2010年06月18日

これが唯一の結婚式になるかも フレンズ4-24その1

(はじめに…)
今日から「フレンズ4-24」に入ります。
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シーズン4 第24話
The One With Ross' Wedding - Part II (ロスの結婚式 ― Part 2)
原題は「ロスの結婚式の話 パート2」


明日はロスとエミリーの結婚式。rehearsal dinner (リハーサルディナー。結婚式の前の晩に親しい者が集う夕食会)の席で、ロスとエミリーのそれぞれの両親が対面します。(ゲラーがロスの両親で、ウォルサムがエミリーの両親)
初顔合わせなのに、携帯電話に夢中なエミリーのママ(彼女はエミリーの stepmom (義理の母親)である)に、夫が見かねて声をかけます。
ウォルサム氏: It's the Gellers, darling. (ゲラーさんだよ、ダーリン。)
ウォルサム夫人: Where? (どこ?)
ウォルサム氏: Well, that's one (pointing towards Jack) and that's another one. (pointing towards Judy) (えーっと、それが一人目で[ジャックを指差す]、それからあっちがもう一人だ。[ジュディを指差す])
ウォルサム夫人: Lovely to meet you. (お会いできて嬉しいですわ。)
ウォルサム氏(Mr. Waltham): Terribly nice of you two to offer to pay for half the wedding. (He hands a multipage bill to Jack.) (結婚式の半分の費用の支払いを申し出て下さるなんて、あなた方お二人は実に親切だ。[複数のページからなる請求書[勘定書]をジャックに手渡す])
ゲラーパパ(Mr. Geller): Ohh, forget it. The hell with tradition. We're happy to do it. (ああ、気にしないで。伝統なんてくたばっちまえ、ですよ。私たちは喜んで(払います)。)
ゲラーママ(Mrs. Geller): Oh, no. We know how expensive weddings can be. Besides this may be the only wedding we get to throw. (patting Monica on the shoulder.) (いいんですよ。結婚式がどれほど費用がかかるものかは知っていますもの。それに、今回の式が、私たちが(これから)開くことになるたった一つの式かもしれませんしね。)
モニカ: Ha ha, a joke that's funny in all countries. (ハハ。全ての国で面白いジョークね。)
(Ross quickly directs the families to their tables.)
ロスは素早く、家族をそれぞれの席に案内する。

the Gellers という名字の複数形は、そういう名字の人が複数いることを表します。
家族を指す場合だと「ゲラー家(け)、ゲラー一家(いっか)」、ロスとモニカならば「ゲラー兄妹」と訳すことになります。
今回は、初対面のゲラーパパ、ゲラーママをエミリーのパパが妻に紹介している場面なので、「ゲラー夫妻」になりますね。

自分の携帯電話での会話に夢中だったウォルサム夫人は、ゲラー夫妻を紹介されて、Where? と尋ねています。
Where? も何も、今目の前にいるその見知らぬ人に決まっているわけですが、ウォルサム氏が「それが一人目で、あっちがもう一人だ」「そいつと、あいつだ」みたいに、まるでモノのように指差しているのも何だか失礼な感じ。
そんな風に指を指されて、ゲラー夫妻もあまり嬉しくなさそうな顔をしています。

Terribly nice of you two to offer to pay for half the wedding. は、It's nice of you to... 「…して下さるなんてあなたは親切だ」と同じ形ですね。
「結婚式の半分の費用を支払うことを申し出て下さるなんて、あなた方二人(ゲラー夫妻)は何て親切なんだ!」みたいな意味になります。
それに対して、ゲラーパパ(ジャック)は、The hell with tradition. と言っています。
The hell with...! や To hell with...! は「…なんてくたばれ! …なんてうんざりだ! …なんてくそったれ!」という俗語の、ののしり言葉ですね。
「伝統なんてくそくらえだ」的なことを言っているので、新郎側のロスの親が費用を半分持つことが伝統に反する、ということになります。
伝統に則った場合だと、新婦のエミリーの親が全額負担することになる、ということでしょうか?? (この辺りの tradition についてはよく知りません)

感謝の意を示す相手側に対して、ゲラーママも「結婚式はお金がかかりますものね」ということを言っています。
ロスはバツイチで一度は結婚式を経験済みなので、どのくらいコストがかかるものかを両親は知っているのですね。
…とそれだけでおいておけばいいのですが、「その上…」と、いつものママらしく、モニカに対するイヤミのセリフも付け加えます。

get to は「…するようになる」。throw は「(パーティーなどを)開く、催す」という throw a party などのコロケーションでよく使われる動詞。
ゲラーママは、モニカの肩をポンポンと叩きながら、ちょっとひそひそ声になって、「これが唯一の結婚式かも…」というセリフを相手の親に言っています。
つまり、「ロスの下にも妹のこの子がいるんですけどねぇ、この子の結婚式を開くことはあまり期待できないもので…」と言いたいわけですね。
それを「今回の式が、これから開くことになる唯一の式になるかもしれない」などと、”モニカの名前は出さずに”、でも”モニカという妹は存在していることを仕草で示しながら”言っている、というのが何ともイヤミなわけです。
シーズン1の最初から、ママはモニカの結婚のことで何かと皮肉を言うのですが、こういうめでたい席でもまだ、こういうことを言っているのですね。

モニカも、「全ての国で面白いジョーク(の一つ)ね」と言って、笑い飛ばすしかありません。
「この手のジョークは万国共通ですものね」と言っているのは、(息子の嫁の親とはいえ)初対面のイギリス人相手にいきなりこんなことを言うママに対するモニカの精一杯の皮肉でもあるのでしょう。


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posted by Rach at 13:00| Comment(8) | フレンズ シーズン4 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
そのあたりの Tradition についてちょっと検索してみたのですが、やはり、以前は新婦側が全額負担するという事になっていたみたいです。

参考までに
http://youngadults.about.com/od/quarterlife/qt/traditionalcosts.htm
http://hubpages.com/hub/Wedding-Expenses-Etiquette-Who-pays-for-what

ただ、ロスの父が「遠慮はいらない」という意味で言ったのかそれとも完全な皮肉なのかはわかりませんが、、、
Posted by SOUTZAR at 2010年06月18日 18:26
SOUTZARさんへ
調べて下さってありがとうございます。実は自分で調べようと思ったのですが、心のどこかに「そういう風習を知っている人に尋ねた方が早いかも、、、」的な他力本願な部分があったような気がします。情報とても助かります。

紹介して下さったサイト、どちらもわかりやすく書かれていますね。どちらにも「花嫁の両親・父」が結婚式の費用を払うことが伝統であるとあります。
双方が分割する場合は、どちらがどちらを負担するか、という説明も興味深いです。
分割の場合は、記事に出てきたリハーサル・ディナー(The rehearsal dinner)やハネムーン(The honeymoon)などは新郎側が持つようですね。

パパの「伝統なんか…」発言ですが、表情を見る限り、皮肉っぽい感じはなく、すすんで喜んで支払いを負担するつもりであるように見えます。ママも「今回払えて嬉しいわ。だって今度はいつ払えるかわからないもの」みたいに、自分の娘に対する皮肉に使っているぐらいで、この場面においては、めでたいことにお金を使うのは幸せだ、という感じが漂っているような気がしました。
Posted by Rach at 2010年06月19日 08:38
ひとまずはブログ継続、良かったかなと思っています。
個人の意見としては、あなた自身のモチベーションの問題だし、あなた自身の自由裁量に属することなので成り行きを静観の立場でした。

ただ私自身が英語熱に目覚め、ネイティブ的な英語の使用。フレンズギャクの本場の面白さを分かったのも此処のお陰です。
自動詞、他動詞の区別、youが、あなたという意味だけでないなどRachさんのお陰です。
あなたの過去の解説文は、すべて永久保存版で残しています。
だから此処を閉じられた場合、過去の記事にアクセス出来なくなっても困りませんが、私のように海外ドラマ好き、英語好きの他の方の取っては残念なことと思います。   大袈裟な言い方をすればネットの公共財産みたいなものと思っていますので。

それに色々、調べましたが現時点において 此処ほど海外ドラマの英語解説サイトに関し微にいり細にわたり充実してるところはありません。
それに、驚きだったのが此処の一般のアクセス数の少なさです。    そんなものかな〜と意外です。  内容の充実振りに比して。

今さらですし、くどいですが私の、ある部分での あなたへの敬意は英語という面においてだけです。
それ以上でも以下でもありません。

最近私が毎日、読んでるサイトが二つあります。
山下良徳のblog大学受験英語塾、英文法道場  両方とも予備校教師の方の受験生向けの英語解説ブログですが、大変役に立ちます。
特に山下さんのほうは強く推薦いたします。  よろしければアクセスなさってください。

なお、このシーズン4の最終回  確かレイチェルと飛行機で隣り合わせのなる乗客、クセのある顔・・・・何処かで見た顔だと思ったら。
後にドクター・ハウスでブレークされた役者さんでした。  既に、ご存知だとは思いましたが。
Posted by かつての読者 at 2010年06月20日 14:33
かつての読者さんへ
拙ブログの解説を永久保存版で残して下さっているとのこと、「ネットの公共財産」と表現して下さったこと、大変光栄です。
ブログの内容についても高い評価をいただき、ありがとうございます。

英語のブログとして、ネットに存在する意味、これからも継続する意義があるのかどうか、自分でわからなくなったので、今回ああいう記事を書いたのですが、私は英語ブロガーとして、英語面で評価していただければそれ以上のことは望みません。認めていただいてありがとうございます。

また、サイトのご紹介ありがとうございます。是非読ませていただきたいと思います。

レイチェルの隣の乗客は、ヒュー・ローリー(Hugh Laurie)さんですね。 私は見たことないのですが、Dr. HOUSE、面白そうですね。日本でも放映されているようなので、今回のゲスト出演を「ああ、この人は!」と気づいた方、多いのかもしれません。情報ありがとうございました。
Posted by Rach at 2010年06月21日 12:47
またまたsendoです。
冒頭のgeller夫妻の会話で、お父さんがお母さんのセリフ
"I insisted riding on the tube"
を勘違いしたってのがあるじゃないですか。
あれって、どういう風に間違えたんでしょうか?
ロスはその後 we got itと言ってますが、俺自身全く got itしてないのですごく悔しいです(笑)
Posted by sendo at 2013年04月06日 10:05
sendoさんへ
ご質問ありがとうございます。

前後のやりとりを以下に書いてみますね。

ゲラーママ: Oh, sorry were late. My fault. I insisted on riding the tube. (あぁ、遅れてごめんなさい。私のせいよ。私がチューブに乗ろうって主張した[せがんだ]から。)
ゲラーパパ: (embarrassed) Judy, the kids! ([恥ずかしそうに] ジュディ、子供(の前だぞ)!)
ゲラーママ: Jack, that's what they call the subway. (ジャック、彼ら[ここの人、イギリス人]はサブウェイ(地下鉄)をそう[チューブと]呼ぶのよ。)
ゲラーパパ: Ohh. I thought that-- (あぁ、私はてっきり…だと思って…)
ロス&モニカ: Dad, dad. We got it, we got it. (パパ、パパ。わかった、わかったから。)

ママが説明しているように、イギリスでは、subway のことを tube と呼ぶわけですが、パパが恥ずかしそうな顔をしながら、「子供のいる前でそんなこと言うな」みたいに言っていることから、ママの言葉を何かエッチな意味だと勘違いしたようですね。

tube という単語を辞書で調べる限り、ダイレクトにエッチな意味(笑)は見つからなかったのですが、管(くだ)、筒(つつ)などが tube の基本的な意味なので、、、(開き直ってダイレクトに書いてしまいますと)「パパは、penis の隠語だとでも思ったのかしら?」というのが、今の私の見解です。

ride は「乗る」で、「馬乗りになる、またがる」みたいな意味もありますから、ride the tube というフレーズに、そういうエッチの行為を連想してしまった、ということなのかな、と。

ride the tube と聞けば、いくらアメリカ人でも、普通は「地下鉄に乗る」という意味だとピンと来るとは思うので、言葉のジョーク的にはちょっと無理があるかもしれませんが、もしかしたら実際にこのご夫婦は、ここに来る前にちょっとイチャイチャしていた(年齢のわりに時々そういうイチャイチャをする夫婦ですし…笑)…だからパパはそっち系の言葉かと勘違いした、という面白さも出しているのかもしれませんね。
Posted by Rach at 2013年04月08日 14:59
やっぱりそっち系の意味でしたか・・・(笑)
解説ありがとうございます!
Posted by sendo at 2013年04月14日 04:17
sendoさんへ
お礼のお返事ありがとうございます。

「フレンズ」ですからやっぱり(笑)そっち系の意味でしたね^^
パパの照れ具合や、子供たちのリアクションからもそういう雰囲気が出ていましたが、そっち系かな?と想像できたりするのも、キャラ立ちしているシリーズものだからこそかな、と思いました。
Posted by Rach at 2013年04月15日 16:21
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