ロスとエミリーの結婚式の招待状をみんなが見ているところに、レイチェルが帰ってきます。
レイチェル: (entering) Hi, guys! What's up? ([入ってきて] はーい、みんな! 何してる?)
ジョーイ: Heyyy. (They all try and hide their invitations.) (よーお。[フレンズたちは全員、自分たちに来た招待状を隠そうとする])
モニカ: We're hanging out. (私たちは、(ただ)時を過ごしてるだけよ。)
(Rachel starts going through her mail, and come across her invitation.)
レイチェルは自分宛のメールをチェックし始め、自分への招待状を発見する。
レイチェル: What's this? Is this Ross' wedding invitation? (これは何? これは、ロスの結婚式の招待状?)
チャンドラー: See, maybe that's the one we should've actually hidden. (ほら、多分、俺たちが本当に隠すべきだったのは、あっちだよ。)
レイチェル: Oh, no! No, you guys, come on. You don't have to do that! I'm happy for him. I am. I really-- I'm, I'm happ-- I'll work on it. (ああ、いいえ! 違うわ、みんな、よしてよ。みんなはそんなことする必要はないわ! 私は彼のことを喜んでるわ。そうよ。私は本当に… 私は、私は喜んで…。(そうなるよう)努力するわ。)
モニカ: I'm sorry, honey. (同情するわ[気持ち、わかるわ]、ハニー。)
レイチェル: Umm. (うん…。)
モニカ: Rach, you're gonna come, though, aren't you? (レイチェル、でも、あなたは行く[出席する]わよね?)
レイチェル: Oh, honey, I don't know. I.... (あぁ、ハニー、わからないわ、私は…)
チャンドラー: This isn't one of those uh, y'know "If she doesn't come, we, we don't, we don't come?" Right? Because I already bought my ticket. (これって、よくあるあれじゃないよな。ほら、「もし彼女が行かないなら、私たちは行かない」っていう。な? だって、俺はすでに自分のチケット(航空券)を買っちゃったんだ。)
ロスとエミリーの結婚式の招待状を見ていたところ、ロスの元カノであるレイチェルが入ってきたので、みんなは慌ててその招待状を隠しています。
What's up? は「どうしたの?」または「元気?」という感じの軽い挨拶なのですが、自分たちがさっきまで招待状を見ていたことを悟られまいと、モニカは、We're hanging out. と答えています。
hang out は「ぶらぶらして時を過ごす」という意味。
今回のエピソードの最初の方、フレンズ4-21その2 でも、
フィービー: So you guys'll stay here and hang out with me? (それじゃあ、あなたたちはここにいて、私と時間を過ごす?)
というセリフの中で hang out が使われていました。
「私たちは別になーんにもしてないわ、ただ、時間を過ごしてるだけ」みたいにモニカは答えているのですが、それがかえって不自然な返事になっているわけですね。
自分たちが直前までやっていたことを隠そうとする感じが出ています。
ですが、自分宛に来た手紙をチェックしている時に、レイチェルは自分宛の招待状を発見します。
それを見てチャンドラーは、「隠すべきだったのは、あっちのレイチェル宛の招待状だった」と言っています。
いくら自分たちのを隠しても、レイチェルへの招待状を隠さなかったら何にもならないじゃん、ということですね。
we should've actually hidden は「should+have+過去分詞」で、「…すべきだったのに(そうしなかった)」という意味になります。
みんなが元カノの自分に気を遣っていることに気づいて、「そんなことしなくていいわ。私はロスのことを喜んでるもの…」と言うのですが、ちょっと涙声になって、I'll work on it. と言っています。
work on it は「努力する」。
I'm happy for him. と言ったものの、やはりまだそこまでの気持ちにはなれていないので、そんな気持ちになるように頑張る、努力する、と言っているのですね。
You're gonna come, aren't you? は「あなたはロスの結婚式に出席するわよね?」という付加疑問文。
「レイチェルももちろん行くわよね?」「いいえ、わからないわ」というやり取りを聞いていたチャンドラーは、This isn't one of those... 「これって、例の(よくある)あれ(のひとつ)じゃないよね…?」と尋ねています。
その「よくあるあれ」とは、"If she doesn't come, we don't come." つまり「もし彼女が行かないなら、私たちは(私たちも)行かない」ということ。
こういうセリフは、女子の会話でよく聞きますよね。
今回のエピソードは、過去の回想シーンがたくさん登場します。
そこで使われている フレンズ2-14 のセリフの中にも、
レイチェル: I can't go to my own prom without a date. I can't. It's too late. (プロム(卒業パーティー)に、彼氏なしでは行けないわ。無理よ。遅すぎるわ。)
モニカ: If you're not going, then I don't want to go either. (もしあなたが行かないなら、それなら私も行きたくないわ。)
というセリフが出てきました。
女子高生を始めとして女子の間でよく聞かれるセリフ、今回のロスの結婚式の話も、そんな風に「レイチェルが行かないなら、私たちも行かない」とかいう話にならないよな?、だって俺はもう、イギリス行きの飛行機のチケットを買っちゃったから…とチャンドラーは言っているわけです。
俺はチケット購入済みなんで、「レイチェルが行かないなら、みんなで行くのをやめましょ」てな話にならないよね?と心配しているのですね。
(Rach からのお願い)
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一方、フレンズのこちらのペースは遅く、シーズン8にはなかなか追いつきません。 疑問点などをチェックしていると時間がかかってしまいます。
例えば、このエピソードのモニカとレイチェルのスクリプトでのセリフです。
Monica: You know what would be real weird? Is if you weren't there. Just say you'll think about it, okay?
Rachel: No, I'll think about it. Yeah.
モニカの Is if you weren't there. Isですが、何か意味があるのでしょうか? DVDではIsはありません。(ネィテイブの間違い?)
また、レイチェルは返事の冒頭で、Noと答えていますが、何に対して、Noと言ったのでしょうか?
Rachさんのアドバイスをお願い致します。
コメントありがとうございます。元旦の頃、「ポセイドン・アドベンチャー」についてお話させていただいたこと、ついこないだのような気がしますのに、もう師走なんですね。時が経つのは本当に早いです^^
ご質問のセリフですが、その部分は両方とも、確かに悩ましいですね。
まずは1つ目。
ネットスクリプトには、Is if you... と書いてありますね。モニカのこのセリフは早口で不明瞭ですが、確かに Is if と言っているようには聞こえます。
そしておっしゃるように、DVD の英語字幕では、If you weren’t there. となっており、Is は書いてないですね。
DVD の英語字幕は実際のセリフよりも省略されていることが多いですが、基本的に「文法的に正しい構造」になっている(英語の文として成立している)ので、「英語的な正しさ」という点では、DVD の情報の方が頼りにはなりますね。ですから、DVD とスクリプトが不一致な場合には、「スクリプトの方はタイポ、または聞き間違いかも」と「とりあえず流す」というのも一つの方法ではありますが、ネイティブがそういう文字を書き起こしたのは「そういうニュアンスに聞こえた」ということもあり得るかもしれないので、そちらのアプローチで少し考えてみたいと思います。
You know what would be real weird? Is if you weren't there. と実際にモニカが発言したとして、それを直訳すると、
「本当に変なこと[変になるだろうこと]は何かわかる? (それは)もしあなた(レイチェル)がそこに[ロンドンに]いないとしたら、よ」みたいになるでしょうか。
モニカが言いたい内容を、シンプルな文章で表現すると、
If you weren't there, it would be real weird. 「もしレイチェルがロンドンにいないのなら[行かないのなら]、それはとっても変(不自然、奇妙)なことになるでしょうね」という仮定法過去の文章になるように思います。
それを、強調のため、「とっても変なことって何かわかる?」と先に言っておいて、what would be real weird is... 「その変なことっていうのは…よ」と is を動詞にして続けた感じで、その後は、ただ if 節だけを言った、みたいなカタチになっているのかなぁ、と。
日本語的に補足すると、「変なこと[変になるだろうこと、変に感じられるだろうこと]って何だかわかる? それは、もしあなたがロンドンに行かないのなら[行かないって言うのなら]、そのことが変なのよ」とみたいに言った、と捉えることもできそうな気がするのですね。
DVD の英語字幕は、You know what would be real weird? If you weren't there. のようになっていますが、これも厳密に意味を取ろうとすると、ちょっと言葉が足りない感じで、直訳すると、「変なことって何かわかる? もしレイチェルがロンドンに行かないのなら」になってしまいますね。DVD の日本語字幕にあるように、モニカが言いたいことは「あなたがいないと変よ」ということで、「変なこと」=「レイチェルがロンドンにいないこと」ということになりますね。
その「=」(イコール)の感覚で、is で繋いだ。ただ、その後ろの文章が「あなたがいないこと」という確定したことではなくて、「もしあなたが行かないとしたら、そのことが」変だ、と言いたいために、If 節 「もしあなたがロンドンにいないとしたら」が後ろに来ている、という構造な気がするわけです。
そういう風に捉えると、実際にモニカは意図的に Is を入れているかもしれない、と思えるわけです。
繰り返しになりますが、「変なこと」=「もしあなたがロンドンにいないとしたら、そのこと」みたいなニュアンスで、= が is である、という感覚かな、と思いました。
次に2つ目。
レイチェルの返事は、
No, I'll think about it. Yeah.
のようになっていますね。
I'll think という肯定文が来ているから、「No, 否定文」というセットの形ではない。
短いセリフの中で、No/Yeah の両方が使われている、かといって途中で気持ちが変わったわけでもなく、このセリフの中でのレイチェルの気持ちは一定のように見えますよね。
何度かこのシーンを繰り返して見てみたのですが、この No. は、"Just say you'll think about it, okay?" と言った「モニカの心配する気持ち」に対して、「モニカが心配しているようなことはない」と言うための No. である、というようなイメージを受けました。
DVD の日本語字幕が「もちろん考える」となっていたのですが、その「もちろん」に、No. のニュアンスが出ているようにも思うのですね。
Just say... は「(行かないって今すぐ決めるんじゃなくて、少なくとも)考えるわ、って言って。どうかお願いだから」みたいなニュアンスですよね。
このシーンのレイチェルは、ロンドンに行くかどうかを決めかねている状態で、最初に以下のように言っていました。
モニカ: Rach, you're gonna come, though, aren't you? (レイチェル、(ロンドンの式には)行くつもりよね?)
レイチェル: Oh, honey, I don't know. I... (あぁ、ハニー、わからないわ。私は…)
先ほどの1つ目の件で、モニカが「もしあなたが行かないとしたら」と仮定法過去で表現したのも、現実にはそうなる可能性が低い、それが現実にならないことを祈る気持ちで「仮定法過去」を使った感じになるでしょう。
そんな風に「あなたがいないと変よ」と言った後、"Just say you'll think about it, okay?" 「とにかく考えるって言って」と言ったモニカに対して、「そんなことは言われなくてもわかってるわ。そんな心配はいらないわ。(結果どうなるかはともかく)もちろん私はこれからちゃんと考えるつもりよ」という意味で、「モニカの言葉に含まれたモニカの懸念・心配」を、No. で否定してみせた感覚かなと思うのです。
モニカの「セリフ」に対して No. と言ったのではなく、そのセリフの裏にある「レイチェルはロンドンに行かない方向で気持ちが固まりかけている?」というモニカの心配を感じ取って、「あなたが思っているようなことにはなっていないわ」という意味で感覚的に No. と返し、その後、はっきり、「私はその件について考えるわ。ええ」と「肯定」した形が、そのセリフかなと思うわけです。
ご質問の2つの箇所、どちらもなかなかクセモノですね^^
私の場合、こういうものは、一応上のように「叩き台」的に自分の解釈を考えてみるのですが、ある程度考えてわからないものは、その解釈をメモった上で、先に進むことにしています。
それを考えることそのものは「英語学習的には無駄ではない」と思うのですが、「英語学習の進行」の視点で見ると、「わからないところで立ち止まり過ぎると先に進めない」ということにも繋がってしまうのが、悩みどころですね。
そういうわからない箇所がありましたら、どんどん私を使って下さって結構ですので(皆様からのご質問にお答えするのが私に与えられた使命!だと勝手に思っておりますので…笑)、これからも楽しく英語学習を続けていただければと思います(^^)
1つ目 私も当初、その可能性も考えていたのですが、IsのIも大文字であり、混乱し、自分では納得できていませんでしたが、Rachさんの丁寧なるご解説にて、よく理解できました。 ネィティヴって、こういう使い方するんだなと本当に勉強になります。
2つ目のRachさんのご説明には目からうろこでした。 会話の流れや感情なども推し測らないと、このNo.は理解できないぞ、と教えてくれたような気がします。
Rachさんも言われるように、私もどうしてもわからないところは置いて、先に進もうとするのですが。 たまに、春日三球・照代さんの漫才ではないですが、地下鉄の電車はどこから入れたの? それを考えてると一晩中寝られない状態になります(笑)。 なので、Rachさんの心優しきお言葉はとても嬉しく思います。
ところで、「ポセイドン・アドベンチャー」の件覚えてくださってたんですね。 あの映画も年末が舞台でした。 今年のクリスマスも近づいてきました。 どうぞご一家で楽しい時間をお過ごし下さい。
こちらこそ、ご丁寧なお返事ありがとうございます。
私が上に書いた解釈はどちらも「絶対にそうだ!」という確信はないのですが、その解説を読んでそのように感じていただけたこと、とても光栄で嬉しく思います。
春日三球・照代さんの地下鉄漫才、懐かしいですねぇ〜。喧嘩する夫婦漫才が多い中、あのお二人の仲の良い夫婦漫才は、三球さんのあの穏やかな口調と表情もあって、子供ながらに癒されたものでした。
私も考え出すとそればっかり考えてしまうタイプですが、夜の寝つきはいいんですよね^^
元旦にいただいた「ポセイドン・アドベンチャー」に関する情報、とてもありがたかったです。未だに見ていないのですが、そのうち見ないといけませんね。
うちの二人の子供はすっかり大きくなって、もう「おもちゃおもちゃ」したものを欲しがらない年齢になってしまったのですが、「今年は何を貰おっかな〜♪」と毎日のように言っております。「サンタさんからのプレゼントのように装う」必要がなくなったことに、子供の成長を感じてしまう師走です。
せんごくさんも素敵なホリデーシーズンをお過ごし下さいね(^^)