2010年06月09日

空飛ぶ尼さんごっこ フレンズ4-23その5

ロスは、結婚式の延期を提案したモニカに怒りをぶつけます。
結婚式場がなくなったくらいで、結婚式を延期するなんてばかげてる…という話をモニカにするロスですが、今度はそれを聞いてモニカが逆にあきれ、怒っています。
モニカ: Ross, how long have you been planning this wedding? (ロス、あなたはこの結婚式をどのくらいの間、計画してきた?)
ロス: I don't know. A month? (さあね。1ヶ月かな?)
モニカ: Emily's probably been planning it since she was 5. Ever since the first time she took a pillowcase and hung it off the back of her head. That's what we did! We dreamed about the perfect wedding. In the perfect place. With the perfect four-tiered wedding cake. (Starting to cry) With the little people on top. (Ross gets thrown a box of Kleenex from the bathroom and he gives her one.) But the most important part is that we had the perfect guy who understood just how important all that other stuff was. (多分、エミリーは5歳から結婚式を計画してきたわ。初めて枕カバー(ピローケース)を取って、それを頭の後ろに垂らしてひっかけて(かぶって)からずっとね。そういうことを私たち(女子)はしたのよ! 完璧な結婚式を夢見たわ。完璧な場所で。4段になった完璧なウェディングケーキもね。[泣き始める] (ケーキの)上には小さな人が乗ってるのよ。[トイレからティッシュの箱がロスに投げられ、ロスはティッシュをモニカに渡す] でも一番大切な部分は、その他の全部のことがただどれほど重要かを理解してくれる完璧な男性がいることなのよ。)
ロス: I had no idea. And that, that pillowcase thing, I thought you guys were just doing The Flying Nun. (全然知らなかったよ。それに、その枕カバーのことだけど、モニカたちはただ「空飛ぶ尼さん」ごっこをしているだけだと思ってた。)
モニカ: Sometimes we were. (時にはそれもやってたけどね。)

結婚式の予定をいつからずっと計画してきたか、という文章で、「現在完了形の継続」を表す、現在完了進行形(have been planning)が使われています。
ロスは結婚が決まってから、ここ1カ月ほど計画してきただけだけど、エミリーは5歳の頃からずーっとそれを計画してきたのよ、とその期間の違いを強調していますね。
pillowcase は「ピローケース、枕カバー」。
それを頭にかぶって…みたいなことを言っているのは、白い枕カバーを花嫁のベールの代わりにして、結婚式ごっこをしたりして、いつか来る結婚式を夢見ていた、と言いたいようです。

tier は名詞で「段、層」、動詞で「…を段々に積む」ですから、four-tiered wedding cake は結婚式でよく見かける「4段のウェディングケーキ」。
ケーキの上には小さな人も乗っていて…と言っていますが、確かに花婿花嫁の小さな人形が乗っていたりしますよね。
キャロルとスーザンの結婚式の時のケーキにもそういう人形が乗っていましたが、彼女たちの場合はレズビアンの結婚式だったため、女性の人形が2つ乗っていましたが…。

女の子がどれほど結婚式を夢見ていたか…という話をしながら、モニカは泣き出してしまいます。
ロスとモニカが喧嘩を始めそうになったので、気まずくなったチャンドラーとジョーイはトイレに隠れてしまったのですが、その隠れているトイレから、ティッシュの箱が飛んでくるのが面白いです。
画面から消えてしまった二人のことを、観客も忘れかけていたと思うのですが、二人はトイレに隠れながらもしっかり話を聞いていたのですね。
絶妙のタイミングで投げられたティッシュ箱に観客も大ウケしています。

モニカのスピーチの最後はちょっと感動的ですね。
あんなこともしたい、こんなこともしたい、といろいろ夢見ているけれど、一番大切なのは、そういう気持ちをきちんと理解してくれる男性がいることなのだと。
「予定していた式場が壊されたぐらいで…」みたいなことを愛する人に言って欲しくない、それがどれだけ重要なことかを誰よりもわかってくれる人であって欲しいのよ、というエミリーの気持ちをモニカは代弁しているのです。

それを聞いてロスは自分の過ちに気付きます。
女の子がそんな小さな頃から結婚式のことを考えていたなんて知らなかった…と言いながらも、その枕カバーは、The Flying Nun ごっこをしていたんだと思ってた、とも付け足します。
そう言われたモニカは、ちょっとばつが悪そうに、「まぁ、たまにはそれをやってた時もあるんだけど」と答えていますね。

The Flying Nun は、60年代後半のアメリカのシットコム。
日本では「いたずら天使」というタイトルで放映されていたようです。(私は見たことなかったですが)

詳しくは以下で。
Wikipedia 英語版: The Flying Nun
IMDb: "The Flying Nun" (1967)

nun は、修道院で生活する修道女、尼僧のことですから、The Flying Nun を直訳すると「空飛ぶ尼さん」みたいになります。
何かの比喩かと思ったら、本当に空を飛ぶ、空を飛ぶ能力がある尼僧なんですね!
演じているのは、サリー・フィールド。
アカデミー主演女優賞を二度受賞している女優さんですね。
ウィキペディアの下の方の画像の、サントラLPのジャケットでは、明らかに町の上を飛んでいる姿が映っています。
(リンクははりませんが)YouTube でも、The Flying Nun の映像があるようですので、興味のある方は一度探してみて下さい。ほんとに飛んでます!(笑)

枕カバーを小さな頃から被って、お嫁さんごっこをしていたのよ!と力説していたモニカですが、ロスに指摘されて、そのうちのいくつかは「空飛ぶ尼さん」ごっこだったんだけどね、と少々トーンダウンしているのが、感動的なセリフだけでは終わらないフレンズらしいところですね。


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posted by Rach at 10:34| Comment(0) | フレンズ シーズン4 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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