵庫を指さしていて、ちょっと怒ったような顔をしていますので、「俺の決意は堅いぞ!」と解釈すると、表情がその内容に合わないような気がするのです。
冷蔵庫の扉を閉めた後も、ビンを持った左手で「全く、この冷蔵庫が、、、」みたいに冷蔵庫を示すようなしぐさをしているようにも見えるので、持論を語った後、「(で、扉を開けたまま夢中になって話してた)俺は尻が凍りそうに寒いわ、この冷蔵庫のせいで」みたいに言ったオチだというのが今の私の考えです。
それに対するジョーイのセリフについて。
直訳すると、俺の尻は凍ってる、を受けての発言なので、「そうだな、試しにお前のケツを20分間、冷凍庫の中に突っ込んでみろよ。本当だってば(いやマジの話、いやほんとに)」みたいな感じになりますよね。
チャンドラーの「尻が凍った」というのは「凍るほど尻が冷えた」という意味であるとはジョーイもわかっていて、その上で「ケツを冷凍庫に20分突っ込んでみたら、比喩じゃなく、マジで凍るぜ」みたいなことを言った、それでみんながあきれている、ということかなぁと。
説明が長くなってしまいましたが、私の今の解釈は、、、
My ass is, like, frozen. は「堅い意志・決心を表す比喩」などではなくて、文字通りのそのままの意味で、開けっ放しの冷蔵庫の前で長々としゃべっていた自分に気づいてのセリフ。
それに対するジョーイのセリフは「凍りそうに尻が寒いと言ってるけど、20分冷凍庫に尻を突っ込んでみたら、例えじゃなく本当に凍るぜ」と言ったもの。
「ジャニスとうまくケリをつける方法」についてチャンドラーは語っていたのに、最後の「尻が凍る」という「話の内容としては一番どうでもいい部分」にジョーイが反応して「尻を冷凍庫に試しに突っ込んでみたら、本当に尻が凍っちゃうぞ」というナンセンスで無意味なことを言ったので、みんなが「はぁ? 反応するのはそこ?」みたいにあきれている。
というところです。
私も「絶対そうだ」と言えるほどの自信はないのですが、チャンドラーの表情としぐさを見ていると「そのままの意味」のように思えたということですね。
最後になりましたが、拙ブログを参考にしてフレンズ学習を続けていただけるとのこと、とても光栄で嬉しく思います。
お役に立てるような記事が書けるよう、私も頑張ります!
貴重なご質問ありがとうございました(^^)
は〜なるほど・・・
確かにチャンドラーは冷蔵庫を開けっぱなしにしてしゃべりまくっていますね・・・
それで実際にお尻が凍るって言っているんですね!
全く気が付きませんでした。
Rachさんの解説説明も、
非常に、丁寧で分かりやすいです。
お手間取れせてしまい、、、
ありがとうございました。
なんとなくキレが悪いジョークだなって思っていたんですが、
completely understanding です。
これを励みにまた日々フレンズ勉強します!
ありがとうございました。
ご丁寧なお返事ありがとうございます。
私もご質問をいただいてから、シーンをよーく見直してみた結果、そのような解釈に至った、ということなんですよね。セリフを文字だけで見ていたら「決心が堅い」ことを言う、独特の表現なのかなということで終わっていたようにも思います。貴重なご質問をいただけたことに感謝です(^^)
こちらこそ、温かいお言葉ありがとうございました!