ジョーイはいびきがひどいので、その治療のために、睡眠クリニックにチャンドラーとやってきました。
が、検査のために前日寝てはいけないと言われたジョーイは、眠気に耐えられず、待合室で居眠りしています。
きれいな女性が待合室に入ってきたのを見て、
チャンドラー: Check out that girl. She's really hot. (あの子を見てみろよ。彼女は、すごくセクシーだぜ。)
ジョーイ: (sleepily) Yeah, she is. Wow. (Falls back asleep, loudly) How you doin'? (Chandler wakes him up, again.) ([眠そうに] ああ、そうだね。ワオ。[再び眠りに落ちて、大きな声で] 調子はどーお? [チャンドラーはまたジョーイを起こす])
ジョーイ: What? (何?)
チャンドラー: You're coming on to the entire room. (He goes over to pick up a stack of magazines next to her, and to get her attention, he throws them back down.) I'm Chandler. (お前は、この部屋全体を口説いてるんだぞ。[チャンドラーはその美女の隣の雑誌を取りに行く。そして、彼女の注意を引くために、(取った)雑誌を下に(ドサッと)投げる] 俺はチャンドラー。)
女性: I'm Marjorie. (私はマージョリー。)
チャンドラー: Hi. (はーい。)
マージョリー: Hi. (はーい。)
チャンドラー: You mind if I sit? (俺が(ここに)座っても構わない?)
マージョリー: No, please. (構わないわ、どうぞ。)
(He sits down next to her.)
チャンドラーは彼女の隣に座る。
チャンドラー: So uh, what are you in for? (それで、あの、君は何の治療を受けるの?)
マージョリー: I talk in my sleep. (私は寝ながら話す[寝言を言う]のよ。)
チャンドラー: What a coincidence! I listen in my sleep. (奇遇だね! 俺は寝ながら聞く[寝言を聞く]んだ。)
いつもなら美人に興味津々のジョーイですが、今回は睡眠不足のため、チャンドラーに美女がいるぞと言われても、それを寝ぼけながら聞いています。
が、半分眠った状態ながらも、いつもの口説き文句 How you doin'? を使って、彼女に声をかけるところがまたジョーイらしいですね。
How you doin'? については、ジョーイのナンパのセリフ フレンズ4-13その5 でも説明しています。
女性を口説く場合は、普通、相手の女性の目を見て言うものですが、今回のジョーイは眠っていて目は閉じたまま。
そんな状態で、かなり大きな声で How you doin'? と言ったため、部屋中にその声が響いてしまいました。
それでチャンドラーは、「目を閉じたまま大声でそんなことを言うと、誰に対して言っているのかわからなくて、この部屋にいる人全員に声をかけてるみたいだぞ」と言っているのですね。
come on to を直訳すると、「…のところに来る、近づく」ということで、恋愛関係の意味では「(異性を)口説く、誘いをかける」という意味になります。
いつもはプレイボーイのジョーイがそんな状態でまともに口説けないので、チャンスと思ったのか(笑)、チャンドラーは彼女に近づき、声をかけます。
You mind if I sit? は、Do you mind if I sit? ということ。
この場合の動詞の mind は「…を気にする、構う、嫌と思う」という意味ですね。
Do you mind if I sit? を直訳すると、「もし僕が座ったら、あなたは嫌だと思いますか?」ということで、つまりは「僕が座っても構わないですか?、座ってもいいですか?」と相手の意向を丁寧に尋ねる疑問文になります。
Do you mind if...? に対しては、Yes. と答えてしまうと「気にする、嫌である」ということになる(sit の場合だと、「座って欲しくない」という意味になる)ので、No. などの否定で答えないといけない…というのは、学校英語にもよく登場した事柄です。
やはりここでもマージョリーは、No, please. と No を使って答えていることをよく確認しておきましょう。
クリニックに通っている理由を聞かれて、マージョリーは、I talk in my sleep. と答えています。
in one's sleep を直訳すると「自分の睡眠中に」ということですが、「眠りながら」というニュアンスですね。
talk in one's sleep だと「眠りながら話す、しゃべる」ですから、「寝言を言う」という意味になります。
ここでは現在形が使われているので、その人の習慣・習性を表します。
「私、寝言を言う癖があるの」という感覚です。
それに返すチャンドラーのセリフが面白いですね。
「へえ、奇遇だね。君は寝ながらしゃべるのか。僕は寝ながら(人を話を)聞く癖があるんだよ」ということ。
「二人とも寝ながら、君はしゃべって、僕がその話を聞く。僕たち、いいコンビになれそうだね」と口説いているわけですね。
話を合わせようとした場合、普通、頭に浮かぶのは、「へえ、奇遇だね。僕も寝言を言うんだよ!」と相手と全く同じ癖が自分にもあることを言うパターンでしょうか。。
チャンドラーの場合は、「相手が話すなら、僕はそれを聞く」と、二人がうまい組み合わせになるように話を持っていっているわけで、とっさにそういうことを言って返すのが、チャンドラーらしいな、と思いました。
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2010年04月19日
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