ロスとエミリーの結婚式の招待状をもらったレイチェルは、出席するか欠席するかを、悩んだ末に決めます。
ちょうど、出欠にチェックを入れた時に、モニカがやってきます。
モニカ: (seeing the decision) Nooooo. You're really not going? ([決めたことを見て] えー? レイチェルは本当に行かないの?)
レイチェル: Yeah. It's just gonna be too hard. Y'know, I mean... it's Ross. How can I watch him get married? Y'know it's just, it's for the best, y'know it is, it's.... Y'know, plus, somebody's got to stay here with Phoebe! Y'know she’s gonna be pretty big by then, and she'll need someone to help her tie her shoes. Drive her to the hospital in case she goes into labor. (ええ。ただものすごくつらくなるから。ほら、だって…ロスよ。彼が結婚するのを私がどうやって見ていられるって言うの? ほら、ただこれが結局は一番いい結果になるのよ。ほら、ほら…。それに、誰かがここでフィービーと一緒にいてあげないといけないでしょ! ほら、フィービーはその時までにはかなり(お腹が)大きくなってるから。それに彼女には、靴紐を結ぶのを手伝ってくれる誰かが必要だし。フィービーが産気づいた場合には、彼女を病院に車で連れていくとか。)
モニカ: You don't have a car. And your license expired. (レイチェルは車を持ってないでしょ。それに、あなたの免許は期限切れだし。)
レイチェル: Yeah. (Starts to cry) Yeah. See, there's so much to do, and I have so little time to do it in. (そうね。[泣き出しながら] そうね、ほら、しなきゃならないことがたくさんあるのに、それをするための時間はほんの少ししかないわ。)
結局、ロスの元カノであるレイチェルは、ロスとエミリーの結婚式を欠席することに決めました。
驚くモニカに、「ものすごくつらいことになるから」と言っていますね。
I mean... it's Ross. 「だって…ロスなのよ」という言い方が非常に英語っぽい表現だと思います。
この it's は日本語に訳さない方がいいですね。
日本語で言うところの、「ロスよ。ロスだもん。ロスなんだもん」みたいな感じですが、ただの Ross. だけでは文として不完全なので、It's Ross. という形にしている、という感覚です。
こういう It's... については、イッツ・ユーのニュアンス フレンズ3-16その18 で引用させていただいた、佐藤良明先生とマーティ・フリードマンさんによるご説明が感覚的に非常にわかりやすいです。
今回のエピソードは過去のシーンがたくさん登場する総集編でもありますが、回想シーンで、ロスがジュリーと別れたことをレイチェルに告白する場面が出てきます。
ジュリーと別れたと聞いて、
レイチェル: Really? (ほんとに?)
ロス: Really. It's always been you, Rach. (ほんとさ。いつでもずっと君だった、レイチェル。)
というセリフがありました。
この It's always been you. というのは、It's you. 「君だ。君なんだ」という言葉の現在完了形バージョンだと言えそうです。
初めて君を好きになった昔から現在に至るまで、「いつでも、いつも、常に」ずっと「君だったんだ」みたいな感じですね。
レイチェルは、「それに誰かが妊婦のフィービーと一緒にいてあげないといけないし」と、何とか自分がここに残る理由を見つけようとしています。
結婚式の頃には、お腹がこんなに大きくなってるわ、と手でお腹がでっかくなっている様子を示しながら、フィービーが靴紐を結ぶのを手伝ってあげる誰かが必要だ、と言っています。
臨月の妊婦さんのために何かしてあげることとして、「靴紐を結ぶ」というささいなことを持ち出すのが面白いですね。
とっさに浮かんだのがそれだった、という感じです。(確かに結びにくいですし、臨月では自分が乗った体重計の針もよく見えなかったりしますが…笑)
その後、「産気づいたら・陣痛が始まったら、彼女を病院に車で送っていく」という、もっともらしい理由も述べています。
ですがモニカに、「あなたは車を持ってないし、免許だって切れてるじゃない」と指摘されてしまっています。
expire は「(免許などの)有効期限が切れる、満了する、失効する」。
TOEIC にも登場する単語ですね。
「あなたの今の状態では、車で病院まで送ることはできないでしょ」と言われてしまったレイチェルは、その結婚式までわずかな時間しかないのに、することが山ほどあるわね、と言いながら泣いています。
この言い方だと、その時までに車を調達して、免許の更新もしなくちゃならない、と言いたいようですね。
There's so much to do, and I have so little time to do it in. は、so much と so little が対になっています。
することはものすごくたくさんあるのに、それをするための時間がほんのわずかしかない、という対比ですね。
(Rach からのお願い)
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まるで、店が開く閉まるのthe store is openとthe store closedみたいです。
おっしゃるように、何となく他動詞のイメージがありますが、expire は自動詞なんですよね。
「開店する」「閉店する」もそれぞれ、自動詞の open と close を使いますね。
The store opens at 10. 「10時開店です」
The store closes at 7. 「7時閉店です」
また、「店が開いている」という「状態」の時は、The shop is open from 10 to 7. 「店は10時から7時まであいている」と言いますね。その場合の open は「店が開いていて、開いている状態で」という形容詞。
「店が閉まっている」という「状態」は、be closed 。
「開店する、閉店する」が自動詞なのも何となく不思議ですが、形容詞が、open と closed なのもややこしいですね。