ロスのベストマンを誰にするか?で男性陣3人は口論になります。
ロスは最初はチャンドラーに頼むつもりだったのですが、チャンドラーが自分のベストマンをジョーイに頼むようなことを言ったので、「チャンドラーは僕(ロス)の時に2回もベストマンをしたのに、僕はチャンドラーのベストマンになれないのか?」とロスは機嫌を損ねてしまい、結局ロスはジョーイを選びます。
その後に開かれたロスのバチェラー・パーティー。
ロスの男性の友人たちと、ストリッパーがいます。
チャンドラー: (banging a spoon against his beer bottle) Okay, a little announcement, a little announcement. I've decided that my best man is my best friend Gunther. (ビール瓶をスプーンで叩いて) オッケー。ちょっと聞いてくれ、ちょっと聞いてくれ。俺は(たった今)決めた。俺のベストマンは俺の親友のガンターだ。)
ガンター: What's my last name? (僕の名字は何?)
チャンドラー: Central Perk? (セントラルパーク?)
ガンター: (to Ross) Thanks for not marrying Rachel. (He starts to leave.) ([ロスに] レイチェルと結婚しないでくれてありがとう。[ガンターは去ろうとする])
ジョーイ: Oh, hey, Gunther! Don't, don't forget your shirt. (He gives Gunther his shirt and Gunther leaves.) (ああ、おい、ガンター。シャツを忘れちゃだめだぞ。[ジョーイはガンターにシャツを渡し、ガンターは去る])
ロス: Hey, hey, what are those? (おいおい、それ(そのシャツ)は何だ?)
ジョーイ: Oh, little party favors. Check it out! (It's a shirt that reads, "Ross Geller, Bachelor Bash 1998") (ああ、ちょっとしたパーティーの記念品だよ。見てくれ! [「ロス・ゲラー、バチェラー・バッシュ 1998」と書いてあるTシャツである])
ロス: Wow! Yeah! (わぁ、おお!)
ジョーイ: Oh, oh! (Shows him what's on the back, "Best Man Joey Tribbiani, with a huge picture of him.) Oh! (おー、おー? [ジョーイは、シャツの裏にある、「ベストマン、ジョーイ・トリビアーニ」という文字と彼の巨大な写真を見せる] おー!)
チャンドラー: (banging on the bottle again) Okay, okay, a little announcement. Just want everybody to know the position of my best man is still open! And uh, (to the stripper) you know, so is the position of the bride. ([ボトルをまた叩いて] オッケー、オッケー。ちょっと聞いてくれ。みんなにちょっと知っておいて欲しいんだ、俺のベストマンのポジションはまだ空いてる、って[俺のベストマンはまだ空席だ、って]。それに、[ストリッパーに向かって] ほら、花嫁のポジションもまだ空いてるよ。)
ストリッパー: Great! (最高ね!)
ロスがベストマンをジョーイに選んだことで、チャンドラーは二人に対してのあてつけのように、「俺はベストマンを”親友の”ガンターに頼むことにするよ」とみんなの前で宣言しています。
ガンターを親友と呼ぶことで、「ロスやジョーイなんて、俺にとっては親友じゃない」と言っているわけですね。
ガンターはチャンドラーが自分のことを親友、と呼んだことに対して、「僕のことを親友と言うんなら、当然、僕の名字も知ってるよね?」という意味で、What's my last name? と尋ねます。
改めてそう言われてみると、これまでガンターの名字って出てきたことないんですよね(笑)。
観客も「そういや、ガンターの名字って何だっけ?」ときっと思ったはずで、そういう意味でも笑えるセリフなのですが、それに対するチャンドラーのセリフ、「ガンターの名字は…セントラルパーク、かな?」でさらに笑えてしまいます。
確かに、喫茶店セントラルパークでいつも働いているガンターですから、「ガンターといえばセントラルパーク」という感じなのですが、「僕の名字知ってる?」の問いに、Oh, sorry, I don't know. 「ああ、ごめん、知らないや」などのありきたりの返事ではなく、何とか答えをひねり出そうとする、そのチャンドラーの返しが彼らしいです。
帰ろうとするガンターに、シャツを手渡すジョーイ。
favor は「好意、親切」という意味でよく使われますが、ここでは「記念品、贈り物」という意味です。
つまりは、パーティー参加者へのお土産ですね。
そのシャツを得意気に見せるジョーイ。
bash は動詞で「殴りつける、強く打つ」という意味ですが、名詞で「にぎやかなパーティー、どんちゃん騒ぎ」という意味もあります。
bachelor party のことを、bachelor bash と表現しているわけですね。
ba- という音が続くことでリズム感も出る呼び方です。
それを見て喜ぶロスですが、裏を返すと、デカデカとしたジョーイの顔写真が。
自分の写真入りTシャツを作りたくて、ロスのパーティーをダシに使った、という感じです。
チャンドラーはまた、瓶を鳴らしてみんなの注意を引きます。
最初のセリフにも出てきましたが、A little announcement. と言いながら瓶を鳴らしていますね。
announcement は「アナウンス、お知らせ、告知、発表」ですから、A little announcement. は「ちょっとしたお知らせがある(ので聞いてくれ)」というニュアンスになります。
ガンターにベストマンを頼むと言ったところ、ガンターの名字も知らないで頼んだことがバレてしまったので、今はまだ俺のベストマンのポジションは空いてるよ、とみんなに報告しているのです。
やりたい人がいたら名乗り出てね、ということでもあります。
So is the position of the bride. という、「So+(助)動詞+主語」というのは、I like him. / So do I. 「私は彼が好き」「私もよ」の、So do I. と同じですね。
フレンズ2-15その17 にも、同じような「So+(助)動詞+主語」というパターンのセリフが出てきました。
ここでは、ベストマンのポジションが空いてる、と言ったついでに、「花嫁のポジションもまだ空いてるから、良かったら君、立候補してみない?」みたいに、傍にいるストリッパーを口説いてみているわけです。
ベストマンの話をしておきながら、実は花嫁もまだ決まってない、結婚する相手もまだいないんだけど、という自虐っぽいニュアンスも少し入っている気がします。
意味としては、And the position of the bride is still open, too. ということですが、「ベストマンのポジションは空いてるよ、それに花嫁のポジションもね」と軽く付け足す感じの上のセリフの方が、セリフとしてはしゃれていると思います。
おまけのように付け足しながら、実は本当に言いたいのは後半の方だった、という感じですね。
ストリッパーは言葉では、Great! と言っていますが、その言葉とは裏腹に、「何言ってんの?」みたいなあきれた顔で去っていきます。
こういうセリフは、ト書きに、sarcastically 「皮肉っぽく」と書いてある場合もよくありますね。
文字で Great! と書いてあるからと言って、本当に「最高だわ!」と喜んでいるかどうかは、実際の表情や言い方を確認してみないとわかりません。
そういう皮肉っぽい表現を学べるのも、映像がついたドラマで学ぶ醍醐味ですね。
(Rach からのお願い)
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