ジョシュアのパパ(Mr. Burgin): So, have you kids eaten yet? (それで、君たちはもう食事をした?)
レイチェル: Well, we were going to do that after. I mean umm, next. (えーっと、私たちは後でそうする[食事する]つもりだったんです。つまり、その、次に。)
ジョシュアのパパ: Well, we're starving. Why don't we all go get something to eat? (そうか、私たちも腹ペコなんだよ。みんなで何か食べに行かないか?)
レイチェル: Oh, yeah, well.... Yeah, no use wasting this baby just lyin' around the house. (あぁ、そうですね、ええ、そうですわ。ただ家で寝転がっていて、このベイビーを無駄にするなんて、もったいないですよね。)
ジョシュアのパパ: So.... We'll go eat. (それじゃあ…食事に行こう。)
レイチェル: Yes. (はい。)
ジョシュアのパパ: You'll wear that. We'll be eating and, of course, you'll be wearing that. (君はそれを着るんだよ。私たちは食事をしている間、もちろん、君はそれを着ているんだ。)
ジョシュアを誘うために着ていたセクシーな服(下着 or ネグリジェ)を、ミラノで流行っている最先端のドレスだと説明したレイチェル。
ジョシュアのパパに、「君たち二人はもう食事は済ませたのか?」と尋ねられた時の、レイチェルの返事が面白いです。
We were going to do that after. と言って、慌てて next と訂正していますね。
after は「後で」ということで、つまりは「何かをした後で食べる予定だった」ということ。
実際に、両親が帰ってくるまでは、食事は後にして先にエッチをしようという予定だったので、ついそのことをポロッと言ってしまったのですね。
「(何かの)後で食べる予定だった」という意味で after という言葉を使ってしまうと、食事の前にすべきことがあった、食べる前に何か別のことをしようとしていたことがわかります。
そして何しろレイチェルがそういうセクシーな格好をしているわけですから、何をしようとしていたかもおのずと想像されてしまいますね。
それで、やばっ!と思ったレイチェルは、after を慌てて訂正し、next 「次に」、つまり、「今から、これから」食べようとしていたところなんです、と言い直したのですね。
実際に「エッチをする」というような言葉は一切使っていないけれど、その after の一語だけで観客は笑えてしまうわけです。
その面白さを英語のセリフから直接感じ取っていただければと思います。
We're starving. は「お腹が減った、腹ぺこだ」という意味。
starve は「餓死する、飢え死にする」「飢える」という自動詞で、このように現在進行形で「ものすごくお腹が減っている、腹ぺこである」という意味でよく使われます。
Why don't we...? は「…しないか? …しませんか?」と人を誘う、勧誘する時のお決まりフレーズですね。
go get something to eat は go (and/to) get something to eat で、「食べ物をゲットしに行く」。
文脈によっては、外で何か食べるものを買ってくる、という意味にもなりそうですが、この場合は、「外で食事しよう」という意味のようですね。eat out と同じニュアンスだと思います。
そう提案されて、レイチェルは言いよどみながらもそれに賛成しています。
this baby がどれを指すのかははっきりと仕草では示されていませんが、恐らくレイチェルの着ているセクシーな服のことでしょう。
no use doing は「…しても何もならない、役に立たない、無駄だ」。
waste は「浪費する、無駄にする」
lie around the house は「家でごろごろする、寝転がる」というようなニュアンス。
ですから、レイチェルのセリフは、「家でゴロゴロして、このベイビー(服)を浪費するなんて無駄ですものね」という感じになるでしょう。
lie around the house という表現は、「(エッチができずに)ただ家でぼーっと過ごす」というニュアンスに、「この下着を着て、ジョシュアと一緒に寝転がる」というニュアンスも含ませたものであるようにも思えます。
「家でゴロゴロするなんて、この服を浪費するだけで無駄なことだ」と言っているのですが、実際は彼とゴロゴロイチャイチャするために使おうと思っていた服がこの状況では使えないので、「どの道、この服は効果的には使えない」→「服を浪費するだけ」と表現したように思うのです。
「どうせ家で何をするでもなく時を過ごすだけですから外で食事もいいですわね」と返事しているように見えて、「このままじゃどうせジョシュアと寝転んでイチャつけないんだから、別に外出しても構わないわ」みたいなあきらめのセリフにもなっているように思えるということです。
ジョシュアのパパは終始ニコニコしていて、レイチェルのその姿がいたく気に入ったご様子。
外で食事する時も、君はその服を着るんだよ、と念押ししているのが面白いです。
will be eating は未来進行形で、その未来の時(この場合は外食している時)に、その動作が進行していることを示します。
外食中に、そこで私たちは食事をしていて、そしてもちろん君は、その服を着ているんだよ、という感じです。
ちなみに、ジョシュアのパパ役のジョン・ベネット・ペリーは、チャンドラー役マシュー・ペリーの実のお父さんだということを、フレンズ4-18その4 で解説しましたが、この最後のセリフ、You'll be wearing that. と言う時に、手を前に出す仕草とその表情が、何となくマシュー・ペリーに似ているような気がしました。(私だけ…?)
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スクリプトを読んで
場面を想像するだけでも
楽しいですね
そう言っていただけると嬉しいです。ありがとうございます。
ここでは、おそらく「こんなスタイリッシュな服(baby)を家で着てるのはもったいないしね。」と、今着ているものは「セクシー下着じゃない(エッチ用ではない)」とご両親に納得させたいのでしょう。
スタイリッシュで最先端の服、という意味で baby と表現した、ということですね。私もそのご説明に納得です。
本来は家でゴロゴロするための服だったわけなので、余計にそのセリフが面白く聞こえるのでしょうね。