シーズン4 第19話
The One with All the Haste (ロスのプロポーズ)
原題は「全く急ぎの話」
賭けに負けたため、男性陣と女性陣は部屋を交換しました。(フレンズ4-12)
土曜日の朝早くから、隣のアパートの男性が大声で歌を歌っているのが聞こえて、レイチェルはすっかりキレてしまいます。
レイチェル: I hate this apartment! I hate the color of these walls! I hate the fact that this place still smells like bird! I hate that singing guy! (このアパート(の部屋)、大嫌い! この壁の色も大嫌い! この場所はまだ鳥みたいな臭いがするってことも大嫌い! あの歌う男も大嫌い!)
ジョーイ: Are you kidding? I love that guy! (Starts singing) Morning's here! Morning is here.... (冗談だろ? あの人大好き! [歌い始める] ♪朝が来たー 朝が来たー♪)
レイチェル: Stop it! I will kill you. I hate the fact that my room is so small. (やめて! 殺すわよ。私の部屋がとても狭いってのも大嫌いよ。)
モニカ: Hey, I have all the space I need. Just do what I did. (ねぇ、私には必要なスペースが十分あるわ。私がしたことをただあなたもしなさいよ。)
レイチェル: Monica, you don't even have a bed. You sleep in a ball on the floor! (モニカ、あなたはベッドさえないじゃない。あなたは床で丸まって寝てるのよ!)
モニカ: Y'know what? I am really tired of your bellyaching, okay? I've worked really hard at making this a nice place for us to live. (ねえ。私はほんとにあなたの愚痴にはうんざりよ、いい? この場所を、私たちが住むのに快適な場所にするのに、私は本当に一生懸命働いたのに。)
レイチェル: I know. I'm so sorry. I'm sorry, okay? (そうよね。本当にごめんなさい。ごめんなさい。ね?)
ジョーイ: See, this is a great apartment! (なあ、ここは素敵な部屋だよ!)
モニカ: Shut up! This place is a hole! (黙れ! この場所は(穴みたいに)ひどい場所よ!)
隣の男性の歌声にキレたレイチェルは、男性陣と交換した今のこの部屋がどんなに嫌いかということを次々と挙げていきます。
「まだ鳥の臭いがする」というのは、ジョーイたちがこの部屋でニワトリとアヒルを飼っていたからですね。
「あの歌う男も嫌い!」と叫ぶレイチェルに、「うそだろ? 俺はあの人大好きだよ」と言って、彼が歌っている歌をジョーイも真似して歌ってみせます。
この Morning's here という歌ですが、どうやらチャック・マンジョーネの Feel So Good のメロディーに乗せて歌っているようですね。
Feel So Good はボーカルなしの楽器演奏のみの曲なので、そのメロディーに適当な歌詞を付けているということでしょう。
フィール・ソー・グッド (チャック・マンジョーネ)
Amazon では、「試聴用サンプル」で曲を視聴することができます。
興味のある方は、あの男性が高らかに歌う ♪ Morning's here ♪ のメロディーと同じであることを確認してみて下さい。
チャック・マンジョーネは、フレンズ3-25その6 のセリフに登場しました。
フィービーがパパだと思った写真の人は、チャック・マンジョーネだった、というセリフでしたね。
部屋も狭いと文句を言うレイチェルに、モニカは「レイチェルも私の真似をしなさい」と言っています。
You sleep in a ball on the floor! ですが、「床のボール(球)の中で眠る」というのは意味不明なので、これは恐らく、「床の上で、球のような形になって丸まって眠る」ということだろうと思います。
女の子なのでたくさんの服を入れるための衣装ダンスなどを入れてしまうと、ベッドも入らないのでしょうね。
だから床に寝ているのでしょうが、ベッドを入れなくてもまだ狭くて、床の上でも丸まって寝ないといけないほどの状態じゃない!とレイチェルは言いたいのだろうと思います。
「床の上で寝ている」だけではなく「床の上で丸くなって寝ている」と表現することで、さらにその場所の狭さを強調しているのだろうと思います。
文句ばかり言うレイチェルに、今度はモニカがキレます。
bellyache は belly 「腹」 ache 「痛み」で、元々は「腹痛」という意味。
このように動詞として使うと、「くどくど・しつこく・しきりに愚痴・不平・不満を言う」という意味になります。
あなたはそうやって文句ばかり言ってるけど、この部屋を住みやすくするために掃除したりして頑張ったのは私なのよ、とモニカは怒っているのですね。
確かにそうだったと気づいたレイチェルは素直に謝ります。
仲直りした二人を見て、「そうだろ、この部屋はそんなに悪くないよ、いい部屋だよな!」みたいに言うジョーイですが、モニカは、この部屋は a hole だと返します。
hole はご存知「穴」ですが、「(穴のように)小さくて狭くてひどい場所」という意味もあります。
hole には「小動物の住まいである巣穴」という意味がありますので、そこからの連想なのでしょう。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
hole :
7. UNPLEASANT PLACE (informal) a place for living in, working in etc. that is dirty, small, or in bad condition.
つまり、「不快な場所。そこに住んだりそこで働いたりする場所が、汚い、小さい、または悪い状態である」
やはりモニカも不満だらけらしく、「あんたにそんなこと言われたくないわ! やっぱりこの部屋は最低よ!」と言いたいのですね。
(Rach からのお願い)
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コメントありがとうございます。
挙げていただいた単語に、上で書いたような意味がある、ということは、なかなか知らないものですよね。単語本などを使って単語を覚えている間にはなかなか気づかない意味ばかりだと思います。
こういう単語とその意味を、実際にセリフの中で使われているのを聞いて覚えることができるのが、ドラマを使った英語学習の醍醐味ですね。
チャック・マンジョーネは有名な人、みたいですね。「みたい」というのは、私も、フレンズ3-25その6 のセリフで出てくるまで、知らなかったので(笑)。アマゾンのレビューなどで、Feel So Good という曲で有名と知って、その時にどんな曲が聴いてみたのです。確かにどこかで聴いたことあるようなメロディーでした。その時に確認していたお陰で、今回のこの「朝の歌」(笑)が、そのメロディーだと気づいたわけです。フレンズ製作者の趣味みたいなものもあるのか、別のエピソードで同じ人物に関するネタが再び登場することがフレンズではよくあります。これもその一種かなぁ、と。
3-25 のセリフも、今回の歌も、チャック・マンジョーネと Feel So Good を知っていれば楽しめる、ということは、それだけアメリカでは知名度が高い人、だということだと思います。
いつも丁寧なご返答ありがとうございます。
ブログを何度も読みながら、DVDも一緒に何度も更に楽しく見させて貰っています。
今回のbellyachingは聞いたことも無いですが、いつも使うComplainばかりでは無く、違った言い方をするのが上級者への道ですかね(^^)
このシーンではモニカが叱って、レイチェルが素直に謝ってハグする所が姉妹みたいで可愛いですね。
その後ジョーイへの厳しい態度はモニカらしくて、ジョーイは気の毒で笑ってしまいます(^o^)
こんにちは。こちらこそいつも温かいコメントありがとうございます。
拙ブログとDVDをそのように一緒に楽しんで下さっているとのこと、とても光栄で嬉しいです(^^)
bellyaching は、私も他で聞いた記憶がないのですが、そうやって仕入れた言葉を、どこかで早速使ってみたりするのが、語彙を豊富にしていくコツなんでしょうね^^
モニカとレイチェルは、何だかんだ言っていても、ちょっとしたきっかけで仲直りもできてしまうところが可愛らしいところですが、機嫌が直ったのかなぁ〜と思っていると、「やっぱりモニカはモニカのままだった、、」とわかるオチは面白いですよね。
2014年1月1日からフレンズのdvd鑑賞を始めて今ここに至っています。自分なりに勉強してわからないところはいつもこのブログを参考にさせてもらっています。
チャックマンジョーネ。面長なところがフィービーと似ているといえば似ているでしょうか?最初に名前が出てきたときは吹いてしまいました。
私がチャックマンジョーネを知ったのは高校1年の時で今から三十数年前、フィール・ソー・グッドの譜面を渡されて練習したのを覚えています。フリューゲル・ホーンなどという楽器はもちろん学校にはなくトランペットで吹いていました。
初めまして。コメントありがとうございます。
今年のお正月からフレンズDVD鑑賞をお始めになったのですね。このブログが少しでもお役に立てているとしたら、とても光栄で嬉しいです。
チャック・マンジョーネや、フィール・ソー・グッドについては、私はフレンズのエピソードに登場するまで、どちらも知らなかったのですが、やはり有名なのですね。高校生の時に練習されていた思い出の曲を、ジョーイの替え歌、♪Morning's here! Morning is here....♪ で聞くことになったりするのも、きっと楽しかったでしょうね(^^)
「面長なところがフィービーと似ているといえば似ている」というのは確かにポイントかもしれません。何か通じる部分があるからこそ、名前を聞いて観客も笑っているのでしょうからね。どうしてマンジョーネだったのか?の謎が解けたようで、とても嬉しいです。
楽しいコメント、ありがとうございました!(^^)