2010年02月26日

唇の腫れた28歳のチアリーダー フレンズ4-16その6

廊下で話をしているロスとレイチェル。
レイチェルは、自分がジョシュアと会いたいがために偽のパーティーを企画したことで、ロスの計画をぶち壊してしまったことを詫びています。
レイチェル: Oh, Ross, I'm sorry. I completely ruined your evening. (あぁ、ロス。ごめんなさい。私はあなたの(大事な)夜を完全にぶち壊しちゃったわね。)
ロス: Yeah. (そうだね。)
レイチェル: Well, if it makes you feel any better, I made a fool of myself. (あの、もし少しは気分がましになるのなら…私はばかなことをして物笑いの種になっちゃったわ。)
ロス: Helps a little. (少しは気分がましになるよ。)
レイチェル: Is there room on that step for a pathetic loser? (その段には、みじめな負け犬のための場所はあるかしら?)
ロス: Yeah, have a seat. (あぁ、座って。)
レイチェル: I'm so sorry. (ほんとうにごめんなさい。)
ロス: It's okay. I mean, it was just a two-week thing anyway. I just didn't want it to end this way, y'know? (いいんだ。だって、どの道、ただ2週間だけのことだったんだから。ただ、こんな風に終わらせたくはなかったけどね。)
レイチェル: Or maybe you didn't want it to end? (それとも、多分、あなたはそれを終わらせたくなかったんじゃないの?)
ロス: What do you mean? (どういう意味?)
レイチェル: You seem to really like her. (あなたは彼女を本当に好きなように見えるもの。)
ロス: Yeah, I really do. Yeah, but what am I gonna do? I mean we-we both agreed it was gonna be a two-week thing, y'know? No commitment. (そうだね。僕は本当に彼女が好きだ。そうだよ。でも、僕はどうすればいい? だって、2週間だけのことだってことで、僕ら二人は同意していたんだからね。深く付き合うことはしないって。)
レイチェル: Ross, that girl just spent the entire evening talking to your friends, asking to hear stories about you, looking through Monica's photo albums. I mean, you don't do that if you're just in it for two weeks. (ロス、あの子は夜の間ずっと、あなたの友達と話をして、あなたについての話を聞きたがって、モニカのアルバムを見ていたわ。ほら、2週間だけの関係なら、(普通は)そんなことはしないでしょ?)
ロス: You think? (そう思う?)
レイチェル: Yeah, you've got like 14 hours until she has to be at the airport. And you're sitting here in the hallway with a 28-year-old cheerleader with a fat lip. (そうよ。彼女が空港に行くまでに、あなたにはまだ14時間くらいあるわ。そして(それなのに)あなたはこの廊下で、唇の腫れた28歳のチアリーダーと一緒に座ってるのよ。)

ロスの計画をだめにしてしまったことを詫びるレイチェル。
ロスは、咳払いのように見せながら、Yeah. と返事しています。
素直に謝る相手に対しては、It's not your fault. 「君のせいじゃないよ」とか、Don't blame yourself. 「自分を責めないで」のような言葉をかける場合もありますが、今回の場合は、レイチェルの自分勝手な計画のためにロスの計画の全てがぶち壊しになったことは明らかなので、「完全にぶち壊してごめん」というレイチェルに対して遠慮することなく、Yeah. 「そうだね、確かに君がぶち壊してくれたよね」と言っているのですね。
咳払いのように見せながら Yeah. と言っているのがロスのユーモアでもありますし、レイチェルが反省しているのもよくわかっている親友のロスだからこそ、Yeah. という正直な返事で返しているのでしょう。

fool は「ばか」ですから、make a fool of は「…を笑い者にする」という意味になり、make a fool of oneself だと「笑い者になる、ばかなことをする」になります。
ジョシュアの気を引きたいがために、あれやこれやとばかなことをやって、すっかりみんなの笑い者になっちゃったわ、ということです。
あなたの計画をぶち壊した張本人が笑い者になったことで、少しはあなたの怒りが収まってくれるといいけれど、ちょっとは気分がましになってくれるといいけれど、ということが言いたいわけです。
私もみっともないことになったから、それで少しは許してくれる?という感じですね。
ロスは、「気分がましになるのに、それは一役かってくれたよ」というように、Helps a little. 「少しは(気分をましにする)助けになる」と言っています。
これも気心の知れた友達だから言える言葉ですね。

a pathetic loser は「みじめな敗者、負け犬」。よくチャンドラーを形容するのに(自他共に)使われる言葉ですが(笑)、必死にジョシュアの気を引こうとしたのに、結局、「心の準備ができていない」と言われ、付き合うことができない自分のことを負け犬と言っているのですね。(でも、I like you. と言われたんだから、a pathetic loser ほどひどくないとも思うのですが…)
step は「段、階段」で、ここでは廊下の段になっている部分を指しています。
ロスがその段に座っているので、その横に私も座ってもいいかしら?ということですね。

何度も謝るレイチェルに、「どうせ最初から2週間だけの付き合いだってわかってたから」と言って納得しようとするロス。
エミリーはアメリカに少しの間滞在するだけだったので、元から一生ものの真剣な付き合いをするつもりはなかった、最初から終わることがわかってた付き合いだったんだよ、と言うことです。
ただ、こんな風なドタバタ的な終わり方じゃなくて、自分が予定していたような素晴らしい思い出深い夜で終わりたかっただけだよ、と言っています。

ロスの発言を聞いて、レイチェルはロスの本音を見透かしたような発言をします。
あなたは「こんな風に終わらせたくなかった」と言ったけど、this way は余計で、「(この関係を)終わらせたくなかった」が本音なんじゃないの?と言っています。
エミリーのことを好きであることはロスも認めますが、ロスは何度も、a two-week thing 「2週間のこと、2週間限りの関係」であることを強調しています。
commitment はフレンズに何度も登場していますが、「男女が深くかかわり合うこと、真剣に付き合うこと」という意味でしたね。

「深くない2週間だけの浅い付き合い」であることを強調するロスですが、レイチェルはエミリーの今夜の行動を挙げて、たった2週間だけのつもりなら、そんなことするかしら?と言っています。
spent the entire evening talking... asking... looking... は、「その今夜の夜全部の時間を、talk して、ask して、look して過ごした」ということ。
you don't do that if you're just... の you は、ロスというよりは、一般の人々を指す感覚で、「人は2週間だけの関係の場合、そんなことはしない」という一般論を述べているのでしょう。

you've got like 14 hours... And you're sitting... というのは、「あなたには14時間ある。そしてそのあなたは今(ここで)座っている」ということで、ニュアンスとしては、「あなたにはまだ14時間も残っているのに、そのあなたは今何をしているかと言うと、ここで座っているのよね」という感覚でしょうね。
14時間あるのに、のんきにこんなところで座って無駄に時間を過ごしていていいの?、今はこんなことしてる場合じゃないでしょ?と気付かそうとしている感じです。

1分1秒が大事なこの時に、あなたは今何をしているか、という説明で、非常にくだらないことに時間を使っていることを表現しようとして、「唇の腫れた28歳のチアリーダーと廊下で座っている」と自虐的に表現しているわけです。
fat は「太った、ふくれた」ですが、この場合はケガのためにふくれているので「腫(は)れた」と表現するのが妥当でしょう。
ジョシュアの気を引こうと、レイチェルの究極の勝負服(笑)チアリーダーの衣装に着替えたのですが、側転をした時に自分の寝室で何かに顔をぶつけて、唇が腫れてしまっているのですね。
チアリーダーの服で落とせなかった男はいない、というのがレイチェルの持論だったのですが、それはやはり高校生の頃の話で、28歳の女性にはかなりイタい格好だったことが今夜はっきりしたようです。
それでわざわざ「28歳の」という形容詞までつけて、高校生でもないのにチアリーダーの格好をしている女性(「勘違い女」みたいな感覚でしょうか)とこんなとこで座ってちゃだめでしょ、早くエミリーとの大切な時間に戻って、と言っているのですね。


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posted by Rach at 09:47| Comment(2) | フレンズ シーズン4 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
冠詞なしの 'room' にぴくりときませんでしたか? なるほど、物体とスペースなんやね、って感じで。
Posted by f at 2010年03月03日 09:23
fさんへ
コメントありがとうございます。上の記事を書いた時は何も思わずスルーしてしまったようですが、そう言われればそうですね。「スペース」「余地」という感覚の room ですものね。
no room for excuse 「弁解の余地がない」のように、no をつけて使うことも多いですよね。
私も、ぴくりときて、解説の中で何かしら触れるべきだった、、、のかもしれません。
Posted by Rach at 2010年03月05日 10:47
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